モンゴルの極彩色壁画紹介 白虎、青龍も 橿考研付属博物館
モンゴル中央部のオラーン・ヘレム墓で5年前に見つかった同国初の極彩色壁画を紹介する特別陳列「モンゴル草原7世紀の極彩色壁画オラーン・ヘレム墓」が、橿原考古学研究所付属博物館(橿原市)で開かれている。同墓の極彩色壁画が日本で紹介されるのは初めて。
オラーン・ヘレム墓は首都ウランバートルの西約220キロに位置。同国とカザフスタンの共同調査で2011年、多数の副葬品とともに四神の青龍や白虎、人物像などを描いた極彩色壁画が見つかった。
展示されているのは墓室西壁に描かれた白虎や墓道北壁の楼門図の実物大写真、白虎や東壁の青竜、馬をひく人物を描いた牽馬図、樹下人物図の模写など。
四神図は高松塚古墳やキトラ古墳と共通し、唐の影響を受けて描かれたとみられるが、オラーン・ヘレム墓の壁画は日本の壁画に比べて巨大で、白虎は長さ約7・6メートル、高さ約1・8メートルの大きさ。壁画の模写は文化財修復会社の彩色設計(京都府向日市)が行った。
28日午後1時からは、オラーン・ヘレム墓についてモンゴルの研究者らが講演する講演会が開かれる。
10月2日まで。問い合わせは橿考研付属博物館(☎0744・24・1185)。
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