三輪山、纒向遺跡、三輪素麺…桜井と天理両市が日本遺産に申請
桜井市と天理市は、両市内を通る古代の官道・山の辺の道周辺の国誕生にかかわる遺跡や神社とその土壌から生まれた素麺文化を「日本遺産」として文化庁に申請したと発表した。
日本遺産は、地域活性化を目的に歴史的魅力のある文化財群を認定するもので、全国で18件ある。文化庁の検討委員会で審査、早ければ5月にも認定の可否が発表されるという。
申請のテーマは「日本麺食文化のルーツ 三輪素麺~三輪山の神の子孫がつくった伝統食が今も息づく三輪・山の辺の地」。構成文化財は計27で、三輪山、纒向遺跡、柳本古墳群、大神神社、大和神社、山の辺の道、三輪素麺など。
纒向遺跡は3世紀ごろ初期ヤマト政権の都が置かれたわが国最初の首都遺跡。そこに宮殿を構えた大王(天皇)らの墓は柳本古墳群にあるとされ、この地域は日本国のルーツといえる。三輪素麺は奈良時代に飢饉に苦しむ民を救うため、三輪山の神の子孫が三輪山の清水を使ってつくったのが始まりとされる。
両市は「大和(日本国)の始まりの場所で、素麺文化にも共通性があり、日本の麺文化のルーツがある。歴史・文化的価値は十分あり、一回の申請で認定されるかはわからないが、粘り強く活動していきたい」としている。
県内では明日香村などの歴史遺産が「日本国創成のとき-飛鳥を翔た女性たち」として日本遺産に認定されている。
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