奈良県で産経新聞の購読試読・求人案内。

産経新聞 奈良県伊賀地区専売会産経新聞 奈良県伊賀地区専売会

産経新聞グループ各紙のご購読はこちら 0742-24-2214

専売会について専売会について各専売店の紹介各専売店の紹介地域貢献地域貢献求人内容求人内容購読・試読サービス購読・試読サービス

sanbai-02.jpg

かつての名産、給食に 天理の小中学校で提供 

天理市の市立小中学校13校で、地元で栽培された茶などを使った給食メニューが提供され、児童生徒らが味わった。給食での提供は昨年に続いて2度目。

給食の「ひむろんドーナツ」を食べる生徒=天理市立福住中学校

かつて大和茶の一大生産地だった同市福住地区の耕作放棄地に、大和郡山市の「健一自然農園」が注目。茶畑再生を掲げ、住民らとともに無農薬の「里山三年晩茶」を作っている。
福住地区は凍り豆腐(高野豆腐)の生産地だったこともあり、給食では細かく刻んだ凍り豆腐と、茶をパウダーにして練りこんだ「ひむろんドーナツ」を提供。
天理市立福住中学校の給食には、ポークビーンズ、小松菜のソテーやコッペパンとともにドーナツが並んだ。2年の女子生徒(14)は「優しい甘みともちもちした食感で、とてもおいしい」と笑顔で話していた。
今月下旬には、里山三年晩茶を使った「茶飯」が給食で提供される。

J3奈良クラブ、大黒監督初陣は惨敗「ダメだが、ここからがスタート」

奈良クラブの選手のプレーを見守る大黒将志監督(左から3人目)=奈良市

サッカーJ3の奈良クラブは7日、ホームのロートフィールド奈良(奈良市)で特別大会「J2・J3百年構想リーグ」の開幕戦に臨んだ。J2徳島ヴォルティスに0-6で惨敗し、今季から指揮を執る元日本代表FWの大黒将志監督(45)は「ダメだけれど、これで終わりじゃない。ここからがスタート」と前を向いた。
奈良はシュート13本を放ったが、ゴールの枠を外れたり、相手の好守備に阻まれたりした。同じく13本の徳島は昨季J2の4位。格が上の相手に実力差を見せつけられる形となった。
大黒監督は「完敗だが悪くなかった。しっかり決めていれば5点ぐらい取れた」と選手らをフォロー。2~6月の特別大会は昇格や降格はなく、若手育成の機会にもなる。J2水準の試合を体感した選手らとともに「成長し、できなかったところを修正したい」とリベンジを誓った。
7日の入場者数は3223人。奈良の昨季のホームゲームでの平均(2239人)を大きく上回った。

渡来人の息吹 「沼山古墳」などの副葬品展示、橿原で15日まで特別展

沼山古墳から出土したミニチュア炊飯具のかまど、こしき=橿原市

謎の巨石「益田岩船(ますだのいわふね)」(橿原市白橿町)の近くにある6世紀後半の沼山古墳(同)の副葬品などを集めた特別展が同市川西町の歴史に憩う橿原市博物館で開かれている。被葬者は渡来人の有力者とされ、令和6年には初の市指定史跡となった。古墳時代の渡来人の息吹が感じられる展示内容になっている。
東西11㍍の益田岩船は発掘調査されていないが、重要人物のためにつくりかけた古墳の一部とする説がある。その東二百数十㍍の距離に沼山古墳はあり、逆さにしたおわんをかぶせたようなドーム状天井の横穴式石室と、土師器(はじき)のミニチュア炊飯具が出土。これらは渡来人の古墳の特徴で、炊飯具は実際には使えないほど小さく、副葬品としてつくられたとみられている。
会場には、ミニチュア炊飯具のかまどや、コメを蒸すこしき、鍋などを展示。ほぼ同時代にあたる渡来人の周辺古墳である真弓鑵子塚(まゆみかんすづか)古墳(明日香村)や与楽(ようらく)鑵子塚古墳(高取町)、与楽カンジョ古墳(同)の副葬品も集めている。
特別展を担当する市文化財保存活用課の杉山真由美主査は「5世紀に朝鮮半島から渡来人が奈良盆地にたくさんやってきて先進的な技術を伝えた。6世紀後半には有力者が現れ、橿原市や周辺で古墳がつくられた」と説明している。
15日まで。月曜休館。

衆院選の投票呼びかけ 県選管、ショッピングモールで買い物客らに

買い物客に投票を呼びかける選挙啓発キャラクター=大和郡山市

8日投開票の衆院選を前に、県選挙管理委員会は5日、大和郡山市の商業施設、イオンモール大和郡山で投票を呼びかけた。
店内では、県選管職員ら12人と選挙啓発キャラクターの「だいぶっちゃん」と「シカ太」が買い物客らにティッシュを配り、期日前投票の利用を促した。
令和6年の前回衆院選では、県内の小選挙区の投票率は58・49%だった。特に10代と20代の若者の投票率は低く、37・32%にとどまった。県選管は若者に関心を持ってもらおうとSNSへの動画投稿などを通して啓発活動を行っている。
渡辺翔太郎事務局長は「特に若い世代に、投票に行く大切さを訴えていきたい」と話していた。

天理大の学生ら、学園祭で倒れた女性救う 天理消防署が感謝状

感謝状を受け取った天理大の学生ら=天理市

心肺停止に陥った女性を応急手当てで救命したとして、県広域消防組合天理消防署は5日、天理大学の学生と職員に感謝状を贈った。井戸上浩晃署長は「目の前の人を救いたい強い気持ちの表れ。今後もその気持ちを忘れず手を差し伸べてもらいたい」と学生らをねぎらった。
同消防署によると、昨年11月1日に杣之内キャンパス内で開催された学園祭で、20代の女性が突然倒れた。女性は脈がなく心肺停止状態だったため、居合わせた学生らが119番。学園祭実行委員会のメンバーらが連携して胸骨圧迫を行うとともに、自動体外式除細動器(AED)を使って応急処置を施した。
女性は日常生活を送れるまでに回復したという。
学園祭の医務担当で、保健師の指示を受けながら対応した人文学部社会福祉学科4年の山崎美咲さん(21)は「以前受講した応急手当て講習を思い出した。命を救えたことはとてもうれしい」と話した。

