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少年柔道教室「天理柔道クラブ」が全国大会へ

天理柔道クラブのメンバー=天理市


 3月に開かれた第43回全国少年柔道大会奈良県予選で、初優勝した「天理柔道クラブ」(天理市)の子供たちが並河健市長を表敬訪問し、5月に東京都内で開かれる全国大会への意気込みを語った。
 同クラブは現在35人の子供たちが在籍。磯恵司監督は「小柄な選手が多いものの『小よく大を制す』ができるチーム。全国大会出場は、子供たちにとって大きな自信につながるはず」と話す。
 並河市長は「1勝を重ねれば新記録につながる。全国の場でのびやかに技を披露してほしい」と激励。同クラブ主将を務める京都府木津川市立州見台小6年の井上陽翔さんは「一勝でも多く勝ち進みたい」と意気込んだ。

天平の舞楽しむ 三宅町で「遊歩の集い」

大和棟の旧家の庭で披露された「天平の舞」=三宅町


 三宅町で活動する住民団体「みやけまちづくりの会」が、町内を歩いて歴史や文化に触れる「遊歩の集い」を開いた。約30人が参加し、紙芝居や舞などを楽しみながら町の歴史を学んだ。
 但馬地区を中心に散策し、大和川の舟運を担った「但馬のはま船着場跡」や、町内最古と伝わる杵築神社の石造十三重塔(鎌倉時代後期)などを見学した。
 また、近鉄田原本線の前身、大和鉄道のDVDや町に伝わる民話をもとにした紙芝居を鑑賞。町内に残る大和棟の旧家では、古代の衣装に身を包んだ地元ボランティアガイドによる「天平の舞」が披露され、写真に収める参加者の姿が見られた。
 同会代表委員の吉岡裕昭さんは「町民の方にも地元のことをもっと知ってもらいたい」と話した。

将来の林業担う決意 県フォレスターアカデミー入学式


 林業の担い手を育成する「県フォレスターアカデミー」の入学式が6日、県立奈良南高校(吉野町)で行われ、18~52歳の16人がそれぞれの目標に向けた第一歩を踏み出した。
 アカデミーは県立奈良南高校のスペースを活用し、令和3年4月に開校した。
 式では、藤平拓志校長が「専門的な技術や技能を磨き、希望に向かって精進してください」と式辞。入学生を代表し、水本美佳子さん(34)が「森と人が共生する新たな時代の森づくりを切り開くことに全力で挑戦し続けたい」と誓いの言葉を述べた。
 アカデミーにはフォレスター学科(修業期間2年)と森林作業員学科(同1年)があり、森林管理の仕方や現場での作業技術を学ぶ。卒業生の一部は「フォレスター」として市町村に派遣され、森づくりなどに取り組む。

奈良市消防団にドローン導入 現場の状況把握、行方不明者捜索に

奈良市消防局が運用するドローン=同市八条


 奈良市消防局は、市消防団に「ドローン(情報収集)部隊」を新設した。小型無人機(ドローン)を活用し、自然災害時の被害状況の迅速な把握や行方不明者の捜索を担う。県内での創設は初めて。
 部隊は2班(1班5人)編成で各1機を配備。市消防局(八条)と市東消防署(針町)を拠点に、それぞれ市域の西部と東部のエリアに分かれて活動する。
 消防庁によると、消防団員は全国的に減少傾向にあり、市消防団は949人と条例定数(1030人)を満たしていない。一方で市内には、春日山原始林や市東部の山林など人の目が行き届かない広大な自然が広がるエリアがある。
 災害発生時にはドローンで上空から状況を把握し、効率的な消火活動や行方不明者の捜索に役立てる。市消防局の北昌男局長は「道幅の狭い住宅密集地の火災現場の被害確認など今後は幅広いドローンの活用を検討し、操作に熟練した団員の育成に努めたい」と話している。

奈良の魅力発信 CITYコンシェルジュに3人

「NARA CITY コンシェルジュ」を務める(左から)西岡愛奈さん、藤岡璃子さん、菅沼愛菜さん=奈良市役所


 奈良市観光協会は4日、市内の観光情報をアピールする今年度の「NARA CITY コンシェルジュ」の委嘱式を同市内で開いた。
 新コンシェルジュは、いずれも県内在住で会社員、西岡愛奈さん(25)▽奈良女子大4年、藤岡璃子さん(21)▽同志社女子大3年、菅沼愛菜さん(20)の3人。伝統行事や親善交流、観光事業などに参加して市のイメージアップを図る。任期は令和6年3月末まで。
 西岡さんは「歴史・文化だけでなく、町家を改装したカフェなど市内の新しい魅力も発信したい」と話している。

