【リオ五輪】「帰ったらメダル持たせてね」、LINEで祝福 バドミントン「金」高橋選手の妹
バドミントン女子ダブルスの決勝に臨んだ高橋礼華(26)=橿原市出身=と松友美佐紀(24)のペアらが所属する日本ユニシス本社(東京都江東区)で19日未明、パブリックビューイングが行われ、バドミントン部の関係者ら社員約200人が日本からエールを送った。バドミントンでは日本初の「金」が決まると、会場は興奮と歓喜に包まれた。
社員らは、〝タカマツ〟ペアらの似顔絵が入ったおそろいのTシャツで観戦。日本の攻撃やレシーブが決まる度に、金メダルをイメージした金色のスティックバルーンをたたきながら、「いいぞーっ」「もう一本!」と声をそろえた。
会場には、高橋の妹でバドミントン部所属の沙也加さん(24)の姿も。チームメートとともに、食い入るように中継画面を見つめていた。
姉妹は小学校低学年から母・智子さんがコーチを務めるクラブでバドミントンに打ち込み、中学からは別々の学校で「お互いに高め合ってきた」(沙也加さん)。ユニシスに入ってからは、松友も含め「3人でリオに行こう」と話していたが、昨年末、沙也加さんが五輪代表選考レースを目前に右膝を負傷。高橋も遠征の合間を縫って病院を見舞うなど妹を気遣ったが、姉妹の夢はかなわなかった。
五輪での姉たちの活躍は「うれしいけど、悔しい気持ちもあった」という沙也加さん。それでもこの日は、ただただ姉たちの勝利を祈り続けていた。
接戦の末の第3ゲーム、19―16の劣勢から日本が5連続ポイントで逆転勝利すると、大歓声の中で自然と目に熱いものがこみ上げていた。「勇気をもらった。4年後の東京では、私も五輪の舞台に立ちたい」。
試合後、姉には携帯電話の無料通信アプリ「LINE(ライン)」でこんなメッセージを送った。
《金メダルおめでとう。帰ったらメダル持たせてね。お疲れさまでした》いつもと同じ、短いメッセージ。それでも十分、姉妹の心は通じ合っている。
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