発掘した動物の骨格図を3Dデータベース化 奈良文化財研究所
発掘調査で出土した動物の骨の分析に役立ててもらおうと、奈良文化財研究所が三次元計測による立体的な骨格図譜を作成してデータベース化し、インターネット上で公開を始めた。6種類の哺乳類の主要部位を見ることができ、研究のほか博物館、学校での活用も期待している。
公開されているのはヒトとイヌ、イノシシ、ニホンジカ、ウシ、ウマの主要部位で、「3D Bone Atlas Database(3Dボーン・アトラス・データベース)」と名づけられた。あらゆる角度から表示でき、骨の形態の特徴がつかみやすいうえ、PDF形式のため簡単にダウンロードして利用できる。
同研究所埋蔵文化財センター環境考古学研究室ではこれまで、動物の骨格標本を収集して図譜集を出版。さらに立体的な骨格図を発掘現場で手軽に見られるようにするため今回、3次元計測による図譜を作成した。
環境考古学研究室では「考古学や人類学、動物学などの研究だけではなく、博物館や学校での教育資料としても利用可能」とし、今後も精度を高めて部位を増やしていくという。
データベースは奈良文化財研究所のホームページ(http://www.nabunken.go.jp/)から入ることができる。
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