「飛鳥・藤原の宮都」PR商品を 橿原市、中小企業の開発費補助
世界遺産登録を目指している「飛鳥・藤原の宮都(きゅうと)」をPRする商品づくりを支援しようと、橿原市は開発費などを補助する制度を創設し、補助金の交付を受ける中小企業を募集している。

開発費などの補助金を交付する中小企業を募るチラシ=橿原市役所
「飛鳥・藤原の宮都」は7月開催の世界遺産委員会で登録について審議される。市によると、市内には土産物などの観光用商品は多いといえず、この機会に商品を開発してもらおうと補助事業に取り組んだ。令和8年度当初予算に300万円の事業費を計上している。
補助するのは、PRにつながる土産物などの新商品や飲食メニューの開発費(経費の4分の3、上限万円)と、既存商品のパッケージをPRにつながるデザインに変更する費用(同、上限15万円)。対象は中小企業で、市内に主たる事業所があることなどが条件となっている。
「飛鳥・藤原の宮都」は、同市の藤原宮跡や本薬師寺跡などのほか、明日香村、桜井市の計19資産で構成。明日香村、桜井市の資産をPRする商品も対象になる。
橿原市地域振興課の担当者は「多くの観光客にアピールできる商品ができれば」と期待している。
必要書類に記入の上、同課(0744・21・1117)に持参やメールなどで提出。書類審査で選考する。新商品や飲食メニューは9月30日まで、パッケージは6月19日まで(いずれも必着)。
古代の官道「中ツ道」 記念道標が完成 天理
古代の官道とされる「中ツ道」の東側溝が平成24年に出土したことを記念し、地域住民の働きかけで、天理市喜殿町に記念道標と説明板が建立された。

中ツ道記念道標と多川俊映寺務老院(右から2人目)ら=天理市
中ツ道は、南の藤原京から北の平城京までを結んだとされる古代の官道。平安時代には吉野詣での人でにぎわい、近世には明日香村を経て吉野古道に通じる「橘街道」と呼ばれた。中ツ道の東約2・1㌔には上ツ道、西約2・1㌔には下ツ道が並行している。
県道51号線拡幅工事に伴い、橿原考古学研究所が24年に発掘調査を実施。幅6㍍以上、深さ1・3㍍の大規模な側溝を発見した。側溝からは飛鳥時代の瓦や奈良時代の須恵器、平安時代の土器が出土。京域外で初めて明確な中ツ道の痕跡を確認したという。
地域住民らが寄付を集め、道標と説明板を設置した。4月の除幕式には、関係者ら約50人が参加。喜殿町は長らく興福寺の荘園とされていた歴史もあり、地域とゆかりの深い興福寺の多川俊映寺務老院が道標の揮毫(きごう)を担った。
発起人代表の東武司さん(81)は「古代国家の始まりが実証された大きな発見を、地域の宝として子供たちに引き継いでいきたい」と話していた。
公立中学 部活動 「地域展開」自治体が試行錯誤 天理市では大学協力

天理市立西中学校女子バレー部を指導する天理大生ら=同市
全国の公立中学校で4月から部活動の指導を地域のクラブ、団体などに移す「地域展開」(地域移行)が本格的に始まり、県内各自治体も試行錯誤しながら取り組みを進めている。平日、休日ともに始めた奈良市では指導員が足らずに難航。一方、天理市では大学が協力するなどし、円滑に移行しつつあるという。(岩口利一、木村郁子、西川博明)
◆市職員らで補充
奈良市では市立中学22校にある計242の部活(運動部161、文化部81)に対し、5月1日現在で地域から集まった指導員は165人。市・市教育委員会職員で不足分を補うなど、移行は難航している状況だ。
同市では4月から平日、休日ともに移行に踏み切った。活動時間は、平日は最大4日間で各約2時間、休日は土曜か日曜の3時間程度としている。
地域からの指導員はホームページを通じて公募し、会計年度任用職員として採用。現在も募集している。
採用した165人のほか、希望するなどした教員173人、市・市教委職員133人の計471人が部活の指導、見守りを行っている。市は学校教育、文化振興、スポーツ振興の各課に部活地域展開推進室を新設し、指導員の配置や相談対応などに当たっている。
配置は指導員が希望する曜日などで調整し、部活によっては複数人で担当するといった状況という。
仲川げん市長は定例記者会見で、「今は移行期で、子供の体験の機会を損なわないことを最優先している」としつつ、本格移行に向け「来年度は職員の関わりを減らす必要がある」と説明。学校現場について「教員は負担が多く、部活の地域展開は大きな転換点だと思う。本来の教育に集中してもらう環境をつくりたい」と話した。
◆大学協力し円滑に
一方、平日、休日ともに開始した天理市では、天理大学の協力と、学校施設が地域活動の場となることを含む「学校3部制」の考え方をもとに、円滑に進んでいるという。
同市の部活は市立中学校4校の計49(運動部34、文化部15)。指導の継続を希望する教員約50人、地域からの指導員43人のほか、県の人材バンクに登録する天理大生133人の体制で臨む。特に同大のソフトテニス部とバレー部はローテーションを組んで2校に部員を派遣している。
4月には市立西中学校で初めて天理大生が男女バレー部を指導した。その一人で4年の川原仁瑚さん(21)は「少しでもうまくなるよう基礎から分かりやすく指導していきたい」と意欲を見せる。
指導を受けた女子主将の3年、田岡あおいさん(14)は「熱心に指導してもらい、より集中して部活に励める。うまくなれそう」と笑顔を見せた。
並河健市長は「スムーズに移行できたのは天理大の協力が大きかった。さらに学校3部制を導入したことで、子供の成長を見守ろうとする意識が住民らに根付きつつある」と話した。
◆「地域クラブ」に集約も
平日、休日ともに移行した大和高田市は、市立3中学校の生徒が自由に参加できる「やまとたかだ地域クラブ」として活動。運動部20を10に、文化部12を2にそれぞれ集約し、活動拠点も3中学校が分担した。
指導員は教員を含む35人が担うが、指導員が不足している合唱部や卓球部などは廃部となった。今後は体験イベントなどで子供の反応を見ながら、クラブ活動として新たに立ち上げるかを見据えるという。
生駒市や大和郡山市はこれまで段階的に移行しており、小紫雅史・生駒市長は「早い段階から準備を進め、全体的にうまく進んでいる」との認識を示した。
システム障害 原因特定へ 市立奈良病院 専門家会議が初会合
市立奈良病院(奈良市東紀寺町)が4月にサイバー攻撃の疑いもあるとして、外来診療などを一時停止した問題で同市は2日、第三者委員会「市医療情報セキュリティ専門家会議」の初会合を同市役所で開いた。
同会議では情報セキュリティーなどの専門家3人から意見を聞き、今回のシステム障害の原因特定や再発防止策などについて検討する。
この日の会合後、座長の猪俣敦夫・大阪大学D3センター教授は「今回、奈良病院は平常に戻すのが早かった。ただ今後また起きる可能性もあるのでしっかりと態勢は考えるべき」と説明。さらに「どこでも起こりえることなので、医療機関で活用いただける報告書をまとめたい」と話した。
同病院では4月21日夜、ネットワーク監視装置が異常な通信を検知し、外来診療や救急受け入れなどを停止。外来診療などは同24日朝から再開した。
戦国争乱期の法隆寺は…… 秀長の掟書など 特別展で公開

