こだわりの一杯 大学生が提供 「てんだいフェスタ」コーヒーバトル

来場者にこだわりのコーヒーを提供する学生=天理市
天理大の学生が運営を担い、天理市の生産者や事業者が天理駅前広場「コフフン」に集う「てんだいフェスタ」が開かれた。天理大など計4大学の学生らによるコーヒーバトルもあり、会場は盛り上がった。
同フェスタは、地域のにぎわい創出と学生のキャリア支援につなげようと天理市が主催。10回目となった昨年12月6日には、特産品の販売が行われ、飲食店のブースも並んだ。
コーヒーバトルには天理大、近畿大、大阪商業大、韓国の南海(ナムヘ)大が参加。地域活性化のツールとしてコーヒーやカフェについて学ぶ学生らが、こだわりの一杯を提供した。来場者投票で1位に選ばれた天理大と南海大には、副賞として天理ラーメンなどが贈られた。
南海大1年生のヤン・ヒホさん(19)は学内のカフェを運営。コーヒー豆を抽出する時間を細かく調整するなど工夫を凝らし「自分たちが作ったコーヒーを気に入ってくれてとてもうれしい」と喜んだ。
次回のてんだいフェスタは3月に開催予定。コーヒーバトルも行われる。
奈良市新ごみ処理施設の調査 特別委で予算修正案可決
奈良市の新ごみ処理施設(クリーンセンター)の建設について検討する市議会特別委員会が2日開かれた。継続審査となっている建設候補地の調査費を盛り込んだ一般会計補正予算案の修正案が提案され、賛成多数で可決された。建設計画の見直しを求める請願についても採択を決めた。
修正案は候補地の七条町、北之庄町、大和田町の3カ所を比較検討する調査費8600万円を盛り込んだ補正予算案に対し、七条町の調査費を除き6100万円とする内容。請願は七条町の選定過程などの検証を求めている。
また特別委では、明治地区自治協議会が神殿町周辺の調査受け入れを検討する考えを示した提言を撤回したことについては尊重すると確認した。
3候補地に加え神殿町周辺を「検討地」として事前調査対象とするよう市に答申した建設計画策定委員会は先月29日の会合では、結論を持ち越している。
「日本一目指す」智弁学園が5年ぶり15回目のセンバツ出場
第98回選抜高校野球大会の選考委員会が30日大阪市内で開かれ、奈良県内からは智弁学園(五條市)の出場が決まった。県勢の出場は2年連続で、智弁学園は5年ぶり15回目の出場となる。「21世紀枠」の近畿地区候補校だった郡山(大和郡山市)は出場を逃した。大会は3月19日に兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕する。
智弁学園「日本一目指す」

甲子園出場が決まり、跳び上がって喜ぶ智弁学園の選手ら=五條市
智弁学園では、手塚彰校長がインターネットの選考委ライブ配信を見守り、午後4時すぎに選出されたことが明らになった。
手塚校長はグラウンドに向かい、野球部選手に報告。「みんなの絶ゆまぬ努力が最高の形になった。選ばれたからには甲子園でしっかり勝利をつかみにいきましょう。わが智弁学園の底力を全国に見てもらいましょう」と激励した。
昨年の夏は、奈良大会決勝で天理に2-3で惜敗し、甲子園出場を逃した。秋季近畿大会では決勝まで進んだものの、神戸国際大付(兵庫)に6-7と同じく1点差で敗れた。角谷哲人主将は報道陣に「日本一を目指してやっていきたい。守備力がまだまだだと思うので、もっと鍛えていきたい。メンタルも大事にしたい」と話した。
小坂将商(まさあき)監督は「決まるまでは落ち着かない部分もあったが、選んでいただいたので、5年前のベスト8以上に行けるよう頑張りたい」と抱負を語った。
郡山、21世紀枠で出場ならず