ダム水位低下、天候次第で給水制限も 知事、節水呼びかけ

県と26市町村が参加する県広域水道企業団の企業長を務める山下真知事は4日、水源としているダムのうち大滝ダム(川上村)、室生ダム(宇陀市)の水位が低下しており、今後の天候によっては両ダムから給水を受ける地域で給水制限などに踏み切る可能性を示唆した。県民に節水を呼びかけている。
大滝ダムの貯水率は少雨のため、3日時点で7・6%と過去最低値を記録。室生ダムも48・5%まで低下している。
山下氏は、国土交通省などのダム管理者から取水制限の要請があれば、送水圧を下げる給水制限や特定の時間帯を断水する時間給水に踏み切る可能性があるとしており、「取水制限の要請があった段階で、給水制限の可能性があるといった予告を行うことを検討したい」と述べた。

「日本一安全な奈良に」 新人警察官が決意 県警察学校卒業式

昨年4月に採用され、県警察学校(奈良市)で研修などを10カ月間受けてきた新人警察官18人の卒業式が同校体育館で開かれた。卒業生代表で奈良署配属となった丸瀬伐折羅(ばさら)巡査(19)は答辞で、「日本一安全で安心して暮らせる奈良の実現へ全力で職務に邁進(まいしん)する」と決意を示した。

卒業生を代表し、答辞を述べる丸瀬伐折羅巡査(右手前)=奈良市

宮西健至本部長は①県民目線の職務②自己研鑽(けんさん)や実務能力の向上-の2点を挙げ、「失敗を恐れないで」などと訓示した。18人は県内10の警察署に配属され、交番などで勤務する。
天理署配属の辺方(へかた)康生巡査(21)の父、博さんは「信頼される警察官になってほしい」と話した。

県警察学校は3月2、3の両日、警察官を目指す若者を対象に「一日体験入校」を開く。参加できるのは15~32歳で各日60人程度。参加費450円。昼食に給食(カレーまたはハヤシライス)を試食できる。
2月13日まで県警ホームページで事前申し込みを受け付ける。詳細は同校(0742・61・5624)。

J3奈良クラブが新体制発表 「良いサッカーで優勝、昇格を」

新体制発表会であいさつする奈良クラブの大黒将志監督(中央)=奈良市

奈良市や三郷町を中心に県内をホームタウンとするサッカーJ3の奈良クラブは、新体制を発足させた。元日本代表FWで今季から指揮を執る大黒将志監督(45)は、7日から始まる特別大会「J2・J3百年構想リーグ」では「良いサッカーで、優勝したい」と強調。Jリーグが秋春制へ移行し、8月に開幕するJ3も「1年半後には優勝し、J2昇格を」と宣言した。(西川博明)
新体制発表会は1月日、スポンサーで大和ハウスグループのみらい価値共創センター「コトクリエ」(奈良市)で開かれた。選手らが大幅に入れ替わったことを受け、「どんなサッカーをするのか」と問われた大黒監督は「サッカーにレギュラーはない。選手全員に期待するし、(勝つために)確率の高い選手を使う」と語った。
選手らは今季のユニホーム姿を披露。今季から番を背負う新主将のMF森田凜選手(23)は「人生で初めてのキャプテン。サッカーの楽しさを感じながら成長し、切磋琢磨(せっさたくま)して百年構想リーグを優勝したい」と意気込みを示した。
濵田満社長(50)は今季のクラブスローガンを、より強くなるとの意味を込めた「深化する、奈良。」と発表。J3で3年目の昨季は9位だったが「終盤までJ2昇格プレーオフ(3~6位)の争いに加われた」とし、2030年ごろまでにJ1に昇格するとの目標を掲げた。
奈良クラブは7日、ホームのロートフィールド奈良(奈良市)で、J2徳島ヴォルティスを迎えて百年構想リーグの開幕戦に臨む。

近鉄奈良駅近くに公式ストア6日開業

奈良クラブのオフィシャルストアが6日、奈良市の近鉄奈良駅近くにオープンする。公式ユニホームやTシャツなどの衣類、応援グッズや雑貨を販売する。
公式ストアは同駅から北へ徒歩約5分。ホームスタジアムのロートフィールド奈良(同市)へつながる「やすらぎの道」の内侍原(なしはら)交差点の近くに設けた。
2月は土日祝日を中心に営業。開業時間は各日午前10時~午後5時(6日は正午~午後6時の予定)。

高速道路上のバス事故を想定 奈良交通が研修

非常口から脱出する乗客役をサポートする乗務員ら=大和郡山市

奈良交通は乗客の安全確保を図るため、高速道路上の緊急事態を想定した研修を、奈良交通研修センター(大和郡山市)で開催した。西日本高速道路パトロール関西(大阪市)や県警高速道路交通警察隊も協力。乗務員に通報の手順や心構え、乗客の安全な避難誘導の方法などを伝えた。
奈良交通は、運転士らバス乗務員計180人を対象に、毎年研修を実施。研修では、事故で大型バスの乗降口が開かなくなった場合を想定し、後部の非常口からの脱出訓練が行われた。運転士やバスガイドが連携して、乗客らのけがの状態を確認。非常口からおろした縄ばしごで負傷者、高齢者、女性の順で客を安全な場所まで誘導した。避難にかかる時間も計測した。
エンジントラブルで、大型バスが高速道路で停車した事態を想定した対応訓練では、乗客に状況をアナウンスし道路管理者に通報。バスから約90㍍離れた場所に停止表示板や発煙筒を設置した。その後、西日本高速道路パトロール関西の交通管理隊の誘導に従って乗客を避難させた。
奈良交通安全管理部の森豊司統括課長は「高速道路の事故は、後続車両を巻き込むなど重大な事故に発展しかねない。二次被害を最小限に食い止め、いざというときの対応に生かしたい」と話した。

