秋の風物詩「コスモス迷路」見ごろ 桜井・安倍文珠院

見ごろを迎えたコスモス迷路=桜井市の安倍文殊院
桜井市の安倍文殊院(もんじゅいん)で、色とりどりのコスモスが咲き誇る恒例の「コスモス迷路」が開園し、複雑に入り組んだ道を歩く人たちが秋の訪れを感じている。11月初旬まで見頃が続く。
9月25日に開園。猛暑の影響で例年より1週間ほど遅らせた。ここ数年は猛暑で苗の植え付けを遅くしたり、水まきの回数を増やしたりしている。
約500平方㍍の敷地に早咲きと遅咲きの計27種類のコスモス約5万本が植えられ、その間を迷路のように道が通っている。今回で30回目の開園で、植田俊應(しゅんのう)貫主によると、花を観賞してもらうとともに子供たちに外で遊んでもらおうと開設したという。
植田貫主は「子供からお年寄りまでコスモスを見ることで秋の風情を味わってほしい」と話している。
午前9時~午後4時。11月下旬ごろまで設置する。問い合わせは安倍文殊院(0744・43・0002)。
大和絣の魅力感じて 染織作家・亀山さん個展 近鉄百橿原店で14日まで

亀山知彦さんと復元された大和絣の反物=橿原市
幕末から昭和初期にかけて全国に広く流通し、かつては西日本を代表する絣(かすり)として知られた奈良の伝統織物「大和絣(がすり)」の復元に取り組む斑鳩町の染織作家、亀山知彦さん(42)の個展「大和絣の今」が橿原市の近鉄百貨店橿原店で開催されている。14日まで。
大和絣は現在の大和高田市周辺を一大産地として庶民の暮らしに根づき、土産物としても喜ばれた。昭和年代までは百貨店などで取り扱われていたが、後継者不足と和装離れで次第に廃れ市場から姿を消した。
亀山さんは、染色や手織り工房で修業を重ねる中で大和絣に出会い「自分のルーツを感じた」と、令和2年から大和絣の作品作りに取り組み、伝統の井桁や十字模様、花模様などの伝統を重んじつつ、進化したデザインを発表している。
会場の同店5階美術サロンでは、藍やクチナシを用いて染めた糸が織り込まれた帯や反物、ショールやテーブルセンターなど約点が展示されている。亀山さんは「伝統柄と幾何学柄を組み合わせるなど進化したデザインを心がけた」と話している。
観覧無料。開催時間は午前10時~午後5時、最終日は午後3時まで。
靴下の端材「ミャクミャク」に 広陵町で「リサイクル作品展」

広陵町商工会長賞の花札「猪」「鹿」「蝶」「ミャクミャク」=広陵町の広陵町商工会館
靴下の一大産地で知られる奈良県広陵町で、生産工程で不要になった靴下のつま先部分の輪状の端切れを活用したアート作品を紹介する「靴下のリサイクル作品展」が始まった。同町商工会が主催し、今年で25回目。今年の優秀作品3点は、いずれも大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で開催中の大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」を題材にした作品が選ばれた。

パンダや来年のえと「午」など靴下の端材でできたアート作品が並ぶ展示会場
同商工会によると、今年度は青森県から熊本県まで全国各地の個人・団体、施設などから264点の応募があった。優秀作品3点のうち、同町商工会長賞は大和郡山市の施設が応募した「ミャクミャク」などをあしらった花札の作品。同町長賞が大阪府八尾市の団体による「いのち」「未来」をテーマにした作品で、同町靴下組合長賞が桜井市の河合瞳さんの作品で「EXPO」の文字も入った靴下とひまわりが選出された。
このほか、来年のえと「午」や和歌山県白浜町から中国へ返還されたパンダのぬいぐるみも入賞した。
会場内では応募全作品を展示。小さなかごの作品を応募したという地元・広陵町の主婦、飯田初子さん(79)は「毎年応募するのが楽しい。優秀作品は本当にお見事」と話した。
同商工会では平成11年度から老人ホームなどで靴下の端切れをかごや履物などの材料に有効活用してもらうリサイクル事業を始め、全国的に広がったという。
同商工会の西川美和子事務局長は「靴下の端切れとは思えない作品を見に来ていただきたい」と語った。
展示は15日(土日祝日除く)まで同町商工会館で、18~19日は同町図書館で行われる。問い合わせは同町商工会(平日のみ0745・55・3535)。
自民・高市総裁が22年乗ったスープラ展示する奈良市の博物館に来場者4倍

高市早苗氏の愛車「スープラ」の横には等身大のパネルも=奈良市
自民党の高市早苗総裁の誕生を機に、奈良トヨタが整備復元した旧車を集めた自動車博物館「まほろばミュージアム」(奈良市)が注目を集めている。館内には高市氏が長年愛用したトヨタのスポーツカー「スープラ」を展示。総裁選翌日の5日の来館者数は普段の4倍となるなど、新総裁の愛車を見ようと多くの人が訪れている。
同館には、1960年代から2010年までに製造された初代カローラやクラウンといったトヨタの名車が並ぶ。高市氏のスープラ(平成3年製)は、白いボディーと赤で統一された内装が特徴。高市氏が人生で初めて購入した車で、22年間乗り続けた後は県内で保管されていた。
奈良トヨタグループは令和4年、8カ月かけてスープラのレストア作業を行った。部品の洗浄や補修を行い、入手不可能な部品は複製して交換。レストアを終えた愛車と対面した高市氏は、「ここまできれいにしてもらってうれしい」と技術者らに感謝の言葉を述べ、自らハンドルを握って乗り心地を確かめた。
初めて訪れた奈良市の寺院職員、井上康之亮さん(68)は「22年も同じ車に乗る高市さんなら、国民のこともきっと大事にしてくれるはず」と期待を寄せる。名古屋市の会社役員、長安暢彦さん(59)は総裁選を通して「古い車を大切にする(高市氏の)人柄や政策に触れる機会が増え、一気にファンになった。愛車を一目見られて満足」と喜んだ。
同館の休日の来館者数は50人程度だったが、総裁選翌日の5日には200人を超え、問い合わせも相次ぐ。奈良トヨタサービス部の利根川優介課長代理は「レストアの技術を見てもらう機会になる」と歓迎する。
11月3日には、スープラを含む約5台の車が同社の社員の運転で、三重県賢島に向けて出発する予定。新総裁の愛車が実際に公道を走る様子を見ることができそうだ。(木村郁子)
「卑弥呼の犬」愛称は「こまき」に決定、桜井市・纒向遺跡で発掘

