紀伊半島豪雨被害を後世に伝える 五條市大塔町に「警戒碑」建立
2016年08月30日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
紀伊半島豪雨災害を後世に伝えようと、五條市大塔町で「紀伊半島大水害警戒碑」が建立され、除幕式が行われた。市職員や地元の消防団員ら約10人が参加し、黙禱をささげると共に防災の誓いを新たにした。
被害を後世に伝え、防災意識を高めようと全国からの寄付金を活用し、同町宇井と辻堂の2地区に設置。宇井地区では熊野川右岸が大規模な深層崩壊を起こし、8世帯11人が死亡、行方不明に。碑は高さ約1・1メートルの御影石で、土石流が達した対岸の最高地点に設置された。
巨大な土砂崩れダムが出現した辻堂地区では、水位が約20メートルに達したことを示す警戒碑が建てられ、コンクリートの擁壁に赤いラインが引かれたほか、説明板も設置。除幕式に参加した大塔地区自治連合会長で宇井自治会長の市平克之さん(76)は、「実際にどこまで水が上がったのか、後世に残していきたい」と話していた。
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