【奈良正論】「神戸の復興、ウクライナに生かす」岡部・神戸学院大教授

講演する岡部芳彦・神戸学院大経済学部教授=奈良市のホテル日航奈良

奈良「正論」懇話会の第98回講演会が3日、奈良市のホテル日航奈良で開かれ、岡部芳彦・神戸学院大経済学部教授が「ウクライナと日本|過去・現在・未来」と題して講演した。
国内のウクライナ研究の第一人者として知られる岡部氏は、2022年からロシアによる侵略戦争が続くウクライナを日本の「隣の隣の国」と紹介。神戸学院大ではウクライナからの避難民や、昨年の大阪・関西万博の展示物を受け入れているとし、「神戸での震災復興の経験をウクライナの復興に生かせないかと考えている」と話した。
ウクライナ国民の大半が「戦時下の選挙に反対している」と指摘。次期大統領選があれば、ゼレンスキー大統領と並び「ザルジニー前ウクライナ軍総司令官らも人気があるかもしれない」と予想した。

こだわりの一杯 大学生が提供 「てんだいフェスタ」コーヒーバトル

来場者にこだわりのコーヒーを提供する学生=天理市

天理大の学生が運営を担い、天理市の生産者や事業者が天理駅前広場「コフフン」に集う「てんだいフェスタ」が開かれた。天理大など計4大学の学生らによるコーヒーバトルもあり、会場は盛り上がった。
同フェスタは、地域のにぎわい創出と学生のキャリア支援につなげようと天理市が主催。10回目となった昨年12月6日には、特産品の販売が行われ、飲食店のブースも並んだ。
コーヒーバトルには天理大、近畿大、大阪商業大、韓国の南海(ナムヘ)大が参加。地域活性化のツールとしてコーヒーやカフェについて学ぶ学生らが、こだわりの一杯を提供した。来場者投票で1位に選ばれた天理大と南海大には、副賞として天理ラーメンなどが贈られた。
南海大1年生のヤン・ヒホさん(19)は学内のカフェを運営。コーヒー豆を抽出する時間を細かく調整するなど工夫を凝らし「自分たちが作ったコーヒーを気に入ってくれてとてもうれしい」と喜んだ。
次回のてんだいフェスタは3月に開催予定。コーヒーバトルも行われる。

奈良市新ごみ処理施設の調査 特別委で予算修正案可決

奈良市の新ごみ処理施設(クリーンセンター)の建設について検討する市議会特別委員会が2日開かれた。継続審査となっている建設候補地の調査費を盛り込んだ一般会計補正予算案の修正案が提案され、賛成多数で可決された。建設計画の見直しを求める請願についても採択を決めた。
修正案は候補地の七条町、北之庄町、大和田町の3カ所を比較検討する調査費8600万円を盛り込んだ補正予算案に対し、七条町の調査費を除き6100万円とする内容。請願は七条町の選定過程などの検証を求めている。
また特別委では、明治地区自治協議会が神殿町周辺の調査受け入れを検討する考えを示した提言を撤回したことについては尊重すると確認した。
3候補地に加え神殿町周辺を「検討地」として事前調査対象とするよう市に答申した建設計画策定委員会は先月29日の会合では、結論を持ち越している。

「日本一目指す」智弁学園が5年ぶり15回目のセンバツ出場 

第98回選抜高校野球大会の選考委員会が30日大阪市内で開かれ、奈良県内からは智弁学園(五條市)の出場が決まった。県勢の出場は2年連続で、智弁学園は5年ぶり15回目の出場となる。「21世紀枠」の近畿地区候補校だった郡山(大和郡山市)は出場を逃した。大会は3月19日に兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕する。

智弁学園「日本一目指す」

甲子園出場が決まり、跳び上がって喜ぶ智弁学園の選手ら=五條市

智弁学園では、手塚彰校長がインターネットの選考委ライブ配信を見守り、午後4時すぎに選出されたことが明らになった。
手塚校長はグラウンドに向かい、野球部選手に報告。「みんなの絶ゆまぬ努力が最高の形になった。選ばれたからには甲子園でしっかり勝利をつかみにいきましょう。わが智弁学園の底力を全国に見てもらいましょう」と激励した。
昨年の夏は、奈良大会決勝で天理に2-3で惜敗し、甲子園出場を逃した。秋季近畿大会では決勝まで進んだものの、神戸国際大付(兵庫)に6-7と同じく1点差で敗れた。角谷哲人主将は報道陣に「日本一を目指してやっていきたい。守備力がまだまだだと思うので、もっと鍛えていきたい。メンタルも大事にしたい」と話した。
小坂将商(まさあき)監督は「決まるまでは落ち着かない部分もあったが、選んでいただいたので、5年前のベスト8以上に行けるよう頑張りたい」と抱負を語った。

 

郡山、21世紀枠で出場ならず

「夏に向けて頑張ろう」とチームメートに声をかける田副皓大主将=大和郡山市の県立郡山高校

郡山に吉報は届かなかった。それでも、田副皓大(たぞえ・こうた)主将は「落ち込んではいない。夏の甲子園に向けて前を向いて頑張りたい」と表情を引き締めた。
岡野雄基監督は「候補になったことで選手はOBや卒業生、地域の人の応援を肌身で感じていたはず。地方大会で戦い抜いて出場する他校と比べて、自分たちに足りない技術やフィジカルなどを改めて感じ、成長できる機会となった」と話した。そのうえで、「粘り強くチャンスをもぎ取れるようなチームを選手たちと作っていく」と夏に向けての意気込みを語った。
県高野連会長を務める同校の村井博樹校長は「智弁学園は打力、守備力も高く、監督がかける熱い思いがあり、優勝が狙えるチーム。選ばれたことがうれしいし、期待している」と述べた。

「吉野葛の製造技術」 登録無形民俗文化財に 文化審答申

国の文化審議会は、吉野地方を中心に伝承され、和菓子などで知られる吉野葛(くず)の製造技術を登録無形民俗文化財に登録するよう答申した。県内では初の登録無形民俗文化財となる見通し。

