「高齢者の避難手段重要」、災害時の自衛隊活動とは? 五條で元幹部が講演
災害時の自衛隊の活動について理解を深めてもらおうと、県と五條市は16日、同市市民会館ホールで陸上自衛隊の元幹部らを招いた防災講演会を開催し、集まった約300人の参加者らは災害派遣活動に携わった元幹部らの講演に耳を傾けた。
冒頭で県の奥田喜則副知事は「県と五條市が手を組んで陸上自衛隊の駐屯地誘致を急いでいる。講演を聞いて防災に対する意識を高めてほしい」とあいさつ。
第1部では陸自中部方面隊の元総監、河村仁さんが東日本大震災での遺体収容やがれき除去の活動について講演し、「逃げ遅れる可能性がある高齢者ら災害弱者の避難手段を考えることが重要だ」と訴えた。
第2部では陸自第3師団の元飛行隊長、早川喜代司さんが阪神大震災でのヘリポート設置や食料支援について語り、「災害時の交通渋滞や建物の倒壊を考えると、ヘリの運用はきわめて重要」と強調した。
同市の太田好紀市長は「紀伊半島豪雨では孤立集落救助のためのヘリポートの必要性を痛感した。県南部の安全、安心のためには自衛隊は必要だ」と力説。 三重県名張市の会社員、土谷陽子さん(48)は「災害時の自衛隊の現場での活動がよく理解できました」と話していた。
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