珠玉の仏さまを拝む名品展 奈良国立博物館・なら仏像館照明など一新
奈良国立博物館(奈良市)のなら仏像館(重要文化財・旧帝国奈良博物館本館)が改修され、リニューアルオープンした。展示ケースや照明を一新し、展示物の魅力がさらに引き出されるように。現在、名品展「珠玉の仏たち」が開かれている。
同館は明治時代に建てられた現存する最古の国立博物館建築。壁はれんが造りで、バロック風の装飾が施されている。
改修では傷んだ屋根葺き材を交換し、外壁の汚れを洗浄。館内は免震機能のある展示ケースや台を導入、スポット照明はLEDに替えた。中央3室はすべて仏像の露出展示とするなど、館内は一変。同館の岩田茂樹・上席研究員は「スポット照明によって仏様の魅力が引き出されるようになった。免震機能で安全性も高まった」と説明する。
名品展では国宝4件、重要文化財53件を含む105件を展示。うち、室生寺の二天王立像(平安時代)は同寺仁王門の楼上で見つかったもの。ほかには大阪・金剛寺の降三世明王坐像(重要文化財、鎌倉時代)や文化庁の文殊菩薩騎獅像(同、平安時代)などが並ぶ。
6月26日まで。観覧料は一般520円、大学生260円、高校生以下や満70歳以上、障害者手帳を持つ人らは無料。問い合わせはハローダイヤル(☎050・5542・8600)。
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