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焼損の法隆寺金堂壁画、最新科学で期待高まる新発見


 当初はどんな美をたたえていたのか-。後世への継承のため昭和24年の焼損後初めて行われることになった法隆寺金堂壁画(重要文化財、7世紀末頃)の本格調査は、最新科学のメスが入ることによる新発見なども期待される。「東洋仏教画の白眉」とたたえられ、焼ける前から模写が試みられた金堂壁画。平成31年1月の焼損70年を前に始まる調査を機に今、再び脚光を浴びそうだ。

焼損した法隆寺金堂壁画の薬師浄土図

焼損した法隆寺金堂壁画の薬師浄土図

 壁画が納められている収蔵庫には、今も火災の激しさを生々しく伝える黒く焦げた柱が並ぶ。その向こうに、仏の姿がほのかに浮かび上がる壁画。大小12面あるが、当初の色彩を失って姿も判別できない部分が多く、痛々しい。だが、「釈迦浄土図」や「薬師浄土図」「普賢菩薩像」「十一面観音菩薩像」などからはもとの荘厳さがうかがえる。

 「重要文化財とはまた違う別の格。比べものがないほどの価値がある。より多くの人にも見てもらいたい」。金堂壁画について、12月に発足する保存活用委員会のメンバーとなる有賀祥隆・東京芸術大客員教授(美術史)はそう説明する。

 金堂壁画はインド・アジャンタ石窟群や中国・敦煌莫高窟の壁画と並ぶ東洋絵画史上屈指の名品。焼損前から模写が行われ、昭和15年には荒井寛方や入江波光らをメンバーに進められたが、戦争や24年の火災によって未完のまま終わった。現在、金堂の壁にはめ込まれている再現壁画は昭和42年から翌年にかけて安田靫彦や前田青邨、平山郁夫ら日本画壇の精鋭14人をメンバーに制作。焼け残った部分や戦前の模写の際に撮影された写真などをもとに再現された。

十一面観音菩薩像

十一面観音菩薩像

 今回の調査では、文化庁や絵画、保存科学などの研究者らで委員会を構成。高松塚・キトラ両古墳(明日香村)の壁画保存のノウハウも生かしながら、劣化の有無や保存環境が調べられるとともに、将来的な公開の可能性も探られ、科学的調査で新たに判明することも期待されるという。

 有賀教授は「火をかぶり変色しているかもしれないが、顔料などを調べることができればいい。今回を機に技法的なことも調査すべきだろう」と話している。

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(関西のニュースは産経WEST http://www.sankei.com/west/west.html)

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