大和郡山の「まほろば健康パーク」の建物で杭打ちデータ偽装発覚
杭打ちデータ偽装問題で県は22日、「まほろば健康パーク」(大和郡山市)内の県営プール「スイムピア奈良」のプール棟とテニスコート管理棟の建築工事で、杭打ちが行われた計274本のうち、16本でデータ偽装があったと発表した。
杭打ちは「ジャパンパイル」(東京)が平成24年8月下旬から9月下旬に施工。県によると、同社の職員が機械の不具合などで16本のデータを紛失したため、別の杭のデータを流用していたという。
今年3月24日、元請け会社の奥村組(大阪市)がデータの偽装と「建物の安全性に問題はない」とする内容を県に報告。県はこれを受けて現地確認など建物の安全性を再度調査し、今月15日に16本の杭はいずれも地盤(支持層)まで到達していることや、建物にひび割れなどもなく、安全性は確保されていることを確認した。
だが、県の公表は奥村組の報告から1カ月近くが経過しており、県公園緑地課は「最終的な検証を終えてから公表しようと思った」とした。
「まほろば健康パーク」は26年7月に開園。県民の健康増進や全国規模の大会開催を目指し、50メートル屋外プールや25メートル室内プールのほか、トレーニングジムやフィットネススタジオなどを備えている。
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