無病息災祈る「茅の輪くぐり」 桜井の大神神社拝殿前で
「夏越の大祓」(30日)を前にした21日、桜井市の大神神社拝殿前庭に茅の輪が設置され、参拝者らが無病息災を祈って輪をくぐった。
大神神社の茅の輪は、三ツ鳥居にちなんでつくられた鳥居の中に、3つの茅の輪が並ぶ〝オリジナル〟。平安時代後期に藤原清輔が書いた歌の学問書「奥儀抄」には「三輪の明神は社もなく、祭の日は三つの茅の輪を作って岩の上におきてそれをまつる」とあり、当時から3つの茅の輪が作られていたらしい。
中央の大きな茅の輪は縦横2・6メートル、重さ約70キロ。左右の2つは縦横2・1メートル、重さ約60キロ。茅は宇陀川周辺で採り、ひとつの茅の輪の製作には神社職員5人がかりで約2時間かかるという。
3つの茅の輪は大きな茅の輪を最初にくぐり、「8」の字を描くようにくぐるのが正式なスタイル。茅の輪のそばにはくぐり方の説明板も設置されている。
設置は7月10日まで。娘や孫と一緒に訪れた橿原市の山本里美さん(57)は「茅の輪が今日から設置されるというので参拝に来ました。茅がまだ緑色の初々しい姿で、その輪をくぐることができてよかった」と話していた。
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