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「交通事故ゼロ」へ協力 県自動車販売店協会、大和郡山市に寄贈

県自動車販売店協会は、交通遺児支援の募金活動で集めた39万円を大和郡山市に贈った。同協会は平成19年度から寄贈を続けており、今回で30回目。合計約986万円となった。

寄付金を手渡す奈良トヨタの菊池攻社長(右)と上田清市長=大和郡山市

同協会会長の菊池攻・奈良トヨタ社長が同市を訪れ、春の全国交通安全運動期間中に協会員のディーラー21社などから寄せられた寄付金を、上田清市長に手渡した。上田氏は「交通事故を防ぐため、カーブミラーやガードレールなどの整備に活用させていただきたい」と感謝の言葉を述べた。
菊池氏は「交通事故ゼロと交通事故による死者ゼロを目指すため、少しでも協力していきたい」と話した。

郵便局にクラシック響く 奈良市でアウトリーチコンサート

奈良中央郵便局で行われたコンサート=奈良市

奈良市が進める「暮らしに芸術の感動を届けるプロジェクト」の一環として、同市大宮町の奈良中央郵便局で25日、音楽を届けるアウトリーチコンサートが開かれ、同郵便局を訪れた人らがクラシック音楽などの演奏を楽しんだ。
自治体と郵便局、一般財団法人「100万人のクラシックライブ」(東京都)の3者協働による初の取り組み。郵便局という身近な場所を舞台とすることで市民らに気軽に音楽に親しんでもらうのが目的だ。
この日は、バイオリニストの井谷珠綺(みき)さんとピアニストの大西真衣(まい)さんが演奏。モーツァルトやエルガーらの曲が奏でられ、郵便局内に音色が響き渡った。
100万人のクラシックライブのメンバーのピアニスト、高見秀太朗さんは「日常生活の中で偶然音楽に出会っていただければ」と話していた。
奈良市では今年度、今回を含め8件のアウトリーチ事業を予定している。

広陵町の乗り合いバス 更新へ  外観は町内の児童デザイン

広陵町は、スマートフォンアプリや電話で乗車予約し、町内外約150カ所の指定場所で乗り降りできる乗り合いバス「のるーと広陵元気号」の車両3台について、10月をめどに更新する方針を発表した。

現在の「のるーと広陵元気号」(広陵町提供)

新車両の外観には、町内の小学生から募集したデザイン案1041作品のうち、最優秀の3作品を採用する。
開会中の6月町議会に関連議案を提案した。新たに導入する車両3台の車種はトヨタ「ハイエース」(10人乗り)で、購入額は税込み約1402万円。

車両更新について説明する広陵町の吉村裕之町長=同町役場

現在、乗り合いバス3台は、いずれも14人乗りのハイエースを運用しており、吉村裕之町長は6月10日の定例会見で、新車両は普通免許でも運転でき、現在の車両では通行できなかった「狭い道でも走れるようにする」と説明している。

奈良「正論」懇話会のご入会案内

奈良「正論」懇話会は、会員を随時募集しています。当会では年4回(原則)、産経新聞「正論」の執筆陣をはじめとする内外の識者を講師に招いて講演会を開き、合わせて講師を囲んでの懇談や会員相互の親睦の場として懇親会を開催しています。また、雑誌「正論」を毎月配本するほか、臨時増刊号もお送りします。

年会費5万円。申し込み・問い合わせは産経新聞奈良支局内の事務局(0742・26・6381=平日の午前10時~午後6時)。

生徒たちの力作200点展示 奈良市で「山の辺工房展」 28日まで

日本の四季をテーマにした作品=奈良市美術館

洋画家の川畑太さん(62)が講師を務める天理市の絵画教室による「第36回山の辺工房展」が24日、奈良市の商業施設「ミ・ナーラ」内の市美術館で始まった。28日まで。
風景画や人物画を得意とする川畑さんが指導する中学生~80代の生徒約100人の油彩、水彩など計約200点を展示。A5判~100号サイズの工夫を凝らした肖像画や静物画、国内外の旅先の風景といった作品が並んでいる。
「日本の四季」をテーマにした作品を集めたコーナーには、桜やひまわり畑、花火など四季折々の風景画76点を展示。川畑さんは「生徒たちの1年間の集大成。癒やしを感じる作品も多いのでぜひ足を運んでほしい」と話した。
入館無料。午前10時~午後5時(最終日は午後3時まで)。問い合わせは同工房(0743・62・2920)。

日本の伝統食を知って 奈良育英グローバル小でぬか床作り

ぬか床を作る児童ら=奈良市の奈良育英グローバル小

奈良育英グローバル小学校(奈良市)は食育活動の一環として、ぬか床を作る家庭科の授業を実施した。児童に伝統的な日本の食文化を伝えるのが目的で、今回で3回目。
京都・錦市場などに店を構える打田漬物(京都市)の打田学市社長(57)が講師を務め、漬物の種類や材料、京の三大漬物として知られる「千枚漬け」の作り方などを5年生の児童15人に説明した。
その後、児童らは、米ぬかと塩、昆布、トウガラシ、水をたるの中でしっかりと混ぜ込み、自分だけの「マイぬか床」を作った。女子児童(11)は「なめてみるとほんのり甘くて驚いた。大根やキュウリを漬けてみたい。食べるのが楽しみ」と笑顔を見せた。
打田社長は「ぬか床は手をかければ一生もの。ぜひ大事に育て、それぞれの家庭の味の漬物を楽しんでもらえたら」と話していた。
児童らはぬか漬けのほか、刻みしば漬けとクリームチーズをのせたカナッペの試食も楽しんだ。