「夏に向けて頑張ろう」とチームメートに声をかける田副皓大主将=大和郡山市の県立郡山高校
郡山に吉報は届かなかった。それでも、田副皓大(たぞえ・こうた)主将は「落ち込んではいない。夏の甲子園に向けて前を向いて頑張りたい」と表情を引き締めた。
岡野雄基監督は「候補になったことで選手はOBや卒業生、地域の人の応援を肌身で感じていたはず。地方大会で戦い抜いて出場する他校と比べて、自分たちに足りない技術やフィジカルなどを改めて感じ、成長できる機会となった」と話した。そのうえで、「粘り強くチャンスをもぎ取れるようなチームを選手たちと作っていく」と夏に向けての意気込みを語った。
県高野連会長を務める同校の村井博樹校長は「智弁学園は打力、守備力も高く、監督がかける熱い思いがあり、優勝が狙えるチーム。選ばれたことがうれしいし、期待している」と述べた。
「吉野葛の製造技術」 登録無形民俗文化財に 文化審答申
国の文化審議会は、吉野地方を中心に伝承され、和菓子などで知られる吉野葛(くず)の製造技術を登録無形民俗文化財に登録するよう答申した。県内では初の登録無形民俗文化財となる見通し。

乾燥中の吉野葛(文化庁提供)
マメ科のつる性多年草のクズは、冬に光合成により生成したデンプンを根に蓄える。吉野葛の製造では冬から春にかけクズの根を採取。細かく砕いて水で洗い流しながらデンプンを取り出し、乾燥させて「粗葛」とする。これを冷水にさらし不純物を取り除く「吉野晒(さら)し」を繰り返して行い、白色の葛粉を完成させる。技術は現在、宇陀市や御所市で伝えられている。
吉野葛は17世紀に製造が始まった。吉野晒しは手作業による伝統的な製法が継承されており、国内のデンプンの抽出・精製技術の変遷を知る上で貴重という。
葛は葛切りや葛餅のほか、料理のとろみづけなどにも使われている。県豊かな食と農の振興課の担当者は「吉野葛が奈良の歴史文化とともに食文化としてさらに注目されるようになってほしい」と話している。
読みたい本を気軽に検索 天理・柳本小、図書館リニューアル

タブレット端末で本を探す児童=天理市立柳本小学校
読書習慣をつけてもらおうと、天理市は市立柳本小学校の図書室をリニューアルした。蔵書を整理し、学校図書データと連動するアプリ「ぽけっと図書館」を導入。貸与されたタブレット端末で本の検索ができるようになり、児童の読書に対するハードルが下がったという。市は来年度以降も市立小中学校の図書室のリニューアルを進める予定。
同市には学校司書は配置されておらず、各学校の教職員とボランティアが図書管理や整理を担っている。同小の蔵書約5900冊の整理には、天理市立図書館の司書やボランティアが協力。分類ラベルをはがして新たなシールを貼るなどした。傷みが激しい本は処分し、新しい本を購入。本を探しやすいよう図書室のレイアウトも工夫した。
アプリの導入に伴い、各自のタブレット端末で本を探すことが可能になり、中休みの時間に図書室を利用する児童も増えたという。また、本に貼ったバーコードを読み取って貸し出しや返却ができるようになり、職員の負担も軽減した。
昨年11月に公開された4年の国語の授業では、児童20人が各自のタブレット端末で授業と関連する本を検索。目当ての本を見つけると、図書室に移動して次々と手に取った。女子児童(10)は「探しやすくなり、本を借りて読むのが楽しみ」と笑顔を見せた。
天理市立図書館の高橋樹一郎館長は「子供たちにとって出合う本が一生の宝物になるかもしれない。一冊でも多く本に親しんでもらいたい」と目を細めた。
金峯山寺 「文化財防火デー」にあわせて防火訓練

金峯山寺で行われた防火訓練=吉野町
「文化財防火デー」(1月26日)を前に、世界遺産の吉野山の金峯山寺(吉野町)で22日、防火訓練が行われ、吉野消防署や寺自衛消防隊の隊員ら計約人が参加した。
訓練は乾燥注意報発令中に改修工事中の蔵王堂東側から出火し、周辺の建築物に延焼する恐れがあるとの想定で実施した。通報を受けて駆け付けた吉野消防署や大淀消防署の隊員らが連携して避難誘導をし、文化財の搬出や放水による消火活動を行った。
五條良知管領(住職)は「こうした訓練を重ねることで、大きな国の宝である文化財を守らねばならない」と話していた。
古民家を移住体験施設に 近大生の改修案に活性化期待 吉野町

