藤原宮、東西は117メートル 大極殿院の規模が確定

藤原宮大極殿院の調査区域。人が立っている前方部分が西門=橿原市
奈良文化財研究所は11月27日、橿原市の藤原宮跡(特別史跡)で、飛鳥時代に天皇が国家的な儀式を行った「大極殿院(だいごくでんいん)」を調査した結果、東西の幅が約117㍍と分かったと発表した。これまでも同じ幅が想定されていたが、確定した。すでに南北の幅は約158㍍と判明しており、全体規模も確定した。
昭和52年度に調べた大極殿院の西門南側と西面回廊の部分を中心に約400平方㍍を対象に発掘調査を実施。柱を据える礎石の痕跡3カ所と礎石1カ所を見つけた。すでに判明している東門付近の調査結果と合わせることで、西門と西面回廊の位置を確認し、東西の幅を明らかにした。
一方、西門外側で多数の瓦片や小石が出土した。奈文研は通路として特別な舗装が施された可能性があるとしている。
大極殿院は、藤原宮の中心建物である大極殿の四方を回廊が囲むことで形成される空間。西門のほか、北門、東門、南門があった。
奈文研都城発掘調査部の箱崎和久部長は「調査研究の基礎データが得られたことは大きい。研究をより深めていきたい」と話した。
現地説明会は29日午前11時と、午後1時半からの2回ある。
奈良「正論」懇話会詳報 李大統領の実用外交とは 神戸大院の木村幹教授

熱心に耳を傾ける参加者たち=奈良市の奈良ホテル
奈良市の奈良ホテルで10日に開かれた奈良「正論」懇話会の第97回講演会。6月に就任した韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領が掲げる「実用主義」と対日関係をテーマとした木村幹・神戸大学大学院教授は「左派の政権だが、考えていることは意外と高市早苗首相と似ているかもしれない」と指摘した。詳細は次の通り。

実用主義と対日関係をテーマに話す木村幹教授
皆さんは、韓国が米国につくか、中国につくかで、中国でないなら米国と考えるが、どちらとも距離を置くという選択がある。
そうした環境の中で、李氏について紹介したい。貧しい家の生まれで、工場でも働いた。でも優秀で、大学に入るとひたすら勉強して卒業し、あっという前に司法試験に合格した。弁護士になったが、検察官か裁判官になりたかった。
2010年に京畿(キョンギ)道城南(ソンナム)市長になり、破綻寸前だった市の財政を立て直して、すごくできる地方自治体の市長だった。それで有名になり、大統領選挙に立候補して負けるが、京畿道の知事になった。左派だが、学生運動や労働運動でのし上がってきた人ではない。
言葉遣いは高市首相と似ているところがある。外交については「進歩か、保守かではなく、国益かどうかだけが唯一の判断基準」といい、皆さんが考える左派のイメージとは違う。左派は理想を語るが、李氏は理想を語らない。
「イデオロギーやスローガンではなく、経済と国民の生活を救う実践こそが新政府の進むべき方向」とし、要は経済。政権の眼目の「実用外交」は自分たちの利益になるかどうかだ。
経済問題の解決を重視する政権の課題が、トランプ関税などを巡る対米関係であることは明らか。
韓国はこれまでむしろ左派のほうが軍事費がのびている。右派は米国との関係で国を守るが、左派は米国にも頼りたくない。武器も自分で開発するので、今回のトランプ米大統領の原子力潜水艦の話は渡りに船だ。韓国は原子力潜水艦を持ちたい。トランプ氏は在韓米軍の負担を減らし、韓国に軍事負担を増やしてほしい。
高市首相が目指すものは日本の国益や安全保障。意外と「左」の李氏と「右」の高市首相は話が合うかもしれない。
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きむら・かん 昭41年大阪府生まれ、京都大学法学部卒業。専門は比較政治学、朝鮮半島地域研究。愛媛大学講師、神戸大学大学院助教授などを歴任。著書に『韓国現代史』『韓国愛憎』(いずれも中公新書)など。
薬師寺に海外EV集結 JAIA60周年記念イベント

薬師寺の本坊前会場に展示された海外メーカーの電気自動車=奈良市(土井繁孝撮影)
日本自動車輸入組合(JAIA)は26日、法相(ほっそう)宗大本山・薬師寺(奈良市)で、同組合の創立周年を記念したイベントを開催。自動車評論家が運転する電気自動車(EV)の試乗会や、EVの未来とデジタル技術についてのトークショーなどが行われた。
輸入車市場の発展をめざすJAIAは海外メーカーのEVの知名度向上を通じて脱炭素に貢献しようと令和3年から毎年、普及促進イベントを開いている。
今回は自動運転技術などのデジタル技術を指すDX(デジタル・トランスフォーメーション)と、脱炭素社会に向けて再生可能なクリーンエネルギーに転換していくGX(グリーン・トランスフォーメーション)がテーマ。薬師寺の本坊前などにベンツやBMW、アウディなど9社25台のEVが展示され、自動車評論家人が運転するEVの同乗試乗会も行われた。参加者は自動運転やバッテリーの充電についての説明を受けながらドライブを楽しんだ。

薬師寺の食堂で行われたトークショー
食堂(じきどう)では自動車ジャーナリストの清水和夫さんらによるDX、GXに関するトークショーが開かれた。清水さんらは二酸化炭素削減への取り組みなどを説明。進化を続けるデジタル技術について「自動運転を活用して交通事故を減らしていくような取り組みを進めることが大切だ」と話した。
また、会場では充電・リサイクル関連の企業が最先端技術や商品などを紹介する展示会も行われた。
【近畿の警察官】県警少年課 岩森祐二警部補「悪いやつは放置できない」