愛称が「こまき」に決まった犬の模型と、松井正剛市長=桜井市役所
桜井市の纒向(まきむく)遺跡で出土した古墳時代初め(3世紀前半)の骨をもとに復元された犬の模型について同市は6日、公募の結果、愛称を「こまき」に決定したと発表した。邪馬台国(やまたいこく)の女王・卑弥呼(ひみこ)の宮殿があったとされる場所で見つかった犬は卑弥呼と一緒にいた可能性もあるとして注目を集めた。愛称は、卑弥呼の「こ」と遺跡名の「まき」にちなむことなどから選ばれた。
4月23日~6月30日に愛称を公募。47都道府県と韓国、フランスから2143件が寄せられた。「こまき」は漢字やひらがな、カタカナで複数の応募があり、松井正剛市長ら5人で構成する選定会議が選んだ。響きが「かわいい」ことも選定理由になった。
松井市長は記者会見で「纒向遺跡は国の始まりの地ともいわれている。多くの応募をいただいて、国の宝である纒向遺跡を知ってもらえることができたかなと、うれしく思っている」などと話した。犬の模型と、「こまき」と記した命名板を今月20日まで市役所1階で展示する。また名付け親となった応募者全員に命名証を贈る。
犬の骨は平成27年に出土し、1歳半以上の雌と推定された。市教育委員会が骨をCTスキャンで測定し、3Dプリンターで複製。肉付けして模型に仕上げ、今年4月、発表した。
橿原で日本女性会議 男女共同参画推進を 有森さんがスポーツ界の課題語る
男女共同参画について議論する国内最大級の大会「日本女性会議2025橿原」が3~5日、橿原市の県橿原文化会館などで開かれた。女性の就業率向上や家族のあり方などをテーマに分科会や講演会が行われ、全国から約2千人が参加。多様な価値観や生き方の尊重や、女性の社会参加が地域の活力につながる点などが確認され、課題解決に向け意見が交わされた。

スポーツ界での課題などを語る有森裕子さん=橿原市
日本女性会議は、国連が1975(昭和50)年を「国際婦人年」に定めたのを機に、10年目にあたる昭和59年から開催され40回目。橿原市は、694年に女帝・持統天皇が藤原京を開いた地として知られ、今回の女性会議は「日本国はじまりの地から未来へ~多様性を認め合う社会の実現を」をテーマに開かれた。
4日に同会館で行われた全体会で亀田忠彦市長は「1300年前に女性が活躍したのが橿原の地。分科会などの提言をしっかり受け止めて将来につなげたい」とあいさつ。岡田恵子・内閣府男女共同参画局長が基調報告を行い、「女性の就業者数は昨年までの12年間で424万人増えた一方で、年齢が上がるほど給与格差が広がっている。管理職が少ないことなどが背景にある」と課題を示した。
スポーツ界での女性の心身のケアをテーマにしたシンポジウムも開かれ、女子マラソン五輪メダリストで日本陸上競技連盟初の女性会長となった有森裕子さんや天理大学の女性アスリートが登壇。有森さんは「スポーツ界には男性の指導者が多く、生理など女性の体についてきちんと知識をもつことが必要」とし、「女性アスリートが体調について監督やコーチに『言いにくい』『恥ずかしい』と思わなくていい態勢を作らないといけない」と話した。

持統天皇の生涯をテーマにしたダンス=橿原市
会場では、持統天皇の生涯を描いた万葉ダンスファンタジー「藤原京に夢を託して」が演じられ、NPO法人「まほろば円舞会」が万葉衣装を身に着けて華麗な舞台を披露した。(小畑三秋)
「花扇奉納行列」華やかに 中秋の名月 猿沢池で「采女祭」

