「好奇の人」北村信昭の世界に焦点 奈良大学博物館で企画展
奈良・猿沢池畔の写真館に生まれ、地元紙の文芸欄などを担当して文学者らと交流し、パラオの民俗などにも造詣があった北村信昭(1906~99年)を紹介する企画展「『奈良いまは昔』展 好奇の人・北村信昭の世界」が、奈良大学博物館(奈良市)で開かれている。写真や文物など遺族からの寄贈品を中心に展示している。9月2日まで。
北村信昭は家業に従事するとともに、地元紙「大和日報」の文芸欄を担当。当時、奈良・高畑に住んでいた文豪、志賀直哉ら文学者と交流し、自らも創作した。パラオ出身の青年、アテム・エラケツとの出会いを通じてパラオの民俗にも興味を抱き、文章で紹介したり、現地で民俗資料を収集するなどした。
会場は著書「奈良いまは昔」の項目にそった形で展示。寄贈品は蔵書や手紙、写真・乾板類、民俗資料などで、今回はその一部がまとめて公開されている。デジタル化した写真乾板の画像のうち、奈良の風景を含む320枚を見ることができ、不明な被写体については情報提供を呼びかけている。
戦後、パラオの青年の死を知ってまとめた冊子「エラケツ君の思い出」なども展示。文学関係資料なども並べ、「好奇の人」と称される北村に迫っている。
奈良大学の光石亜由美准教授(日本近代文学)は「戦前の奈良は経済力もあり文化発信地だった。海外との交流もあり、人と人とのつながりがあったことを知っていただきたい」と話している。
無料。休館は日曜、祝日(今月18、31日と8月28日は特別開館)と今月15日、8月6日、13~20日、27日。問い合わせは奈良大学(☎0742・44・1251)。
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