少年らの心情を踏まえた捜査に定評がある県警の岩森祐二警部補=奈良市の県警本部
近畿2府4県の優秀な警察官をたたえる第139回「近畿の警察官」(産経新聞社提唱、県信用金庫協会など協賛)に県警生活安全部少年課少年事件第1係(少年事件特別捜査隊)の岩森祐二警部補(47)が選ばれた。勤続22年余りのうち16年以上を生安部門で過ごし、数々の事件解決に尽力。「悪いやつは放置できない。容疑者を捕まえると被害者に喜んでもらえる」との思いで、同課事件担当係長として捜査に当たる。表彰式は27日、大阪・上本町の大阪国際交流センターで行われる。(西川博明、写真も)
「賞をもらえると思わなかった。光栄。上司や同僚ら周りのおかげです」。謙虚な口調で喜びを語る。
三重県名張市出身。龍谷大(京都市)で経済を学んだ。企業の正社員雇用が絞られた「就職氷河期世代」で「思うような就職先が見つからなかった」と就職浪人を約1年間経験。警察官を志す友人の影響で自身も受験。24歳だった平成15年4月、県警に採用された。
今や天職となった警察官人生の大半を、希望部署の生安畑で過ごす。「少年に携わる事件をやりたい」と思うようになったのは、初任地の宇陀署地域課で勤務していた頃。少年らの補導などに関わった経験からだ。
非行少年らに「更生してもらいたいという、私たち警察官の思いを伝えるのが難しい」とじくじたる思いもある。再犯を繰り返すケースもあり、原因を「家庭環境や友人関係の影響がある」と分析。少年らの気持ちも踏まえた捜査や対応が肝要と心掛ける。
一方で、担当した非行少年らが更生したという話を聞くと「やりがいを感じる」。これまで担当した事件で深く心に残っているのも、少年が関わった桜井署管内の重過失致死事件。川遊びをしていた弟が投げた銛(もり)が兄の頭に刺さり、亡くなった。「心に深い傷をもった少年にどう向き合うかも学んだ」と振り返る。
殺人や放火といった凶悪事件などを担当する刑事部とは少し異なり、生安部の仕事には、刑法以外の法律・条例も踏まえ「事件がどう抵触するのかを考え、摘発する」という面もあり、法律の勉強も欠かせない。
近年力を入れている捜査は、インターネット上でのサイバーパトロール。今回の表彰理由のひとつだ。
パソコンでSNS投稿を見回り、犯罪に巻き込まれている可能性がある県内の未成年を見つけると「(被害に遭うのを)止めたらないかんと思う」。各署と連携し、事件摘発に動く。SNSでパパ活を募集していた未成年に買春行為を行った容疑者16人を摘発するなどの実績をあげた。
定年を見据え、残りの警察官人生では後輩らの育成に注力したいと語る。「自分がやってきたことを少しでも若い警察官に引き継ぎ、尻込みせずに事件を検挙していってほしい」。穏やかな口調ながらも、悪を見逃さない熱血漢である。
大和郡山市とイオンが連携協定 ご当地「WAОN」 来年1月販売開始
大和郡山市は、流通大手のイオンと包括・地域連携協定を締結した。特産品の販売促進や地域防災の取り組みを強化するほか、利用金額の一部を地域貢献に役立てる電子マネー「WAON」のご当地カードを、来年1月から販売する。

協定を締結した大和郡山市の上田清市長(左)と川本昌彦・イオンリテール西日本カンパニー支社長=同市
市とイオンモール大和郡山(同市)はこれまで、地元農産物や特産品を紹介・販売する「大和郡山フェア」のほか、認知症への理解を促す「認知症カフェ」を開催。協定の締結に伴い、特産品の販売促進をはじめ、地域防災や環境政策といった分野でのさらなる連携が期待できる。
同社は各自治体と連携し、平成21年から利用金額の一部が地域社会への貢献につながるご当地カードを発行。大和郡山市の「やまとこおりやま(元気城下町)WAON」には、郡山城跡と桜、金魚をあしらった。全国約430万カ所の加盟店などで利用できる。利用金額の0・1%を同社が市に寄付。まちづくり事業などに活用される。
21日の連携協定式で、イオンリテール西日本カンパニーの川本昌彦支社長は「子育てや地産地消などの発信をともに行うことで、関係をより強固なものにしていきたい」と期待した。
アフガン女性に心寄せて 天理市立北中・夜間学級の文化祭 生徒が作文で訴え

校歌を歌うカゼミ・セディゲさん(前列中央)=天理市
「夜間中学生に見る多様な文化」をテーマにした天理市立北中学校夜間学級(同市丹波市町)の文化祭が開かれた。生徒によるワークショップが行われたほか、作文や書の作品を展示。作文発表では、アフガニスタン出身の生徒が現地の女性の状況を説明し「心を寄せてほしい」と呼びかけた。(木村郁子)
生徒の発表の場として、平成8年から文化祭を開催。新型コロナウイルス禍で一時中断したが、昨年から再開した。現在の夜間学級の生徒数は33人。ベトナムや中国などから来日した生徒、事情があり小中学校で学ぶ機会を逃した日本人の生徒も在籍している。
アフガニスタンで女性教育に携わったカゼミ・セディゲさん(48)は、イスラム原理主義組織タリバンへの抵抗を描いた作品の前で作文を読み上げた。タリバンが実権を握る同国では命の危険があると感じ、令和元年夏に家族とともに来日。国際情勢が変化する中「アフガニスタンの現状は忘れ去られているのではないか」と訴えた。
タリバンによる女子教育の制限で学ぶ機会を奪われ、不安や絶望感を抱える女性も多いという。カゼミさんは、現地ではインターネットを活用して水面下で学習する環境が整ってきたとし、「どうか、女性や子供たちが希望に満ちた生活が送れるよう、心を寄せてほしい」と続けた。
また、勉強が苦手で小学校で不登校を経験したという奥田美代さん(74)は「文字を書けない、読めないことがコンプレックスで目立たぬように生活してきた。退職を機に夜間中学に入学し、勉強して経験を積むことで自信につながった」と発表した。
生徒が合唱を披露し、生徒の故郷に関するクイズも行われた。吉村和晃教諭は「生徒それぞれが問題を抱えてこの学校に通っていることを多くの人に知ってもらいたい」と話した。
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イオンモール橿原(橿原市)3階で24日まで開催された「奈夜中生徒会合同展示会」で同校と奈良市立春日中学校夜間学級、橿原市立畝傍中学校二部(夜間学級)の生徒の作文などを展示。12月13日に川西町コスモスホールで開かれる「識字合同学習会」でも展示する。
近鉄五位堂駅に特急停車 来春のダイヤ変更で
近畿日本鉄道と香芝市は20日、来春に予定されているダイヤ変更で、大阪線五位堂駅(同市)が、一部特急列車の停車駅に追加されると発表した。同市が近鉄に同駅への特急停車を要望していた。
停車する特急列車は、朝ラッシュ時間帯の大阪難波、大阪上本町行きの上り(平日7本、土日祝日8本)と、夕方ラッシュ時間帯の下り(平日10本、土日祝日9本)。これまで同駅には快速急行や準急、普通など特急以外のすべての列車が停車していた。
三橋和史市長は「本市、その周辺の発展に大きく寄与する歴史的な施策」と歓迎のコメントを出した。
町工場の「モノづくり」体感 生駒で22日に初のオープンファクトリー

