南和の拠点病院・南奈良総合医療センター4月開院 災害にも備え
五條市と吉野郡の3病院を再編して開設する南奈良総合医療センター(大淀町)が完成した。25診療科と救急センターなど8センターを備え、医師50人が常勤、平成28年度中にはドクターヘリも常駐し、救急や災害時の拠点病院として4月1日に開院する。
センターは近鉄福神駅前で、敷地面積は約4・7ヘクタール。地上5階建ての建物内には病床232床(一般188床、高度治療室8床、回復期36床)を備え、県南部唯一の2次救急病院の役割を担う。屋上にはドクターヘリ発着用のヘリポートがあり、3階建ての看護専門学校も併設する。
患者数の減少などで県立五條病院(五條市)、町立大淀病院(大淀町)、吉野町国保吉野病院(吉野町)の3病院の経営が悪化。県と南部12市町村で作る「南和広域医療組合」が再編を計画し、センターを新設した。同組合から移行させる南和広域医療企業団が運営する。
町立大淀病院は今月末に閉院。国保吉野病院は4月から、県立五條病院は耐震化工事を行って来年4月から、地域医療センターになる。
13日に行われた竣工式には約240人が出席。荒井正吾知事はあいさつで、「便利な地に病院を建てることができた。南部の医療は南部で守ることを貫き通せる病院にしたい」と述べた。
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