琥珀の枕やガラスの筆… 橿考研付属博物館で竜田御坊山3号墳の出土品展示
飛鳥時代の皇族クラスの墓とされ、発見から50年になる竜田御坊山3号墳(斑鳩町)の出土品や関係資料を集めた特別陳列「竜田御坊山3号墳」が、橿原考古学研究所付属博物館(橿原市)で開かれている。17日まで。
同古墳は昭和40年8月、宅地造成中に発見された。現在墳丘は残っていないが、出土品は重文に指定され、同館に収蔵されている。
展示されているのは古墳の石槨(重さ約11トン)や被葬者がおさめられていた黒漆塗りの陶棺(長さ約1・6メートル、幅約50センチ)のほか、副葬品では円形のすずりの三彩円面硯(直径約7センチ)、筆の一部と考えられる管状ガラス製品、琥珀製枕(残欠)など。枕の復元品や発見時の調査の様子を記録した写真パネル、重文指定の関係資料も展示されている。
副葬品は遣唐使でもたらされた輸入品と考えられ、被葬者(10代)は焼失前の斑鳩宮に住んだ聖徳太子の孫クラスの人物という見方もある。問い合わせは、橿考研付属博物館(☎0744・24・1185)。
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