オープンファクトリー「最強の裏方!」をPRする生駒市の中小企業6社の関係者ら(右から3人目は小紫雅史市長)=20日、同市役所
生駒市で22日、市内の中小企業が普段立ち入りができない町工場を公開し、モノづくり現場を体験できる一般向けイベント「最強の裏方!生駒オープンファクトリー」を開く。地域の資産を広く知ってもらう地域活性化の取り組みで、同市での開催は初めて。
オープンファクトリーは、複数の町工場を同時期に一斉公開するイベント。令和4年度下期に放送されたNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」でも題材となり、生駒市に隣接する大阪府東大阪市の「こーばへ行こう!」や大阪府八尾市を中心に行われる「ファクトリズム」など全国各地で広がりをみせている。
今回の生駒市でのイベント「最強の裏方!」は、同市内に本社を置く▽イーグルクランプ▽ダイドー▽トーコー▽フジフレックス▽森田スプリング製作所▽リングスター|の中小企業6社が町工場を公開。住宅地が広がるベッドタウンのイメージが強い同市の「働く場」を公開することで、自社製品があまり知られていない各社が裏方として支えるモノづくりの現場の音や熱、重さ、においなどを参加者らに体感してもらう。
20日に市役所を表敬訪問した工具箱製造のリングスター(同市)の唐金祐太取締役は「中小製造業の仕事をしんどいではなく、格好いい誇りのあるものにし、来年以降も続けていきたい」と意気込みを語った。小紫雅史市長は「住みやすいまち・生駒の多様な魅力が伝われば」と歓迎した。
参加無料で、各社とも当日参加を受け付ける。午前9時~午後5時で、開催時間は各社で異なるという。
東大寺講堂の基壇規模判明 大仏殿に次ぐ巨大さ 東西61㍍、南北36㍍

西軒廊の礎石を支えたとみられる根石を確認した講堂基壇の南西隅=奈良市の東大寺
奈良時代に創建された東大寺(奈良市)の大仏殿北側にあった講堂の基壇の構造と規模が発掘調査で明らかになり、同寺が19日発表した。基壇は東西約61㍍、南北約36㍍と推定。同寺大仏殿に次ぐ規模といい、多くの僧侶が経典などを学んだ大型施設について知る成果という。

講堂は創建以降、3度焼失。2度は再建されたが、永正5(1508)年に焼けて以降は建てられなかった。建物の規模は基壇上に数多く残る礎石と平安時代の文献「東大寺要録」の記載から東西約53㍍、南北約28㍍とされていた。今回、周辺を整備するのに合わせて同寺と奈良文化財研究所、橿原考古学研究所でつくる調査団が講堂跡を初めて本格的に発掘した。
この結果、2度の再建では礎石が動かされた形跡はなく、創建時と同規模の建物が建てられたとみられることを確認。南面では基壇の外装はほとんど残っていなかったが、その一部の延石(のべいし)や地覆石(じふくいし)の痕跡などから東西約61㍍、南北約36㍍という規模を推定した。また、盛り土の確認により東西約45㍍にわたり階段があったと推測されるという。
講堂の東西と北側には僧侶が生活する僧坊があり、それぞれ軒廊(こんろう)と呼ばれる廊下でつながっていたとされる。今回、その東軒廊の礎石と西軒廊の礎石を支える根石が見つかった。
こうした講堂の階段や軒廊は正倉院に残る「殿堂平面図」の記載内容とも一致するという。
東大寺境内史跡整備計画室の南部裕樹室長は「基壇の規模や階段の位置が確認でき、僧侶の学問の場の一端を知る手がかりを得た」と話している。
現地説明会は22日午前9時半~午後3時に行われる。
交通遺児支援に役立てて 県自動車販売協会が県社協に寄贈
県自動車販売店協会は19日、交通遺児支援の募金活動で集まった60万4千円を県社会福祉協議会に贈った。同協会は昭和50年から毎年寄贈を続けており、合計で約2223万円となった。

県自動車販売店協会の菊池攻会長(左)と県社協の石井裕章常務理事=県庁
この日、同協会会長の菊池攻・奈良トヨタ社長が県庁を訪れ、県社協の石井裕章常務理事に目録を手渡した。石井氏は「交通事故などで親を亡くした子供たちのため、しっかり使わせていただいている。支援は子供たちの励みになり、将来に向かっての力になっていると思う」と謝辞を述べ、菊池氏に感謝状を渡した。
寄贈式の後、取材に応じた菊池氏は「車の安全性能が飛躍的に上がっているとはいえ、われわれがドライバーへの啓蒙を続け、交通事故ゼロや交通事故による死者ゼロを目指すことは非常に大事だ」と述べた。
イチョウ並木 まもなく見頃 天理・親里大路

落ちたイチョウの葉が歩道に広がり、まるで黄金のじゅうたんのよう=14日、天理市
天理市中心部の親里大路を彩るイチョウ並木がまもなく見頃を迎える。同市内には約千本のイチョウが植えられており、葉が黄金色に輝く紅葉の時期には毎年、県内外から約1万人の観光客がイチョウのトンネルを楽しもうと訪れる。
今は黄色と黄緑色のグラデーションが楽しめるが、歩道に落ちた葉が黄金のじゅうたんのように見え、カメラを向ける人の姿も。市産業振興課によると、見頃は今月末まで。
29、30の両日には親里大路のイチョウ並木が並ぶ国道25号を歩行者天国にして「イチョウビュー」を楽しんでもらうイベント「ほこてんり」が開かれる。両日午後6~7時45分にライトアップが行われるほか、30日午後1時からはパレードも実施される。問い合わせは実行委員会(050・5897・7916)。
県警の服装 カジュアルに ノーネクタイ通年化「職場の雰囲気柔らかく」