おいしい野菜、大きくなあれ! 天理の小学校で種まき授業

野菜の種をまく児童ら=天理市立柳本小学校

天理市と種苗会社「大和農園」(同市)は食育の一環で、市内の小学2年生を対象に野菜の種をまく授業を行った。同社は昨年から「タネの日」(4月10日)に合わせ、生活科の教材として、ハツカダイコンの種を小学校10校に寄贈している。
5月には、市立柳本小で授業があり、講師を務めた同社経営管理部の中畠陽葉里さんらが、約20人の児童に、植物の成長には空気や水、太陽光が必要と説明。種を見て、どの植物かを当てるクイズなどを出した。
その後、児童らは校内の花壇に、ハツカダイコンとベビーリーフの種をまいた。男子児童(7)は「サラダで食べたい。大きく育ってほしい」と笑顔で話した。水やりなどを続け、収穫した野菜はそれぞれの家庭に持ち帰る予定という。

春日若宮の信仰文化知って 花山院宮司が書籍出版

執筆した春日大社の花山院弘匡宮司=奈良市の同大社・若宮神社

古都の師走を彩る「春日若宮おん祭」で知られる春日大社(奈良市)の摂社、若宮神社の信仰文化を知ってもらおうと、大社の花山院弘匡(かさんいん・ひろただ)司が著書「平安時代の大祭が唯一連綿と続く  春日若宮を宮司が綴(つづる)る」(中央公論新社)を出版した。初めて神社に常駐したとされる巫女(みこ)のことなどが記され、若宮の歴史と信仰のすべてを知る一冊となっている。
平安時代に御子神(みこがみ)を祭るために創建され、芸能の祭典となるおん祭が始められた若宮神社だが、一般には知られていないことも多い。このため、令和4年10月に完了した若宮神社の修理「式年造替(しきねんぞうたい)」を記念し、8つのテーマに分けてまとめた。

出版された「春日若宮を宮司が綴る」

巫女については、おん祭での奉仕を基盤にしながら、若宮に常駐して崇敬者らの祈願のために神楽を奉納したことを解説。神楽の後に願いを神様へ取り次ぐ「申し上げ」を行ったことや、神楽のテンポは現在よりも速かったことなども記している。
また、国内で最初に参道に燈籠(とうろう)を並べる信仰が始まったとされることについても記載。若宮と本社を結ぶ御間道(おあいみち)に石燈籠が並べられたことに始まったとし、奉納されたさまざまな燈籠を紹介している。さらに、式年造替についても写真を多用しながら記している。
花山院宮司は「春日若宮が日本の宗教文化に影響を与えたことを知ってもらいたい。神様と多くの人をつなぐのが私の仕事なので、書籍は分かりやすく書いた」と話している。
同書は、価格が税込み2310円で、主な書店で販売している。

絹谷幸二さん「絶筆」公開 絵馬原画の下絵  春日大社

昨年8月に82歳で亡くなった奈良市出身の洋画家で文化勲章受章者の絹谷幸二さんが描いた絵馬原画の下絵(個人蔵)が、同市の春日大社国宝殿で初公開されている。今年の干支(えと)である午を描いており、大社では絹谷さんの「絶筆」として公開した。7月12日まで。

絹谷幸二さんが描いた絵馬原画の下絵(個人蔵、いずれも春日大社提供)

春日大社は干支絵馬の原画を令和5年分から絹谷さんに依頼。病床でも午の絵を描くためにペンを握ったといい、下絵では疾走する馬がカラフルに描かれている。だが、絹谷さんはその後亡くなり、今年以降の絵馬は娘で日本画家の香菜子さんに引き継がれた。

大社では、絶筆になった絹谷さんの下絵を広く見てもらおうと展示。松村和歌子学芸員は「画面からはみ出しそうなエネルギッシュな馬を見ていただきたい」と話す。同時に、赤々とした太陽を背景に親子の馬の姿を描いた香菜子さんの絵馬も展示している。
絹谷さんは富士山や神話などを題材に鮮烈な色彩で作品を制作し、日本の美術界をリード。平成10年開催の長野冬季五輪の公式ポスターも手がけ注目された。

絹谷さんの娘、香菜子さんが描いた絵馬

山陵クィーンズ、4年ぶり10回目の優勝 奈良市長杯学童野球  

18チームが熱戦を繰り広げる第46回奈良市長杯奈良市学童軟式野球大会(産経新聞社後援)は最終日の21日、同市の都祁生涯球技場で準決勝と決勝が行われた。決勝では山陵クィーンズが飛鳥紀寺スポーツ少年団に快勝し、4年ぶり10回目の優勝を果たした。両チームは9月に開催される第27回ろうきん杯学童軟式野球選手権大会に出場する。
最終日の試合結果は次の通り。
【準決勝】山陵クィーンズ7-0鳥見ゼブラーズ▽飛鳥紀寺スポーツ少年団3-2平城スポーツ少年団
【決勝】山陵クィーンズ8-0飛鳥紀寺スポーツ少年団

