薬師寺の山田法胤管主退任へ 後任は村上副住職
薬師寺(奈良市)は7日、来年8月で山田法胤(ほういん)管主(75)が退任し、新管主に村上太胤(たいいん)副住職(68)が内定したと発表した。興福寺と交代で務めている法相宗管長も継ぐ。8月16日に管主の交代式に当たる「印鑰(いんやく)継承式」が行われる予定。
山田管主は平成21年8月に就任し、東塔(国宝)の解体修理などに取り組んできた。村上副住職は執事や執事長などを経て24年8月から現職。
「後進に道を譲る」、山田管主会見で感慨深く語る
「東塔修理もめどがつき、後進に道を譲りたい」。退任を明らかにした山田管主は会見でそう語り、就任以来、来年8月で丸7年となる管主として歩んできた日々を感慨深そうに振り返った。
山田管主の退任は信徒総代会で決まり、来年8月16日に管主の交代式に当たる「印鑰継承式」が予定されている。
山田管主は退任について「食堂も再建中でこと半ばでもあるが、75歳になり、ここで後進のために道を開きたい」と説明した。
これまで特に印象深かったこととして、23年の東塔修理着工法要を挙げ、「修理に大きな関心を持ってもらっていると思った。大きな責任を感じた」と回顧。食堂の復興も進められ、「白鳳伽藍の整備で大きい部分はほぼ整ってきた」などとした。住職を務める喜光寺(奈良市)で実現させた南大門の復元も挙げた。
山田管主は岐阜県本巣市出身で、16歳で薬師寺に入山し修行。10年に執事長、15年には副住職に就任した。わかりやすくユーモアに満ちた法話は人気で、年間200回程度にのぼるといい、親しみやすい人柄でも知られている。
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