奈良伊賀地域で産経新聞の購読試読・求人案内。

産経新聞 奈良県伊賀地区専売会産経新聞 奈良県伊賀地区専売会

産経新聞グループ各紙のご購読はこちら 0742-24-2214

専売会について専売会について各専売店の紹介各専売店の紹介地域貢献地域貢献求人内容求人内容購読・試読サービス購読・試読サービス

sanbai-02.jpg

【鹿角抄】「生きがい」を持つ大切さ実感、視覚障害者のお年寄り劇団にエール


 高取町の盲養護老人ホーム「慈母園」で目の不自由なお年寄りが劇団「愛園座」を立ち上げた。視覚障害者らからなる劇団は全国でも珍しい。熱演が話題になっていると聞き、先日取材に伺った。

 台本が読めない、アイコンタクトができない、舞台上でぶつかってしまう…。視覚障害者がステージで劇を行うには、さまざまな課題がある。一体、どうやって乗り越えたのだろうか。取材するうちに、地道な努力はもちろん、劇へ打ち込むメンバーや職員それぞれの強い思いが原動力となっていると感じた。

「愛園座」のメンバーと職員

「愛園座」のメンバーと職員

 ぶつからないように職員が「黒子」として誘導してはいるものの、身ぶり手ぶりを交えたり、首をすくめたりと、役に合わせた動作は自然で板に付いている。メンバーに聞くと、せりふが吹き込まれたテープを繰り返し聞いて、情景や成功している場面をイメージして演じているのだという。発声練習は特にしていないというが、大きなよく通る声で演じていた。

 「お客さんの反応が気になる。本番までどきどきです」。こう話すのは施設長の喜多忍さんだ。施設には県内だけでなく、大阪など県外からくる身寄りのないお年寄りも多い。「不幸な事情を抱える人もいる。希望をなくしてしまったお年寄りの心に、光を灯したい。そして元気を与えたい」。喜多さんの思いは、生き生きと演じる劇団のメンバーにも届いている。

 メンバーの男性(80)は「愛園座の公演を成功させて、日本一にしたい。もっと多くの人に知ってほしい」と充実感に満ちた表情で話してくれた。高齢者をめぐる暗い話題が多い中、明るい気持ちになれたと同時に「生きがい」を持って毎日を過ごす大切さ、すばらしさを実感した。

 メンバーと職員が一丸となって作り上げる「愛園座」の公演は12月5日午後2時から高取町リベルテホールで行われる。披露する演目は落語で親しまれている「転失気(てんしき)」。ユーモラスな話で笑いと元気を届ける。(有川真理)

【関連記事】

平均78歳の劇団、本格デビュー 盲養護老人ホーム入所者が12月に公演

【鹿角抄】敬虔なムスリムも「イスラム国」の被害者 パルミラの写真展で考える

【鹿角抄】屋久島で思い出した、戦中戦後を生きた女性の言葉

【鹿角抄】政府機関の地方移転 絵に描いた餅にするな

【鹿角抄】〝普通の生活〟へ支援必要、若年性認知症対策

(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)

求人情報求人情報
購読・試読のお申込み購読・試読のお申込み
お問い合わせお問い合わせ

産経新聞各紙
産経新聞産経新聞
サンスポサンスポ
Business iBusiness i
夕刊フジ夕刊フジ

グループ各紙
月刊TVnavi月刊TVnavi
MOSTLYMOSTLY
正論正論
週刊ギャロップ週刊ギャロップ

読もうよ新聞読もうよ新聞

野球教室
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。