奉納する花扇を運ぶ行列=奈良市
「中秋の名月」に当たる6日、奈良市の猿沢池周辺で、奈良時代に池に身を投じたと伝えられる采女(うねめ、女官)の霊を慰める「采女祭」が行われた。
伝承では、采女は仕えていた帝の寵愛(ちょうあい)が衰えたことを嘆いて入水したといい、春日大社・末社の采女神社の社殿は池を背に建つ。例年、神事の後には秋の草花で飾った約2㍍の花扇を載せた管絃船が池を巡る。
この日、神事前には奉納する華やかな花扇を運ぶ約200人の行列がJR奈良駅から采女神社までをゆっくりと進んだ。訪れた市民や観光客らは興味深そうに見入っていた。
奈良市 DV被害者の情報を加害者に漏洩「関係者におわび」
奈良市は6日、DVの加害者から情報を秘匿する支援措置の対象となっている被害者の住所を、誤って加害者に漏洩(ろうえい)したと発表した。
市によると、9月22日に市立幼保施設が被害者の住所を記載した保育料関係の書類を加害者に手渡したという。市子どもセンターが同26日に誤りに気付いたが、被害者に連絡したのは事実確認と対応の協議をした後の10月1日だった。
書類を作成した子ども給付課のシステムでは支援措置の情報がわかりにくく、配慮ができていなかった。幼保施設も支援対象と知りながら、住所を確認しないまま渡したという。
市は再発を防止するため、今後は書類を郵送するとしている。会見した保田優香・子ども未来部長と中村進哉・子ども給付課長は被害者への連絡が遅れたことも認め「関係者に心より深くおわびし、個人情報の適切な管理と再発防止に努める」と陳謝した。
帝塚山学園、避雷設備追加を検討 4月の落雷事故受け
帝塚山学園第2グラウンド(奈良市学園中)で4月に起きた落雷事故を巡り、同学園が設置した「帝塚山学園落雷事故調査委員会」(馬場智巌(ともよし)委員長)の第3回会議が2日、同学園(同市学園南)で開かれ、聞き取り調査の対象を十数人に絞り、次回以降に行うことを決めた。取材に応じた松田登志雄学園長補佐は避雷のための設備追加を検討していることを明らかにした。
会議は非公開で行われ、終了後、馬場委員長が概要を説明。聞き取りの対象は落雷時にグラウンドにいなかった人を含め十数人になるとの見通しを示し「事故が起きた瞬間のみならず、事故の前や事故後の対応も含め、立体的に本件が描き出せると考えている」と強調。「年内に聞き取りを終え、来年2月末には報告書をまとめたい」と話した。
一方、取材に応じた松田学園長補佐は第2グラウンドへの避雷効果が期待できる設備の設置について「調査委員会と並行して、どういうハード的なものを設置できるか検討している」と説明。「調査委には雷の専門家の方にも入ってもらっている。識者の意見をうかがいながらできるだけ早く決めていきたい」と述べた。
落雷事故は4月10日に発生。帝塚山中・高校の生徒6人が救急搬送され、中3の男子1人が意識不明で入院している。当時、グラウンドにはサッカーやテニス、硬式野球部などの生徒117人が部活中だった。
フードバンクに食品寄贈 奈良ロータリークラブ「子供たちのために」
奈良ロータリークラブは2日、社会奉仕活動の一環として、会員から集まった食品をNPO法人「フードバンク奈良」に寄贈した。

贈呈式に出席した奈良ロータリークラブの福田一郎会長(左)とフードバンク奈良の平川理恵代表理事=奈良市
同クラブは平成29年から年2回、家庭で余った食品を持ち寄るフードドライブを開催している。今年は同日と9月25日に開催し、カップ麺30箱、米50㌔、菓子や調味料などが集まった。
贈呈式で、同クラブの福田一郎会長は「子供たちのために役立ててもらいたい」とあいさつ。食料品と支援金を受け取った同法人の平川理恵代表理事は「物価高騰で食品確保が困難になっている中、とてもありがたい」と話した。
寄贈された食料品のうち賞味期限が近いものは、奈良市内で登録するひとり親家庭に配るほか、市内を中心とした子ども食堂で活用されるという。
春高バレー県大会、来月1日開幕 51チームの対戦相手決まる

組み合わせ抽選会でくじを引く生徒=橿原市
「春高バレー」の愛称で親しまれる「第78回全日本バレーボール高校選手権」県大会(県バレーボール協会、産経新聞社など主催)の組み合わせ抽選会が2日、橿原市の県立橿原公苑で行われ、男女計51チームの対戦相手が決まった。大会は11月1日に開幕し、決勝は同16日に橿原市のジェイテクトアリーナ奈良で予定されている。
男子は22チーム、女子は29チームが出場。男女とも昨年と同数となった。
大会初日に奈良市のロートアリーナ奈良などで男子1~2回戦、11月2日にジェイテクトアリーナ奈良などで女子1~2回戦を予定。11月8日には平群町総合スポーツセンター体育館で男女の準々決勝と準決勝が行われる。
抽選会では各チームの監督や生徒らが次々にくじを引いた。県高体連バレーボール専門部の東平匠委員長は「3年生にとっては高校バレーボール大会の最後になる。悔いのない戦いをし、力を出し切ってほしい」と話した。
天理ゆかりの画家の絵画展「サロン・ド・テンリ」開催 5日まで
子供や地域の人に気軽にアートに触れてもらおうと、天理市文化センター1階展示ホールで絵画展「サロン・ド・テンリ」が開かれている。5日まで。

天理市ゆかりの画家の作品が並ぶ会場=同市
同市杣之内町など5町の自治会でつくる「布留(ふる)内山の会」が主催。同会は石上神宮と雅楽やコンサートを定期的に開催している。
絵画展では、天理中学校などで教鞭(きょうべん)をとった青山文治さんら同市で後進の育成に励んできた5人が描いた風景画や人物画など約50点が並ぶ。会場には優しい音楽が流れ、石上神宮がモチーフになったコーヒーを飲むことができる。
同会の中嶌和人さん(73)は、「サロンやギャラリーのような雰囲気の中で、アートに触れてもらいたい。市にゆかりのある画家たちの作品をぜひ見に来てほしい」と話す。
期間中は天理市役所南側にキッチンカーが出店。4日午後1時からは絵画教室を主宰する堀内誠さんによる、絵手紙と塗り絵のワークショップ(定員100人、当日先着順)もある。
入場無料。午前9時~午後5時(5日は午後3時まで)。問い合わせは中嶌さん(090・5094・2756)。
薬師寺 生駒・新管主が法灯継承の決意 晋山奉告法要