神武天皇しのび千人参列 橿原神宮

神楽「浦安の舞」を奉納する巫女ら=橿原市の橿原神宮


 橿原神宮(橿原市)の内拝殿で3日、祭神の神武天皇をしのぶ神武天皇祭が営まれ、全国各地から約千人が参列した。
 神武天皇が崩御したとされる4月3日に毎年行っている。
 祭典では、久保田昌孝宮司が神武天皇の功績をたたえる祝詞を読み上げ、扇と鈴を手にした巫女らが昭和天皇が詠まれた和歌をもとに作られた神楽「浦安の舞」を奉納した。
 久保田宮司は「世界のすべての国の平和と新型コロナウイルスの終息を祈りたい」と述べた。
 また、県指定無形民俗文化財で吉野地域ゆかりの歌舞「国栖奏」も奉納された。境内では和太鼓の演奏や剣道大会、合気道の演武なども行われ、にぎわいを見せた。

電車に自転車持ち込みOK 観光活性化に「サイクルトレイン」 近鉄田原本線で

昨年3月に行われたサイクルトレインの実証実験(近畿日本鉄道提供)


 近畿日本鉄道は22日から、田原本線の新王寺―西田原本間で自転車を折りたたまずにそのまま車両に持ち込める「サイクルトレイン」の定期運行をスタートする。昨年実施した実証実験が好評だったことから定期運行に踏み切った。サイクルツーリズムを推進し、沿線の活性化を目指す。
 田原本線は新王寺|西田原本間を結ぶ10・1㌔の路線。沿線には龍田大社や法隆寺、馬見丘陵公園、唐古・鍵遺跡などの観光スポットがあるが、最寄り駅から距離があることから県や沿線自治体と連携し、観光誘致策を検討していた。昨年3、4月と9~12月に実施したサイクルトレインの実証実験では、参加者や地域住民から定期運行を望む声が多く寄せられたという。
 サイクルトレインは、午前9時~午後3時台に新王寺駅、西田原本駅を発車する列車(大輪田駅、佐味田川駅は利用不可)で、3両編成の列車のうち真ん中の2両目を活用する。16台まで自転車を持ち込むことができる。乗車券のみで利用でき、事前予約は不要。
 同社の担当者は「新型コロナウイルス禍で利用客数が落ち込んだ時期もあったが、サイクルトレインをきっかけに沿線活性化につなげ、状況を好転させたい」と話している。
 問い合わせは、同社(06・6775・3514)。

春の衣、身にまとう「桜大仏」 高取町・壷阪寺


 眼病封じの寺として知られる高取町の壷阪寺で桜が見頃を迎えた。境内にある天竺渡来大釈迦如来石像(台座を含めた高さ約15㍍)の周囲では、山桜やソメイヨシノが咲き誇り、大勢の参拝者がこの時期ならではの「桜大仏」の姿を楽しんでいる。同寺によると今年は桜の開花が例年より早く、見頃は今週いっぱいと予想している。
 境内には、平成15年に開基1300年を記念して植樹したソメイヨシノなど、約300本の桜がある。石像の周囲を埋め尽くすように桜が咲いている写真が交流サイト(SNS)で広まり、数年前から国内だけでなく海外からも参拝者が訪れるようになった。
 撮影スポットとなっている石像南側の高台に設けられた特設遙拝所には大勢の参拝者が列を作り、石像と桜をカメラに収めようと順番を待っていた。
 午後8時までライトアップを実施(4月9日まで)。

命名「高の原」記念しプレート設置 平城・相楽ニュータウン50周年

地域の愛称「高の原」を記した記念プレート=奈良市右京


 奈良市と京都府の木津川市、精華町の3市町にまたがる「平城・相楽ニュータウン」の愛称「高の原」を記した記念プレートが、奈良市の近鉄高の原駅前広場にお目見えした。まちびらき50年を記念して、3市町の自治会関係者らが設置した。
 同タウンは昭和47年に入居が始まり、現在約4万2千人が暮らしている。記念プレートの文字は地元の書家、佐竹有沙子さんが揮毫。19日に除幕式があり、地域住民ら約50人が出席した。
 佐竹さんは「力強さの中に丸みも表現した筆の線で、地域の子供の成長を温かく見守る願いを込めました」。奈良市自治連合会の作間泉会長は「地域の継続的な発展のため、今後も3市町の住民交流を促進したい」と話した。