特別展で展示されている筒井順慶の書状=斑鳩町の法隆寺大宝蔵殿
争乱期の法隆寺(斑鳩町)に焦点を当てた特別展「戦国争乱期の法隆寺 秀長とその時代」が、同寺大宝蔵殿で開かれている。武将らの書状や武具など約70件を公開し、聖徳太子ゆかりの同寺が権力者とどのように向き合い、法灯を守ったかを伝えようとしている。6月14日まで。
展示品のうち、「羽柴美濃守秀長条々掟書」は豊臣秀長が法隆寺に対し天正13(1585)年に発布したもので、秀長のサインである花押(かおう)がみられる。また、法隆寺周辺で戦った筒井順慶と松永久秀の書状も展示している。久秀の書状は法隆寺に対し、武運祈禱(きとう)や贈り物への感謝を述べる一方で対立勢力の動向にも触れている。
このほか、徳川家康が大坂冬の陣を前に宿泊した法隆寺阿弥陀院の建物を伝える「東照宮様御宿坊阿弥陀院図」(江戸時代)なども公開している。
法隆寺録事の網干良秀さんは「『法隆寺は戦火に遭わなかった』とも言われるが影響がなかったわけではなく、伽藍を守る先人らの苦労があった。それを垣間見てほしい」と話している。
開館時間は午前9時~午後4時半。拝観料は大人500円、小学生250円。
荒井敦子さん アルバム「歌の巡礼」で平和願う 聖地にささげた13曲
奈良を拠点に活動する声楽家、荒井敦子さん(72)が7年ぶりのニューアルバムCD「歌の巡礼~神仏に捧(ささ)げる祈り~」をリリースした。国内外の聖地にささげた13曲を収録。荒井さんは「平和のメッセージを発信したい」としている。

ニューアルバムを手にする荒井敦子さん=奈良市
荒井さんは新型コロナウイルス禍で音楽活動が制限される中、神仏や自然に歌をささげる取り組みを続けた。演奏機会を失ったミュージシャンらに呼びかけて社寺を巡り、奉納。アルバムは、荒井さんが近年に作詞作曲した歌を中心にまとめた。
橿原神宮(橿原市)の久保田昌孝宮司が題名を付けた「世の平らぎを願って|神武東征|」や、釈迦に思いをはせ興福寺(奈良市)の中金堂で奉納した「真理の道へと」などを収録。先の大戦時に日本人捕虜らが集団脱走したオーストラリア・カウラの地にささげた「愛のメッセージ|カウラの子どもたちへ|」も収めている。
荒井さんは「今は﹃世の平らぎ﹄が大事。奈良は古くから祈りが続いており、平和のメッセージを発信するのにふさわしい土地」と話している。5月17日、橿原神宮会館で「よき日本を紡いでいく音楽会」を開き、CDを発表した。
CDは3500円(税込み)で、収益金はネパール・インドの子供らのために役立てる。問い合わせ、注文は、あらいあつこオフィス(ongakunomori2009@hotmail.co.jp)、ファクスは(0742・27・0020)。
田舎暮らしの彩りを次世代に 宇陀の古民家ギャラリー CF募る