移住体験施設に生まれ変わる永井邸(後方)と楠部のどかさん=吉野町
吉野町が所有する古民家「永井邸」(同町上市)を移住体験施設に再生するデザインコンペで、近畿大学建築学科4年の楠部のどかさん(22)の案が選ばれた。町民と移住者らが集う場を意識したという楠部さんは「町の活性化につなげてもらえたらうれしい」と期待を寄せる。案をもとに改修が行われる予定。(木村郁子)
旧永井邸は、約130年前の建築とされる木造2階建てで延べ床面積約120平方㍍。傾斜地を利用した「吉野建」と呼ばれる独特の建築様式が特徴だ。かつては事務所として使われ、すでに改装されている。
事務所の契約終了に伴い、町は関係人口の創出や移住・定住促進を目的とした「移住体験施設」としての整備を計画。包括連携協定を締結する近畿大学に、学生らの発想を生かしたデザイン案を依頼。「吉野の『木』『人』『自然』に包まれて」をテーマに、アイデアを募集した。現地説明会や見学会を経て、6件の改修案が寄せられた。

庭を囲むように緩やかな階段状の屋根を設けた模型
昨年9月の公開審査では、学生がスライドを用いてデザインの狙いなどをプレゼンテーション。中井章太町長らが審査した。
緩やかな階段状の屋根で星空を眺められる演出や、キッチンにカウンターバーを設けて町民と移住者らが集う場を創出するなど工夫を凝らした楠部さんのデザイン「渡」に決まった。
中井町長は「コンパクトなキッチンカウンターは、町民らが町の魅力を伝える場にもなり得る。発想力や図面の多さにも熱量を感じた」と説明した。模型や細部にわたる計7枚のデザイン案を提出し、プレゼンに挑んだ楠部さんは「実際の建物まで手掛けられるデザインコンペはめったにない」と喜んだ。
町内に設計工房「校倉」を構える一級建築士の皆地良祐さんが、耐震性などを考慮し、案に沿って改修。住民からの寄付金1500万円を改修費に充てる。
【安倍氏銃撃事件】公判に毎回行列 平均10・7倍

昨年10月から約3カ月間、奈良地裁で計16回開かれた山上徹也被告(45)被告に対する公判の開催日は、奈良市の奈良公園春日野園地では朝から一般傍聴券を求める人たちで毎回行列ができた。奈良地裁によると、公判があった16日間で延べ5600人が並んだという。

判決公判の傍聴券の抽選券を求めて列を作る人々=21日午前、奈良市の春日野園地(渡辺大樹撮影)
抽選に当たり、傍聴券を手に入れることができた人の当選倍率は、1日当たりの平均で10・7倍。最も狭き門だったのは初公判(昨年10月28日)の22・7倍で、21日の判決公判が22・1倍、山上被告に検察側から無期懲役が求刑された第15回公判(昨年12月18日)の16・1倍が続いた。
一方、最も倍率が低かったのは、第6回(昨年11月6日)の4・2倍だった。
【安倍氏銃撃事件】無期判決に一般傍聴者「妥当」「残念」さまざまな意見

山上徹也被告を乗せて奈良地裁を後にするワゴン車=21日午後、奈良市(川村寧撮影)
令和4年7月、奈良市で参院選の街頭演説中だった安倍晋三元首相=当時(67)=を手製の銃で殺害したとして、殺人などの罪に問われた山上徹也被告(45)の裁判員裁判で奈良地裁は21日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。法廷の場で判決を聞いた一般の傍聴者らからは「妥当」「残念」といったさまざまな声があがった。
初めて一般傍聴席の抽選に参加し、当選して法廷を傍聴したという大阪市の自営業の女性(46)は「殺人はどんな事情があっても許せない事件。妥当な判決だと思う」と感想を語った。法廷で見た山上被告の様子は「伏し目がちで、無気力だと感じた」といい、弁護側による懲役年以下の主張は「自己中心的な動機の殺人犯なので、量刑を軽くするのは何でなのかなと思った」とも指摘した。
一方で、判決に不満を述べる一般傍聴者もいた。
過去に婚約者が旧統一教会の被害を受けたという京都市内の寺院の男性住職(67)は「司法が判断した結果だが、個人的にショック。もう少し(量刑が)ゆるい判決であってほしかった。残念」と述べた。
地裁周辺では、山上被告の量刑の減軽を求める文面を書いた大きな紙を掲げる人の姿もあった。
民間との複合新庁舎を断念 橿原市の市役所本館跡地 建設構想見直し
橿原市の亀田忠彦市長が、解体・撤去された市役所本庁舎本館の跡地(同市八木町)で、民間施設との複合施設として新庁舎を建設する構想を断念したことが分かった。市役所の各部署は複数の市施設に分散しており、公費を抑えて各部署を集約する本庁舎を建設する予定だった。複数の企業に意見を聞いたところ、市が想定する規模の庁舎建設を可能とする意見がなかったためで、建設構想の見直しが迫られる。(張英壽)