金堂の本尊を前に表白を読み上げる生駒基達管主=奈良市の薬師寺
奈良市の法相(ほっそう)宗大本山・薬師寺で1日、副住職だった生駒基達(きたつ)さん(62)の管主(かんす)(住職)就任を伝える「晋山奉告(しんざんぶこく)法要」が営まれた。参列者約千人が見守る中、生駒管主は千数百年にわたる薬師寺の法灯を守る決意を本尊に奉告した。
この日、生駒管主は僧侶らと行列を組んで伽藍(がらん)に到着。薬師三尊像(国宝)が安置された金堂前の特設舞台で行われた印鑰(いんやく)継承の儀で加藤朝胤(ちょういん)前管主(76)から寺の印と鍵を引き継ぎ、七條袈裟(けさ)も伝授された。この後、生駒管主は法要の趣旨を盛り込んだ表白(ひょうびゃく)を奏上。回廊再建の計画を立て、支援を得ながら白鳳伽藍(はくほうがらん)の復興を成就させることを伝えた。
観世流能楽師らによって祝賀能「石橋(しゃっきょう)」が披露された後、春日大社(奈良市)の花山院弘匡(かさんのいんひろただ)宮司や興福寺(同)の森谷英俊貫首(かんす)らが祝辞。生駒管主は繰り返し礼を述べながら「七條袈裟は重量感があり、責任の重さを感じている。回廊は発掘調査が終わり全容が分かった。復興につなげたい」とあいさつした。
生駒管主は奈良市出身で、当時の高田好胤管主のもと薬師寺の僧侶として得度。花園大学文学部卒業。執事などを経て令和元年から副住職を務めてきた。
また、この日付で薬師寺の副住職には執事長だった大谷徹奘(てつじょう)さん、執事長には執事だった松久保伽秀(かしゅう)さんが就任した。
デマンドタクシー実証運行開始 大和郡山市、市民の移動手段確保
大和郡山市は1日、予約制乗り合いタクシー「デマンドタクシー」の実証運行を始めた。市民の移動手段の確保や交通弱者の外出支援が目的。実証運行の期間は来年3月末までで、今年12月に利用者や市民らを対象にアンケートを行い、来年度の本格運行を目指す。
デマンドタクシーは駅やバス停から離れた交通の不便な地域に乗降所を設け、駅や診療所、スーパーなど生活に欠かせない施設とを結ぶ。県内ではすでに香芝市や天理市、宇陀市など自治体で導入されている。

実証運行が始まったデマンドタクシー=大和郡山市
大和郡山市は平成15年からコミュニティーバスを運行しているが、高齢化の進展や免許返納に伴い、高齢者単独での外出が困難になってきている。また、同市では矢田町などの北西部地域と、西名阪道の大和まほろばスマートインターや昭和工業団地のある南部地域がバスの便数削減や路線の廃止などにより、公共交通空白地帯となっている。
実証運行では2社のタクシー会社がそれぞれ運転手と車を1台ずつ用意。公民館や郵便局などに設置された「居住地乗降所」は民間事業者の事業を圧迫しないよう駅から500㍍、バス停から300㍍圏内を避けて配置。一方、「公共乗降所」はスーパーや駅など生活利便施設に設置した。
上田清市長は1日に開かれた出発式で「民間と市が互いに補完しあいながら、市民の利便性を高めていきたい」とあいさつした。
利用できるのは歳以上の高齢者や障害者、母子健康手帳を持つ妊産婦などで事前登録が必要。運行は平日の午前9時~午後5時、料金は1乗車につき500円。利用日の2週間前~当日にタクシー会社に電話して予約する。問い合わせは市交通防犯対策課(0743・53・2383)。
奈良のイタリアングルメを巡ろう 4市町村が企画 10月から
奈良市、田原本町、明日香村、吉野町の県内4市町村の地元食材を使ったイタリアングルメのイベント「ナラッド・イート・フェスティバル2025」が10月1日~11月30日、奈良市上三条町の市観光センターのレストラン「カフェ エトランジェ・ナラッド」で開かれる。4市町村が旅行客の周遊を目指す企画で4回目となる。

「ナラッド・イート・フェスティバル2025」をPRする4市町村の首長ら=奈良市
「ナラッド・イート・フェスティバル2025」をPRする4市町村の首長ら‖奈良市内
特別料理は、明日香村産サトイモと吉野町産シイタケの「里芋ゼッポリーニと原木しいたけのフリット」(税込み千円)▽吉野町産卵と田原本町産のコメを使った「吉野MICA卵と、安萬侶さん米のカルボナーラリゾット」(同1600円)▽明日香村の新ショウガを使い、県内現存最古の田原本町のしょうゆ蔵のもろみパウダーで仕上げた「月ケ瀬の梅干とシラスのピッツァ・ジャポネーゼ」(同1700円)▽ブランド牛にソテーした明日香村の柿を添えた「大和牛タリアータと明日香村の柿のバターソテー添え」(同4千円)▽明日香村のサツマイモ、奈良市の牛乳、田原本町の米粉を組み合わせた「紅はるかと林檎の米粉タルト」(同900円)の5品。
9月30日に4市町村の代表による記者会見があり、田原本町の高江啓史町長は「吉野町の卵の濃厚さ、明日香村のサトイモの粘り気が素晴らしい」と絶賛。奈良市の仲川げん市長は「奈良に来たことを実感してもらえる料理だ」と話していた。
詳細は同フェスのホームページ=2次元コード左=で。また、4市町村を巡るプレミアムツアー「巡礼 古代の祈り」=2次元コード右=の募集が行われている。