グランドピアノ 自由に弾いて 橿原市分庁舎で月3回開催

月に3回、訪れた人が自由に弾けるグランドピアノ=橿原市役所分庁舎「ミグランス」

橿原市役所分庁舎「ミグランス」(同市内膳町)1階にあるグランドピアノ1台を、月に3回、正午~午後1時に来庁者に自由に弾いてもらう取り組みが行われている。市が5月から試行しており、夏休みの期間には開催日数を増やす方向で検討している。
グランドピアノがあるのは来庁者が利用できる1階の屋内交流スペースで、ステージも設けられている。もともと開庁日の正午~午後1時には、市民らがピアノを使ったミニコンサートを開催することができた。ただ月に2回程度の開催時以外はピアノをステージから移動してカバーをかけ、施錠してきた。
ピアノを有効活用しようと5月から原則、毎月5、15、25日に来庁者に自由に弾いてもらう取り組みを開始。土日曜日や祝日などと重なった場合は、その後の最も近い平日に実施している。開催時はピアノをステージに移動。予約は不要で、毎回、1~2人程度が弾いているという。
市は利用状況をみて本格実施するか決めるとしている。6月は26日(25日はミニコンサート開催)、7月は6、15、27日を予定。
ミグランスは市民窓口課や保険年金課、長寿介護課などが入り、多くの市民が訪れる。市資産経営課の担当者は「グランドピアノはなかなか触れる機会のない人もいる。自由に弾いてもらい、人々と交流してほしい」と呼びかけている。

「飛鳥・藤原の宮都」県が世界遺産委員国ツアー 外交官にアピール

藤原宮跡で県の担当者から説明を聞く各国の外交官=橿原市

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関「イコモス」が世界遺産への登録を勧告した「飛鳥・藤原の宮都(きゅうと)」(明日香村、橿原市、桜井市)の構成資産の魅力などを、世界遺産委員会委員国7カ国の外交官に知ってもらう県主催のツアーが16、17の両日、開かれた。登録の可否などを決定する7月の同委員会を前に、審議する委員国にアピールするのがねらい。
ツアーにはペルーの駐日大使、ジャマイカの駐日臨時代理大使と、モンゴル、ケニア、アルメニア、バングラデシュ、タンザニア各国の駐日大使館員が参加。
初日は19の構成資産のうち、山田寺跡(桜井市)、石舞台古墳(明日香村)、飛鳥寺跡(同)、2日目は藤原宮跡(橿原市)、川原(かわら)寺跡(明日香村)、キトラ古墳(同)を回った。
藤原宮跡の視察は報道陣に公開され、県の担当者が解説。各国の外交官が熱心に聞き入り、質問した。飛鳥時代の藤原宮を画像で見られる仮想現実(VR)と拡張現実(AR)もタブレット端末で体験した。
県世界遺産室の森井順之室長は報道陣に「『飛鳥・藤原の宮都』はまだ世界において理解していただいている方が少ない」と説明。ツアーに参加することで魅力などを知ってもらい、7月の世界遺産委員会で「後押しができれば」と話した。
世界遺産委員会委員国は21カ国。同委員会は7月19~29日、韓国・釜山で開かれる。

【生け花】雨上がりの一服

奈良県華道会提供

佐藤明甫=華道未生後流

【花材】和蘭海芋(おらんだかいう)

【花器】広口水盤

【作意】和蘭海芋は江戸時代にオランダ船によって日本に渡来したサトイモ科の植物であることが名前の由来です。
雨上がりのあと一気に花が咲き、生き生きと輝く姿を表現したいと思いました。
まっすぐに伸びる茎とりんとした白い花の姿に大きさの違う葉を組み合わせて、清らかで美しく一体感が出るように伝統的な生け方でまとめました。
静かなひとときを堪能していただけると幸いに存じます。

木造建築の「今」を学ぶ 奈良商工高生 大和郡山の現場で見学会

若い人たちに大工の仕事や建築業界に興味を持ってもらおうと、東京の建設会社が県立奈良商工高建築工学科に在籍する生徒たちを招き、木造住宅の建築現場の見学会を大和郡山市内で実施した。
分譲戸建て住宅などを全国で手掛ける一(はじめ)建設(東京都豊島区)が企画。同校前身の奈良朱雀高出身の杢野謙介係長が同社奈良工事営業所に所属している関係から、高校生対象の見学会を始め、今回で3回目となる。
現場は、大和郡山市小泉町に建築中の木造2階建て住宅(延べ床面積約110平方㍍)で、同校2年の生徒36人が参加。業界で進む働き方改革や熱中症対策などについて説明を受けた後、施工管理アプリによる情報共有の在り方や、ドライバーやのこぎりなど最新の電動工具を使った作業を見学。木造建築の梁(はり)や柱に用いる「鎌継ぎ」など伝統的な継ぎ手の技も披露され、生徒たちは興味深く見入っていた。
生徒たちはその後、同社大阪店に移動して、CAD(コンピューター利用設計システム)を使った住宅設計も体験した。
参加した大西悠斗さん(16)は「将来は父と同じく建築板金の道に進みたいと考えている。木造建築の構造を学ぶ上でとても役に立った。経験を積んで、家を建ててみたい」と笑顔を見せた。
同社の土屋誠執行役員は「建築を学ぶ子供たちに、木造建築の仕事の『今』を知ってもらいたい。将来の道を選択する上でこの業界も興味を持ってもらえたら」と話していた。

