妻との手紙で振り返る北京留学の思いで綴る 元橿原考古学研究所副所長の河上さん
元橿原考古学研究所副所長の河上邦彦さん(71)が、昭和55年から約2年間の北京留学の思い出を綴った「〝七五〇日 二〇〇余通の絆〟」を出版した。留学中、日本国内の妻とやりとりした手紙の内容を掲載する中で、留学で見た当時の中国事情などを紹介している。
橿考研は当時、3人の研究者を北京大学などに留学させていた。河上さんは菅谷文則さん(現橿考研所長)に続き留学し、考古学の研究に打ち込んだ。
本では大学の寮生活の様子のほか、同じ留学生や中国の人たちとの交流、中国国内を旅行したときの印象などを紹介。留学から約8カ月が過ぎた手紙では「規制が多く自由に旅行ができない」「飛行機に乗ると(航空券代は)外国人は中国人の2倍」と書き、「(中国製の)電化製品はありますが、多くの人は日本製を好みます」とも。中国で「改革開放」が進んだ1980年代、大きく発展しようとしていた国の姿の一端を読み解くことができる。
ただ、当時は遊ぶところもほとんどなかったといい、日本人留学生の中には中国を嫌いになる人もいたとも。だが、河上さん自身は「私の場合は一日、一日と中国が好きになるようです」と書いている。
留学生同士の写真のほか、少数民族、始皇帝陵などの文化財の写真も多く掲載されている。古希と結婚40年を記念し、出版した。
河上さんは「両国が理解し合い、友交を深めていけることを願って刊行した。私にとってこの2年は遠く離れた渡りがたい海であったが、それは時が解決してくれた。相互理解こそが最も重要である。そのために、両国を知る私たち留学生にできることが多くあるのではないか」と述べている。
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