黒川能や万燈籠も 春日大社本殿遷座祭後の奉祝行事決まる
春日大社(奈良市)の20年に1度の国宝・本殿修理「式年造替」で、ご神体が仮殿から本殿に戻る「本殿遷座祭」(11月6日)後に行われる主な奉祝行事の日程などが決まった。約150年ぶりに能楽の金春、金剛の2流がそろって祝言の舞を奉納するほか、山形県鶴岡市に伝わる黒川能が初めて奉納公演。なら燈花会や落語会などもあり、11月下旬まで遷座が盛大に祝われる。
本殿4棟のご神体は昨年3月の「仮殿遷座祭」で仮殿に移り、その後、本殿の修理が始まった。今秋には修理が完了し、11月6日の本殿遷座祭でご神体が約1年半ぶりに本殿に戻る。奉祝行事・芸能奉納はこれを祝って行われる。
本殿遷座祭翌日の7日は大社林檎の庭で後宴之舞楽が古式にのっとり奉納。8日は式能奉納で、祝言の「弓矢立合」のほか「春日龍神」や「葛城」など、ゆかりの能が予定されている。10日は狂言の大蔵流五家が勢ぞろいし奉納する。
黒川能は13日に奈良春日野国際フォーラム甍で公演。山形県鶴岡市黒川の春日神社の氏子らによって伝承されてきた貴重な神事能で、「芸能の故郷、奈良の春日大社にふさわしいとお受けいただいた」という。
11日~13日には万燈籠やなら燈花会があるほか、県庁前でご当地グルメや記念品などを販売するマルシェ、25、26日には近鉄・JR奈良駅周辺の飲食店などでバルを予定。また、24、25日に大社感謝・共生の館で落語会、26、27日には稚児行列も行われる。
参加費などの問い合わせは春日大社(☎0742・22・7788)。
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