佐保川ホタルの一生 絵本に 「守る会」代表・中川さんが出版

奈良市ボランティアセンターで「佐保川ホタルを守る会」の活動報告をする中川英幸さん(同センター提供)

ホタルが生息していることを知ってほしい-。「佐保川ホタルを守る会」(奈良市)代表の中川英幸さん(72)がホタルの一生を記した絵本を出版した。優しいタッチの色鉛筆で描かれた絵本は、ホタルの生態や佐保川の環境を守る活動を紹介している。中川さんは「佐保川はホタルが飛び交うすてきな川であることが地域の誇り。ぜひ絵本を手に取ってもらえたら」と話している。(木村郁子)
絵本は120冊限定でタイトルは「わたしたちのたまご そだちますように」。佐保川の風景をはじめ、草にとまって光るホタル、幼虫の餌となる巻き貝のカワニナ、幼虫からさなぎになって羽化するまでを記した。生息に適した環境づくりや川の清掃活動の様子などが丹念に描かれている。

絵本「わたしたちのたまご そだちますように」の表紙

大和川水系の佐保川は、奈良市や大和郡山市を流れる1級河川。春日山原始林の石切峠付近が源流で、奈良市街北部を西に流れる。流路延長は約19㌔で、中流の堤防の桜並木が有名だ。
5年前、佐保地区自治連合会の副会長として活動していた中川さんは、ホタルが生息する佐保川に魅せられた。東大寺や興福寺周辺の優れた風景を表す室町時代の「南都八景」に「佐保川蛍」が記されていたことを知り、水圏生態学を専門とする奈良女子大学理学部の遊佐陽一教授から、ホタルの生息に適した環境づくりの指導を受けた。
その後、佐保川に多くのホタルが舞う風景を復活させようと有志の仲間と「佐保川ホタルを守る会」を発足。小学校で学習会を開催し、川の中のごみを拾うなど清掃活動も行う。生息調査では、ホタルが最も飛び交う6月上旬の雨上がりの蒸し暑い夜、今在家町の石橋から近鉄新大宮駅近くの新二条橋までの約3・5㌔を川沿いに歩き、若草橋や奈良女子大など約10カ所をスポット別に調べる。
絵本制作を志したのは、活動を通して佐保川に生息するホタルを知らない人が多いことに気付き「ホタルを守ることは自然環境を守ることにつながる。きっかけ作りとしたい」との思いから。3年前から公民館の「色えんぴつ画教室」に通い、手描きの絵を完成させた。絵本の文言などは教授の指示を仰いだ。
絵本はA4判29㌻。地域の小学校や市内の県立図書情報館や市立図書館、若草公民館などで閲覧できる。

ササユリ手に神楽奉納 率川神社で「三枝祭」

ササユリを手に舞を奉納する巫女ら=奈良市の率川神社(代表撮影)

「ゆりまつり」の名で知られ、初夏の風物詩となっている率川(いさがわ)神社(奈良市)の例祭「三枝祭(さいくさまつり)」が17日行われ、ササユリを手にした巫女(みこ)4人が華麗な神楽を奉納した。
率川神社は大神神社(桜井市)の摂社。三枝祭は疫病を鎮めるために行われ、祭神がササユリが咲く三輪山麓の狭井川周辺に住んでいたという故事にちなんでいる。
この日は神前に特殊な神饌(しんせん)やササユリで飾った酒だるを供え、祝詞(のりと)を奏上。巫女たちがササユリを手に神楽「うま酒みわの舞」を舞った。

田原本町キャラ「タワラモトン」デザインマンホール 公園の足元に

「タワラモトン」が描かれたデザインマンホール=田原本町

田原本町の公式キャラクター「タワラモトン」が描かれたデザインマンホールが、同町西竹田の公園「ともぱ!たわらもと」に設置された。かわいらしいキャラが訪れた人の目を楽しませている。
町内のマンホール蓋を製造している長島鋳物(本社・埼玉県川口市)が寄贈。昭和31年に現在の同町が誕生した5町村による合併から70周年を迎えることと、同公園が3月オープンしたことを記念した。デザインは同社と町が考えた。
同公園は災害時には防災ヘリコプターの離着陸が可能で、防災機能を備えている。
町まちづくり建設課の担当者は「公園のシンボルとしてSNSを通じた情報発信を行い、幅広い層に親しみを持ってもらい、公園の利用につなげていく」としている。

