素朴な作品300体 町家のかかし巡り、1日からスタート 高取町
町民ら手作りの案山子が町のメーンストリートの土佐街道沿いに並ぶ高取町の「町家のかかし巡り」(天の川実行委員会主催)が10月1日から始まる。約300体のユニークな案山子が街道を彩る。
住民団体「天の川実行委員会」が、地域活性化をめざして開催し、今回で7回目。今年は「薬の町・高取」をイメージした「薬狩り」がテーマで、メーン会場には推古(612)年、推古天皇が高取町で薬草を採集したという日本書紀の記述からその様子を再現した案山子のほか、明治から昭和にかけて町を支えた「大和の薬売り」の案山子、薬研を使って薬をつくる案山子も展示されている。
実行委のメンバーらは、人間に似た案山子づくりの元祖とされる徳島県三好市や、ユーモラスな案山子をつくることで知られる兵庫県姫路市安富町、滋賀県東近江市を訪ね、案山子づくりを研究。今年は関節を動かすことができる案山子も新たに展示しているほか、講習を受けて町外の人たちがつくった案山子も並ぶ。
実行委の野村幸治代表は「町民らが丹精込めてつくった案山子をぜひ見てほしい」としている。開催は31日までの午前10時~午後4時。期間中は薬草茶のふるまいや案山子めぐりのスタンプラリーもある。問い合わせは、観光案内所「夢創舘」(電0744・52・1150)。
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