吉野の魅力を四季で感じて 奈良交通と吉野町の若手職員が研修

桜の木付近の土壌改良作業を体験する新人社員ら=吉野町
吉野町の観光情報を発信する一般社団法人「吉野ビジターズビューロー」は、奈良交通と町の若手人材を対象に、吉野の桜の保全活動などに取り組む研修を開催した。多くの観光客が押し寄せる桜のシーズン以外の吉野の魅力を知ってもらい、年間を通じた関係人口を増やす狙いがある。
同法人は観光庁の支援を受け、町の歴史や文化、自然を題材にした企業向け研修プログラムを令和5年から立ち上げている。
今回は9月9日、10日に開催された。町の若手職員7人と奈良交通の新人社員7人の計14人が、金峯山寺の僧侶とともに修行体験に参加したほか、吉野山の中千本に位置する約二千五百平方㍍の山の斜面で桜の保全活動に取り組んだ。職員や社員らは3人の桜守の指導のもと、桜の木の根元近くに穴を掘り、間伐材や炭、落ち葉などを入れる土壌改良作業を行った。
奈良交通乗合事業部の今西賢さん(25)はスコップを手に汗を流しながら、「こうした地道な作業が景観を守っていることを初めて知った。機会があれば、桜の保全やその魅力についてお客さんに話したい」と話した。町職員の中山実樹さん(26)も「町外在住なので、町を知るよいきっかけとなった。実際に見て、歩いて、触れてみると自然とともに生きている町のことを肌で感じることができた」と笑顔を見せた。
同法人によると、町を訪れる観光客数は年間で約85万人で、このうち約4割が桜の開花シーズンに集中している。近年は紅葉シーズンも徐々に増えているが、それでも繁忙期と閑散期の差が課題となっている。
同法人の山本智登事務局長は「桜の季節だけではない吉野の魅力を知ってもらえる機会となり、町の関係人口を増やすきっかけにもなる」と話しており、今後はさらに幅広い企業を対象に研修を実施していく予定だ。
夜間も快適にランニング ロート奈良鴻ノ池パークに足元照明

点灯されたランニングコースの足元照明=奈良市
ロート奈良鴻ノ池パーク(奈良市法蓮佐保山)で、奈良市がランニングコース整備と夜間足元照明の設置を完了し、26日に点灯式を行った。
コースにはウレタン舗装を施し、雨天でも滑りにくくした。また、DMG森精機の寄付を活用し、高さ約1㍍の足元照明を計89基設置。夜間でも快適に利用できるようにした。
ロートフィールド奈良(陸上競技場)外周約750㍍の「初心者コース」▽初心者コースから緑の丘まで往復する約2㌔の「緑の丘コース」▽緑の丘コースにロートスタジアム奈良(鴻ノ池球場)の外周を加えた約3㌔の「わかくさコース」|の3つのコースがある。
点灯式には仲川げん市長や大西淳文市議会議長らが出席。仲川氏が「この数年、ロート奈良鴻ノ池パークの整備を進めてきた。みなさんに長く利用していただきたい」とあいさつし、代表者がスイッチを入れると足元照明が点灯した。続いて市民ランナーが走り初めして完成を祝った。
平城宮跡彩る光のドラマ 奈良市の写真家谷沢さん作品展

朝焼けに彩られる平城宮跡をとらえた作品と谷沢重城さん=奈良市の平城宮いざない館
奈良の風景を撮り続ける奈良市の写真家、谷沢重城さん(75)の作品展が11月30日まで同市の平城宮いざない館で開かれている。奈良での個展は初めてで、約50点を展示。夜明け前に平城宮跡が神秘的な光に彩られる瞬間をとらえた作品などが魅力的だ。
谷沢さんは元々新聞社のカメラマンで、約20年前からは奈良の風景を撮影するようになった。中でも古代人の息吹を感じる平城宮跡に魅力を感じるといい、撮影。明け方の空の色に惹かれ、早朝に自宅から通って撮り続けてきた。
作品展は「時空をこえて|ならのみやこの内と外|」と題して開催。このうち、「朝焼け」は平城宮跡の大極殿周辺が鮮やかなオレンジ色に染まる光景。また、「夏霞」は朱雀門周辺が青やピンク色のグラデーションに包まれた瞬間で、魅惑的な雰囲気が漂う。
また、春日大社(奈良市)や法起寺(斑鳩町)周辺のほか、四季の里山の風景などを撮った作品も展示している。
谷沢さんは「特に平城宮跡周辺で見られる夜明け前の光のドラマを伝えたい」と話している。
開場は午前9時~午後5時。11月10日は休館。観覧無料。
大和郡山市 秀長さんファンクラブ 会員証デザイン4種に
NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の来年放映に向け、主人公の戦国武将、豊臣秀長とゆかりの深い大和郡山市は、「秀長さんファンクラブ」の会員証の新たなデザイン2種を発表した。すでに発表されたものと合わせ、全4種のデザインが出そろった。

すずき孔さん(右)の作品と萩谷薫さんの作品を発表する上田清市長=大和郡山市
今回発表されたのは、歴史漫画を手掛けるすずき孔さんと、県出身のイラストレーター、萩谷薫さんの作品。すずきさんは、今春に郡山城跡で開かれた「お城まつり」の際に天守台に立って構想を膨らませたといい、郡山城の追手門をバックに桜が舞い散る中で遠くを見つめる秀長を描いた。萩谷さんは市観光協会からの依頼で、見目麗しく精悍な顔立ちの少年の秀長と市を象徴する桜と金魚をデザインした。
市はこれまでに、菩提寺の春岳院所蔵の豊臣秀長画像と、関西文化芸術高の生徒の作品のデザインを発表している。上田清市長は「とても素敵なデザインが出そろった。大河に向けて、ファンクラブを通して秀長の魅力を多くの人に発信してもらいたい」と話している。
現在会員数は約650人。新規も受け付けている。会員証は10月から順次手元に届く予定という。問い合わせは、秀長さんファンクラブ事務局(hidenagasanfc@kcn.jp)。
奈良監獄ミュージアム開業は来年4月27日 星野リゾート