遺跡調査にデジタル活用 奈文研PT始動 人員・財政課題解消へ

平城宮跡(奈良市)や藤原宮跡(橿原市)を主現場に発掘調査に取り組んできた奈良文化財研究所(奈文研、奈良市)は、新たな行動指針を策定し、プロジェクトチームを立ち上げたと発表した。文化財に対する関心が高まる一方で取り巻く財政面など環境が厳しさを増す中、発掘調査方法の見直しなどを模索。デジタル技術を活用した遺跡の調査・研究を推進するとしている。

新たな指針について説明する奈良文化財研究所の本中所長(中央)ら=奈良市の奈文研

奈文研によると、全国的に文化財関連予算が減少傾向にあり、発掘調査も人件費が上昇するといった状況がある。今後は文化財の調査、保全に携わる人員の不足なども懸念されるという。
こうした中、奈文研は存在意義と使命、理想像、戦略的事業を示す「奈文研PMVS2027」を策定。従来の人文科学や自然科学のほか社会科学なども加えた中核的な調査・研究機関「ヘリテージ・サイエンス(遺産科学)のナショナルセンター」を目指す。それを実現するために「フィールドワーク・イノベーション プロジェクトチーム」を発足させ、今春から本格的に始動した。
プロジェクトチームは部局を超えて横断的に取り組み、統括マネージャーや3つのワーキンググループ(WG)を設けた。
「次世代遺跡調査WG」では、発掘調査記録の三次元化や土壌情報の自動認識技術などを探る。また、「宮跡DXサイト・ミュージアムWG」は平城宮跡などを対象に三次元情報をまとめ、次世代にふさわしいデジタルを使った遺跡博物館を提案する。「宮跡マネジメントWG」は水路の位置なども含め遺跡の現状を把握し、効率的な調査、整備の計画を目指す。
奈文研のこうした取り組みの成果は全国各地の遺跡のためにモデルとして発信する考えだ。
奈文研の本中真所長は「奈文研にとって人員、財政に課題があり、曲がり角に来ている。全国的にも発掘調査、文化財の保全・活用は曲がり角だ。そんな中、新しい技術、手法を用いて調査・研究を様変わりさせる必要がある」と話している。

奈良市の小学校給食に金属片混入

奈良市教育委員会は16日、市立小学校1校で給食のおかずに金属片とみられる細長い異物2本が混入しているのが確認されたと発表した。児童の健康被害は報告されていない。
市教委によると、2学級で16日の給食時間に児童がそれぞれ見つけた。異物は、長さが約1㌢と約2㌢で、太さがいずれも数㍉。原因を調べたところ、野菜裁断機のふたのアルミ部分が削れていることが判明。異物と削れた部分が一致ししていることが確認されており、これ以上の異物が混入した可能性はないとしている。

江戸から令和の郷土力士ずらり 葛城市相撲館で企画展

県出身力士の化粧まわしなどが展示されている企画展=葛城市

葛城市相撲館「けはや座」(同市當麻)で、県出身の力士を紹介する企画展「郷土力士展」が開かれている。江戸時代から令和までに活躍した15人の関連資料がずらりと並べられている。
15人は日本相撲協会が公認した関取(十両以上)たち。プロフィルと写真は常設展示している。今回は15人目の琴裕将(ことゆうしょう、橿原市出身)が現役を引退し、十両以上の郷土力士がいなくなったことから、再び県出身の関取登場の願いを込め、新たな資料を集めて開催した。
各力士の番付表などを集めた。戦前から戦後活躍した二瀬川(ふたせがわ、葛城市出身)は本場所で掲げられた大きな力士のぼりを展示。戦後すぐまで現役だった笠置山(かさぎやま、大和郡山市出身)は楽器を持って歌う写真が飾られている。このほか、大正から昭和にかけて現役だった大和錦(やまとにしき、田原本町出身)や琴裕将ら6人の化粧まわしも並べている。
同館の担当者は「これを機会に県出身の力士に関心を持ってほしい」と話している。
7月31日まで。火・水曜日休館。

生駒市に災害用トイレなど寄贈 創立50周年の清掃会社

生駒市は、市の委託で屎尿(しにょう)処理や浄化槽管理を行う民間企業「生駒市清掃社」(同市)から災害用トイレなどの寄贈を受けた。創業50周年の節目に防災に役立つ物品を寄贈したいとの申し出があった。

簡易トイレなどを寄贈した生駒市清掃社の武田年弘社長(左)ら=生駒市役所

寄贈品は、プラスチック製簡易トイレ20基と目隠し用テント20張、使い捨ての携帯トイレ5千個。8日の寄贈式で同社の武田年弘社長は「先代を含め、創業から50年事業を続けてこられたのは市民のご支援のおかげ」と語った。
市は寄贈品を市役所倉庫に備蓄し、定期的に実施する市民向けの防災訓練や、災害時にトイレが不足する避難所で使う考え。小紫雅史市長は「能登半島地震の話を聞くとトイレはすごく大事。寄贈は非常にありがたい」と感謝した。