屋根の修繕工事が進む「ギャラリー夢雲」とオーナーの山脇優喜美さん=宇陀市
宇陀市の古民家を使った小さなギャラリー「ギャラリー夢雲(むうん)」が、建物の老朽化により、存続の岐路に立たされている。「手仕事とアートと自然」をつなげる場として、これからもアーティストたちのために「この場を提供したい」と、建物を修繕する費用をクラウドファンディング(CF)で支援を募っている。
ギャラリー夢雲は自然豊かな同市室生にある。オーナーの山脇優喜美さん(77)が空間デザイナーとして活動していた平成9年、棚田の風景にひかれ、廃屋同然だった古民家を改修してギャラリーとして開いた。約30年に渡り、陶芸やガラス、木工、絵画や楽器など約50人の作家の作品を紹介する展示会を開き、作家と来場者をつなぐ文化交流の場として愛されてきた。
集落の中でもとりわけ古い建物は、江戸時代中期から代々続く農家の平屋建て。かやぶき母屋に増築を重ねる。敷地面積は約330平方㍍。近年、台風や豪雨の影響もあり、屋根の傷みがひどく断続的な雨漏りは続き、展示スペースの和室床下も柱が折れたり、床が抜けているところもある。地震などの少しのきっかけで崩壊の可能性が高いという。来場者や作家、スタッフの安全確保も急務。屋根を中心とした修繕の見積もりは1千万円を超えた。
「個人で負担できる金額ではない-」。3年前に脳梗塞を患った山脇さんを後押ししたのは、夢雲で展示会を開く作家や客らだった。自然と声を掛け合い、ギャラリーを残すための実行委員会が立ち上がった。
山脇さんは「田舎の暮らしから感じる彩りが、多くの人に感動を伝える場となっている。ぜひ次世代にこの場をつなぐためにも手を差し伸べてもらいたい」と話している。
CFサイト「キャンプファイヤー」で6月12日まで。詳細は二次元コード

今年も「奈良の夏冷酒」 5銘柄飲み比べて 泉屋

「キリッと冷えた冷酒で夏を乗り切ろう」と、県内5つの酒蔵が手掛ける日本酒を楽しむ「奈良の酒蔵飲み比べシリーズ」が発売された。13年目を迎え、企画した酒類卸「泉屋」(奈良市)は「奈良の酒のブランド力向上を担う取り組み」としている。
同シリーズは、醸造元が異なる5銘柄のボトルやラベルデザイン、価格などを統一し、「奈良の夏冷酒」として販売。ボトルは涼しげなスカイブルーを基調とし、奈良を象徴する鹿をデザインに取り込んだ。
5銘柄は、「春鹿」(今西清兵衛商店=奈良市)▽「豊祝」(奈良豊澤酒造=同)▽「猩々(しょうじょう)」(北村酒造=吉野町)▽「出世男」(河合酒造=橿原市)▽「稲天」(稲田酒造=天理市)。いずれも1本500㍉㍑で1298円。県内の酒類販売店や量販店、道の駅などで販売する。
泉屋の今西栄策社長は「今年も県産米100%にこだわり、すっきりした味わいの冷酒がそろった。それぞれ異なる香りや口当たりを楽しんでほしい」とPRする。問い合わせは同社(0742・26・1234)。
「鹿せんべい」香る入浴剤販売 大阪の企業が開発
大阪府八尾市の化粧品メーカーが、橿原市に事業拠点がある縁にちなみ、奈良を代表する観光名物・鹿せんべいをモチーフにした入浴剤「鹿せんべいの香り」を開発した。「もっと奈良らしく、もっとインパクトのあるものを」と企画。同社の担当者は「社内でも賛否が分かれるほどの挑戦だったが、奈良の地を思い出す香りとして楽しんでもらいたい」とアピールしている。

鹿せんべいの香りを再現した入浴剤のパッケージ(マックス提供)
化粧品メーカーは、「マックス」で、橿原市内の事業所で多くの商品を製造していることから、これまで奈良の特産品を使った石鹼や美容液、ハンドクリームなどを開発してきた。
今回開発した入浴剤「鹿せんべいの香り」は、担当者らが実際に奈良市の奈良公園へ足を運び、鹿せんべいの香りをかぐなどして試行錯誤を重ね、原料である米ぬかの風味を、「パン」や「ほうじ茶」「イグサ」の香りを使って再現。香りを足したり引いたりする作業を数百回繰り返し、2年の歳月をかけて完成させた。色は、やや濁った黄土色で、せんべいの色味を忠実に再現している。
パッケージには「こう見えて大真面目コスメ」と銘打ち、県産の柿の葉や、シャクヤク、大和トウキなど天然由来の保湿成分を配合。1回100㌘の大容量タイプとなっている。
入浴剤「旅ほの香 入浴料シリーズ」としてほかに、白檀などが香る「仏様の嗅いでる香り」、桜の名所として知られる吉野の桜をイメージした「吉野千本桜の香り」も発売。いずれも税込み480円で、県内の土産店などで販売している。
今井町で人力車体験、橿原市がふるさと納税返礼品に、乗車と引き手

