礼状が伝える富岡鉄斎の人柄に迫る 大和文華館で展覧会
近代日本を代表する文人画家、富岡鉄斎(1836~1924年)の生誕180年を記念する展覧会「鉄斎-大和文華館コレクション」が、奈良市学園南の同館で開かれている。愛媛県松山市の近藤家から地元の海産物を贈られたことに対し、絵を添えて出した礼状など約50件を展示、篤実な人柄を伝えている。8月21日まで。

「伊勢海老図」(大和文華館提供)
富岡鉄斎は京都に生まれ、国学や儒学を学ぶとともに書画に親しんだ。奔放な筆致の作品を数多く生み出し、日本美術史上で重要な位置を占めている。
鉄斎の妻は愛媛県出身で、その縁もあってか松山市の旧家で実業家の石崎家を訪問。ここの番頭を務めた近藤家当主、文太郎と親交を深めたようで、近藤家からは名産のタイやエビなどが贈られ、鉄斎は絵を添えた礼状を出した。今回は50歳から87歳にかけたこうした作品を中心に披露している。
展示品のうち、「伊勢海老図」は立派な伊勢エビが描かれた返礼品。「鮮魚図」も魚をもらったことへの礼状で、鉄斎の人柄や交流がうかがえる。また、「漁夫図」は釣った魚を手にする老人が描かれたユーモラスな作品で、自画像ともとらえられている。このほか、「観瀑図」などの山水画も展示している。

立派な魚が描かれた「鮮魚図」(大和文華館提供)
月曜休館。入館料は一般620円、高校・大学生410円、小・中学生無料。8月14日午後2時からは「観峰館における富岡鉄斎展、その成果の紹介-近江商人のコレクションを中心に」をテーマに、日本習字教育財団・観峰館の瀨川敬也学芸員が話す。
問い合わせは大和文華館(☎0742・45・0544)。
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ユーモラスな雰囲気の「漁夫図」(大和文華館提供)
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