奈良市長杯学童野球 4強出そろう 18チーム熱戦繰り広げる 

第46回奈良市長杯学童軟式野球大会の開会式で選手宣誓する西大寺ドリームズの中井彩葉主将=奈良市

第46回奈良市長杯奈良市学童軟式野球大会(産経新聞社後援)が13日開幕し、同市の都祁生涯球技場で開会式が行われた。大会は、第27回ろうきん杯学童軟式野球選手権大会の奈良支部予選を兼ねる。準決勝、決勝は21日に実施予定。
開会式では、エントリーした市内18チームの小学生選手たちが元気よく入場行進。西大寺ドリームズの中井彩葉主将(6年)が「一球一球を大切に、最後まで全力でプレーする事を誓います」と選手宣誓した。
13、14日の試合結果は次の通り。
【1回戦】奈良北ゴールデンカイト7-0山辺スーパーフェニックス▽帝塚山スポーツ少年団10-3奈良ジュニアファイターズ
【2回戦】五条山レパード8-5大安寺アパッチライオンズ▽平城スポーツ少年団4-0登美ヶ丘フェニックス▽山陵クィーンズ10-0奈良北ゴールデンカイト▽都跡スポーツ少年団6-4奈良チャレンジャーズ▽高の原ファイターズ7-0奈良伏見イーグルス▽鳥見ゼブラーズ8-1大宮ホワイトベアーズ▽飛鳥紀寺スポーツ少年団7-2かすみの▽西大寺ドリームズ4-3帝塚山スポーツ少年団
【準々決勝】平城スポーツ少年団2-1五条山レパード▽山陵クィーンズ20-0都跡スポーツ少年団▽鳥見ゼブラーズ6-5高の原ファイターズ▽飛鳥紀寺スポーツ少年団3-2西大寺ドリームズ

「奈良工芸の窓」で赤膚焼を展示 6月末まで ホテル日航奈良

若手陶芸家による作品が並ぶ「奈良工芸の窓」=奈良市のホテル日航奈良

ホテル日航奈良(奈良市)は、館内の「奈良工芸の窓」で赤膚(あかはだ)焼の作品を展示している。大型の壺や素朴な筆致の奈良絵が描かれた皿などが並ぶ。
同ホテルは「もっともっと奈良が好き」をキャッチコピーに、なら工芸館や市内の企業、職人の協力を得て、地域の伝統文化を広く紹介する展示を昨年、フロント近くで開始。奈良晒(さらし)に続く第2弾となる。
赤膚焼は郡山城主で、戦国武将の豊臣秀長が尾張常滑から陶工を招き、茶陶を焼かせたのが始まり。その後、江戸時代前期にかけて活躍した茶人の小堀遠州(えんしゅう)のもとで茶器が作られ、広く知られるようになった。
西ノ京丘陵一帯の良質な赤みを帯びた土から作られる焼き物は、乳白色や淡いピンク色の素朴な風合いが持ち味。今回は、大塩正窯(奈良県下市町)の若手陶芸家の大塩ほさなさん、まなさん姉妹が手掛けた茶碗や小皿、湯飲みなど21点を展示している。
総支配人室営業企画の南一美さんは「赤膚焼を知ってもらい、奈良の伝統文化に触れるきっかけとしてほしい」と話している。今月末まで。問い合わせは同ホテル(0742・35・8831)。

山辺高生〝夏も近づく、楽しい茶摘み〟 児童らは手作りのお茶味わう

伝統的な衣装をまとい茶摘みをする県立山辺高校の生徒ら=奈良市

 

茶畑にみずみずしい新芽が見られる季節となった。大和茶の一大生産地だった天理市福住町の茶畑では、市立福住小学校の児童が茶摘みを体験し、手作りしたお茶を味わった。校内に畑がある県立山辺高校(奈良市)では、生徒らが収穫した茶葉から作ったお茶が販売される。(木村郁子)
天理市福住町の中西和子さん(85)の約300平方㍍の茶畑で8日、近隣にある福住小の3、4年生23人が童謡「茶摘み」を歌いながら新芽を摘み取った。

茶葉を釜で炒る天理市立福住小学校の児童ら=同市

その後、児童らは学校に移動。クヌギやコナラの間伐材をかまどにくべて鍋で茶葉を炒(い)ったり、もみこんだりして「釜炒り茶」を作った。うまみや甘味を引き出した茶を試飲した3年の女子児童(8)は「とてもいい香り。1杯目より2杯目の方が甘くておいしい」と喜んだ。
この日講師を務めた、茶畑の再生に携わる「健一自然農園」(大和郡山市)の伊川健一さん(44)は「歴史と伝統があるすてきな茶畑を誇りに思ってほしい」と話した。
大和茶の産地として知られる大和高原に位置する山辺高校では5月に茶摘みが行われ、生徒20人が新芽を手際よく摘み取った。
同校の敷地には約3千平方㍍の茶畑がある。冬場に茶の木の剪定(せんてい)をしっかりしたことで日がまんべんなく当たり、新芽が出ていた。
大和絣(かすり)に茜(あかね)だすきをかけた伝統的なスタイルに身を包んだ農業探究科1年の横手芹莉菜さん(15)は「丁寧に手摘みした。おいしいお茶になってほしい」と笑顔を見せた。
今年は約1㌧を収穫。校内の製茶場で蒸してもみ、乾燥させた後に製茶し、校内で販売する。肥料や消毒などは最低限にとどめているため、すっきりとした味わいのお茶になるという。