人力車の乗車・引き手体験のイメージ=橿原市今井町(同市提供)
橿原市は、江戸時代の街並みが残る重要伝統的建造物群保存地区の同市今井町で、人力車の乗車と引き手の体験ができるチケットを、ふるさと納税の返礼品にしている。観光地で人力車自体は珍しくないが、返礼品とするのは異例で、市が利用を呼びかけている。
同町の街並みに合う人力車が市のPRになるとして昨年12月から返礼品に加えた。もともと町内の喫茶店「今井町見晴らし茶屋『ももや』」が予約制でこの2つの人力車サービスを実施しており、今回の体験チケットでも協力してもらうことになった。
ふるさと納税で3万円の寄付をすると人力車の乗車チケット(2人まで利用可)、9万6千円の寄付をすると引き手の体験チケット(同)が提供される。乗車は写真撮影の時間を入れて42分、引き手の体験は座学や乗車なども入れて2時間15分。
市地域振興課の担当者は引き手を体験し、「人力車は人を乗せてもそれほど重くなく、引きやすかった。風を受けて気持ちよかった」と話す。
今井町は平成5年に国の重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けた。東西約600㍍、南北約310㍍の地区内に江戸時代以降の500の伝統的建造物が立地する。また重要文化財や県指定文化財、市指定文化財がある。
ただ、返礼品のチケットはこれまで一度も利用実績がないといい、担当者は「特に引き手の体験ができることはあまりない。伝統的な街並みの中で貴重な体験をしてほしい」と呼びかけている。
災害時の復旧技術向上を 関西電力送配電、技能発表会を開催
災害で電力供給設備が被害を受けた際の復旧技術の向上を図ろうと、関西電力送配電奈良本部は葛城市の同社北葛城訓練場で技能発表会を開いた。

技能発表会で復旧作業に当たる参加者ら=葛城市
奈良本部管内の2営業所が、それぞれ5人1組のチームで出場。「マンションや商店、一軒家が建ち並ぶ市内で震度7の地震が発生し、配電設備が被害を受けて停電した」との想定で、両チームが復旧作業を開始。作業員らは声を掛け合って安全確認を行いながら、高所作業車の作業台や電柱に上って高低圧線などの修復に当たった。
川人基宏副本部長は「作業員が冷静に判断し、過酷な災害現場であっても安全な方法で確実に作業が行えるよう、現場力の維持向上に努めたい」と話していた。
「ストリートファイター」キャラ「リュウ」 マンホールカード無料配布
人気格闘ゲーム「ストリートファイター」のキャラクター「リュウ」のマンホールカードが8千枚製作され、橿原市で無料配布が行われている。マンホールカードはコレクターの人気が高く、市は観光活性化を期待している。

製作された「リュウ」のマンホールカード
同市とゲーム製作会社「カプコン」(大阪市)は包括連携協定を締結。市は、ふるさと納税の制度を活用したクラウンドファンディングで寄付を呼びかけ、令和5年度にキャラの「リュウ」や「春麗(チュンリー)」など3つのデザインマンホール(蓋)を製作し市内に設置している。
市は今回、日本下水道協会が事務局を務める「下水道広報プラットホーム」に、近鉄大和八木駅前にある「リュウ」のデザインマンホールをあしらったマンホールカードの製作を依頼。マンホールカードは、地域の特色を生かした各地のデザインマンホールを図柄にし、コレクターの人気を集めている。
カードは縦8・8㌢、横6・3㌢。同駅前の「かしはらナビプラザ」1階(同市内膳町)で無料配布している。市企画政策課の担当者は「これをきっかけに橿原市を訪れ、楽しんでほしい」と呼びかけている。
嘱託警察犬 自慢の鼻披露 広陵町で訓練協議会

「足跡追及」部門で臭いを手掛かりに捜索する嘱託警察犬=広陵町
奈良県警の事件捜査や行方不明者の捜索活動に協力する民間の嘱託警察犬による令和8年の訓練競技会が、奈良県広陵町の県第2浄化センタースポーツ広場で開かれた。競技3部門に頭の嘱託警察犬が参加。優れた鼻で臭いを嗅ぎ分ける「敏腕捜査官」らが日ごろの訓練成果を競った。
嘱託警察犬は、警察が飼育している直轄警察犬と異なり、市民らが飼育と訓練を担い、警察からの依頼を受けて捜査や捜索に協力する。県警によると、嘱託警察犬が昨年1年間に現場へ出動したのは86件(犯罪捜査13件、行方不明者らの捜索活動73件)で、奈良市内で行方不明者を発見する事例もあった。

遺留品の発見をアピールする嘱託警察犬の訓練士
12日に開かれた競技会では、①臭いをたどって容疑者の逃走経路や遺留品を探す「足跡追及」(参加19頭)②5枚の布から容疑者の臭気を識別する「臭気選別」(同6頭)③遭難者を探し出す「捜索救助」(同14頭)-の3部門で実施。各部門で優秀な成績をおさめた嘱託警察犬が表彰された。
宮西健至・県警本部長は競技会の参加者らに「警察犬の活躍は県民に安心感を与えるもので、県警にとっても心強い」と述べた。
3部門に出場したあすかドッグスクール(山添村)の訓練士、島田紀子さん(55)は「訓練士が求めることをイヌが喜んでしてくれるところに仕事の醍醐味(だいごみ)を感じる」と話している。
産経新聞社杯奈良市学童野球 山陵クィーンズ、2年ぶり9回目の優勝
第48回産経新聞社杯奈良市学童軟式野球大会兼第67回県学童軟式野球大会奈良支部予選(産経新聞社後援)は最終日の24日、同市の都祁生涯球技場で準決勝と決勝が行われた。決勝では、山陵クィーンズが西大寺ドリームズに大勝し、2年ぶり9回目の優勝を果たした。両チームは夏の県大会に奈良市代表として出場する。
24日の結果は次の通り。
【準決勝】山陵クィーンズ16-3大安寺アパッチライオンズ▽西大寺ドリームズ6-0鳥見ゼブラーズ
【決勝】山陵クィーンズ11-0西大寺ドリームズ
◇23日の結果◇
【2回戦】山陵クィーンズ9-1登美ヶ丘フェニックス▽平城スポーツ少年団5-1帝塚山スポーツ少年団▽都跡スポーツ少年団7-0奈良伏見イーグルス▽鳥見ゼブラーズ3-1奈良北ゴールデンカイト▽五条山レパード16-0山辺スーパーフェニックス▽西大寺ドリームズ7-0高の原ファイターズ
【準々決勝】山陵クィーンズ5-1平城スポーツ少年団▽鳥見ゼブラーズ6-1都跡スポーツ少年団▽西大寺ドリームズ9-3五条山レパード
災害に備え蓄電池寄贈 奉仕団体連絡協が奈良市など3市に
地域の防災・減災力を高めようと、5団体でつくる「北和地域社会奉仕団体連絡協議会」が、奈良、天理、生駒の3市にポータブル蓄電池計5台を寄贈した。

