「地域の発展に貢献」 橿原市の〝ホテル付き市庁舎〟安全祈願祭
橿原市は11日、近鉄大和八木駅前に約97億円をかけて整備するホテルが入る市役所新庁舎(複合施設)の建設工事に向けた安全祈願祭を行った。地上10階、地下1階で、高さ45メートル。ホテルの客室数は139室で、平成30年春のオープンをめざしている。
新庁舎の延べ床面積は約1万5千平方メートル。1~4階が庁舎部分で、市民課や税務課など市民サービスにかかわる13課が入る。
ホテルは5~10階で、139室の内訳はダブル60室、ツイン77室、コーナースイートと障害者用の客室2室の予定。シングルはないという。
10階には大和三山を見渡すことができる展望施設や浴室があり、展望施設はホテルに宿泊しなくても利用できる。コンベンション施設(4階)や、観光コンシェルジュが常駐する施設(1階)もつくられる。地下1階には駐車場が設置される。
建設は民間資金を活用したPFI事業で行われ、大手建設会社の大林組を代表企業とする企業グループ(計4社)が担当。市はこのグループと事業実施のための協定を締結し、議会の承認を受け事業開始に至った。
ホテル設置は市内の宿泊客増加をめざす観光振興策の一環。カンデオ・ホスピタリティ・マネジメント(東京)がホテルの運営にあたる。
この日の安全祈願祭には約70人が出席し、森下豊市長らがクワ入れを行った。森下市長は「念願だった駅前整備の安全祈願祭を迎え、感無量だ。県のシンボリックな建物としてしっかりと完成させたい。事業に反対している人もいるが、完成後にはどこよりも人が集う場所になり、地域の発展に貢献できると考えている」としている。
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