自転車ロック忘れないで 天理大と天理署、盗難防止呼びかけ

無施錠の自転車に「盗難防止検証中」のタグ付けをする天理大の学生ら=天理市の同大

6月9日の「6」と「9」の語呂合わせで「ロックの日」の9日、天理大と天理署が協力して、自転車盗の被害を防ぐため、自転車のロックを呼びかける啓発活動を天理市の同大駐輪場で行った。
同署によると、昨年1年間に同署管内で認知された自転車盗難被害は約150件。このうち自転車の鍵をかけていない無施錠が85%を占めており、被害者の5割が大学生だったという。
この日、大学の呼びかけで集まったサッカー部や柔道部のメンバーら約10人が同大の駐輪場を巡回し、無施錠の自転車のハンドル部分に「盗難防止検証中」と記載されたタグを付けて回った。また、歩いている大学生らに「自転車には鍵かけを!」と書かれたチラシや自転車用のキーロックを手渡しながら、「鍵をかけ忘れないで」と声かけした。
同大体育学部4年の新保晴嗣さん(21)は「鍵を差したままの自転車があるなど、キャンパス内だからか皆油断していると思う。大切な自転車が盗まれて後悔しないよう自分で予防してほしい」と話した。

橿考研博物館、弥生人の墓への思いテーマに特別展 14日まで

吉野ケ里遺跡の墳丘墓の甕棺から出土した銅剣(重要文化財)

 

弥生時代の死生観をテーマにした特別展「葬(ほうむ)る 弥生人は墓に何を託したか?」が橿原市畝傍町の県立橿原考古学研究所付属博物館で開かれている。2千数百年前、稲作をはじめ技術や文化が大陸から伝わり、列島が大きな変革期を迎えた中、人々の思想や社会のあり方について「墓の発掘」を通じて迫っている。6月14日まで。

高さ1㍍ほどもある甕棺(中央)などが並ぶ特別展=橿原市の橿原考古学研究所付属博物館

弥生時代は、地域によってバラエティーに富んだ墓が築かれたのが特徴。九州北部では大型の甕(かめ)に遺体を納める「甕棺墓」が広まり、王とも呼ばれる権力者には中国鏡や銅剣などが副葬された。
一方、近畿では一般人が葬られた方形周溝墓が多く、九州のような豪華な副葬品の大量副葬はみられない。大陸の玄関口だった九州は、社会がいち早く発展したともいわれるが、近畿が後進地だったわけではなく、研究者の間で大きな議論を呼んでいる。
特別展では、邪馬台国(やまたいこく)の候補地としても話題を集める吉野ケ里遺跡(佐賀県)の甕棺墓で出土した銅剣(国重要文化財)、瓜生堂(うりゅうどう)遺跡(大阪府東大阪市)の木棺の実物などを展示。高さ1㍍ほどもある九州の甕棺は関西での展示機会も少なく、来館者は興味深く見ている。
7日に開かれた講演会では會下(えげ)和宏・島根大教授が「日本では古代、悪霊は人が死んで埋葬するまでの間に遺体に入り込むと考えられ、魔よけの意味で武器や鏡などが副葬された」と解説。溝口孝司・九州大教授は「甕棺墓は一般人の墓として数多くみられたが、弥生時代後期になると庶民の墓は築かれなくなり、特定の有力者に限られた」とし、墓のあり方から人々の思考や社会の変化が見えると説いた。
特別展は一般千円、高校・大学生450円、小・中学生300円。問い合わせは同館(0744・24・1185)。

奈良市・中登美ケ丘に「キッズパーク」 10日オープン

中登美ケ丘近隣公園に整備されたキッズパーク=奈良市(同市提供)

親子連れらにさらに楽しんでもらおうと、奈良市は同市中登美ケ丘にある「中登美ケ丘近隣公園」の一部を魅力的な遊び場「キッズパーク」として整備し、10日にオープンする。市はふるさと納税を活用した公園の利活用を進めており、キッズパークは同市柏木町の柏木公園に続いて2例目。
中登美ケ丘近隣公園は、子育て世代が多い閑静な住宅街の一角にあるが、遊具の老朽化や広大な斜面の維持管理が課題だった。このため市は、約1億3千万円かけて約3万平方㍍のうち約4千平方㍍をキッズパークとして整備した。
ブランコやトランポリンといった障害の有無に関係なく楽しめる「インクルーシブ遊具」を設置。斜面を生かした人工芝すべり台「超ロングゲレンデ」も設け、「リクライニングテラス」など大人がのんびり過ごせる場も整備した。
市は今後、「Park|PFI(公募設置管理制度)」などを導入した施設設置・運営を計画し、同公園のさらなる魅力向上を図るとしている。

世界遺産登録に前進、地元自治体喜びに沸く「飛鳥・藤原」イコモス勧告

報道陣を前に喜びを語った(左から)明日香村の森川裕一村長、山下真知事、橿原市の亀田忠彦市長、桜井市の松井正剛市長=6日午前7時半、県庁(恵守乾撮影)