乾燥中の吉野葛(文化庁提供)

マメ科のつる性多年草のクズは、冬に光合成により生成したデンプンを根に蓄える。吉野葛の製造では冬から春にかけクズの根を採取。細かく砕いて水で洗い流しながらデンプンを取り出し、乾燥させて「粗葛」とする。これを冷水にさらし不純物を取り除く「吉野晒(さら)し」を繰り返して行い、白色の葛粉を完成させる。技術は現在、宇陀市や御所市で伝えられている。
吉野葛は17世紀に製造が始まった。吉野晒しは手作業による伝統的な製法が継承されており、国内のデンプンの抽出・精製技術の変遷を知る上で貴重という。
葛は葛切りや葛餅のほか、料理のとろみづけなどにも使われている。県豊かな食と農の振興課の担当者は「吉野葛が奈良の歴史文化とともに食文化としてさらに注目されるようになってほしい」と話している。

読みたい本を気軽に検索 天理・柳本小、図書館リニューアル

タブレット端末で本を探す児童=天理市立柳本小学校

 読書習慣をつけてもらおうと、天理市は市立柳本小学校の図書室をリニューアルした。蔵書を整理し、学校図書データと連動するアプリ「ぽけっと図書館」を導入。貸与されたタブレット端末で本の検索ができるようになり、児童の読書に対するハードルが下がったという。市は来年度以降も市立小中学校の図書室のリニューアルを進める予定。
同市には学校司書は配置されておらず、各学校の教職員とボランティアが図書管理や整理を担っている。同小の蔵書約5900冊の整理には、天理市立図書館の司書やボランティアが協力。分類ラベルをはがして新たなシールを貼るなどした。傷みが激しい本は処分し、新しい本を購入。本を探しやすいよう図書室のレイアウトも工夫した。
アプリの導入に伴い、各自のタブレット端末で本を探すことが可能になり、中休みの時間に図書室を利用する児童も増えたという。また、本に貼ったバーコードを読み取って貸し出しや返却ができるようになり、職員の負担も軽減した。
昨年11月に公開された4年の国語の授業では、児童20人が各自のタブレット端末で授業と関連する本を検索。目当ての本を見つけると、図書室に移動して次々と手に取った。女子児童(10)は「探しやすくなり、本を借りて読むのが楽しみ」と笑顔を見せた。
天理市立図書館の高橋樹一郎館長は「子供たちにとって出合う本が一生の宝物になるかもしれない。一冊でも多く本に親しんでもらいたい」と目を細めた。

金峯山寺 「文化財防火デー」にあわせて防火訓練

金峯山寺で行われた防火訓練=吉野町

「文化財防火デー」(1月26日)を前に、世界遺産の吉野山の金峯山寺(吉野町)で22日、防火訓練が行われ、吉野消防署や寺自衛消防隊の隊員ら計約人が参加した。
訓練は乾燥注意報発令中に改修工事中の蔵王堂東側から出火し、周辺の建築物に延焼する恐れがあるとの想定で実施した。通報を受けて駆け付けた吉野消防署や大淀消防署の隊員らが連携して避難誘導をし、文化財の搬出や放水による消火活動を行った。
五條良知管領(住職)は「こうした訓練を重ねることで、大きな国の宝である文化財を守らねばならない」と話していた。

古民家を移住体験施設に 近大生の改修案に活性化期待 吉野町

移住体験施設に生まれ変わる永井邸(後方)と楠部のどかさん=吉野町

 

吉野町が所有する古民家「永井邸」(同町上市)を移住体験施設に再生するデザインコンペで、近畿大学建築学科4年の楠部のどかさん(22)の案が選ばれた。町民と移住者らが集う場を意識したという楠部さんは「町の活性化につなげてもらえたらうれしい」と期待を寄せる。案をもとに改修が行われる予定。(木村郁子)
旧永井邸は、約130年前の建築とされる木造2階建てで延べ床面積約120平方㍍。傾斜地を利用した「吉野建」と呼ばれる独特の建築様式が特徴だ。かつては事務所として使われ、すでに改装されている。
事務所の契約終了に伴い、町は関係人口の創出や移住・定住促進を目的とした「移住体験施設」としての整備を計画。包括連携協定を締結する近畿大学に、学生らの発想を生かしたデザイン案を依頼。「吉野の『木』『人』『自然』に包まれて」をテーマに、アイデアを募集した。現地説明会や見学会を経て、6件の改修案が寄せられた。

庭を囲むように緩やかな階段状の屋根を設けた模型

昨年9月の公開審査では、学生がスライドを用いてデザインの狙いなどをプレゼンテーション。中井章太町長らが審査した。
緩やかな階段状の屋根で星空を眺められる演出や、キッチンにカウンターバーを設けて町民と移住者らが集う場を創出するなど工夫を凝らした楠部さんのデザイン「渡」に決まった。
中井町長は「コンパクトなキッチンカウンターは、町民らが町の魅力を伝える場にもなり得る。発想力や図面の多さにも熱量を感じた」と説明した。模型や細部にわたる計7枚のデザイン案を提出し、プレゼンに挑んだ楠部さんは「実際の建物まで手掛けられるデザインコンペはめったにない」と喜んだ。
町内に設計工房「校倉」を構える一級建築士の皆地良祐さんが、耐震性などを考慮し、案に沿って改修。住民からの寄付金1500万円を改修費に充てる。

【安倍氏銃撃事件】公判に毎回行列 平均10・7倍

昨年10月から約3カ月間、奈良地裁で計16回開かれた山上徹也被告(45)被告に対する公判の開催日は、奈良市の奈良公園春日野園地では朝から一般傍聴券を求める人たちで毎回行列ができた。奈良地裁によると、公判があった16日間で延べ5600人が並んだという。

判決公判の傍聴券の抽選券を求めて列を作る人々=21日午前、奈良市の春日野園地(渡辺大樹撮影)

