「歴史的価値の高さ感じた」 金田法相が奈良少年刑務所視察
金田勝年法務大臣は14日、廃止が決まった奈良少年刑務所(奈良市)を視察した。宮地重光所長から、設備や矯正・教育プログラムの説明を受けながら、中央看守所や放射状に広がる5棟の舎房、木工・建築科の職業訓練を行う実習場などを見て回り、「文化的、歴史的価値の高い建造物であると感じた。奈良の重要な観光資源であり、重要文化財として認めてもらえるとありがたい」と述べた。
奈良少年刑務所は重厚なれんが造りが特徴で、明治政府が建設した「五大監獄」のうち、唯一当時の姿をそのまま残す。法務省は今年度中に受刑者の収容を停止し、民間に施設の運営を任せ活用することが決まっている。
地元住民らは重要文化財の登録を目指して署名活動を展開しており、金田大臣は今後の活用について、「ホテルや博物館など、民間の約20社から話があると聞いている。どのように活用していくか、文化庁や県、市との連携を図っていきたい」と話した。
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