【奈良で涼】パワースポットでのど潤す 桜井・狭井神社の薬井戸
大神神社の境内に建つ摂社・狭井神社。その拝殿横に三輪山(467メートル)からの清水がわき出す井戸がある。水が万病に効くという言い伝えから「薬井戸」と呼ばれ、水をくみに来る人たちがあとを絶たない。参拝者や三輪山登山の人たちがのどを潤し、夏の暑さを癒やしてくれる。
狭井神社の創建は垂仁天皇時代とされ、祭神は荒魂。病気平癒や健康の神様とされる。本殿は拝殿の奥にあり、薬井戸は拝殿の左横に位置し、社風の屋根が設けられている。
昔は普通の形の井戸だったというが、今はボタンを押すと水が出る仕組みにと〝近代化〟を遂げている。すぐそばの滅菌ボックス内にコップが置かれており、参拝者はこのコップを取って井戸のボタンを押せば、手軽かつ清潔にのどを潤すことができる。
狭井神社は三輪山登山の入り口にもなっており、約2時間かけて登山した人たちも、この水をおいしそうに飲み干す。また、社務所横には休憩用の長椅子とテーブルが置かれ、山辺の道を歩く人たちが立ち寄る姿も見受けられる。
友人ら4人で三輪山に登山し、薬井戸の水を飲んだ大阪市東淀川区の入澤栄介さん(24)は「普通のお茶よりおいしかった。パワーをもらった感じで、最高です」と話していた。(野崎貴宮)
薬井戸(桜井市三輪の大神神社境内) JR三輪駅下車徒歩約20分。二の鳥居から木々に覆われた境内の参道を進み、左に折れて祈祷殿前を通って北に行くと、薬井戸のある摂社・狭井神社にたどり着く。問い合わせは大神神社(☎0744・42・6633)。
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