東京五輪に間に合う? 県がトレーニングセンター構想
2020(平成32)年の東京五輪を見据え、県が国内外の代表チームを受け入れるトレーニングセンターの整備を構想している。種目は陸上、テニス、水泳を想定。陸上トラックやテニスコートなどのほか、宿泊や食事が行える施設を整備する予定だ。しかし「今のところすべて検討段階」(県スポーツ振興課)のため、具体的なスケジュールは〝白紙〟状態。東京五輪までに果たして間に合うのか―。
事業は荒井正吾知事の発案で、平成26年度から担当課で構想が始まった。「西のナショナルトレーニングセンターとなるスポーツ拠点整備」が基本方針。国際舞台の第一線で活躍するアスリートを育成しようと優秀な指導者やドクター、管理栄養士などを呼び込み、高度なトレーニングが可能な環境を提供する。
施設はトレーニングルームなどを備えたスポーツ医科学センター、天然芝を備えた陸上400メートルトラック、全米・全豪オープンと同仕様のテニスコート、宿泊・飲食施設の4つを検討。現在のところ、大和郡山市のまほろば健康パークに隣接する県有地が候補地の1つとして挙がっているという。
また、アスリートの育成だけでなく、地域活性化の取り組みも。スポーツ留学による長期滞在者の招へい▽奈良の食材によるアスリート食の開発▽運動や食事、自然とのふれあいを組み合わせた健康観光ツアーの開発▽スポーツ医科学研究の介護、福祉分野への活用―などを構想している。
担当者は「東京五輪後も継続して県民のスポーツへの意識を高めるような施設になれば」とし、子供や高齢者の健康、体力づくりを目的とした運動プログラムや栄養指導も行うという。
とはいえ、実際にどう事業を進めていくのかについては不透明な部分が大きい。事業費としては数十億円規模を見込んでいるというが、運営方法を含め、まだ詳細な構想には至っていない。議会への具体的な議案提出も未定だ。担当者は「東京五輪に間に合うべく詳細な検討を進めていきたい。また、東京五輪が終わった後でも継続してスポーツへの意識が高まるような施設を目指したい」と話している。
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