伊勢志摩サミット 奈良県内も厳重警戒 駅や寺社も重点
26、27日に三重県志摩市の賢島で開催される主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)。隣接県として、県警からは約150人の警察官を三重県に派遣。県内でも主要駅の警備強化のほか、寺社仏閣など比較的警備が手薄になってしまう「ソフトターゲット」の警戒を強めている。
県内は今、修学旅行生らも多く訪れる観光シーズン。県警は平時より制服警察官の巡回頻度を増やしているが、「物々しく、観光客の気分を害する恐れがある」と、場所によっては私服警察官を配置するなどの対応をとっている。
今月20日以降は、県内主要駅を中心に、各駅での警戒を終日強化。朝夕のラッシュ時や観光客が多い時間帯などに電車内や駅構内で不審物チェックなどにあたる制服警察官を増やし、「見せる警備」での警備強化を図っている。
県警警備二課は「『見せる』ことで抑止につなげたいが観光客への配慮も必要で、バランスは難しい」としつつ、「県全体でテロ未然防止に向けた機運を高めていく」とした。
県民・観光客の安全へむ全力 羽室英太郎県警本部長に聞くテロ対策
伊勢志摩サミットに向けた県警の対応について、県警の羽室英太郎本部長に聞いた。
――開催地の隣接県として対策は
鉄道でもすでに特急列車に警察官が警乗し、テロリストや危険物、不審物を三重に入れないよう徹底している。奈良は観光地なので、海外から伊勢志摩を訪れた各国の随行員らには「奈良や京都に行こう」という人もいるかもしれない。そうした方の警護も必要。県民だけでなく、観光客の方々の安全も図りたい。
――テロリストが標的とする可能性がある文化財が県内には多数ある
海外では、シリアのパルミラ遺跡などの歴史的文化財がテロリストに破壊されている。奈良県では世界遺産が3カ所にあるうえ国宝なども多く、県民の安全安心だけでなく、世界中から訪れる観光客を防護することが責務だ。
――ソフトターゲットの警備も求められる
昨年11月のパリ同時多発テロでも、スタジアムやレストランでの爆破があった。不特定多数の人が集まる大型集客施設や各種イベント会場のテロ防止が非常に重要になってきている。
――具体的な対策は
なるべく多くの警察官を警戒活動にあてる。ただ、県内は文化財や寺社が多く、いろんな方々との緊密な連携が必要。その一環として先月末、「テロ対策・やまとまほろばネットワーク」を発足させ、関係団体30組織が緊密に連携してテロ対策に取り組む体制をつくった。官民共同の広報活動や合同訓練など、サミットだけでなく、将来のラグビーW杯や東京五輪も視野に入れ、各種対策を強化してまいりたい。
――サイバー攻撃への対策は
サーバーの機能をまひさせる「DoS攻撃」のような攻撃も予想されるし、予約などにウェブを活用している旅館・ホテルが狙われ、機能を停止させられる恐れもある。ロンドン五輪でもあったが、ライフラインへの攻撃も多くなっている。警察庁サイバーフォースセンターでは重要インフラ事業者のサイトを監視しており、奈良でも平素から重要インフラ事業者の指導や情報共有を行っている。
――県民に求めることは
不審者や不審車両を目撃した際は、警察に速やかに通報していただきたい。ロンドンの同時爆破でもそうだが、「ホームグロウン(自国育ち)」テロリストのように、ネット情報などで過激派の思想に共鳴し、単独犯でテロ行為に走るケースも増えてきている。そうした面からも、地域住民の方々の協力や支援をお願いしたい。県警は、県民や観光客を守るため全力を尽くす。県民の皆さまには伊勢志摩サミットに限らず、永続的にテロに配意していただきたい。
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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)



































