落語を聴きに県立図書情報館へ行こう 6日に35回目の「寄席」
県立図書情報館(奈良市大安寺西)で2カ月に1回程度催され、6日で35回を迎える落語の寄席が人気だ。図書館で定期的に寄席があるのは全国的にも珍しいといい、「木戸銭」も安価なうえ他の諸芸がはさまれるなどの趣向も。同館では「図書館寄席は定着しつつあり、本にも興味を持ってもらえるきっかけになれば」としている。
名称は図書館寄席「花鹿乃芸亭」。県内出身の落語家らを知ってもらおうと平成21年度に奈良市出身の落語家、桂文鹿さんと同館が中心になってスタートした。同館は、古典から新作まで各時代の姿を映す「語られる書籍」としてもアピールしている。
寄席は同館1階の交流ホールで開かれ、落語3席と特別企画が基本。現在は県内出身者に限らず出演しており、毎回定員200人の8割程度、多いときは定員を超えるときもあるという。特別企画ではこれまで新内節(浄瑠璃の一流派)や筑前琵琶などの諸芸も披露され、飽きさせないよう工夫。また、落語の関連図書リストも作るなどして読書を呼びかけている。
桂文鹿さんは「お客さんは向学心を持っている方が多く、深く掘り下げてもらっている。今後もいろんな企画をしていきたい」と話している。
6日は午後1時半から、桂恩狸さんの「米揚げ笊」、桂文鹿さんの「おみくじ製造所」、桂花団治さんの「お楽しみ」。特別企画は伏見龍水さんの曲独楽。木戸銭は大人千円、中学生以下半額。申し込みは同館ホームページの申し込みフォームかメール(koen@library.pref.nara.jp)、FAX(0742・34・2777)、電話(☎0742・34・2111)か往復はがきで〒630-8135 奈良市大安寺西1丁目1000、県立図書情報館「花鹿乃芸亭」担当へ。問い合わせは同館。
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