小観音の「花ごしらえ」 東大寺のお水取り
2016年03月8日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
スイセンやツバキ、ウメといった早春の花々を、東大寺二月堂の修二会に籠もっている練行衆たちが丁寧に整えていく。
二月堂下の参籠宿所で7日午後、行われた「花ごしらえ」は、本行の後半「下七日」(8日~14日)の本尊となる「小観音」(絶対秘仏)に供える花の準備。前行の「花ごしらえ」はツバキの造花だが、こちらは生花だ。
小観音が納められた厨子が二月堂内陣から礼堂にいったん運び出されるこの日夕方の「小観音出御」を前に、和上宿所では練行衆2人がはさみを手に花々を整え、室内は華やいだ雰囲気に包まれた。
小観音は奈良時代に修二会を始めた実忠和尚が補陀落山(観音の霊場)から難波津に迎えた「生身の観音」という。後半はこうした神秘な伝説が残る小観音を本尊に、人々に代わって過ちを悔い改め、幸福を願う厳粛な行が続く。
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