かわいそうだけど・・安全のために「鹿の角きり」
2015年10月11日 産経新聞奈良支局 最新ニュース
江戸時代から続く古都・奈良の伝統行事「鹿の角きり」が10日、奈良市の春日大社境内にある鹿苑角きり場で始まった。12日まで。
オスジカの角は秋には大きく成長し、人がけがをする可能性があるため、この時期に角きりが行われている。寛文(1671)年に始まったとされる。
陣太鼓が鳴り響くなか、法被姿の勢子たちが20人がかりでシカを追い込み、けがをさせないよう角に縄を掛けた。必死に逃げ回るシカを見事に捕まえると、観客から大きな歓声が上がり、その後、神官役が専用の鉄製ノコギリで角を切り落とした。
角きりが公開される12日までに約50頭、来年2月までに約300頭のオスジカの角を切る。
奈良市の小学1年、南宏樹君(7)は「シカが少しかわいそうだった。自分だったら怖くてできない」と話した。
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