奈良監獄ミュージアムの外観(いずれも星野リゾート提供)
星野リゾートが25日、来年4月27日に開館すると明らかにした「奈良監獄ミュージアム」(奈良市般若寺町)。国の重要文化財である旧奈良監獄を活用した独創的な展示内容を計画しており、大阪・関西万博で関西が注目を集める中、奈良県を関西観光の新たな有力な選択肢として提案するという。
ミュージアムのコンセプトは「美しき監獄からの問いかけ」。3つの展示棟はそれぞれ、奈良監獄の建築的特徴を知る「歴史と建築」▽被収容者の視点で刑務所での生活やルールを知る「身体と心」▽さまざまな価値観や切り口で表現した監獄を見る「監獄と社会」|というテーマが設定されている。来館者には、各棟を巡りながら自由について多角的な視点から問いを深めてもらう。

「歴史と建築」について学ぶ展示棟のイメージ

「身体と心」の展示棟のイメージ
館内のカフェでは、明治時代の洋食文化を反映したオリジナルのカレーパンやチーズケーキ、ご当地ソーダなどを提供。ショップでは、オリジナルグッズのほか、全国の刑務所で受刑者が作った製品を販売する。
営業時間は午前9時~午後5時(最終入館は同4時)。メンテナンス時を除いて休館日はなし。料金や詳細は同ミュージアムのホームページ=2次元コード。
奈良監獄は明治政府が監獄の国際標準化を目指して全国5カ所に建設した監獄のひとつで、明治41年に完成。建設当時の姿をとどめる唯一の建物で、平成29年まで刑務所として使われた。

奈良市、アプリの恋活・婚活支援 10月からオンラインセミナー開催
奈良市は少子化対策としてマッチングアプリでの出会いを支援するオンラインセミナーを開催する。安全なアプリの利用方法のほか実際に対面する際のノウハウを学ぶ。ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使用する。
10月15日の「マッチングアプリ入門編」は安全・安心なアプリの利用方法と県警によるロマンス詐欺の注意点について、11月12日の「応用編」は理想の相手と出会うコツについて学ぶ。12月10日は「リアルな出会いの実践編」で、初対面の人との話し方や好印象の与え方など。時間はいずれも午後7時から1時間。講師はマッチングアプリ「Pairs(ペアーズ)」を提供するエウレカ(東京)が担当する。
対象は奈良市在住、在勤、在学、または将来奈良市への移住を検討している歳以上の独身者。顔出し不要で全コースの受講も可能だ。
申し込みは応募フォーム=2次元コード=から。締め切りは入門編が10月10日、応用編は11月7日、実践編は12月5日。セミナーに参加し、アンケートに回答した参加者から抽選で50人にPairsの有料プランが1カ月使える電子ギフトコードをプレゼント。また入門編か応用編に参加し、アンケートに答えた人から各回20人を婚活や恋活に利用できるプロフィル写真の撮影会に招待する。撮影は奈良町周辺を予定している。
自民総裁選 地元・高市氏陣営が本格始動 アンケートやAI駆使
自民党総裁選(10月4日投開票)に出馬している高市早苗前経済安保担当相‖衆院奈良2区‖を応援しようと、県選出の国会議員や首長、地方議員らが街宣活動を本格化させている。動画やアンケートで声を募り、高市氏に伝える取り組みを開始している。

通行人にアンケートを呼びかける高市氏の陣営=近鉄奈良駅前
アンケートは物価高対策▽減税▽憲法改正▽政治とカネ▽社会保障▽外交と安全保障-の6項目から一番大切と思うことに投票してもらう仕組み。高市氏の街宣車が全国を巡りながら、車の近くに「サナエボックス」を設置し、通行人らに意見を聞いてその様子を動画で撮影する。陣営は「意見を寄せてもらうのではなく、こちらから出向いて声を聴くというスタンスだ。アンケートや動画は集約し、高市候補が回答する流れにしたい」と話している。
街宣初日の23日、近鉄奈良駅前では県議らが「日本列島を、強く豊かに」のキャッチフレーズが書かれたビラを配布し、通行人にアンケートを呼びかけた。
陣営ではこのほか、高市氏を模したAI(人工知能)が質問に答える「教えて⁉ AIサナエさん」を特設サイトに設置し、インターネット上では24時間の質疑応答を行っている。
第一次大極殿院 東楼見えた 平城宮跡 素屋根の移動作業

姿を現した平城宮跡第一次大極殿院の東楼=奈良市
世界遺産で国営歴史公園の平城宮跡(奈良市)で復原整備が進む第一次大極殿院の東楼(ひがしろう)を覆っていた素屋根の移動作業が24日行われ、2階建ての楼閣建築が姿を現した。
奈良時代の平城宮は役所などが集まり、回廊に囲まれた中心施設の第一次大極殿院では国家的儀式が行われた。当時の姿に近づけるため、国土交通省が第一次大極殿院の大極門(南門)に続き、令和4年から東楼の復原整備を進めている。
東楼と西楼は大極門を挟んで東西対称の位置にあったとされる。整備では木造2階建て、建築面積約360平方㍍、高さ約18㍍の規模でよみがえらせる。工事費は約60億円。今年度内の完成を目指している。
この日、素屋根は西側の大極門まで約40㍍移動させた。今後はさらに西楼の整備予定地まで約40㍍移す予定。
平城宮跡では、これまでに文化庁が朱雀門や第一次大極殿院の大極殿を復原整備している。
生駒山を世界の観光地に ミシュラン星の獲得目指す ブランド推進協