大和郡山市役所に交流棟「みりお~の」 7月中旬オープン

交流棟「みりお~の」のイメージ(左)


 大和郡山市は、新庁舎の隣に地域住民らの交流の場として交流棟「みりお~の」を7月中旬にオープンする。
 鉄骨造2階建てで延床面積約778平方㍍。現在市庁舎1階にある全長約3㍍の金魚水槽を交流棟に移転し、金魚を紹介する部屋を設置するほか、障害者団体の製品を販売する福祉ショップや親子で遊べるコーナー、市民の交流ルームとホールも設ける。
 「みりお~の」は、市自立支援協議会が名付け、国際補助語のエスペラント語で「百万」を意味する。天正13(1585)年、豊臣秀吉の弟、秀長が郡山城に居城し、大和、紀伊、和泉の100万石を統治した歴史にちなんだという。

死と向き合う地獄絵図 紫舟さん制作、10月に金峯山寺で焚き上げ

「盗んだ人の地獄」(永田忠彦さん撮影、紫舟アトリエ提供)


 書家で芸術家の紫舟さんが、新型コロナウイルス下で制作した連作「地獄絵図」を金峯山寺(吉野町)で本尊・蔵王権現立像(重文)の特別ご開帳に合わせ展示している。新型コロナ下で不安から解放されるために死と向き合った作品といい「心の中にある地獄を燃やし尽くしたい」と、10月に作品を焚き上げて人々の心の安寧を願う。
 蔵王堂奥の本地堂で展示している。作品は屏風4点(各幅約3・7㍍)で、殺生、盗み、邪淫を犯したり噓をついたりしたことで落ちる地獄をカラスが苦しむ姿を通じて描いた。紫舟さんは「私たちは死を避けてきたために不安を抱くのだとすれば、死と向き合うことが必要だと思った」と説明する。
 作品を、思いやりから過ちをゆるす「恕の精神」を表す蔵王権現のそばで展示することに意味があるという紫舟さん。「ゆるすことができれば戦争のようなことを抑えることにつながるのでは」と話す。
 10月21日の日没後に、僧侶が経を唱え、地獄絵図を燃やして供養する計画で、「蔵王権現の火炎で焼くことでこの世の地獄を焼き払い、恨みや怒りを消滅できれば」という。
 展示は5月7日まで。会場は特別ご開帳(拝観料1600円)の拝観者なら入場できる。

郡山城天守からの眺望楽しんで 車いす用スロープで実証実験

天守台に続く仮設スロープを上る車いす利用者ら=大和郡山市


 大和郡山市は、車いす利用者が郡山城天守台に上れるよう仮設スロープを置く実証実験を行った。より多くの人に郡山城跡の魅力を体感してもらうのが狙いで、市職員やボランティアのメンバーが、上り下りをサポートした。
 スロープは、天守台へつながる石段に幅1㍍、長さ約40㍍で、実験には車いす利用者10人が参加した。天守台では観光ボランティアが、城の成り立ちや歴史などを説明。参加者らは遠くに望む葛城山や奈良市内の風景を楽しんだ。
 難病の筋ジストロフィーで下半身が動かない、奈良市の池本琴音さん(26)は「楽しかった。幸せ」と満面の笑顔。父親の晃さん(60)は「階段が多い施設は普段は入るのを断念することも多いが、家族3人で城からの眺めを楽しめた」と話した。
 市は「今後、定期的に仮設スロープを設置するなどして、車いす利用者に眺望を楽しんでもらう機会を増やしたい」としている。

奈良市「内藤家住宅主屋」登録有形文化財へ

内藤家住宅主屋(奈良市教委提供)


 国の文化審議会は、奈良市池田町にある「内藤家住宅」の主屋などを登録有形文化財に登録するよう答申した。県内の登録有形文化財は85カ所計323件となる。
 内藤家住宅は、濠を巡らせたかつての環濠集落にある旧家。主屋は木造平屋建てで221平方㍍あり、明治時代に建てられた。同市内の農家住宅としては最大級の規模で、良材を用い造りも上質という。主屋のほか、長屋門及び塀、中門、中庭北塀も登録対象となった。
 内藤家は近世に庄屋格、明治以降に帯解町長などを務めた旧家で、屋敷は水路とともに歴史的景観を伝えている。