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関「イコモス」が「飛鳥・藤原の宮都」の世界文化遺産登録を勧告したことを受け、対象地域の自治体で構成する「世界遺産『飛鳥・藤原』登録推進協議会」は6日朝、県庁で記者会見を開いた。会長の山下真知事のほか3市村長が出席。喜びや悲願の登録に向けた抱負を語った。
山下氏は登録が妥当とする勧告に至った背景に触れ「県や市町村の首長、職員、外務省や文科省、専門家、有識者、何よりも絶え間ない努力を続けてくださった地元の皆さんのおかげ」と深く感謝の意を表明。7月19~29日の世界遺産委員会での正式決定に向けて「気を緩めることなく、一丸となって全力を尽くしたい」と力を込めた。
観光振興への期待として、現在の奈良観光が奈良公園(奈良市)周辺に集中している現状に触れ「(登録が実現すれば)平城京以前の素晴らしい史跡がある県中南部の魅力を再認識してもらう大きなきっかけになる」と語り、同委員会委員国の大使を招いたツアーを計画しているとも明らかにした。
橿原市の亀田忠彦市長は「率直にうれしく、ほっとしている」と安堵の表情。自身もさまざまな立場で世界遺産登録の取り組みに関わってきたとし「多くの方、特に市民の皆さんのご協力に感謝したい」と述べた。
会見に同席した桜井市の松井正剛市長にとっては、自身が県議だった時代から数えて20年越しの吉報。「みんなで長年にわたって頑張った成果」と喜びを語った。その上で、「まだ8合目ぐらいだ。記載(登録)が確定するまで協議会でしっかり取り組みたい」と強調した。
世界遺産候補としてユネスコの暫定リストに記載されたのは平成19(2007)年1月だった。あれから19年。明日香村の森川裕一村長は「人の心に遺産の価値を醸成するための大事な年月だった」と振り返り、世界遺産を通じた未来のまちづくりへ期待を寄せた。
同協議会は、県、橿原市、桜井市、明日香村で構成され、暫定リスト入りと同じ年の19年10月に設置された。国内外への広報活動や地元住民・企業と連携した景観保全活動などを行っている。

日トルコ友好の原点学ぶ エルトゥールル号特別授業 

エルトゥールル号の遺物の説明をするトゥファン・トゥランルさん(左から2人目)=いずれも斑鳩町の県立法隆寺国際高校

 

明治23(1890)年に和歌山県串本町沖で遭難し沈没したオスマン帝国(現在のトルコ)の軍艦「エルトゥールル号」にまつわる特別授業が、斑鳩町の県立法隆寺国際高校で開かれた。日本とトルコの友好の歴史、海中に沈んだエ号の遺物の引き揚げや保存処理の取り組みを専門家が解説した。(西川博明、写真も)
生徒約300人を前に、トルコ海洋考古学研究所元所長のトゥファン・トゥランルさんは、エ号の遭難が「日本とトルコ両国の友好の原点になった」と紹介。乗組員500人超が犠牲となったが、住民らが人を救助し、遭難者を埋葬したエピソードを説明した。
さらに自身が団長を務めたトルコ政府調査団が、平成19(2007)年以降実施した発掘調査を振り返った。調理鍋や小さな瓶、陶器の皿などエ号の遺物約8300点を海中から引き揚げた意味として「遭難した乗組員らを記録や記憶に残し、忘れないようにするのが使命」と語った。

特別授業を行う奈良大の今津節生学長

文化財保存科学が専門の奈良大の今津節生学長らは令和6年以降、エ号の遺物33点の保存処理に関わり、糖の一種「トレハロース」を利用した保存処理法を「日本から世界に広めようとしている」と紹介。保存処理を終えた滑車などの遺物を5月29日に和歌山県串本町へ返還したことも報告し、生徒らに「あまり知られていないエ号の歴史を共有してほしい」とした。
授業の合間にはエ号の船体の木材破片や、保存処理前のさび付いたライフル銃などの遺物も展示された。
授業を受けたネパール国籍で同校2年のカンデル・アユシュさん(16)は「将来は海中の遺物を探す仕事もいいなと思った」と感想を語った。3年の名迫(なさこ)絢香さん(18)は「発掘や保存処理に長い年月がかかり、関係者の方々の努力が伝わってきた。歴史を知らない周囲にも広めていきたい」と話していた。

【生け花】梅雨を明るく

奈良県華道会提供

廣田清子=華道家元池坊

【花材】ヒマワリ、カスミソウ、ルスカス、スプレーカーネーション、脱色キウイのつる

【花器】スチール製スタンド、ステンレス花入れ

【作意】黒いスチールの花器をつるす2個のスタンドの土台を合わせますと空間ができました。
その中に脱色したキウイのつるをスチールの両サイドから固定します。
そこへ大小の色々なプラスチックネットをあちらこちらに挿しますと楽しい世界が広がってきました。
最後にヒマワリや色のついたカスミソウ等を入れます。梅雨時の不快な気分が少しは爽やかになれました。

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