ポータブル蓄電池を寄贈する奈良ロータリークラブの福田会長(中央)ら=奈良市役所
5団体は、奈良ロータリークラブと奈良西ライオンズクラブ、生駒ライオンズクラブ、奈良朱雀ライオンズクラブ、奈良青年会議所。奉仕団体の連携を目的に設立した同協議会の第一弾事業として、会員から募った寄付金により停電時や避難所運営に必要なポータブル蓄電池を自治体に贈ることにした。
14日には奈良市役所に各団体の会長らが集まり贈呈式が行われた。奈良ロータリークラブの福田一郎会長は「社会奉仕を続けている団体が結集すれば新たな展開が生まれる。地震などが多い中、身近にできることとして蓄電池を寄贈した」と話した。
「来季こそ」バンビシャス奈良、シーズン終了を大和郡山市長に報告

シーズン終了を報告した(左から)バンビシャス奈良の加藤真治代表取締役、上田清市長、植田碧羽選手、古牧昌也主将=大和郡山市
プロバスケットボールBリーグ2部(B2)のバンビシャス奈良が、2025|2026のシーズン終了を練習拠点を置く大和郡山市の上田清市長に報告し、来季の活躍を誓った。
バンビシャス奈良は同市内の体育館を練習拠点とする。シーズン中はけが人が多く、18勝42敗でB2西地区7チーム中6位に終わった。
Bリーグは今年9月下旬から抜本的なリーグ再編が始動。競技力や財務基盤を重視したトップリーグのBプレミア、2部のBワン、3部のBネクストの3つへ移行。バンビシャス奈良はBワンに参加する。
運営会社の加藤真治代表取締役、古牧昌也主将(32)と植田碧羽選手(22)が市役所を訪問。加藤氏は「とても苦しいシーズンだった。ただ来場者数も増えて集客数は順調。来シーズンは、プレーオフ進出を目指したい」と決意を語った。
古牧主将は「チームの作り方や戦い方はぶれずにできた。厳しい戦いが続いたが、勝利を手繰り寄せるよう選手たちも成長している」と振り返った。オフシーズンは実家の農業を手伝い筋トレに励むという。
今年1月に特別指定選手として加入した植田選手は「プロの舞台は幼いころからの夢。チームが苦しい場面で助けられる選手となりたい」と抱負を語った。
植田選手からユニホームを受け取った上田氏は「来シーズンは頑張ってほしい」と激励した。
五條で住宅全焼、2人死亡 住人か、1人やけど

火災があった住宅からあがる白煙=21日未明、五條市(提供写真)
21日午前0時ごろ、五條市田殿町で住宅が燃えていると119番があった。県警によると、住宅は全焼し、現場から性別不明の2人の遺体が見つかった。また、住人の男性(75)が背中や腕にやけどを負い、病院に搬送されたが、命に別条はない。
同居する男性の姉2人と連絡が取れておらず、県警は遺体の身元や出火原因を調べている。現場はJR和歌山線隅田駅から南東に約2㌔の山あい。
モーグル日本代表が一日広報大使 中尾選手、自転車のルール啓発

モーグル日本代表の中尾春香選手(右)は車上からDJポリスとして自転車の安全利用を呼びかけた=奈良市のJR奈良駅前
2月のミラノ・コルティナ冬季五輪にフリースタイルスキー女子モーグル日本代表で出場した中尾春香選手(25)=佐竹食品=が19日、県警の「一日自転車安全利用広報大使」に就任し、奈良市内で交通安全の啓発活動を行った。中尾選手は「交通事故で悲しい思いをする人がひとりでもいなくなってほしい。モーグルも交通も安全を守るためにルールがある」と強調した。
16歳以上の自転車の交通違反に対して警察が反則金納付を通告できる青切符制度や安全運転ルールを知ってもらおうと、奈良市のJR奈良駅前で街頭活動を実施。中尾選手は車上で「DJポリス」として、自転車は「車道が原則、左側通行を」と注意を呼びかけた。
中尾選手は自転車の運転で「一時停止に気を付けたい」と話し、モーグルでは「来年の世界選手権でメダルを」と抱負も語った。
県警交通企画課によると、青切符制度が始まった4月からの1カ月間で県内の青切符交付は24件。うちスマートフォンを操作しながら運転する「ながらスマホ」(反則金1万2千円)が15件と最も多かった。
奈良にうまいものあり!ミシュランガイド奈良2026 78件ネット公開