抽選に当たり、傍聴券を手に入れることができた人の当選倍率は、1日当たりの平均で10・7倍。最も狭き門だったのは初公判(昨年10月28日)の22・7倍で、21日の判決公判が22・1倍、山上被告に検察側から無期懲役が求刑された第15回公判(昨年12月18日)の16・1倍が続いた。
一方、最も倍率が低かったのは、第6回(昨年11月6日)の4・2倍だった。

【安倍氏銃撃事件】無期判決に一般傍聴者「妥当」「残念」さまざまな意見

山上徹也被告を乗せて奈良地裁を後にするワゴン車=21日午後、奈良市(川村寧撮影)

令和4年7月、奈良市で参院選の街頭演説中だった安倍晋三元首相=当時(67)=を手製の銃で殺害したとして、殺人などの罪に問われた山上徹也被告(45)の裁判員裁判で奈良地裁は21日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。法廷の場で判決を聞いた一般の傍聴者らからは「妥当」「残念」といったさまざまな声があがった。
初めて一般傍聴席の抽選に参加し、当選して法廷を傍聴したという大阪市の自営業の女性(46)は「殺人はどんな事情があっても許せない事件。妥当な判決だと思う」と感想を語った。法廷で見た山上被告の様子は「伏し目がちで、無気力だと感じた」といい、弁護側による懲役年以下の主張は「自己中心的な動機の殺人犯なので、量刑を軽くするのは何でなのかなと思った」とも指摘した。
一方で、判決に不満を述べる一般傍聴者もいた。
過去に婚約者が旧統一教会の被害を受けたという京都市内の寺院の男性住職(67)は「司法が判断した結果だが、個人的にショック。もう少し(量刑が)ゆるい判決であってほしかった。残念」と述べた。
地裁周辺では、山上被告の量刑の減軽を求める文面を書いた大きな紙を掲げる人の姿もあった。

民間との複合新庁舎を断念 橿原市の市役所本館跡地 建設構想見直し

橿原市の亀田忠彦市長が、解体・撤去された市役所本庁舎本館の跡地(同市八木町)で、民間施設との複合施設として新庁舎を建設する構想を断念したことが分かった。市役所の各部署は複数の市施設に分散しており、公費を抑えて各部署を集約する本庁舎を建設する予定だった。複数の企業に意見を聞いたところ、市が想定する規模の庁舎建設を可能とする意見がなかったためで、建設構想の見直しが迫られる。(張英壽)

芝生広場になった橿原市役所本庁舎本館跡=同市八木町

昭和36年に建設された本庁舎本館は現行の耐震基準に適合しないことから、昨年3月までに西棟、西館とともに解体された。
本館などに入っていた各部署は、本庁舎東棟のほか、約200㍍北の分庁舎(ミグランス)、約1㌔南のかしはら万葉ホール、約3㌔北東のリサイクル館かしはらなどに分散。市長室は東棟、議会は万葉ホールに移った。本館の跡地は芝生広場にしたが、戸惑う市民もおり、移転先を記した看板が設置されている。
亀田市長は民間活力を導入して公費負担を極力抑える形で新本庁舎建設を目指し、令和6年3月から検討を開始した。本館跡地に民間施設との複合施設として新本庁舎を建設し、本館などにあった部署のほか、もともと別の施設にある部署の集約を構想。今年3月までに複合施設の基本計画を策定するとしていた。
■「可能」民間ゼロ
実現に向けて市は昨夏、民間から広く意見を聞き、その反応を探る「サウンディング調査」を実施し、設計や建設、不動産開発などの社が参加した。
跡地は近鉄大和八木駅から徒歩約5分。市は民間資金を使って市負担ゼロで複合施設を整備し、床面積約8千平方㍍の庁舎を賃貸借で入居させる形を想定して調査。ところが、市負担ゼロでできる庁舎の規模について聞いたところ、床面積8千平方㍍で可能とした企業はなかった。床面積を縮小すれば2社がそれぞれ宿泊施設、商業施設の可能性があるとしたが、事業が成立する庁舎規模として4千平方㍍、1千平方㍍と回答。床面積縮小や市負担ゼロという条件の変更をしても可能性がないとしたのは3社だった。
市は、昨年12月15日に開かれた新庁舎建設を扱う市議会特別委員会で調査結果を報告。亀田市長が、この方式による新庁舎建設を断念する意向を表明した。
亀田市長は取材に「分散している部署を収めるには約8千平方㍍(の床面積)は必要」と説明し、「費用を抑えて建設する知恵を絞らないといけない。できるだけ早く方向性を示そうと思うが、見通しはつかない」と話した。

受験生を盗撮・痴漢から守れ! 駅のエスカレーター横に防止ミラー設置

エスカレーター横の鏡に「あなたの盗撮見られていますよ」のステッカーを貼る奈良大付属高校の女子生徒ら=奈良市の近鉄大和西大寺駅

県警は、県内有数のターミナル駅である近鉄大和西大寺駅の上りエスカレーター3カ所の壁面に「鏡」を県内で初めて設置した。受験生をはじめとした女性らを狙った盗撮や痴漢などの性的被害を未然に防ぐ心理的な要素を取り入れた新たな対策としている。
県警生活安全企画課や奈良署によると、エスカレーター壁面の鏡を設置する盗撮・痴漢対策は、隣接する大阪府や京都府が先行的に実施している。エスカレーター利用者らが鏡を見ることで横を見る行動が生じ、後ろにいる〝盗撮犯〟らが犯行をしづらくなる効果が期待できるという。
県警犯罪抑止対策室の港淳平室長は「自発的な行動を促す『ナッジ』という行動経済学の知見を取り入れた新たな盗撮対策」と説明。過去に盗撮被害が集中したという近鉄大和西大寺駅で、近畿日本鉄道(大阪市)の協力を得て、昨年月から鏡の設置を始めた。
設置から約1カ月を検証したところ、エスカレーター3カ所で横(鏡)を見る人の割合が設置前より大幅に上昇し「一定の効果がある」(県警)とみている。
同駅の鏡には「stop!盗撮」「あなたの盗撮見られていますよ」といったメッセージや、監視する「目」などのデザインが施されたステッカーも貼られている。奈良大付属高校美術部に所属する生徒らがステッカー作製に協力した。
県警によると、受験シーズンになると、SNSなどで痴漢をあおる書き込みが増え、受験生らを狙った犯罪被害も懸念されている。
同部の1、2年の生徒が16日、同駅の改札前で「盗撮・痴漢にご注意を」と書かれたティッシュやチラシを配り、駅利用者らに注意を呼びかけた。県警はスマートフォンやタブレット端末の画面に「ちかんです 助けてください」と表示する機能がある防犯アプリ「ナポリス」をPRした。
ステッカーなどのデザインを手がけた生徒の1人で2年の山田真実さん(17)は「みなさんの意識が高まり、自分や他の人の身を守ることにつながれば」と期待を寄せた。同部顧問の中井文平教諭(47)は「生徒らの良い学びになった」と話した。

