紀伊半島豪雨から5年 五條市と十津川村で行方不明者一斉捜索
2016年08月29日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
平成23年9月の紀伊半島豪雨災害から5年になるのを前に、五條市と十津川村で28日、県警と地元消防団員らが行方不明者10人を一斉捜索した。
捜索は約300人態勢で実施。4人が行方不明になっている五條市大塔町宇井で行われた出発式で樫内成吉副市長は「一刻も早くご家族のもとへ届けるために、力を結集してがんばっていただきたい」と述べた。
県警の機動隊員や消防団員らが熊野川の流域で、棒を使って岩をひっくり返したり、河原の岩の隙間をのぞきこんだりし、土砂崩れなどに巻き込まれたとみられる不明者を捜索した。
この日は河川敷24カ所で骨片24個を発見したが、行方不明者は確認できなかった。
県広域消防組合五條消防署の辻本好高救急課長は「日数が経過して見つけにくくなっており、厳しい状況ではあるが、一日でも早く、何らかの手がかりを見つけたい」と話した。
紀伊半島豪雨災害では、奈良、和歌山、三重3県で80人以上の死者・行方不明者が出た。
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