希少な野迫川の沢ワサビ復活 4年ぶりにオーナー募集へ
沢ワサビの産地として知られる野迫川村で、4年前の紀伊半島豪雨災害で大きな損壊を受けたワサビ田がようやく復旧した。昨年植えた苗も順調に育ち、管理する住民グループ「野迫川村林業研究会」は4年ぶりに、ワサビオーナーを募集することを決めた。
野迫川村は、近畿で数少ない沢ワサビの産地。だが、生産者の高齢化などで平成8年に約7千平方メートルあった栽培面積は16年には約4千平方メートルにまで減少。生産者もわずか4人となり、沢ワサビ栽培を未来につなごうと研究会や生産組合などが休耕田約860平方メートルを再生。17年には、花摘みや収穫体験ができるオーナー制度をスタートし、毎年約40人が参加。盛り上がりを見せていた。
だが、23年9月の紀伊半島豪雨災害でワサビ田にも土砂が流れ込み、ほぼ壊滅状態に。研究会では地道な復旧作業に取り組み、昨年3月までにようやく復旧工事が終了。2カ月後に同村平地区で苗を植えたところ、根茎が5センチ以上に育ち、今年6月に新たに植えた苗も順調に成長しているという。
研究会の会長、津田晃さん(57)は「来年の収穫時期には、芋(根茎)は今の倍以上の大きさになっているだろう」とし、「また、多くのオーナーさんに野迫川村に来ていただきたい」と話した。
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