王寺町観光協会、受験生応援 「合格だるまストリート」開催 

王寺町の達磨寺で行われただるまの祈禱会

 

王寺町観光協会は、受験シーズンにあわせて受験生を応援しようと、町内各地で合格祈願のだるまを並べる恒例の「合格だるまストリート」を実施している。
3月15日までの期間中、同協会や町内のショッピングセンター「りーべる王寺東館」、ホテルなどに計100個のだるまを応援メッセージとともに設置する。
今月9日にはだるまの一斉祈禱会が達磨寺(同町)で行われた。町の公式キャラクターの雪丸などが見守る中、町商工会をはじめ、奈良交通、JR西日本などの参加団体が祈禱を受けただるまを受け取った。
同町のJR王寺駅には特大のだるまが設置され、達磨寺本堂では絵画や彫刻、掛け軸などを展示する特別展も合わせて開かれる。
同協会の担当者は「受験生をはじめ、資格取得などさまざまに頑張る人を町を上げて応援したい」と話している。設置場所などは同観光協会ホームページ=2次元コード=で。

災害時に観光客を安全誘導 奈良大がもちいどのセンター街の避難マップ

避難マップのパネルを手にする学生ら=奈良市

阪神大震災から31年となるのを機に奈良大学の学生が、県内で最も古い商店街とされる「奈良もちいどのセンター街」(奈良市)を訪れる観光客らに役立ててもらおうと、避難マップや外国語の誘導案内パネルを作った。昨年12月に商店街の店主らにお披露目し、災害時の心構えや準備などについてもプレゼンテーション。同大は来年度以降も防災の取り組みを続ける意向で「取り組みを奈良市全体に広げていきたい」としている。(木村郁子)
同センター街は近鉄奈良駅に近く、国内外から多くの観光客が訪れる。店舗数は102店。商店街周辺には入り組んだ細い路地があり、土地勘がない人は災害時の避難に時間がかかる可能性があるという。
令和6年に、同大社会学部総合社会学科の学生らが店主らに防災に関するアンケートをしたところ、知りたい情報の上位は複数回答で、外国人観光客の誘導方法(48%)、観光客への対応の仕方(45%)、避難経路(40%)が占めた。
アンケート結果を踏まえ、昨年6月から同学科2年の11人がフィールドワークを行い、避難所▽トイレ▽自動体外式除細動器(AED)▽自動販売機▽コンビニエンスストア|などの位置を記したマップを作成。避難場所までの歩数や所要時間も記した。またマップに対応する英語、中国語、韓国語の誘導案内パネルも作った。
プレゼンでは、災害で避難する際は店のスタッフがブレーカーを落とすなどの心構えや、段ボールを活用した簡易トイレや即席ヘルメットといった防災グッズを紹介。塩谷淳さん(20)は地震で損壊する危険性がある大きな看板や木造の建物を避けて避難できるようルートを作ったとし、「犠牲者を増やさないようマップを役立ててもらえたら。災害に対する意識を高めてほしい」と話した。
奈良もちいどのセンター街協同組合の魚谷和良理事長(66)は「観光客を安全に避難所まで誘導できるよう、商店街全体で情報を共有しながら、おのおのが『まち』を守る意識を高めたい」と力を込めた。

王寺工業高生、 ピザ窯、災害備蓄食のアレンジレシピを披露

自作した焼き鳥台でせんべいを焼く生徒=王寺町

県立王寺工業高校は奈良県王寺町防災士ネットワーク会と合同で防災訓練を行った。訓練では生徒らが「モノづくり」の技を生かして作ったピザ窯のほか、災害備蓄食を使ったアレンジレシピを披露した。
同校機械工学科3年の生徒6人は、授業の課題研究のテーマに防災を選択。令和6年の能登半島地震で被災した石川県立羽咋工業高校の生徒らに、避難所の生活で「困ったこと」をヒアリングした。「水がなかった」「防災食が味気ない」「温かいものが食べたかった」といった声を受け、ピザ窯作りに取り組んだ。
ピザ窯は一般的なドーム形ではなく箱型にレンガを積み上げ、L字型に溶接した鉄板を組み合わせて熱が対流するよう工夫。ピザ窯を応用し、鉄板などを用いた焼き鳥台とプレス機も作った。昨年10月の文化祭で試食を提供し、保護者や在校生に好評だったという。
災害備蓄食のアレンジレシピは、アルファ米とツナや焼き鳥の缶詰、トマトジュースなどを使ったケチャップライスなど4種類。生徒らは、温めたアルファ米に片栗粉を混ぜて団子状にし、間伐材や廃材で火をおこした焼き鳥台でプレス機を使ってせんべいやライスバーガーを作った。しょうゆの香ばしい匂いが漂い、試食した生徒からは「おいしい」と好評だった。
3年の藤中幸弥さん(18)は「避難所での生活が長引いた場合を想定してレシピを考えた。食べる楽しみを感じてもらえたら」と話していた。
訓練では、参加者がテントや段ボールベッドの組み立ても体験した。

