五條市の〝危険な〟盛土 県が搬入中止求め業者を是正指導
大阪府箕面市の土木建設会社「五條開発」が運営する五條市の残土処分場周辺に高さ約20メートル超の盛土が堆積している問題で、同社の処分場の一部は県の許可が必要な規模に拡大していたことが1日、県への取材で分かった。県は残土の搬入中止などを求める是正指導を実施、同社は「原状回復に取り組む」としている。
県によると、5月下旬に情報提供があったのを受け、6月から調査を実施。同社は現地で残土処分場を徐々に拡大しており、市道南側の2・77ヘクタール部分は、1ヘクタール超の開発や土地形状の変更には県の許可が必要な森林区域にあたることが判明したという。
県は7月上旬から、同社に是正計画書の提出や土砂搬入中止を求める是正指導を口頭で複数回実施。同社は「来週中に是正計画書を県に提出する」としている。
一方、7月に同社と五條市に土砂の撤去などを求める仮処分を奈良地裁に申し立てた地元住民らも1日、県が同社に監督処分を行うよう求める要請書を提出した。
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