「大事な文化後世に」、不祥事続発は「断腸の思い」 羽室県警本部長離任会見
22日付で中部管区警察局情報通信部長に異動する県警の羽室英太郎本部長(57)が19日、離任会見を開き、「セキュリティーを強化し、大事な文化を後世に伝えていってほしい」と述べた。
羽室本部長は昨年1月に就任。警察庁でサイバーテロ対策技術室長を務めるなどサイバー犯罪捜査に携わってきた経験から、県と基本計画の策定に乗り出したところだったといい、「成果を見ないまま離任するのは非常に残念」と話した。
印象深い事件として、昨年7月に香芝市で起きた小学生女児連れ去り事件を挙げ、「県警の総力をあげた取り組みや地域住民らの支援活動で早期解決できた」と振り返った。
今年4月に天皇、皇后両陛下が来県されたことにも触れ、「近くで警衛させていただく貴重な経験だった。仲むつまじく、美しい奈良の自然を愛でられたことが非常に印象的だった」とした。
一方、県警で昨年から不祥事が相次いだことについて「非常に残念で、断腸の思いだった」とし、「各種教養の強化に取り組んでいるが、私だけでは到達できなかった。後任に継続するよう引き継ぎたい」とした。
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