バレーボール・天理エンジェルス 全国大会へ

全国大会にのぞむ天理エンジェルス女子チーム=天理市


 第20回全国スポーツ少年団バレーボール交流大会県予選で優勝した天理市の「天理エンジェルス」女子チームが並河健市長を表敬訪問し、24日から静岡県で開催される全国大会への抱負を語った。
 同チームは平成20年から活動を開始。28年には県内のすべての公式戦で勝利して全国大会にも初出場。Vリーグで活躍する選手も輩出している。
 表敬訪問では、小学1~6年の選手12人が、並河市長にチームの強みや大会にかける思いを伝えた。キャプテンの天理小6年の小池ほのおさんは「初めての全国大会で緊張すると思うが、仲間を信じて100%の力を発揮して勝ち続けたい」と話した。

「狭さく」で通行車スピード遅く 通学路の事故防止に

通学路に設置された「狭さく」=奈良市


 子供たちの通学路での事故を防ごうと、奈良西署などは奈良市中町の市立富雄南小学校北側の市道に、車道の幅を一部狭くして車のスピードを抑制する「狭さく」を県内で初めて設置した。これまで多くの車が時速40㌔程度で走行していたが、狭さく設置後は制限速度の時速30㌔以下に抑えられているという。
 市道は中央線がなく幅5㍍。富雄南小・中学校の通学路だが、渋滞が起こりやすい近くの県道からの抜け道にもなっており、交通量が多い。見守り活動をしている地域のボランティアや保護者からは、安全対策を求める声が上がっていた。
 このため、市道は昨年6月に制限速度が時速30㌔とされ、今年2月にはオレンジ色のポストコーン8本を設置して 車道の一部の幅を約3㍍に狭めた。
 同署は「子供の安全を確保するため、今後も地域に合わせた取り組みを検討していく」としている。

ワイルドにカラフルに行こう 上牧町の地場産業・雪駄に新風 

アウトドア雪駄を手にする丸宗の前田真一朗社長。左が「カラフル」、右が「ワイルド」だ=上牧町


 県の地場産業の雪駄を幅広い層に使ってもらおうと、上牧町の履物会社がアウトドア用の雪駄を開発した。滑りにくく耐水性にも優れており、町歩きのほかキャンプや水遊びにも向いているという。製造資金の一部を23日からクラウドファンディング(CF)で募る。
 開発したのは、昭和38年創業の「丸宗」。令和2年まで卸売り中心だったが、仕入れ先の職人が高齢化で廃業したため、自社で製造できるよう、同3年から設備を整えた。
 雪駄は鼻緒の内側の芯材や底板に紙を使っているため水に弱い。新たに開発したアウトドア雪駄は耐水性のある素材を用いた上で表面に防水加工を施した。また、登山靴のように底は滑りにくくし、クッション性を持たせた。
 鼻緒にテント素材を使い、表を光沢のある黒で仕上げた「ワイルド」と、鮮やかなツートンカラーの「カラフル」の2タイプ。サイズはレディース、メンズともにM、Lサイズを用意する予定だ。
 3代目社長の前田真一朗さんは「雪駄の用途が広がれば、伝統産業を守っていけるはず。多くの人に雪駄の良さを体感してもらいたい」と話す。
 CFサイト「キャンプファイヤー」で23日から4月末まで資金を募る。目標金額は10万円。定価は1万6500円だが、出資者には早期割引で販売する。CF後は丸宗のサイトで購入可能。問い合わせは丸宗(0745・76・8833)。

「左折可」標識を廃止 県庁東交差点など

県庁東交差点の「左折可」の標示板


 奈良市登大路町の県庁東交差点に設置されている「左折可」の標示板が廃止された。「分かりにくい」との声が多かったためで、代わりに左折矢印信号に。県警は「事故の可能性が低くなる」とみている。
 同交差点では、北向きと東向き、西向きの3方向は、前方の信号が赤や黄色であっても、周りの交通に注意しながら左折できる。観光客らで混雑する奈良公園前の渋滞を緩和するために、昭和34年に県内で初めて設定された。だが、「分かりにくい」との指摘は多く、勘違いして停止する車両もあった。
 令和3年に兵庫県内で信号機の設定ミスが原因で事故が起き、同県に損害賠償を命じる判決が出たことを受け、奈良県警が交通状況を調査。「左折可」の交差点で事故誘発の可能性がある場所として、同交差点と梅谷口南▽平城ニュータウン東▽横田町(大和郡山市)の4カ所をリストアップ、廃止することにした。このうち横田町交差点は4月上旬に、ほか3カ所は今月日にそれぞれ廃止することにした。

