卑弥呼ゆかりの地・纒向遺跡 公園化に向け桜井市が予算計上
桜井市は平成28年度から纒向遺跡(東西約2キロ、南北約1・5キロ)の公園化のための本格的な整備事業を始める。28年度一般会計予算案に整備費など約1億3千万を計上した。
整備は同遺跡の「保存・活用計画」に基づき実施。計画では、遺跡中心部に近い旧纒向小学校跡地(広さ約1万1千平方メートル、JR巻向駅南西側)をセンターエリアとし、メーン施設「交流館」を整備。館内には遺跡について学べるガイダンス施設や地域住民の交流拠点、纒向学研究センターなどを設ける。
卑弥呼の居館跡の可能性がある辻地区や最古の古墳とされるホケノ山古墳、多くの木製品が見つかった東田大塚古墳など、遺跡内の主要な9つの観光スポットをサテライトとして整備。センターと各サテライトをつなぐ回遊ルートもつくり、1日で遺跡内を巡ることができるようにするという。
28年度に実施するのはセンターエリアの基本設計図の作成とトイレ整備。エリア内にあり、同遺跡で唯一の前方後方墳・メクリ1号墳(全長約28メートル)についても、28年度以降の調査を予定している。
纒向遺跡は3世紀ごろに初期ヤマト政権の都が置かれたわが最初の首都遺跡。保存・活用計画は3月8日までパブリックコメントを募集し、今年度中に正式決定される。
同市の28年度一般会計予算案の総額は228億9800万円で、前年度比0・7%増。3月1日開会の市議会に提案される。
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