県警本部で開かれた発表会でカジュアルな服装やノーネクタイの制服姿を披露する県警職員ら=奈良市
県警は職員らが快適に仕事ができるように、勤務時の服装の「カジュアル化」を始めた。対象は県警職員約2800人。省エネなどの観点で夏季に実施してきたノーネクタイの通年化に踏み切り、職員らが動きやすい服装を認めることにした。
11日に奈良市の県警本部で行われた発表会では、ノーネクタイの制服姿の警察官2人や、オフィスカジュアルの服装を身に着けた職員4人が登場。それぞれのファッションを披露した。
県警警務部警務課の澄川周平企画室長(警視)は、服装のカジュアル化を進める理由を「少子化などを要因に職員らの仕事が増える中で、服装の自由を一定程度認めることにした」などと説明。各職場ではスニーカーを履き、ジャケットにノーネクタイ姿の職員が増え、職員らからは「職場の雰囲気が柔らかくなった」「服装選びは毎日大変かも」などの声があがった。
ネクタイの着用は職員の判断にまかせる一方で、Tシャツ1枚姿や短パン、ジーンズ、ブランド物などの華美な服装での勤務は「原則的に控えてもらう」(県警警務課)としている。
警察官の服装カジュアル化は、時代の変化に合わせて各都道府県警で段階的に導入が進んでいる。奈良県警によると、全国の都道府県警で導入され、大阪府警も今月から交番勤務の警察官らが街頭で活動する冬の制服でノーネクタイを認めている。
阪神ファン300人が優勝報告会 六甲おろし熱唱 信貴山朝護孫子寺

「六甲おろし」や選手らの応援歌で盛り上がる阪神タイガースの応援団やファンら=16日、平群町の信貴山朝護孫子寺
「トラのお寺」で親しまれている平群町の信貴山朝護孫子寺(しぎさんちょうごそんじ)で16日、プロ野球阪神タイガースのセ・リーグ優勝を祝い、集まったファンらで球団歌「六甲おろし」を歌う優勝報告会が開かれた。本堂には約300人が集結し、応援団のトランペットや太鼓に合わせ、選手らの応援歌を次々と熱唱し、本拠地・甲子園球場のような熱気に包まれた。日本シリーズに敗れただけに「来年こそ日本一や」との声もあがった。

「セ・リーグ制覇おめでとう」の横断幕も掲げられた
報告会は張り子のトラで有名な同寺の呼びかけで今年初めて開催した。プロ野球開幕前の今年3月にはタイガースファンらとともに優勝祈願を行うイベントを実施。9月にセ・リーグ史上最速の優勝を決めた御利益があったことから、今回の報告会は応援団やファンらの〝お礼参り〟の位置づけで開催されたという。
今季はチームの4番として本塁打、打点の2冠王に輝いた佐藤輝明選手を応援しているという兵庫県西宮市の小学1年、白野夢依(ゆい)さん(7)は、両親と一緒に参加し「応援できて楽しかった。次は日本一になってほしい」と話した。
大阪府大東市から駆けつけた男性会社員(51)も「お寺で阪神応援のイベントはまずない。ミスマッチがいい」と笑顔を見せた。
報告会を盛り上げた応援団「阪神伍虎会」の三橋匠団長(30)は「3月の祈願時の倍以上の人と一緒に優勝報告の喜びを分かち合えて素直にうれしい」と喜んだ。長年の虎党という同寺の松井介澄・法務主任は「来年春も優勝祈願会をやる」と宣言した。
同寺では年末までタイガースの今季の活躍をたたえ「栄光」と筆書きされ、胴上げをイメージするハンコが押された特別な御朱印(300円)も提供。こうした取り組みで「タイガースファンの参拝も増えている」(同寺)としている。
五條市が大阪プロレスと包括連携協定 にぎわい創出へ

包括連携協定の締結式後、レスラーによる模範試合も行われた=五條市役所(いずれも同市提供)
五條市は大阪を拠点に活動している「大阪プロレス」(大阪市城東区)と包括連携協定を締結した。スポーツ振興などで連携する内容で、市はにぎわい創出につなげたいとしている。
大阪プロレスは大阪市城東区役所や同生野区役所、同北区役所、同此花区役所、大阪府松原市とも連携協定を締結しているが、県内の自治体では初めて。五條市によると、6月に市内で開かれたイベントで試合が行われたことが縁となり、大阪プロレスから「ボランティアで何かできることがあるのでは」と提案があった。

締結式に出席した平岡清司市長(前列左から2人目)と大林賢将社長(同3人目)
五條市役所で開かれた締結式には、平岡清司市長や大阪プロレスの大林賢将社長らが出席。締結後にはレスラーが市役所で模範試合を披露し、観賞した市民から歓声が沸き起こった。
市によると、大阪プロレスは市内の児童福祉施設を慰問したいとの意向を示しているという。市内では今年、大型スーパーが休業するなど中心市街地の空洞化が深刻になっており、市企画政策課の担当者は「大阪プロレスに市内でイベントを開催してもらい、にぎわい創出につなげたい」としている。
春高バレー県代表 男子は添上2年ぶり36回目、女子は奈良文化が3年連続7回目
「春高バレー」の愛称で親しまれる「JVA第78回全日本バレーボール高校選手権」奈良県大会(県バレーボール協会、産経新聞社など主催)は16日、男女の決勝が橿原市のジェイテクトアリーナ奈良で行われた。男子は添上が天理を下し、2年ぶり36回目の優勝を果たした。女子は奈良文化が奈良女子を下し、3年連続7回目の優勝を決めた。両チームは、来年1月5日に東京体育館(東京都渋谷区)で始まる全国大会に県代表として出場する。

スパイクを放つ添上の選手
【男子】
▽決勝
添 上 3 25-16 1 天 理
28-26
22-25
26-24
男子決勝は昨年と同じ顔合わせとなり、添上が身長187㌢の主将、堀結仁の高さのあるスパイクなどで前回の雪辱を果たした。添上はスピーディーな攻撃で第1、2セットを連取。粘る天理に第3セットをとられたものの、第4セットは逆転で振り切った。
添上の梶屋賢太監督は「レシーブ強化などの対策をやり、成果を出せた」とし、堀主将は全国大会で「ベスト4に食い込めるよう頑張りたい」と語った。