仏タイヤメーカー、ミシュランの日本法人「日本ミシュランタイヤ」(群馬県太田市)は、奈良各地の飲食店やレストランを紹介する「ミシュランガイド奈良2026」を同社のサイトとアプリで公開した。かつて志賀直哉が随筆でつづった「奈良にうまいものなし」の言葉も知られる中、同ガイドは約1年ぶりの情報更新。今回は奈良市を中心に県内78軒を紹介し、うち8軒が新たに掲載された。(西川博明)
最新版「ミシュランガイド奈良2026」は、同社の公式サイト=2次元コード=や公式アプリで13日午後3時半から、無料での公開が始まった。

最高評価の三つ星はなかったが、掲載店78軒のうち、「遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理」と評価された二つ星に奈良市内の4軒、「近くに訪れたら行く価値のある優れた料理」の一つ星に18軒がそれぞれ選出された。一つ星では、町家を改装した店内で地元食材を提供する奈良市の日本料理店「ほしの」が新たに選ばれた。
比較的リーズナブルな値段で「価格以上の満足感が得られる料理」を提供するビブグルマンは11軒。ミシュラン調査員が高く評価する推奨店「セレクテッドレストラン」として45軒(うち新規掲載7軒)、持続可能な食文化に取り組む飲食店「グリーンスター」に7軒が紹介されている。
ミシュランの奈良版は、書籍が発行される東京版や京都・大阪版とは異なり、デジタル版のみでの公開。2022年は特別版として書籍が発行された。
同社の須藤元社長は「奈良を訪れるきっかけとなる食の案内役として、旅の計画から体験までを後押しする」とコメントを出した。
「知ってた⁈ 47都道府県のチョウ」橿原市昆虫館で企画展 7月12日まで

各都道府県のチョウを日本列島地図で紹介している企画展=橿原市
チョウやガを研究する日本鱗翅(りんし)学会が選定するなどした47都道府県のチョウを紹介する企画展「知ってた⁈ 47都道府県のチョウ」が、橿原市昆虫館(同市南山町)で開かれている。
同学会が令和6年、ご当地にゆかりがあるなどの基準で選定。埼玉県と沖縄県のチョウはすでに決まっていた種類を引き継いだ。
会場では日本列島地図で各都道府県のチョウをイラストを使って紹介。標本や選定理由の説明文を展示している。
奈良、高知両県のチョウは「ベニモンカラスシジミ」。羽を広げても2㌢余りの小型のチョウで、奈良の選定理由の説明では「奈良県南部の山岳地域の崖地で局地的に分布している」としている。このほか、滋賀、山梨両県の「オオムラサキ」、日本最大級のチョウで沖縄県の「オオゴマダラ」などを紹介している。
47都道府県のチョウの缶バッジも展示し、同館1階でカプセル玩具(2個入り300円)を販売。同館の担当者は「子供も大人もチョウを知るきっかけになれば」と話している。
7月12日まで。月曜休館。
大和郡山の飲食店と阪南大生コラボ 「戦国スイーツ」秀長感じて

豊臣秀長をモチーフに考案したパフェやワッフルなどの「戦国スイーツ」

戦国スイーツについて説明する阪南大の学生ら
阪南大(大阪府松原市)の学生と、奈良県大和郡山市内の飲食店が協力し、NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」で注目が集まる同市ゆかりの戦国武将、豊臣秀長をモチーフにした菓子「戦国スイーツ」を考案した。豊臣家の家紋の旗を掲げた「わらび餅ドリンク」など5種を制作し、お披露目イベントも開催。学生らは「郡山来訪の思い出に、ぜひ味わってほしい」と呼びかけている。(木村郁子)
大和郡山市と阪南大は令和元年に地域連携協定を締結。昨年度より同大国際学部国際観光学科の学生人が、市内に店を構えるカフェ4店と打ち合わせを重ねた上で、新商品のアイデアを出すなどして、各店舗で提供するパフェやスムージー、ワッフルなど計5種を考案した。
4月27日には、同市観光協会が同市の箱本館紺屋で戦国スイーツのお披露目イベントを開催。学生らが企画した商品の由来などを説明した。
市内のカフェ「きんぎょカフェ」が提供する「石垣ワッフル」(税込み1400円、飲み物付き)は、豊臣秀吉が造らせた黄金の茶室をイメージした抹茶味と、秀長をイメージした黒蜜きなこ味があり、それぞれアイスクリームと白玉団子、わらび餅や小豆とフルーツをトッピングしている。

「石垣ワッフル」は、石垣に見立てたワッフルに秀長をイメージした黒蜜きなこをまぶしている
ジューススタンド「Chiii(チィ)」は、豊臣家の家紋をあしらった旗がたった「もちもち 秀長抹茶きなこスムージー」(同764円)▽チョコレートショップ「フィラメント」は、城をかたどったもなかをのせた「秀長パフェ」(同1200円)と「食べられる歴史、持ち帰る郡山城」をコンセプトにした「石垣ロシェ」(同650円)▽カフェ「和カフェ モリカ」は、大和橘と赤米と黒米の3色団子をはじめ、市産食材にこだわった「秀長の輪 パフェ」(同1540円)|をそれぞれ提供する。
阪南大3年の高松美怜さん(20)は「私たちのアイデアが形になったのがうれしい。郡山を訪れた思い出として、楽しんでもらえたら」と笑顔を見せた。
和カフェモリカの森川佳恵店長(51)は「普段はお年寄りも多いため、甘さも控えめ。学生たちの『クリーム多め』『映える盛り方』の要望は、とても参考になった。1年を通して提供していきたい」と話していた。
産経新聞社杯奈良市学童野球 18チームの熱戦開幕