生駒市や大阪府東大阪市、両市の観光団体などでつくる「生駒山ブランド推進協議会」は両市にまたがる生駒山が、訪日外国人のためのミシュラン観光ガイドに掲載されることと、星の獲得を目指すと決めた。高尾山(東京都八王子市)が平成19年に3つ星に認定され、登山客が増えたとされることから計画。生駒市の担当者は「『東の高尾山』、『西の生駒山』と並び称されるような観光地に育てたい」と意気込む。(張英壽)
同協議会のメンバーとして新たに8月、近畿日本鉄道(大阪市天王寺区)と近鉄グループホールディングス(同)が加わったことをきっかけに方針を決定した。
生駒山は標高642㍍、高尾山は同599㍍と、同程度の高さ。生駒市によると、それぞれ大阪、東京の都心からアクセスがよく、低山ハイキングブームを受けて注目を集めている。
八王子観光コンベンション協会によると、高尾山は2007(平成19)年にフランスで発行されたミシュランの日本ガイドで3つ星を獲得して登山客が増加したとされ、登山客数は年間300万人ともいわれている。京王電鉄によると、高尾山最寄りの高尾山口駅の1日平均乗降人員は令和6年度で1万690人となっている。
2009(平成21)年からは訪日外国人のための別の観光ガイドブック「ミシュラン・グリーン・ガイド・ジャポン」が発行されており、同協議会は生駒山がこのガイドブックに掲載されることと星の獲得を目指す。星は1~3があり、星のない掲載もある。
生駒山は、ハイキングコースとして人気を集めるほか、大阪平野や奈良盆地が一望できる生駒山上遊園地、近鉄生駒ケーブル、有料道路の信貴生駒スカイラインが立地している。またふもとの東大阪市には、石切参道商店街や枚岡神社がある。同協議会は今年3月には、昭和4年の生駒山上遊園地開園当初からある大型遊具「飛行塔」前に運営会社と協力してフォトスポットを設置しており、利用者によるSNS発信を期待している。
日本ミシュランタイヤのホームページによると、ミシュラン・グリーン・ガイド・ジャポンには、旅行者がその観光地を訪れた時に受ける第一印象▽その場所の知名度▽文化財の豊かさ、レジャーの充実ぶり▽作り物ではない本物としての魅力と調和▽旅行者の受け入れの質|など9つの評価基準がある。
掲載と星獲得に向けた戦略をどう構築するかはこれからだが、近畿日本鉄道などが同協議会に加わり、PRや知名度向上に期待が高まっている。生駒市観光振興室の荒木宏明室長は「この基準を踏まえた上で課題を探り、一つ一つ解決していきたい」と話している。
全国大会2年連続3位 天理大創作ダンス部

ギリシャ神話の「アトラス」をテーマにした作品を発表する天理大創作ダンス部(同大学提供)
天理大学創作ダンス部が、8月に神戸市で開催された創作ダンスの全国大会「第37回 全日本高校・大学ダンスフェスティバル」で3位相当にあたる「日本女子体育連盟会長賞」を2年連続受賞した。
同部は昭和44年に創部して以来、全国大会での数々の受賞歴がある名門で、卒業生には国内外で活躍するプロのダンサーや振付師などもいる。
ダンスフェスティバルでは、ギリシャ神話でオリンポスの神々との戦いに敗れた罰として天空を肩にかつぐことを課せられた「アトラス」を題材にした作品「カオス化するこの世界|人類は進化するのか退化するのか」を発表。部員人がステージをくまなく使う激しいダンスとその創造性に、観客から大きな拍手が送られたという。
今月1日には天理市役所を訪問し、並河健市長に受賞を報告。振り付けを担当した4年の松崎大智さん(21)は大阪・関西万博のイタリア館で、古代ローマの大理石彫刻「ファルネーゼのアトラス」が展示されていることを受け、作品に落とし込んだという。「世界で繰り返される戦争について考え、平和を願い、希望をもって前を向くよう作品に込めた」と話す。並河氏は「全国という大舞台で活躍された経験を、みなさんの今後の人生に役立ててもらいたい」と話した。
同部は11月9日に天理市民会館で開かれる「天理パフォーマンスフェスティバル」に参加するほか、12月21日にはなら100年会館(奈良市)で「天理大学創立100周年・体育学部創設70周年記念事業」の一環として単独公演を開催する。
戦時中の奈良を振り返って 帝塚山大が特別展 学生らが解説文

会場では、戦時下の暮らしを描いた絵が展示されている=奈良市
戦後80年に合わせ、帝塚山大は、戦時中の様子を描いた絵や写真を展示する特別展「奈良と帝塚山学園の『戦後80年』」を奈良市の東生駒キャンパス図書館で開催している。12月1日まで。
展示は、戦時中の同学園の生徒らの様子を写した資料写真と、天理市福住町で生涯を過ごした故・永井清繁さん(1905~99年)が描いた絵10枚のパネル展示「戦時下の奈良山里」の2部構成。