ブロックを試みる奈良文化の選手
【女子】
▽決勝
奈良文化 3 25-15 1 奈良女子
25-17
18-25
25-22
女子決勝は奈良文化が身長175㌢の伊藤苺らの力強い攻撃で、奈良女子を振り切った。奈良文化は第1、2セット後半に踏ん張り連取。第3セットは勢いをつかんだ奈良女子にとられたが、第4セットでは再びリズムを取り戻した。
奈良文化の山川真史監督は「技術だけでなく、戦いの姿勢や気持ちの持ち方を指導し、発揮されたと思う」と振り返り、橋本芽依主将は「全国大会ではベスト16を目指す」と話した。
奈良小1殺害21年 安全の日の集い 楓ちゃんの冥福祈る

有山楓ちゃんが通った奈良市立富雄北小の児童が弔鐘を鳴らす中、黙禱する出席者ら=11月16日午前、奈良市役所(西川博明撮影)
奈良市立富雄北小学校1年の有山楓(かえで)ちゃん‖当時(7)‖が誘拐、殺害された事件から17日で21年となるのを前に、同市役所で16日、「子ども安全の日の集い」(市、市教育委員会主催)が開かれ、出席者らが楓ちゃんの冥福を祈って黙禱した。
同じような事件が起きないよう「地域の子供は地域で守る」をテーマとし、市立小中学校の校長や子供の見守り活動に携わる地域住民、警察関係者ら約180人が参加した。
仲川げん市長は「奈良市にとって最も大切な日。21年の年月がたつが、まだ事件の衝撃は私たちの心に深い傷を残す。子供をターゲットにした犯罪に対し、先回りして対策をとることがわれわれの使命、責任だ」とあいさつ。奈良県警犯罪被害者支援室の担当者が講演で、子供らの犯罪被害を防ぐポイントなどを伝えた。
楓ちゃんは平成16年11月17日に行方不明となり、翌日に同県平群町で遺体で見つかった。新聞販売店員だった小林薫元死刑囚が同12月に逮捕され、後に死刑判決が確定。25年に刑が執行された。
有山楓ちゃんが誘拐、殺害された事件から21年となるのに合わせ、楓ちゃんの父、茂樹さん(51)が現在の心境について、奈良県警を通じて手記を公表した。全文は次の通り。
◇
楓が被害に遭って21年がたちます。警察署で再会した楓の表情は今も忘れられません。今まで体験したこともない大きな衝撃でした。
楓が生きていれば歳、どんな人生を歩んでいたのだろうかと想像します。看護師の仕事をしているか、他のやりたい事を見つけているかもしれない。友達と旅行に行ったり、もしかすると結婚して幸せな家庭を築いたりしているかもしれない。そんな想像の中でしか楓の成長した姿を思い浮かべることができません。
仲の良かった姉妹の笑顔や笑い声、夢や希望をかなえてやれなかった後悔はどれだけ時間が過ぎようとも頭の中から離れることはありません。
この21年間、前を向かなければならない、少しずつでも前に進んでいると思っていましたが、家族を守れなかった現実が私の中に重くのしかかり、前を向いているだけで一歩も進んでいないのだと改めて感じます。
子供達が被害に遭うことのない、このようなつらい思いを誰もすることのない、子供達の笑顔の絶えない安心・安全な社会が続くことを心より願います。
有山 茂樹
(表記は原文のまま)
「紅白まんじゅう」5施設で販売 高市氏の首相就任記念

県内5施設で販売が始まった「誕生新総理!さなえちゃん紅白まんじゅう」(ワールド・ヘリテイジ提供)
ホテル経営や土産物販売などを手掛ける「ワールド・ヘリテイジ」(奈良市高畑町)は、高市早苗自民党総裁の首相就任を記念した「誕生新総理!さなえちゃん紅白まんじゅう」の販売を県内5施設で始めた。同社によると、県内で取り扱うのは5施設のみ。
党総裁就任を受けた「祝誕生 新総裁さなえちゃん紅白まんじゅう」は3千個が完売し、好評を受けてパッケージなどを新総理バージョンに進化させた。歴代首相をモチーフにした菓子のメーカー「大藤」(東京都荒川区)が製造。女性初の総理大臣の誕生を祝うとともに、故郷との強い絆を「奈良の女」と語る高市氏の思いを形にしたという。
5施設は、なら和み館‖奈良市高畑町▽ホテルアジール・奈良‖同市油阪町▽ホテルアジール・奈良アネックス‖同市四条大路▽奈良ロイヤルホテル‖同市法華寺町▽うぶすなの郷 TOMIMOTO‖安堵町東安堵。12個入りで1080円。
東京都内では衆院議員会館のほか、メーカーがオンラインで先行販売している。
国宝・仁王門 次代に 金峯山寺で立柱式 10年度完成目指す

五條良知管領らが読経し、工事の安全を願った立柱式=吉野町
国宝・仁王門の解体修理が進む世界遺産の金峯山寺(きんぷせんじ、吉野町)で今月から組み立て工事が始まるのを前に13日、立柱式が執り行われた。五條良知(りょうち)管領(住職)らが工事の安全などを願って読経した後、大工に木づちを手渡した。
仁王門は、寺の北側の正門にあたる。巨大な石垣の上に建つ重層入り母屋造りで、高さ20・3㍍。下層は南北朝時代に建てられたとみられ、寺で現存する最古の建造物とされる。
前回の修理が終了した昭和25年から70年以上が経過。建物の傾きや耐震性の問題もあり、県立橿原考古学研究所の調査を経て令和4年から解体が始まった。解体中、部材の継ぎ手から正平23(1368)年の墨書が発見されるなど、建立時期の特定につながるとみられる重要な資料が発見されている。

木づちで柱を打つ工事関係者=吉野町
立柱式では、工事で取り外されたトガサワラ材の柱(高さ約4・9㍍、直径約66㌢)が基壇の礎石に立てられた。ほら貝と太鼓が鳴り響き、五條管領ら僧侶が工事の安全と世界平和や疫病退散を願って読経。関係者ら約150人が見守る中、工事を担う大工に木づちを手渡した。
五條管領は「紀伊山地の霊場とされる聖地を、祈りの故郷として次代につなげるためにも、無事に工事を終えてほしい」と話した。
仁王門は、令和10年度末に完成予定。安置されていた阿形(あぎょう)・吽(うん)形の2体の仁王像(重要文化財)は工事期間中、奈良国立博物館(奈良市)に移されている。
「あなたや家族も……」警鐘 電通過労自殺 高橋まつりさんの母が講演
大手広告代理店「電通」に入社したばかりの平成27年に過労自殺した高橋まつりさん‖当時(24)=の母、幸美さん(62)が日、奈良市の奈良公園バスターミナルレクチャーホールで講演した。月100時間を超える過酷な環境の中でまつりさんが自ら命を絶つまでの経緯を振り返り、「過労死は特別な誰かに起こることではない。あなたや大切な家族が娘と同じような労働環境に置かれたら、被害者になるかもしれない」と警鐘を鳴らした。