県内企業開発のユニーク商品 奈良市で発表会

商品を発表する参加企業=奈良市


 新型コロナウイルス禍で売り上げが落ちた企業を支援しようと、県地域産業振興センターは、県内企業が開発した新商品の発表会を奈良市内で開いた。8社が自社商品をアピールした。
 斑鳩町産の黒米を使った菓子や、種類の漢方スパイスが配合された薬膳カレー粉、最先端の素材を取り入れた息がしやすい不織布マスクなどが並び、各社が開発の経緯や商品の使い方などを説明した。
 廃棄されるチンゲンサイやコマツナなどの野菜を再利用した緑色の染料「ナラグリーン」は、特殊な処理を施しているため色あせず、小さな子供でも安全に使用できるという。開発した一般社団法人Esの下田英吾代表は「染め物体験を通して、食品廃棄問題を伝えたい。食べ物への応用も検討する」と話した。

国宝級の発見「盾形銅鏡」をスマホ画面に 奈良市が画像無料配布


 奈良市は、富雄丸山古墳で出土した盾形銅鏡の写真をスマートフォン用の待ち受け画面用に無料配布している。通信アプリ「LINE(ライン)」で、同市を「友だち追加」して「日本最大の円墳」と送信すれば画像が返信される。配布は31日午後6時まで。
 「盾形銅鏡の形状が、スマホの画面にぴったりおさまる」との市職員の発案で作成。担当者は「高画質の画像で、古代銅鏡のデザインの素晴らしさを知ってもらいたい」と話している。
 富雄丸山古墳は4世紀後半に築造された国内最大の円墳。市教委などの調査で見つかった銅鏡(長さ64㌢、幅31㌢)は、盾形で神獣を表す「鼉龍文(だりゅうもん)」を施しており、過去に類例がないことから「国宝級の発見」ともされる。

映画と音楽、寺子屋で学ぼう 大淀町の光明寺が4月から

光明寺子屋について語り合う三浦明利さん(左)と河井真也さん=大淀町(同寺提供)


 映画や音楽などの文化芸術を楽しみながら学んでもらおうと、大淀町の光明寺(浄土真宗本願寺派)は4月8日に「光明寺子屋」を開設する。住職でシンガー・ソングライターの三浦明利さんは「子供から大人までが夢や希望を感じる場にしたい」と話している。
 三浦さんは平成23年に、CD『ありがとう~私を包むすべてに~』でメジャーデビュー。仏教の心を盛り込んだ歌を各地で披露する活動を展開している。きっかけは、映画『スワロウテイル』だったという
 同作品を手掛けたのは県立奈良高出身の映画プロデューサー、河井真也さんだった。河井さんは、奈良を舞台にした映画を構想し昨秋、光明寺を訪ねたところ三浦さんと意気投合。河井さんが映画や音楽を楽しむ寺子屋を発案した。
 光明寺子屋では『南極物語』『私をスキーに連れてって』など河井さんが携わった作品を上映し、河井さんが語る「映画塾」を隔月で開催。その間の月は三浦さんが音楽や写経などの「体験塾」とレクリエーションなどの「こどもまつり」を開く。
 三浦さんは「新型コロナウイルスの感染拡大で集えることが当たり前でなかったことを思い知らされた。寺子屋を始めることができうれしい」と説明。その上で「寺は学びの場だった歴史がある。現代版の寺子屋として芸術文化を通じて人生を豊かにする場にしたい」と話す。
 無料。各回40人までで2週間前までに申し込む。申し込みは光明寺(0747・52・2321)。

