親子3世代の定住支援 家の改築、購入で奈良市が20万円上限で補助
奈良市は、親世帯との同居か近居を目的に市内へ転入する子育て世帯を対象に、住宅購入費などを20万円まで補助する制度を始めた。同市では市外転出が転入を上回る状態が続いており、親子3世代にわたっての定住促進を図る。
補助対象は、市内に1年以上住む親世帯との同居か近居を目的に、市内へ転入する18歳未満の子供を持つ子育て世帯。来年2月29日までに転入し、住宅取得かリフォームを行った場合、費用を20万円を上限に補助する。
市内に転入した20~39歳の3千世帯を対象に昨年市が行ったアンケートでは、約14%が転入のきっかけを親世帯との同居か近居と回答。内閣府の調査でも「理想の家族の住まい方」について31・8%が「祖父母との近居」と回答しており、市では「親との近居、同居のニーズは高い」と分析。「補助金をきっかけに転入を増やし、親、子、孫の3世代にわたる定住促進を進めたい」とする。
市では、市外への転出が市内への転入を上回る転出超過状態が続いており、定住促進は急務。一方、18歳未満の転入は平成24年度は1487人で前年比123人増だったのが、26年度は1611人と前年比で301人増えており、子育て世代の転入は増加傾向となっている。
制度に関する問い合わせは、市奈良ブランド推進課(☎0742・34・5172)。
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