近大奈良病院が指定辞退 救命救急、人材確保困難 重症受け入れは継続

近畿大学奈良病院=生駒市

近畿大学奈良病院(生駒市)は14日、救命救急センターの指定辞退届を県に提出したと発表した。救命救急医の確保が困難なためで、指定は3月31日まで。重症患者の受け入れは継続する。
平成15年に救命救急センターの指定を受け、令和7年度は12月末段階で約3300人の入院患者を受け入れている。全国的に救命救急医が不足する中、近畿大学病院(堺市)からの医師派遣が困難となり、安定的な維持が困難になったとしている。
4月以降はICU(集中治療室)8床を休床し、救命救急センター24床を継続的な高度管理を要する重症患者の病棟「ハイケアユニット(HCU)」に転換する。
厚生労働省のホームページによると県内の救命救急センターは、ほかに県立医大病院(橿原市)、県総合医療センター(奈良市)の2施設。

近畿大学奈良病院の地元、生駒市の小紫雅史市長は15日の臨時記者会見で、指定辞退に「衝撃を受けている」としつつも「真夜中も対応する救急は、働き方改革の中での医療体制でなかなか難しい面もある」と一定の理解を示した。
小紫市長は、近大奈良病院と引き続き連携する意向を示し「患者に影響が出ないように生駒市立病院が対応できるものは対応していきたい」とも述べた。

首相就任後初のお国入りに法隆寺周辺も〝高市フィーバー〟

法隆寺参道を進む韓国の李在明大統領を乗せた車列=斑鳩町(安元雄太撮影)

 

高市早苗首相は14日、来日中の韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領とともに斑鳩町の世界遺産・法隆寺を視察した。同町は高市首相の地元選挙区でもあり、就任後初のお国入りとあって、両首脳の姿を一目でも見ようと、法隆寺参道には多くの見物客らが集まり、歓声もあがった。県警なども同寺周辺で厳重な警戒態勢を敷いた。
高市首相と李大統領は午前9時すぎから約1時間、法隆寺を視察した。法隆寺は現存する世界最古の木造建築物で知られ、朝鮮半島を経て日本に伝わった建築様式が用いられている縁もあり、会談の場所に選ばれた。
参道には朝早くから約100人の見物客が集まり、黒塗りの車からガラス越しに笑顔で沿道に手を振る高市首相の姿もみられた。
沿道の最前列で「早苗ちゃーん」と大声をあげていたのは三郷町の松岡広洋さん(75)。高市後援会の会員で長年の「高市ファン」といい、この日午前6時半ごろから法隆寺前で待機していた。高市首相の姿を見て「体が心配やけど、健やかな笑顔で手を振っていただき、ありがたかった」と喜んだ。「和を以て貴しと為す」と記された十七条憲法をつくった聖徳太子ゆかりの同寺で、両国首脳が「協力し合ってよりよい日韓関係を結んでほしい」とエールを送った。
同じく沿道からスマートフォンで車内から手を振る高市首相の姿を撮影していた斑鳩町の無職女性(67)は「撮った写真をずっと保存しておきたい」と満足そうな様子だった。

高市早苗首相の言葉が記された商品「高市てぬぐい」を見せる観光案内施設「法隆寺iセンター」の担当者=斑鳩町

参道沿いにある観光案内施設「法隆寺iセンター」の担当者らは、施設で販売している「高市てぬぐい」(税込み2200円)を額に入れて、沿道から声援を送った。手ぬぐいには昨年の新語・流行語大賞にもなった「働いて働いて働いて…」や自民党総裁選で語った「奈良の女」などのキーワードが記されている。施設職員の吉川一郎さんは「車内から高市首相が手を振ってくれたので、てぬぐいも見ていただいたのではないかと思う」と話した。
法隆寺周辺の道路では13日の奈良市内と同様、県警など全国の警察本部の警察官らが一定間隔で立ち警備に当たった。参道で見物に訪れた一般客らに気を配り「(見物場所を)譲り合ってお願いします」「もうすぐ(高市首相らの)車が来ます」と呼びかける警察官らの姿もみられた。

法隆寺を訪れた高市早苗首相(手前左)と韓国の李在明大統領(同右)=斑鳩町(代表撮影)

 

 

 

◇李大統領「教科書で見た」 金堂壁画に興味

李大統領は法隆寺で古谷正覚住職の案内を受けながら、釈迦三尊像(国宝)が安置された金堂(国宝)などを視察。昭和24年に火災で焼損し収蔵庫に納められている金堂壁画(重要文化財)も見学した。
同寺によると、李大統領は特に、「教科書で見た」などと金堂壁画に興味を示していたという。
金堂壁画は7世紀末~8世紀初め頃に描かれた釈迦や阿弥陀、弥勒(みろく)、薬師の浄土図などがあり、中国・敦煌(とんこう)の壁画などと並ぶ仏教絵画の傑作として知られた。だが、昭和24年1月に火災で焼損。現在は金堂に再現した壁画がはめ込まれ、元の壁画は焦げた柱とともに収蔵庫で保管している。

奈良で日韓首脳会談 「新たな一歩を」 高市首相地元で期待の声

日韓首脳会談の会場となったホテルの前に集まった人たち=奈良市(安元雄太撮影)

 

高市早苗首相の地元・奈良で13日開かれた韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領との日韓首脳会談。会場となったホテル前などに集まった人や県内の自民党関係者は奈良市での首脳会談の開催を歓迎するとともに、両国の友好や協力を深める機会につながればと期待を寄せた。
沿道で大統領の到着を待っていた奈良市の40代の無職女性は「日韓関係がどのように変わるのか見届けたい。中国との関係性が悪化する中、韓国とは戦中戦後の軋轢を解消して新たな一歩を踏み出してもらいたい」と話した。奈良市役所の女性職員(53)は日韓の友好関係を築くことを期待しているといい、「さまざまな外交課題があると思うが、しっかりと解決し強い日本を実現してほしい」とエールを送った。
地元で高市氏を支える「高市早苗総理大臣を熱烈に応援する会」の安東範明会長(県医師会会長)は「医療は国境を越えて協力が求められる分野。両国の交流が深まり、医療や公衆衛生の分野でもよりいっそうの協力が進むことを期待している」と力を込めた。
自民党県連幹事長の疋田進一県議は「奈良県で日韓首脳会談が行われたことは誉れ」と歓迎し、「中国をはじめ国際情勢が混沌とする中、隣国の韓国と緊密な関係を持つことはとても大切だ」とコメントした。
職場が近くにあるという奈良市の会社員、崔圭宇さん(66)は「大統領が奈良に来てくれてすごくうれしい」と笑顔を見せた。今回の会談を「互いの距離がさらに縮まるような機会にしてほしい」とした。

