奈良県で産経新聞の購読試読・求人案内。

産経新聞 奈良県伊賀地区専売会産経新聞 奈良県伊賀地区専売会

産経新聞グループ各紙のご購読はこちら 0742-24-2214

専売会について専売会について各専売店の紹介各専売店の紹介地域貢献地域貢献求人内容求人内容購読・試読サービス購読・試読サービス

sanbai-02.jpg

【鹿角抄】便利さは豊かさと同じだと思いますか?


 「便利さと引き換えに得られるのは結局、今以上の忙しさではないか」―。先日、奈良県版の連載企画「奈良 移住物語」の取材で話を聞いた宇陀市榛原沢地区在住の編集者兼ライター、赤司研介さん(36)の言葉に、多くのことを考えさせられた。

 赤司さんは5年前の東日本大震災を機に、神奈川県藤沢市から一家で移住。子供たちの世代に「健やかな未来」を残そうと、現在は「SlowCulture(スローカルチャー)」の屋号で、持続可能な暮らしや環境保全の大切さを日々、発信している。

「生き物の存在を身近に感じられる環境がいい」と、手がけたフリーペーパーを手に話す赤司研介さん

「生き物の存在を身近に感じられる環境がいい」と、手がけたフリーペーパーを手に話す赤司研介さん

 「田舎暮らしは不便ではないか」と尋ねると、赤司さんは「確かに不便もあるが、嫌いではない」と答え、反対に便利さの弊害を指摘した。「便利になって節約できた時間は結局、仕事に使ってしまう。その結果、ますます忙しくなる」

 なるほど、その通りだと思った。次々と便利な道具や機械ができ、情報があふれる現代、人間の生活は確かに豊かで便利になった。だが、「何のための便利さか」という問いを持っていなければ、赤司さんが言うような〝落とし穴〟に自らはまる可能性がある。

 車で県内各地へ取材に赴く記者は日々、カーナビゲーションの恩恵にあずかっているが、時折、思いもしない小路やあぜ道に案内され、戻るに戻れず右往左往することも。自分の頭で考えればこんな道を通るはずはないと分かるのに、音声案内のままにつき進んでしまう。機械に任せきりで、思考停止に陥っている証拠だ。

 著書『14歳からの哲学』などで知られる文筆家、池田晶子さんの文章に、こんな一節があった。「便利さが価値になるほど、人間の価値は薄まる」(『死とは何か さて死んだのは誰なのか』毎日新聞社刊)。

 そう遠くない未来、リニア中央新幹線が走り、ロボットや人工知能(AI)の存在が日常になる。「何のための便利さか」という問いを発することは、今後、ますます重要になってくるのではないかと感じている。(浜川太一)

【関連記事】

【奈良移住物語】「健やかな選択」、自然豊かな宇陀でフリーペーパー編集

【鹿角抄】高校野球、汗と涙の美談だけでいいのか 球児の健康考えるとき

【鹿角抄】矢田寺の「ミニ遍路道」を歩いて気付いたことは…

【鹿角抄】登山で母が教えてくれたことは…

【鹿角抄】屋久島で思い出した、戦中戦後を生きた女性の言葉

産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html

求人情報求人情報
購読・試読のお申込み購読・試読のお申込み
お問い合わせお問い合わせ

産経新聞各紙
産経新聞産経新聞
サンスポサンスポ

グループ各紙
月刊TVnavi月刊TVnavi
MOSTLYMOSTLY
正論正論
週刊ギャロップ週刊ギャロップ

読もうよ新聞読もうよ新聞

野球教室