高橋まつりさんの遺影の隣で講演する母の幸美さん=奈良市内
講演は厚生労働省が11月の「過労死等防止啓発月間」にあわせて開催したシンポジウムで行われた。
まつりさんは27年4月に電通に入社し、同年12月に社員寮で自殺した。新入社員研修は残業としてカウントされず、10月に正社員に採用された後、厚労省が過労死リスクが高まるラインとする月80時間を大幅に上回る残業が続いた。
講演ではまつりさんのSNSが公開され、「もう(午前)4時だ。身体が震えるよ」「19時間とか仕事して、お昼はデスクでコンビニおにぎりか、お昼抜き」など、追い詰められていく様子をうかがわせた。自殺当日、幸美さんに宛てた最後のLINE(ライン)は「お母さん、ありがとう。さようなら。仕事も人生も全てが辛い。お母さん、自分を責めないでね。最高のお母さんだから」だったという。
まつりさんは授業料免除制度がある進学校から東大現役合格を果たし、順風な人生を歩んでいた。幸美さんは「どんなに苦しくても努力を続ければ夢はかなうと信じる娘だった」と振り返り「(電通で)同じように苦しむ社員はもういないと信じている。でも一番の願いは娘を返してほしいこと。娘が生きているときに労働環境を改善してくれていたら、今も幸せな人生を送っていたと思うと悔やみきれない」と語った。
講演後に取材に応じた幸美さんは「大手企業での業務改善は進んでいるように思えるが、過労死がなくならないのは中小企業や経営が苦しい企業で起こっているからだ」と話し「健康を犠牲にする労働環境はあってはならない」と語った。
イオンモール大和郡山、15日改装オープン スケボー施設など誕生
大和郡山市の大型商業施設「イオンモール大和郡山」が14日、リニューアルオープンする。平成22年の開業から15年がたち、「子供たちの笑顔が生まれるモールへ」をテーマに施設内を見直した。専門店約160店のうち、新規出店の17店を含む計36店を順次刷新。新たにスケートボード専用施設などを設ける。
施設を運営するイオンモールによると、開業から3度目の大規模改装で、玩具・子育て用品量販店「トイザらス」や衣料店「WEGO」、100円ショップ「キャンドゥ」といった若者や子育て世帯に人気の店舗を導入した。
クレーンゲームなどが楽しめるアミューズメント施設「アドアーズプラス」が関西初出店。台湾発祥のカフェ「ゴンチャ」や和食店「鳥○食堂×タニタカフェ」など5店が県内で初出店という。
1階の屋外駐車場ではスポーツ用品専門店のムラサキスポーツと連携した「スケボーパーク」を15日にオープン。3~18歳を対象にした有料スクールを週1回開き、未来の五輪選手を育成する環境を設ける。
平面駐車場には車約1千台分のソーラーカーポートを設置。太陽光発電をする一方で、来店客らの日よけや雨よけとして整備した。
奈良市の7大学、合同文化祭 「新たな輪を」 平城宮跡で30日開催

実行委員長の桐原丈さん(左)と実行委員の片岡純青さん=奈良市
奈良市にある7つの大学が合同文化祭「平城半神話大系」を30日に平城宮跡で開催する。実行委員で奈良大国文学科4年の片岡純青さん(22)と、実行委員長で同大史学科2年の桐原丈さん(20)は、学生らがサークル活動を通して活発に交流することで「新たな輪を生み出したい」としている。(木村郁子)
合同文化祭の名称は、森見登美彦さんの小説「四畳半神話大系」にちなんだ。同作品では、主人公の京都大学3年の男子学生が1年時に選んだサークルによって、自らの大学生活をいかに変えたかが描かれた。
作品に強い影響を受けた発起人の片岡さんが、「隣の京都の大学はサークル同士の交流も盛んでまとまりがあるのに、奈良では新型コロナウイルス禍が収まっても大学間の交流が戻らない」と一念発起。昨年秋に、奈良女子大などとプレ文化祭を開催した。
今回は奈良市の「地域に飛び出す学生支援事業補助金」に採択され、企業版ふるさと納税によるスポンサーも獲得。音楽やダンス、美術部といったさまざまな分野の約30のサークルが各大学から集まった。

合同文化祭を前に、奈良市内の7大学から集まった実行委のメンバーが広報の仕方などを打ち合わせた=奈良市
10月中旬に行われた実行委員会では、広報や予算について打ち合わせをし、積極的に意見交換した。片岡さんは「大学生の世界観を見せるイベントになる。個性あふれる各大学の魅力を伝えることができたら」と意欲を見せる。桐原さんも「参加団体との交流を通してさらに関係を深め、面白くて活発な大学生のまちを、ここ奈良に創り上げたい」と笑顔で話した。
30日午前9時半~午後5時半、平城宮跡歴史公園朱雀門広場で。参加大学は奈良大▽奈良女子大▽奈良教育大▽奈良県立大▽近畿大▽帝塚山大▽奈良学園大|の7大学。飲食店の出店のほか、ライブイベントや作品展示、コンサートなども行われる。入場無料。
ママさん美容師も働きやすく 奈良市にラポールヘア県内1号店

ラポールヘア・グループのJR奈良駅前店を運営するグラムコムの牧野克行代表(左)とスタッフ=奈良市三条本町
結婚や出産などで離職した美容師らに雇用の場を提供するラポールヘア・グループの県内1号店となるJR奈良駅前店が10日、商業施設のシルキア奈良(奈良市三条本町)にオープンした。店内に託児施設を設け、子育て中のママさん美容師が働きやすい環境を整えている。
ラポールヘア・グループは平成23年7月、東日本大震災の被災地となった宮城県石巻市で創業し、現在は全国に約60店舗を展開。出産や育児、介護といったライフイベントで美容師のキャリアが途切れることが多い業界の課題に対し、柔軟な働き方ができる環境を目指している。
人手不足解消のためシニア美容師の再雇用も図っており、奈良駅前店では40~70代の女性美容師5人と保育係2人を雇用。保育係が常駐し、利用者も無料で子供を預けることができる。
同店を運営する合同会社「グラムコム」の牧野克行代表(65)は「いったん離職すると、子育てで復帰しにくいといった課題を解決し、女性が自由に働ける理容業を実現したい」と話した。同グループ創業者の早瀬渉社長(49)は「ほぼ全店に託児施設を設け、約300人を雇用している。今後も店舗展開をしたい」と述べた。
奈良市学童野球会長杯、西大寺ドリームズが12年ぶり3回目の優勝