開会式で入場行進し、グラウンドに勢ぞろいした18チームの選手たち=奈良市の都祁スポーツセンター球技場
第48回産経新聞社杯奈良市学童軟式野球大会(産経新聞社後援)が17日、同市の都祁生涯スポーツセンター球技場で開幕。第67回県学童軟式野球大会奈良支部予選を兼ねており、市内18チームによる県大会出場をかけた熱戦が始まった。決勝戦は24日の予定。
開会式では全チームの選手らが元気よく入場行進。都跡スポーツ少年団の鈴木映翔(すずき・えいと)主将(11)=6年=が「今日まで精一杯練習してきた成果を発揮し、最後の一球まで全力でプレーすることを誓います」と力強く選手宣誓した。

力強く選手宣誓する都跡スポーツ少年団の鈴木映翔主将
17日の試合結果は次の通り。
【1回戦】登美ヶ丘フェニックス6-5大宮ホワイトベアーズ▽高の原ファイターズ4-3飛鳥紀寺スポーツ少年団
【2回戦】大安寺アパッチライオンズ5-3奈良チャレンジャーズ▽奈良ジュニアファイターズ9-2かすみの
【準々決勝】大安寺アパッチライオンズ4-3奈良ジュニアファイターズ
大和郡山RC学童野球 斑鳩少年野球部が9年ぶり7回目の優勝
第31回大和郡山ロータリークラブ(RC)学童軟式野球大会(産経新聞社など後援)は17日、準決勝、決勝が安堵町の安堵中央公園多目的広場で行われた。決勝は、斑鳩少年野球部が三郷北イーグルスを破り、9年ぶり7回目の優勝を果たした。
17日の試合結果は次の通り。
【準決勝】斑鳩少年野球部8-5小泉ファイターズ▽三郷北イーグルス16-0リトルジャイアンツ
【決勝】斑鳩少年野球部6-4三郷北イーグルス
知事杯学童軟式野球、朝和イーグルス(北和)が初優勝
高円宮賜杯第46回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント県大会兼第26回県知事杯争奪選抜学童軟式野球大会(主催・県軟式野球連盟、共催・産経新聞社)は16日、準決勝と決勝、3位決定戦が五條市内で行われた。決勝は、朝和イーグルス(北和)が斑鳩少年野球部(生駒郡)を8対3で破り初優勝を果たした。朝和イーグルスは全日本学童軟式野球大会に県代表として出場する。
決勝以外の結果は次のとおり。
【準決勝】朝和イーグルス9―3山陵クィーンズ▽斑鳩少年野球部10―3王寺コンドル
【3位決定戦】山陵クィーンズ6―5王寺コンドル
藤原道長 自筆の歌碑を建立 春日大社

藤原道長自筆の和歌を刻んだ歌碑=奈良市の春日大社
春日大社(奈良市)を崇敬した平安時代の貴族、藤原道長の功績を顕彰しようと、同大社国宝殿前に自筆の和歌を刻んだ歌碑が建立された。
歌碑は高さ約2㍍の水晶型六角柱で、国産の御影石を使用。大社の崇敬団体で藤原氏の末裔でつくる「藤裔(とうえい)会」が建てた。正面には道長が記した日記「御堂関白記」にある道長自筆の和歌を原文のまま拡大して刻み、他の面は倉本一宏・国際日本文化研究センター名誉教授による解説文などとなっている。
「御堂関白記」には道長の嫡子、頼通が初めて勅使(天皇の使い)として春日大社の「春日祭」に参向したことが記載されている。そこにある「若菜摘む 春日の原に 雪降れば 心遣ひを 今日さへぞやる」という道長の和歌は、雪が降ったことを心配する親心がうかがえる。
春日大社は藤原氏の氏神で、道長らが参詣した。
4月25日に関係者らが参列して歌碑の除幕式が行われた。
【生け花】五月晴れの下で

奈良県華道会提供
濱中香昌=春日流
【花材】丹頂アリウム、ピンクッション、デルフィニウム、ゴッドセフィアナ
【花器】変形花器
【作意】丹頂アリウムの茎の曲線とピンクッションのおもしろい形をいかして生けました。
ゴッドセフィアナとデルフィニウムは若葉と青空を、丹頂アリウムとピンクッションは気持ちのよい自然の中で子供たちが楽しそうに遊ぶ様子を表現しています。
さわやかで活動的な世界を感じていただければと思います。
郡山城天守をCGで復元 かつての姿を壮大なスケールで体感

CGで復元されたかつての郡山城と町並み=大和郡山市
大和郡山市は、国史跡の郡山城跡の雄大なスケールを感じてもらおうと、豊臣政権下で存在した天守をCG(コンピューターグラフィックス)で復元した。かつて存在した城の全貌に触れることができる。
郡山城は天正13(1585)年に戦国武将、豊臣秀長によって大和国・和泉国紀伊3カ国100万石の居城として整備が進められた。秀長死去後の慶長伏見地震で天守は天守台とともに崩落したとされる。その後、豊臣政権下の五奉行のひとりで、慶長5(1600)年の関ケ原の戦いまで城主だった増田長盛が城をはじめ天守を整備した。
CGでは、発掘調査や淀城に移築された天守の古絵図など史料をもとに、増田長盛時代の五重五階の壮大な望楼型天守を復元。近世城郭に詳しい三浦正幸・広島大名誉教授が監修した。
現在、郡山城跡の東多聞櫓(やぐら)で開催中の展覧会「秀長と郡山のあゆみ」の会場内に設置した㌅のタッチ式大型モニターで「デジタルナビ郡山城跡」としてCGを公開している。
モニターには市内の空中写真が映し出され、城跡の曲輪(くるわ)などの遺構や城下町に広がる文化財など郡山城にまつわる情報を見られる。曲輪や石垣は14件、城下町一帯の寺や神社は15件を掲載。また3Dモデル上には、江戸時代の城絵図に基づき櫓や塀などを配置し、柳沢藩政期の郡山城や城下町の姿を再現する。
市まちづくり戦略課文化財保存活用室の小野大輔学芸員は「郡山城の城郭の壮大さ、かつての町並みを感じてもらえたら」と話している。
展覧会は来年1月31日まで(不定休)。入場料一般300円、中学生以下と市内在住・市内に通学する高校生は無料。
墨の魅力を広く発信 墨運堂会長、松井茂浩さんが旭日単光章