芝生広場になった橿原市役所本庁舎本館跡=同市八木町
昭和36年に建設された本庁舎本館は現行の耐震基準に適合しないことから、昨年3月までに西棟、西館とともに解体された。
本館などに入っていた各部署は、本庁舎東棟のほか、約200㍍北の分庁舎(ミグランス)、約1㌔南のかしはら万葉ホール、約3㌔北東のリサイクル館かしはらなどに分散。市長室は東棟、議会は万葉ホールに移った。本館の跡地は芝生広場にしたが、戸惑う市民もおり、移転先を記した看板が設置されている。
亀田市長は民間活力を導入して公費負担を極力抑える形で新本庁舎建設を目指し、令和6年3月から検討を開始した。本館跡地に民間施設との複合施設として新本庁舎を建設し、本館などにあった部署のほか、もともと別の施設にある部署の集約を構想。今年3月までに複合施設の基本計画を策定するとしていた。
■「可能」民間ゼロ
実現に向けて市は昨夏、民間から広く意見を聞き、その反応を探る「サウンディング調査」を実施し、設計や建設、不動産開発などの社が参加した。
跡地は近鉄大和八木駅から徒歩約5分。市は民間資金を使って市負担ゼロで複合施設を整備し、床面積約8千平方㍍の庁舎を賃貸借で入居させる形を想定して調査。ところが、市負担ゼロでできる庁舎の規模について聞いたところ、床面積8千平方㍍で可能とした企業はなかった。床面積を縮小すれば2社がそれぞれ宿泊施設、商業施設の可能性があるとしたが、事業が成立する庁舎規模として4千平方㍍、1千平方㍍と回答。床面積縮小や市負担ゼロという条件の変更をしても可能性がないとしたのは3社だった。
市は、昨年12月15日に開かれた新庁舎建設を扱う市議会特別委員会で調査結果を報告。亀田市長が、この方式による新庁舎建設を断念する意向を表明した。
亀田市長は取材に「分散している部署を収めるには約8千平方㍍(の床面積)は必要」と説明し、「費用を抑えて建設する知恵を絞らないといけない。できるだけ早く方向性を示そうと思うが、見通しはつかない」と話した。
受験生を盗撮・痴漢から守れ! 駅のエスカレーター横に防止ミラー設置

エスカレーター横の鏡に「あなたの盗撮見られていますよ」のステッカーを貼る奈良大付属高校の女子生徒ら=奈良市の近鉄大和西大寺駅
県警は、県内有数のターミナル駅である近鉄大和西大寺駅の上りエスカレーター3カ所の壁面に「鏡」を県内で初めて設置した。受験生をはじめとした女性らを狙った盗撮や痴漢などの性的被害を未然に防ぐ心理的な要素を取り入れた新たな対策としている。
県警生活安全企画課や奈良署によると、エスカレーター壁面の鏡を設置する盗撮・痴漢対策は、隣接する大阪府や京都府が先行的に実施している。エスカレーター利用者らが鏡を見ることで横を見る行動が生じ、後ろにいる〝盗撮犯〟らが犯行をしづらくなる効果が期待できるという。
県警犯罪抑止対策室の港淳平室長は「自発的な行動を促す『ナッジ』という行動経済学の知見を取り入れた新たな盗撮対策」と説明。過去に盗撮被害が集中したという近鉄大和西大寺駅で、近畿日本鉄道(大阪市)の協力を得て、昨年月から鏡の設置を始めた。
設置から約1カ月を検証したところ、エスカレーター3カ所で横(鏡)を見る人の割合が設置前より大幅に上昇し「一定の効果がある」(県警)とみている。
同駅の鏡には「stop!盗撮」「あなたの盗撮見られていますよ」といったメッセージや、監視する「目」などのデザインが施されたステッカーも貼られている。奈良大付属高校美術部に所属する生徒らがステッカー作製に協力した。
県警によると、受験シーズンになると、SNSなどで痴漢をあおる書き込みが増え、受験生らを狙った犯罪被害も懸念されている。
同部の1、2年の生徒が16日、同駅の改札前で「盗撮・痴漢にご注意を」と書かれたティッシュやチラシを配り、駅利用者らに注意を呼びかけた。県警はスマートフォンやタブレット端末の画面に「ちかんです 助けてください」と表示する機能がある防犯アプリ「ナポリス」をPRした。
ステッカーなどのデザインを手がけた生徒の1人で2年の山田真実さん(17)は「みなさんの意識が高まり、自分や他の人の身を守ることにつながれば」と期待を寄せた。同部顧問の中井文平教諭(47)は「生徒らの良い学びになった」と話した。
王寺町観光協会、受験生応援 「合格だるまストリート」開催