観光バス事故の対応確認 奈良交通が研修

研修で停止表示板を設置する乗務員=大和郡山市


 奈良交通(奈良市)は、バス乗務員約150人を対象に高速道路での事故に対応するための研修を大和郡山市の営業所で行った。西日本高速道路パトロール関西(大阪市)と県警高速道路交通警察隊も協力し、乗務員に通報の手順や安全な避難方法を伝えた。
 高速道路で大型バスがエンジントラブルのため動かなくなったとの想定で、乗客にアナウンスし道路管理者に通報、バスから離れた場所に停止表示板や発煙筒を設置した。その後、西日本高速道路パトロール関西の交通管理隊の誘導に従って乗客を避難させた。
 奈良交通の担当者は高速道路では後続車両を巻き込む重大事故に発展する危険性が非常に高いとした上で、「緊急事態での二次被害を最小限に食い止めるため、迅速で安全な対応につなげたい」としている。

「あさがお塚」牽牛子塚古墳 国史跡100年で記念イベント 明日香村

アサガオの種をつけた風船を空に放つ園児たち=明日香村の牽牛子塚古墳


 飛鳥時代の女帝・斉明天皇の墓とされる明日香村の牽牛子塚古墳が、国史跡指定から100年を迎え、同村は記念イベントを開いた。古墳を含む「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の世界文化遺産登録へ向け機運を高めていきたい考えだ。
 牽牛子塚古墳は、7世紀後半ごろの築造とされ、天皇陵に多くみられる八角形の外観が特徴。江戸時代には多角形の古墳であることが知られており、アサガオの花の形に似ていることから「あさがお塚」の別名もある。大正12年3月7日、国の史跡に指定された。
 昨年3月、5年間にわたる復元整備工事が完了し、築造当時の姿がよみがえった牽牛子塚古墳。同村は世界遺産登録をめざす「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の目玉の一つに位置づける。
 現地では7日、村立明日香幼稚園の園児32人が、あさがお塚」にちなんでアサガオの種と絵手紙をつけた約400個の自然素材の風船を、雲一つない青空に次々と飛ばした。同園の沖野詩織さん(6)は「風船をたくさん飛ばすことができて楽しかった」と笑顔で話した。
 同古墳では国史跡指定100年を記念し、日までライトアップや夜間の石室特別公開(いずれも午後6~8時、無料)を実施。森川裕一村長は「これを機に牽牛子塚古墳が注目を集め、世界遺産登録にはずみをつけたい」と話している。

奈良にこだわる和食カフェ開店 CFで資金調達

コンフィをオープンした落合広道さん(中央)ら=奈良市


 奈良にほれ込んだ、という三重県出身の兄弟が昨年末、奈良市西寺林町に「和食カフェ&バーComfy(コンフィ)」をオープンした。クラウドファンディング(CF)で資金を調達し、開店にこぎつけた。食材だけでなく、内装も県産素材にこだわった。「観光客らに古都を感じてもらいたい」と話す。
 店を立ち上げたのは、三重県四日市市出身の落合広道さん(34)と弟の誠さん(28)。カナダの飲食店で働いていた広道さんと東京都で不動産営業をしていた誠さんが、「一緒に何か楽しいことがしたい」と思いついたのが、飲食店だった。
 選んだ場所は、広道さんが小学校の修学旅行で訪れたことがある奈良。落ち着いた雰囲気にひかれ、「海外からの観光客に古都が持つ和の風情を感じてほしい」と考えた。
 新型コロナウイルス禍で飲食店を開くことへの不安もあった。奈良県内に人脈がない上、開業資金も足りなかったが、CFで支援を募った。県内の飲食店に足を運んではチラシを置いてもらい、そこで知り合った人たちにも呼び掛け、約2カ月で220万円を集めた。
 料理長を務めるのは、広道さんの元仕事仲間で、料亭で働いていた福島千鶴さん(28)。御所市産の小松菜や橿原市内の養鶏場でとれた卵など県産食材にこだわり、自ら県内の直売所などを巡っていい食材を探すこともある。
 店内のテーブルやカウンターは吉野杉を使って手作り。最近では海外からの観光客も来店するといい「今後はより全身で奈良を感じてもらえるよう、ゲストハウスも展開したい」と意気込む。