志願兵の見送りの様子を撮影した写真も=昭和19年(帝塚山大提供)
永井さんの絵は、出征軍人の見送りや赤紙を受け取った人々、農作業を手伝う学生、軍需工場に動員された学徒らの様子を素朴なタッチで描写。関連した写真も展示され、当時の市井の人々の暮らしがよく分かる。
写真と絵の解説文は文学部の学生ら11人が担当。当時のことを調査し、描かれた時代を特定する作業も行った。
プロジェクトリーダーの文学部3年、柴田清佑さん(21)は「戦時下の暮らしを調べていると、資源のない日本が松やにでさえ燃料になるのではないかと採取した当時の厳しい状況を、追体験する気持ちになった」と話す。
一方、同学園では通学中に生徒1人が爆撃で亡くなっており、展示を監修した河口充勇教授は「戦争は決して遠い存在ではなく、自分たちにも学校にも記憶があることを知ってもらい、戦争と平和について考えてもらえるきっかけとなれば」と話している。
一般も観覧可能。10月からは展示入れ替えもあり、奈良の戦争遺跡についても展示する予定。
問い合わせは同大学(0742・48・9122)。
8月の県内倒産12件 3カ月連続で2桁
帝国データバンク奈良支店がまとめた8月の県内企業倒産件数(負債1千万円以上)は12件、負債総額は約3憶円で、件数は前年同月と同じ、負債総額は6割減だった。ただ件数は3カ月連続で2桁となり、1~8月が計82件で前年同期の計75件を上回っており、小規模事業者の倒産に歯止めがかかっていない状況をうかがわせた。
8月集計では負債額5千万円未満が件で、ほとんどが小規模倒産だった。業態別では小売業5件、建設業とサービス業が各2件など、物価高騰や人手不足の影響を受けやすい業種での倒産が目立った。また12件すべてが従業員数10人未満の小規模事業者だった。
倒産の原因は11件が販売不振。ガソリンスタンド経営の1件は業界不振が理由だった。
同支店では、観光業はインバウンド(訪日客)効果で引き続き好調が見込まれるものの、物価高によるコスト高を価格に転嫁しにくい小規模事業者の倒産は増加基調が続くとみている。
生駒駅南口の迷惑駐車 6月の月曜2日間で403台、生駒市調査
生駒市の近鉄生駒駅南口で車の駐停車状況を市が6月の2日間にわたり調査したところ、計403台が市条例に抵触する迷惑駐車をしていたことが分かった。市は今後、同駅北口についても実態を調査するとしている。

生駒市の近鉄生駒駅南口で迷惑駐車する車=6月30日(同市提供)
調査はいずれも月曜日の6月23日と同30日の午後5~10時に実施。同駅周辺は市条例で「違法駐車等防止重点地域」となっている。迷惑駐車は道路の見通しが悪くなり、市民から「交通事故の原因になるのではないか」という声が寄せられていた。
調査結果によると、2日間で駐停車した計528台のうち、市条例に抵触するのは403台。駐停車時間は1~5分が213台、6~10分が93台、11~15分が52台、16~20分が21台、21~25分が8台、26~30分が5台、30分を超すのは11台あった。一方、市条例に抵触しない人の乗降のための短時間の停車は125台だった。
市によると、同駅南口の迷惑駐車は夕方から夜間にかけて恒常的に発生し、大半が通勤・通学や塾の迎え、買い物のためとみられるという。
市は県警生駒署と連携し、今月19日に迷惑駐車の運転手に対し、啓発チラシを配布。また駅前店舗などに啓発チラシや啓発ポスターを掲示するよう依頼するとしている。
同駅周辺には市営駐車場が3カ所あり、30分無料で、市はこの駐車場の利用を呼びかけている。市防犯交通対策課の担当者は「調査してみると、思いのほか迷惑駐車が多かった。少しでも生駒駅前の迷惑駐車を減らしていきたい」と話している。
県立美術館の整備 移転含めて検討 知事が県議会で説明
県立美術館(奈良市登大路町)について今年度中の整備基本構想策定を目指す山下真知事は、19日の県議会本会議で現地建て替え以外の可能性を検討する案を含めて説明した。
同館を巡っては先月に有識者らの委員が意見交換する会合があり、県側が現地建て替えする場合の課題を説明。風致地区規制や遺構保存などで十分な延べ床面積や天井高を確保できない可能性などがあるとした。
このため県は移転の可能性も提示。旧県立奈良高校と旧県立奈良工業高校、奈良春日野国際フォーラム甍の市内3カ所が示され、委員らから奈良公園に位置する甍に賛同する声があった。
県立美術館は昭和年に開館し奈良ゆかりの美術工芸品などを所蔵するが、老朽化が進んでいる。
「国産綿花の実態知って」 天理のコットンサミット実行委が栽培調査

7月20日の綿の成長観察会に参加する子供たち=天理市
11月に天理市内で開催される「全国コットンサミット」を盛り上げようと、実行委員会メンバーが、全国の綿花栽培の状況を調査している。調査は昭和40年を最後に途絶えていたが、復活させることによって国産綿花の収量の推移を明らかにするとともに、綿花栽培の裾野を広げたい考えだ。
実行委によると、日本での綿花栽培は15世紀ごろ、始まったとされる。江戸時代は、農家がそれぞれ綿を育て、紡ぎ、衣服を織るといった自給する生活が当たり前だったという。明治時代には政府が主導して綿花栽培を奨励し、全国各地に紡績所ができた。ただ、その後は安価な外国産の綿の流入などで栽培量は激減。一方で、近年は伝統文化の保存伝承などを目的に、綿花栽培を始めるグループも出てきた。
現在は国内の綿花栽培の規模がどのように推移しているのか、実態は不明だ。農林水産省による農産物統計/作況調査で「わた」は昭和40年を最後に対象項目から外れており、その後は本格的な全国調査は行われていないという。
今回の調査では、全国の生産者らに栽培規模などに関するアンケートを送付したほか、趣味で個人的に栽培している人には来年1月末まで特設サイト(https://cottonsummit2025tenri.com/survey/)で回答を呼びかけている。サミットでは中間発表を行い、国内の綿花栽培の実態を明らかにした上で、将来的な産業振興策を議論する予定。
実行委の梅田正之委員長(66)は同市乙木町にある畑で、綿の成長観察会を定期的に開くなどして、綿の魅力を伝える活動を続けており、「今回の調査をきっかけに、数百年前までは日本人にとって最も身近な植物が綿であったことを多くの人に知ってもらいたい」と話している。
問い合わせは、天理市農林課内の実行委事務局(0743・63・1001)。


































