故・小川光三さん最後の仕事 「奈良大和路カレンダー」販売へ
仏像シリーズ第21弾となる「奈良大和路カレンダー2017」(平成29年版)が、県ビジターズビューローにより発行された。今年5月30日に88歳で亡くなった写真家、小川光三さんの作品を使った人気のカレンダーで、本人がレイアウトなどを直接指示したものとしては最後。9月1日から料金振り込みを受け付け、10月1日から販売を始める。
カレンダーは奈良の歴史文化を全国発信するため、平成9年版から制作。文化財写真撮影の「飛鳥園」(奈良市)の写真家だった小川さんの作品は13年版から使用、これまでテーマに沿った指導も受けてきた。
今回は「大和のみほとけ まなざし」と題し飛鳥、奈良、平安時代の仏像の、慈しみ深い「まなざし」を特集。写真は小川さんとその弟子、若松保広さんの作品を掲載している。監修、解説は山崎隆之・愛知県立芸術大学名誉教授。文筆家、山崎しげ子さんのエッセーも載せている。
小川さんの作品は、1・2月の法隆寺金堂・多聞天像(国宝、飛鳥時代)▽7・8月の唐招提寺金堂・千手観音菩薩立像(国宝、奈良時代)▽9・10月の安産寺・地蔵菩薩立像(重文、平安時代)▽11・12月の新薬師寺・伐折羅大将像(国宝、奈良時代)。
ポストカード付きで、1部1500円(消費税込み)。県ビジターズビューロー(☎0742・23・8288)や観光関連施設、書店などで販売する。
【関連記事】
「太陽の道」を提唱、仏像撮影の功績しのぶ 写真家・小川光三さんのお別れ会
観光客誘致へ 95作目仏像ポスターは海龍王寺の十一面観音立像
古き良き「銀塩写真」の魅力に迫る 入江泰吉記念奈良市写真美術館で展覧会
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html