聖徳太子ゆかりの道 日本遺産認定目指し 14団体が推進協議会
聖徳太子ゆかりの「太子道」を文化庁創設の日本遺産にしようと斑鳩町や県、法隆寺などの14団体が「認定推進協議会」を立ち上げた。今後、来年1月までに申請書を作成し、来春4月の認定を目指すとしている。
日本遺産は、地域の歴史や文化の物語性を認定することで地域活性化につなげようと、文化庁が昨年度創設。これまで33府県37件で認定されており、県内では「日本国創成のとき~飛鳥を翔た女性たち」(明日香村など)▽「森に育まれ、森を育んだ人々の暮らしとこころ~美林連なる造林発祥の地〝吉野〟~」(吉野町など)―の2件が認定されている。
今回、新たに認定を目指す「太子道」は、斑鳩を起点に飛鳥地方に延びる「筋違道」(約24キロ)と、大阪府太子町の叡福寺にある太子の墓へ至る「太子葬送の道」(約20キロ)の2本で構成。沿道には太子ゆかりの寺社や伝説が数多くあり、斑鳩町と王寺町が発起人として沿道の自治体などに参加を呼びかけた。
斑鳩町役場で開かれた設立総会には、構成メンバーの10市町村(斑鳩町、安堵町、川西町、三宅町、田原本町、橿原市、明日香村、王寺町、香芝市、大阪府太子町)と県、3カ寺(法隆寺、橘寺、叡福寺)の計14団体の代表が出席。委員の互選で会長に任命された平井康之王寺町長は、「平成33年は太子の没後1400年となる御遠忌の年。日本遺産の認定で改めて太子を顕彰し、文化財を生かした地域作りを進めたい」と述べた。
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