人数じゃない?「県が助ける意義ある」と荒井知事 シャープ退職者の再就職
経営再建中のシャープが台湾の鴻海精密工業の再建案を軸に交渉を進めていることについて、荒井正吾知事は18日の定例記者会見で「資本がどうなるかは交渉事なので分からないが、知事としての関心は奈良にいる人の雇用がどうなるのかだ」と述べ、雇用面の展開を注視していく考えを示した。
県内では3カ所にシャープの工場があり、約4千人が働いている。昨年9月には全国最多となる734人に上る希望退職者を抱えた。
荒井知事は再就職支援について、「奈良に住んでいる方は、奈良で働いてほしい。県は就職の世話を一生懸命したい」と強調。ただ、再就職支援のため昨年県庁に開設された「県内就労あっせん・起業支援センター」に寄せられた求職者は142人、求人は35社86人にとどまっている。求職者のうち、就職が決まったのは77人だが、同センターを通じて就職したのはわずか8人だった。
荒井知事は「県のセンターは県内での就職を助けるもので、ハローワークとは違う」と指摘。「少ないとか多いとかではない。県内での就職をきめ細かな支援で県が助ける意義は大きい」と述べた。
【関連記事】
シャープ離職の求職者依然高水準 690人 条件面でミスマッチも
「シャープ危機」下請けや企業城下町に暗い影…見通せぬ将来と重い代償
シャープ希望退職者への求人3割にとどまる 労働局、再就職支援強化も
【シャープ・鴻海交渉】雇用、太陽光事業切り離し… 最終契約締結へ残る火種 信頼関係は築けているか?
シャープ328人求職も求人は178人 シャープ退職者の就職説明会 「返事返ってこない・・・」厳しい秋
(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)