宮崎市の古墳文化紹介 姉妹都市50周年で「歴史に憩う橿原市博物館」で展示
宮崎市との姉妹都市締結50周年を記念し、歴史に憩う橿原市博物館で、宮崎市の2つの古墳群出土の装身具や馬具などを紹介する特別展「宮崎市の古墳」が開かれている。南九州の豊かな古墳文化を見ることができる。5月29日まで。
展示されているのは、地域の首長墳と考えられている下北方古墳群(宮崎県史跡)と、大型の前方後円墳3基を持ち、大和政権との繋がりを感じさせる生目古墳群(国史跡)出土の遺物計33点。
このうち、下北方古墳群にある下北方地下式横穴5号墳の遺物では、金製垂飾付耳飾や鏡、鉄剣、短甲、冑、馬具を構成する鈴「三環鈴」など豊富な副葬品の一部を展示。この古墳は、地下に横穴を掘った南九州独特の「地下式横穴墓」と呼ばれるタイプで、多くの副葬品が見つかっていることから首長の墓とみられている。会場では展示品の三環鈴の音を録音で聞くこともできる。
また、生目古墳群にある生目5号墳の遺物として口縁部が大きく開く、独特な形をした円筒埴輪も展示。このような形の埴輪は全国的に例がないという。
同館では「宮崎市の歴史を知り、同市に行ってその文化を体験するきっかけになれば」としている。
5月22日午前10時半からは、宮崎市教委主任技師の西嶋剛広さんが「宮崎市の古墳と古墳時代」のテーマで講演。同日午後2時からは学芸員の解説で、近くの新沢千塚古墳群を散策するイベントも開かれる。
問い合わせは歴史に憩う橿原市博物館(☎0744・27・9681)。
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