優勝した西大寺ドリームズの選手たち=奈良市
19チームが参加した、連盟創設50周年記念第39回奈良市学童軟式野球連盟会長杯大会(産経新聞社後援)は8日、準決勝と決勝が奈良市の柏木球技場で行われた。決勝戦では西大寺ドリームズが大宮ホワイトベアーズに大勝し、12年ぶり3回目の優勝を飾った。
試合結果は次の通り。
【準決勝】大宮ホワイトベアーズ2-0奈良チャレンジャーズ▽西大寺ドリームズ12-0大安寺アパッチライオンズ
【決勝】西大寺ドリームズ12-0大宮ホワイトベアーズ
明治文豪の自筆を間近に 天理大付属天理図書館が17日まで公開

夏目漱石の自筆原稿「吾輩は猫である」第10章=天理市
天理大付属天理図書館は、所蔵する明治の文豪、夏目漱石の小説「坊っちゃん」と「吾輩は猫である」などの自筆原稿を間近で見る展覧会「文豪たちの自筆展|漱石・子規・鷗外」を同大付属天理参考館で開催している。17日まで。
同大創立100周年と図書館開館95周年を記念し、36点を展示。「坊っちゃん」と「吾輩は猫である」の第10章は、ともに明治39年4月「ホトトギス」第9巻第7号に掲載された自筆原稿。「吾輩は|」の第10章は、松屋製原稿用紙62枚のペン書き原稿で、推敲(すいこう)の跡や編集による書き入れを見ることができる。
正岡子規の句会には森鷗外や漱石も参加していた。明治30年7月に開かれた句会の選句稿「子規庵句稿別集」には漱石の句もある。
図書館司書の西口尚子さんは「文豪たちがいかに作品に向き合ったか。原稿を執筆した時代背景や人生にも興味を持ってもらえたら」と話している。
入館料は大人500円、小中高生300円。問い合わせは天理図書館(0743・63・9200)。
春高バレー県大会、16日決勝は男子が天理−添上、女子が奈良女子−奈良文化
「春高バレー」の愛称で親しまれる「JVA第78回全日本バレーボール高校選手権」奈良県大会(県バレーボール協会、産経新聞社など主催)の準々決勝と準決勝が8日、奈良県平群町総合スポーツセンター体育館で行われた。男子は天理と添上、女子は奈良女子と奈良文化がそれぞれ決勝進出を決めた。全国大会出場の切符をかけた決勝は16日、奈良県橿原市のジェイテクトアリーナ奈良で実施される。

【天理-橿原】高い位置からスパイクを放つ天理の選手
■天理はエンジン全開、添上は接戦制す
男子の準決勝は、第1試合で昨年優勝の天理が第2セットからエンジン全開となり、面白いようにスパイクが決まり、対戦相手の橿原を圧倒。2年連続の全国出場へあと1勝に迫った。
第2試合は、一昨年優勝の添上が法隆寺国際との激しい得点の奪い合いで接戦となったが、苦しみながらも第1、第2セットを奪ってストレート勝ちした。
16日の男子決勝は14年連続で同じ顔合わせとなる。

【奈良女子-高田商】2枚ブロックで相手の攻撃を防ぐ奈良女子の選手ら
■奈良女子は相手を圧倒、奈良文化も貫録勝ち
女子の準決勝第1試合は、奈良女子が第1セットからリズムよくスパイクにサービスエース、ブロックを次々と決めて第1~2セットを連取。昨年準優勝の高田商を圧倒した。
第2試合は、3年連続の全国出場を目指す奈良文化が自分たちのバレーを見せて、貫禄勝ち。対戦相手の天理は男子とそろっての決勝進出がかなわなかった。
16日の女子決勝は一昨年と同じ対戦カードとなった。
【男子】
▽準々決勝
天 理 2 25-16 0 奈 良
25-23
添 上 2 25-10 0 一 条
25-14
法隆寺国 2 25-12 0 奈良育英
際 25-23
橿 原 2 22-25 1 郡 山
25-23
25-23
▽準決勝
天 理 2 25-17 0 橿 原
25-12
添 上 2 25-20 0 法隆寺国
25-23 際
【女子】
▽準々決勝
奈良女子 2 25-10 0 畝 傍
25-6
奈良文化 2 25-9 0 高 田
25-8
天 理 2 25-15 0 奈良北
25-9
高田商 2 25-15 0 奈 良
25-11
▽準決勝
奈良女子 2 25-7 0 高田商
25-12
奈良文化 2 25-12 0 天 理
25-15
昨年の県内宿泊客329万人 インバウンド効果で12.2%増

大勢の外国人観光客が訪れる奈良公園
県観光局は、令和6年の宿泊統計調査報告書を発表した。延べ宿泊者数は前年比12・2%増の329万6688人で、新型コロナ禍前の元年比で16・8%増だった。前年に引き続きインバウンド(訪日外国人観光客)の増加による外国人宿泊客増が牽引した。
県内548の宿泊施設にアンケートを行い、350施設(63・9%)が回答。調査は南都銀行のシンクタンク、南都経済研究所に委託した。
外国人延べ宿泊者数は50万9140人で前年比66・0%の大幅増。元年比では3・8%減で、ほぼコロナ前の水準に戻った。宿泊者の国・地域別では中国が32・2%を占めて最多。米8・6%、台湾7・2%、仏6・2%、韓国5・5%、香港4・8%と続いた。
県内を6つのエリアに分けてみると、A(奈良、生駒、天理、大和郡山、香芝各市など)が76・2%と全体の8割近くを占め、B(大和高田、橿原、桜井、御所各市など)9・4%、C(宇陀市、曽爾村など)3・7%、D(吉野、大淀、下市各町など)6・5%、E(五條市、野迫川村など)2・5%、F(川上、上北山各村など)1・8%(端数処理の関係で合計は100%にならない)。
前年比の増減率ではAが18・2%増で、Bが9・2%増、Cが2・8%増となった。外国人宿泊者の9割がAに集中しており、大幅に持ち上げたとみられる。Bも堅調で、Cもコロナ前の水準を回復した。
一方、Dは15・3%減、Eは3・8%減、Fは18・5%減。夏の天候不順でキャンプ場の延べ宿泊者が減少しており、キャンプサイトを抱えるこれら3エリアの減速要因になったとみられる。
奈良の酒文化 新たな価値を 梅乃宿酒造、コラボで体験型プロジェクト