衣類捨てずに再使用を 生駒小で出前授業

不要になった衣類を提供する児童ら=生駒市立生駒小学校


 生駒市立生駒小学校で、衣類の再使用を手掛ける企業による出前授業が行われた。国内で廃棄される衣類は年間約50万㌧とされるが、再使用すれば、資源を節約でき、焼却処分に伴う二酸化炭素(CO2)の排出量の削減もできる。6年生約80人が参加し、循環型社会に向けた取り組みを学んだ。
 不要な衣類を回収し洗浄、修繕した上でレンタル・販売する事業を展開する「エアークローゼット」(東京)の前川祐介副社長が講師を務めた。前川副社長は「不必要となった衣類を必要な人に届けることで、衣類ごみや焼却で発生するCO2削減にもつながる。衣類循環の問題意識を共有してほしい」と語り掛けた。
 児童たちはグループに分かれて、身の回りで再使用が可能な品目について話し合い、ランドセルや文房具、おもちゃなどの意見も出された。授業後には、不要になった衣類を同社に提供。同社でクリーニングと品質チェックを行い、4月2日にイオンモール奈良登美ケ丘(鹿畑町)で開催予定の「衣類循環体験イベント」で無料配布する。
 授業を受けた北村貴希さんは「ものを大事にすることが、環境に優しい社会につながるということを実感できました」、岡田彩希さんも「身の回りで不要と思ったものも再利用できるか考えたい」と話した。

西の京高 45年の歴史に幕

校旗やアルバム、制服などを眺める卒業生ら=奈良市の県立西の京高校


 今月末で45年の歴史に幕を閉じる県立西の京高校(奈良市)で、閉校イベントが行われた。卒業生たち約1300人が各地から集まり、母校との別れを惜しんだ。
 セレモニーで、中川照久校長が「地域に愛され支えられて過ごした高校生活を忘れないでいてほしい。新たなことに挑戦する気持ちを忘れず、人生を切り開いてほしい」とあいさつ。有志によるダンスパフォーマンスや軽音楽部の演奏などが披露された。また校舎内に、校旗や制服、部活動のトロフィー、アルバムなどが展示され、訪れた卒業生たちが当時の思い出話に花を咲かせた。
 「駅から通学路を歩いていると、当時の気持ちが込み上げてきた。高校がなくなってしまうことが寂しい」と奈良市の西尾美喜さん(45)。今月1日に卒業したばかりの大原唯さん(18)は「新型コロナウイルス下の高校生活だったけれど、修学旅行にも行くことができて楽しい思い出ばかり。閉校は寂しいが、この日のことはずっと心に残るはず」と話した。
 西の京高は昭和53年開校、これまでに1万4889人の卒業生を送り出した。校舎は昨年4月に開校した県立大付属高が引き継ぐ。卒業生に対する証明書発行などの業務は、県立国際高が対応する。

ロボットSotaくんが案内 大和高田市役所

実証実験で設置された音声認識ロボット「Sota」=大和高田市役


 大和高田市は、市庁舎1階ロビーに来庁者を音声で案内する対話ロボット「Sota」を導入した。業務の効率化が可能かを調べるための実証実験で、今月末まで設置する。
 Sotaは「ヴイストン」(大阪市)が開発。Sota用の音声ソフトウエアなどを開発するシステム関連会社「デジタルみらい」(同)が市に共同での実証実験を提案した。
 例えばSotaに「確定申告は」と質問すると「2階の3番窓口に行ってね」と案内。「トイレはどこ」と尋ねると「右斜め後ろにあるよ」などと答える。近くに設置した液晶画面に市民窓口での順番待ちの人数も表示する。
 年度末は転入・転出などの手続きで窓口を訪れる人が多いことから、今回の実証実験では市民課やこども家庭課、介護保険課など1、2階の計9課を案内するプログラムとした。
 Sotaの設置作業が完了すると、さっそく「市民税の相談は」「マイナンバーカードの申請は」などと質問する来庁者も。市の担当者は「愛らしいロボットのお目見えで活用する人が増え、市民サービスの向上につながれば常設の導入も検討したい」と話している。

ひな人形華やぐ 高取・土佐街道で「雛めぐり」

メイン会場の「雛の里親館」に設けられた17段の雛飾り=高取町


 昔ながらの街並みが残る高取町の土佐街道で「町家の雛めぐり」が開かれている。街道沿いの町家や商店に華やかなひな人形が並び、ひな祭りムードを盛り上げている。31日まで。
 住民団体「天の川実行委員会」が平成19年から毎年この時期に開催。地元住民たちが保管してきたさまざまなひな人形を見ることができる。
 米蔵を改装したメイン会場の「雛の里親館」には、17段に500体のひな人形が並ぶ「天段の雛」を展示。江戸時代の文久3(1863)年につくられたひな人形や、桃の花をかたどった「つるしひな」も展示され、華やかな雰囲気に包まれている。
 同実行委代表の野村幸治さんは「ひな人形を見て明るい気持ちになってもらいたい」と話している。

