かわいい♡出土品が大集合 桜井市立埋文センターで企画展
桜井市内の遺跡で出土したミニチュア製品約90点を集めた企画展「かわいい遺物たち」が4月17日まで、市立埋蔵文化財センターで開かれている。粘土や木でつくられ、ほとんどが手のひらにのるサイズ。祭祀のための儀式用品や墓におさめる副葬品、子供のおもちゃなどとしてつくられた考えられている。
磐余遺跡群出土の犬形土製品(安土桃山時代)は、目や口は省略されているが、犬の特徴をよくとらえた製品。犬は縄文時代から飼われ、多産であることから「安産の守り神」として信仰されてきた。安産祈願の遺物の可能性があるという。
弥生時代の農耕祭祀の遺物とされる銅鐸を模した銅鐸形土製品は3点展示され、いずれも芝遺跡出土。最大のものは高さ7・5センチ、幅6・8センチで斜格子文が施され、鈕も表現されている。
大神神社のご神体である三輪山の麓の山ノ神遺跡(古墳時代)出土の土製品は壺、皿、匙、案(机)、臼、杵、円板など。同神社は酒造りの神様として古くから信仰を集めており、こうした土製品は酒造りの道具と共通するという。
このほか、まじないの道具とみられる桜井公園遺跡群出土の土馬(飛鳥~奈良時代)、山田寺跡出土の塼仏(同)、植松東4号墳出土の竈や高坏(古墳時代)、纒向遺跡出土の舟形木製品(同)なども見ることができる。
問い合わせは桜井市立埋蔵文化財センター(☎0744・42・6005)。
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