コラボメニューを前にする梅乃宿酒造の吉田佳代社長(中央)ら=奈良市
梅乃宿酒造(葛城市)は、県内の観光資産や食文化と酒を掛け合わせた体験型プロジェクト「奈良エクスペリエン酒(シュ)」を6日にスタートした。名店や企業とのコラボレーションなどを通して、日本清酒発祥の地とされる奈良の酒文化に新たな価値を生み出すとともに、地域のにぎわいにつなげる。(木村郁子)
プロジェクト名は、エクスペリエンス(体験・経験)と酒にちなんだ造語。5日には、なら100年会館(奈良市)のカフェでメディア発表会を開催した。「地域社会に貢献したい」「酒を通じて奈良の魅力を発信したい」と思いを同じくする桜井市の「ザ・セイリング・バー」と吉野本葛の老舗「井上天極堂」(御所市)がコラボに名乗りを上げ、梅乃宿酒造が手がけるイチゴやマンゴーなどのリキュール「大人の果肉の沼」シリーズを使って、それぞれの店で提供するコラボメニューを披露した。

コラボメニューのカクテルを作る渡邉匠さん
「ザ・セイリング・バー」はバーテンダーの世界大会「ワールドクラス2010」で9位に入った渡邉匠さんがチーフバーテンダーを務める。店を訪れた他府県や海外からの観光客は奈良らしさを求めることが多く、渡邉さんは「奈良発の酒を使ったカクテルで奈良の良さを感じてもらい、その地の思い出として心に残れば」と話した。プロジェクトのために考案した、トマトやイチゴのリキュールを使ったカクテル3種を作った。 梅乃宿酒造の吉田佳代社長は「酒という伝統文化とワクワクする体験を通して、県全域の活性化を目指したい。さまざまな企業とのコラボレーションを通して、新たな気づきとアイデアが生まれるきっかけになれば」と話した。
ザ・セイリング・バーでは、トマトを使った「アマトマーニ」、日本酒とイチゴが香る「ほわっ酒|泡・和・酒」、桃とジンを使った「KAGURA|神楽」のカクテル3種(各1870円)を年末まで提供。
天極堂奈良本店(奈良市)では、葛湯にバニラアイスと日本酒仕込みの果実リキュールを使った「大人の御褒美葛湯『葛の沼』」(1100円)が冬季限定で提供される。
高市首相 地元の誇り 橿原市役所に懸垂幕

橿原市で育った高市早苗首相の就任を祝う縦10㍍、横90㌢の懸垂幕が同市役所北館に設置された。市は「当面の間、掲出を続ける」としている。
高市氏は市内の小中学校、県立畝傍高校(同市)を卒業し、県初、女性初の首相となった。地元の誇りとして広く市民に周知しようと、世界遺産登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都」の懸垂幕を外して掲出した。
亀田忠彦市長は「ふるさと橿原から、市民の皆さまとこの慶びと誇りを分かち合いたいと思います」とコメントした。
医大新駅 東西一帯を整備 県は橿原市、PFIで収益施設も
山下真知事と橿原市の亀田忠彦市長は、県有地と市有地を活用した県立医大新駅(仮称)周辺のまちづくりについて、駅の東側で市が新たに土地を取得して、東西の約6㌶を一体的に開発する方針で合意したと発表した。建設や管理運営に民間のノウハウを活用するPFI方式で駅周辺一帯を整備する。

医大新駅周辺の開発について説明する(左から)亀田市長と山下知事=県庁
これまでの計画は、駅西側の県有、市有地約3万平方㍍に新アリーナや駅前広場、アリーナ駐車場をPFI方式で整備し、東側は医大の体育施設跡地約1・5㌶を使って医大の駐車場を拡張する予定だった。
今回の合意により、市が駅東側にあるため池約1・4㌶を取得して、駐車場予定地と合わせて約3㌶を事業用地として確保し、PFI方式で民間収益施設を整備する。今後事業方針を固め、事業者を公募して令和9年度の契約を目指す。アリーナと新駅は令和12年度の完成予定で、民間収益施設は13年度以降の供用となる見通し。
山下知事は「近鉄大和八木駅周辺に次ぐ橿原市の新しい集客スポットを期待している」と述べ、亀田市長は「事業者には、にぎわいを生むような施設を提案してもらいたい」と話した。
上牧町、変更申請せず工事、古墳を毀損 町長「痛恨の極み」と謝罪

石室の一部とみられる石が見つかった2号擁壁=上牧町

誤って取り出された石
上牧町は4日、史跡上牧久渡古墳群の整備工事で、文化財保護法に基づく計画変更申請を行わずに施工方法を変更し、これまで知られていなかった古墳の一部を毀損したと発表した。阪本正人町長は「文化財保護の信頼に関わる問題で痛恨の極み。町をあげて信頼回復に臨みたい」と頭を下げた。

頭を下げる阪本正人町長(左から2人目)ら
上牧久渡古墳群は、古墳時代初期から飛鳥時代に築造された円墳や前方後円墳など8基の古墳からなり、平成27年10月に国の史跡に指定された。町は古墳群に親しんでもらおうと令和12年度のオープンを目指し、公園の整備を進めている。
問題があったのは、昨年12月から工事中の西側の4号擁壁と南側の2号擁壁の2カ所。盛土で施工方法の承認を受けていたが、重機の作業スペースが確保できないとして未承認のまま土を削ったという。
今年10月3日には作業中の施工業者が2号擁壁から、調査段階で発見されなかった古墳の横穴式石室の一部と思われる直径1~1・3㍍ほどの石6つを発見。文化財担当の職員が立ち会っておらず、他の職員が石を取り出して保管するよう誤った指示をし、毀損した。町によると職員の認識の甘さが原因という。
同町は今月8日に近隣住民に向けた説明会を開く。文化庁と協議し、指示を受けながら石室の一部を埋め戻すとともに、整備工事を進めるとしている。


