さまざまな墨の魅力を語る松井茂浩さん=奈良市の「墨の資料館」
江戸時代から墨を製造する「墨運堂」(奈良市)の9代目として、奈良が誇る伝統産業の発展と発信に貢献してきた同社会長の松井茂浩さん(83)が春の叙勲で旭日単光章を受章した。「何年も残る素晴らしい筆記具」という墨に携わってきた松井さんは「ただただびっくりした」と、謙虚に受け止めた。
若い頃は営業職を務めた。墨の製品を宣伝するために全国各地を回るとともに墨についてさまざまなことを学んだ。
平成4年に社長に就任すると、工場を新装・改築し、大規模な設備投資を実施。奈良市で作られる「奈良墨」が国内の墨の多くを占めるものの、書道人口の減少や後継者不足により業界は縮小傾向となる中、工場敷地内に墨の歴史や製造工程を紹介する「墨の資料館」と、奈良の伝統工芸を集めた「がんこ一徹長屋」を開設した。
「墨を多くの人に見てもらいたかった。伝統工芸と抱き合わせることで訪れる人を増やそうと思った」と振り返る。ピークには年間約4万人が訪れたという。
墨の歴史は古代中国にさかのぼり、やがて日本にも伝来。正倉院に残る写経や出土した土器、木簡に古代の墨書を今も見ることができる。
「墨と筆さえあれば文字が書け、絵も描ける。墨は利便性も、耐久性もある。何年も残る墨のような素晴らしい筆記具は世界中探してもないのでは」
奈良墨は艶のある漆黒の色味が特徴。松を燃やしてできる煤(すす)を使う松煙墨ではなく、室町時代に興福寺で植物性油の煤を使った油煙墨がその最初とされ、次第に名が高まった。
そんな墨の魅力を広く発信しようと、会社設立50周年を記念し、墨だけに絞った大規模な「墨展」を平成12年から15年にかけて全国7カ所で開催。さまざまな形や品質の墨を紹介し、好評を博した。
「みんな喜んでくれ、やってる方も面白かった。何年かに一度やってくれと言われたが、なかなか大変で…」
妻の玲月(れいげつ)さんは書家で、産経国際書会の副理事長を務めている。「私以上に受章を喜んでくれているのでは」と笑った。
奈良「正論」懇話会 阿比留瑠比・論説委員「改憲 次の参院選が勝負」

高市政権を語る、阿比留瑠比氏=奈良市内
奈良「正論」懇話会の第99回講演会が11日、奈良市のホテル日航奈良で開かれ、産経新聞論説委員兼政治部編集委員の阿比留瑠比氏が「高市政権と日本の行方」と題して講演した。
阿比留氏は、発足から半年を迎えた高市早苗政権について、安倍晋三元首相が目指した戦後レジームからの脱却と同じことに挑戦していると分析。武器輸出の解禁や「国家情報会議」の創設、皇室典範改正などに続き、「いずれは憲法改正に取り組むと思っている。次の参院選が勝負をかけるときとなるだろう」と見解を述べた。
首相就任まもなく公明党が連立から離脱したにもかかわらず、2月の衆院選で自民が単独で316議席を獲得する大勝を収めた流れにも触れ、「高市首相の誕生は国民と時代の要請があったのだろう。天運がある」と振り返った。
興福寺の52の秘密知って 五重塔再建600年記念で出版
約120年ぶりの大規模修理が進む興福寺(奈良市)の国宝・五重塔の再建600年を記念する同寺監修の書籍「興福寺のひみつ52」(東京美術)が出版された。国宝・阿修羅(あしゅら)像や塔の心柱、お寺の生活などの秘密が記され、同寺に誘われる一冊となっている。

興福寺のの秘密知って 五重塔再建600年記念で出版
仏像については東京国立博物館の浅見龍介副館長、児島大輔保存修復室長が執筆。歴史、伽藍(がらん)などについては興福寺の多川良俊副貫首、辻明俊執事長が書いた。
「阿修羅像はどこにいた?」では、現在国宝館に安置している同像はもとは失われた西金堂にあり、群像の一体として脇役だったことについて説明。現在は合掌する姿だが、修理前に撮影された明治の写真も掲載しており、往時の姿にも思いをはせさせる。「心柱の不思議」では五重塔の心柱が心礎から相輪までつながっている一方で、三重塔(国宝)の心柱は二層目から立ち上がっていることを紹介。また、東京スカイツリーに応用された揺れに強いという構造にも触れている。
さらに、「お寺の生活」ではデスクワークも多い現在の僧侶の日常について記していて、興味深い。
1冊2750円(税込み)で販売。


