県文化会館前に掲げられた歓迎のメッセージ=奈良市

観光で訪れた台湾の大学生、林興瑋さん(20)は、首脳会談に合わせて県が設置した歓迎のメッセージにカメラを向けていた。「シカを見たくて来たが、首脳会談が行われているのは知らなかった」としつつも、「日韓両国だけでなく、台湾も一緒に仲良くできれば」と話した。

天理駅前広場コフフンに井戸を設置 災害時には生活用水として活用

駅前広場に設置された井戸から水をくみ上げる親子=天理市

天理駅前広場コフフン(天理市)に防災井戸「オアシスコフン」が完成した。普段は子供たちの水遊びの場として、災害時にはトイレや洗濯などの生活用水として井戸水を利用できる。
駅周辺整備に合わせ平成11年に実施したボーリング調査で、地下水脈の存在が判明。広場には子供向けの遊具があり、猛暑が続く夏に安全に外で遊んでもらいたいと市が井戸を掘ることにした。
昨年9月から整備を始め、水源のある地下約8㍍まで配管を埋設。地下水をポンプでくみ上げる防災井戸を設置した。災害時には豊富な井戸水を供給できるという。飲用には適さないが、生活用水としての基準は満たしている。今後は年1回水質検査を行う。
昨年12月には井戸の水くみ体験やスーパーボールすくい体験が行われ、家族連れらが参加。手動ポンプから水がくみ上げられると、子供たちから歓声が上がった。市の担当者は「夏の暑い日も安全に外遊びを楽しんでほしい」と話した。
令和6年1月の能登半島地震では長期にわたり断水が続き、地域の住民らが井戸水や湧水を開放し、生活用水を確保。国土交通省は昨年3月、災害時の代替水源確保のための実効的な取り組みとして、各自治体に災害用井戸や湧水の登録などを推進するよう促すガイドラインを発表している。

将来は「町長になるのもいいかな」児童が〝公務〟を体験 三郷町 

決裁印をもらう秘書役の木谷慎一郎町長(右)=三郷町役場

三郷町で、児童が町長の公務を体験する「子供町長」イベントが開かれた。町立小学校5、6年の児童10人が参加し、議場で「もし町長になったら何をしたいか?」という考えを発表したり、一日町長として書類に決裁印を押したりした。
町は子供たちに郷土愛を育んでもらい、地域社会の一員として町政への理解や関心を深めてもらおうと、定期的にこうした体験イベントを実施している。
議場では一日町長のたすきをつけた児童が一人ずつ登壇し、町長として手掛けたい町政のアイデアを披露した。「誰もが知る有名な町にしたい」や「たくさんの人に来てもらえるグルメの町」「横断歩道を増やして交通事故のない町」といった意見が出た。
その後、町長室に移動。児童は順番に町長のいすに座り、職員から町広報誌の掲載記事や庁内インフラ、建設土木などの事業の説明を受けた。中には「記事の掲載って、どういう意味ですか?」と質問し、内容を理解してから決裁資料に押印する児童もいた。
一日秘書となった木谷慎一郎町長(50)も「木谷町長は町長を続けてもよいでしょうか?」という説明をし、一日町長の児童から決裁印をもらって安堵の表情を浮かべた。
議場で「子供もお年寄りも障害者も安全で楽しく暮らせる町をつくりたい」と発表した町立三郷北小5年の清原真子さん(11)は「自分の考えを発表できて楽しかった」と語り「獣医になりたいけれど、町長になるのもいいかなと思った」と笑顔を見せた。
木谷町長は、児童のアイデアについて「議会側と相談し、今後予算化できるか検討したい」と話し、発想に刺激を受けた様子だった。

韓国・瑞山市の中学生が天理市立西中学校を訪問 生徒らと交流

瑞一中学校の生徒と交流する天理市立西中学校の生徒ら=同市

天理市の姉妹都市の韓国・瑞山(ソサン)市の瑞一(ソイル)中学校の2年生75人が、修学旅行の一環で天理市立西中学校を訪問した。両校の生徒らはすごろくや折り紙、ダンスなどを通して交流を深めた。
両市は平成3年11月に姉妹都市提携を締結した。交流を一時停止していたが、令和5年に再開。昨年7月には、公募で選ばれた天理市立中学生11人が使節団として瑞山市を訪れた。
体育館で行われた歓迎セレモニーでは、全校生約500人が拍手で瑞一中学校の生徒を出迎えた。生徒らは数人ずつのグループに分かれて2、3年生の教室を訪問。すごろくのマス目に韓国語と日本語で書かれた、自己紹介▽将来の夢▽好きな食べ物−などをコマが進むごとに互いに披露したほか、一緒に折り紙をするなどして楽しんだ。
ヤン・ソヨンさん(14)は「違う国の友達と出会えて楽しかった。日本に来る機会があれば、また天理市を訪れたい」と笑顔を見せた。2年の竹田悠惺(ゆうせい)さん(14)は「思うように言葉が通じずコミュニケーションは難しいと思ったが、楽しんでくれたようでうれしい」と話していた。

求人情報求人情報
購読・試読のお申込み購読・試読のお申込み
お問い合わせお問い合わせ

産経新聞各紙
産経新聞産経新聞
サンスポサンスポ

グループ各紙
月刊TVnavi月刊TVnavi
MOSTLYMOSTLY
正論正論
週刊ギャロップ週刊ギャロップ

読もうよ新聞読もうよ新聞

野球教室