2000年前の石の武器や包丁が一堂に 唐古・鍵ミュージアム
わが国有数の弥生集落跡の唐古・鍵遺跡で見つかった石器類を集めた企画展「弥生遺産Ⅲ」が、田原本町の唐古・鍵考古学ミュージアムで開かれ、鉄器が普及する以前の約2千年前ごろに、武器や生活道具として使用されたさまざまな石器を見ることができる。
唐古・鍵遺跡で出土する石器は、奈良・大阪の府県境の二上山や耳成山、紀ノ川流域で産出する加工しやすいサヌカイトや流紋岩、結晶片岩で作られている。
展示されているのは石鏃(やじり)、石剣、石包丁、石鍬、石斧、石槌、石小刀、砥石、布を織るための紡錘車など。石包丁は稲穂を摘む道具で、弥生時代の代表的な農耕具。手のひらサイズで、唐古・鍵遺跡でも数多く出土した。
木製の鞘とともに出土した極めて珍しい石剣も展示。精巧に加工され、持ちやすいように桜の木の皮が巻かれており、護身用とみられる。現代の砥石とそっくりの使用済みの砥石や、武器の可能性がある丸い形をした石弾、漁業用のおもりの石錘、穿孔具の石錐なども並ぶ。
12月6日まで。問い合わせは、唐古・鍵考古学ミュージアム(☎0744・34・7100)。公式ホームページはhttp://www.karako-kagi-arch-museum.jp/
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