三大山城・高取城の鯱瓦 当時の姿取り戻す

当時の姿を取り戻した大小2つの鯱瓦=高取町


 日本三大山城の一つに数えられる高取城(高取町)の櫓に使われていた2つの鯱瓦の復元が完了し、同町のリベルテホールで展示されている。町教委の担当者は「普段見ることができない遺物なので足を運んでほしい」としている。入場無料。31日まで。
 高取城は南北朝時代に築かれたとされ、豊臣秀吉の弟、秀長の時代に大改修が行われ、近世城郭としての形を整えた。
 鯱瓦は高取城の新櫓か国見櫓(いずれも二層櫓)の屋根に取り付けられていたとみられる。明治4年の廃藩置県で廃城となって以降、建物の多くが解体される中、鯱瓦は櫓とともに現在の明日香村へ移築。さらに田原本町へ移り、二層櫓の本体部分が解体され、鯱瓦のみが今に伝わる。
 展示している鯱瓦は、大(高さ92㌢、幅32㌢、奥行き59㌢)と小(高さ74・5㌢、幅29㌢、奥行き62㌢)の2つ。小さい方には「元禄八年八月」の銘文と「土田吉兵衛」の押印があり、元禄8(1695)年8月に土田(現在の大淀町)の吉兵衛という人物が作ったと推定されている。
 平成元年から町の歴史研修センターで保管してきたが、昨年から復元作業を進めてきた。町教委の谷岡樹技師補は「高取城の瓦としては最古のもので貴重な遺物。展示を通じて城に興味を持ってもらいたい」と話した。

相撲発祥の葛城市 元横綱白鵬・宮城野親方が観光大使に

葛城市観光大使に就任した宮城野親方=同市の新庄文化会館


 令和3年に現役引退した元横綱白鵬の宮城野親方が、相撲発祥の地とされる葛城市の観光大使に就任した。同市の新庄文化会館で就任式があり、宮城野親方は「奈良から相撲の文化や魅力を世界に発信したい」と意気込みを語った。
 日本書紀に、垂仁7年、天下一の豪傑、當麻蹶速(たいまのけはや)と野見宿禰(のみのすくね)が垂仁天皇の前で力比べをしたとの記録があり、これが相撲の起源とされている。當麻蹶速の生誕地である葛城市は、相撲発祥の地として知られる。
 宮城野親方は、當麻蹶速ゆかりの「蹶速塚」(當麻)を参拝したあと、観光大使の就任式へ。同市の阿古和彦市長は「元大横綱に葛城市の魅力をアピールしてもらえるのは大変心強い」と話し、宮城野親方も「奈良から新弟子もスカウトし、育成できれば」と笑顔を見せた。式典には荒井正吾知事も出席し、「県とモンゴルの交流を促進したい」と述べた。
 宮城野親方はモンゴル出身で、令和3年の秋場所後に引退するまで、大相撲史上最多となる45回の優勝を果たした。平成28年に市内で開催された「相撲サミットin葛城」に参加したほか、令和2年には市相撲館けはや座(當麻)の新土俵で四股を披露するなど、同市と交流を深めていた。

神武天皇の生涯 イラストで親しみやすく 橿原神宮が動画公開

動画「日本のはじまり 神武天皇の物語」の一場面(橿原神宮提供)


 橿原神宮(橿原市)は、祭神である神武天皇の生涯を紹介する動画「日本のはじまり 神武天皇の物語」をユーチューブ公式チャンネルで公開している。奈良芸術短期大(同市)の学生が原画を描き、神武天皇の一生をあたたかみのあるタッチで表現している。
 同神宮宝物館所蔵の『神武天皇御一代記御絵巻』をもとに、神武天皇の生涯を「ナガスネヒコとの戦い」、「八咫烏にみちびかれて」など20の場面に分けて紹介。それぞれにイラストと説明の字幕をつけた。
 原画は同短大のデザイン広報サークル所属の田中茉央さんが担当。やわらかい表現になるよう、登場人物を3頭身で描くなど工夫をこらした。田中さんは「初めて神武天皇について知る方も、そうでない方も、少しでも楽しく学んでいただければうれしいです」と話している。
 動画は、同神宮のユーチューブ公式チャンネル(https://www.youtube.com/@user-of2yq8mo1d/videos)で公開。

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