王寺町の達磨寺で行われただるまの祈禱会
王寺町観光協会は、受験シーズンにあわせて受験生を応援しようと、町内各地で合格祈願のだるまを並べる恒例の「合格だるまストリート」を実施している。
3月15日までの期間中、同協会や町内のショッピングセンター「りーべる王寺東館」、ホテルなどに計100個のだるまを応援メッセージとともに設置する。
今月9日にはだるまの一斉祈禱会が達磨寺(同町)で行われた。町の公式キャラクターの雪丸などが見守る中、町商工会をはじめ、奈良交通、JR西日本などの参加団体が祈禱を受けただるまを受け取った。
同町のJR王寺駅には特大のだるまが設置され、達磨寺本堂では絵画や彫刻、掛け軸などを展示する特別展も合わせて開かれる。
同協会の担当者は「受験生をはじめ、資格取得などさまざまに頑張る人を町を上げて応援したい」と話している。設置場所などは同観光協会ホームページ=2次元コード=で。

災害時に観光客を安全誘導 奈良大がもちいどのセンター街の避難マップ

避難マップのパネルを手にする学生ら=奈良市
阪神大震災から31年となるのを機に奈良大学の学生が、県内で最も古い商店街とされる「奈良もちいどのセンター街」(奈良市)を訪れる観光客らに役立ててもらおうと、避難マップや外国語の誘導案内パネルを作った。昨年12月に商店街の店主らにお披露目し、災害時の心構えや準備などについてもプレゼンテーション。同大は来年度以降も防災の取り組みを続ける意向で「取り組みを奈良市全体に広げていきたい」としている。(木村郁子)
同センター街は近鉄奈良駅に近く、国内外から多くの観光客が訪れる。店舗数は102店。商店街周辺には入り組んだ細い路地があり、土地勘がない人は災害時の避難に時間がかかる可能性があるという。
令和6年に、同大社会学部総合社会学科の学生らが店主らに防災に関するアンケートをしたところ、知りたい情報の上位は複数回答で、外国人観光客の誘導方法(48%)、観光客への対応の仕方(45%)、避難経路(40%)が占めた。
アンケート結果を踏まえ、昨年6月から同学科2年の11人がフィールドワークを行い、避難所▽トイレ▽自動体外式除細動器(AED)▽自動販売機▽コンビニエンスストア|などの位置を記したマップを作成。避難場所までの歩数や所要時間も記した。またマップに対応する英語、中国語、韓国語の誘導案内パネルも作った。
プレゼンでは、災害で避難する際は店のスタッフがブレーカーを落とすなどの心構えや、段ボールを活用した簡易トイレや即席ヘルメットといった防災グッズを紹介。塩谷淳さん(20)は地震で損壊する危険性がある大きな看板や木造の建物を避けて避難できるようルートを作ったとし、「犠牲者を増やさないようマップを役立ててもらえたら。災害に対する意識を高めてほしい」と話した。
奈良もちいどのセンター街協同組合の魚谷和良理事長(66)は「観光客を安全に避難所まで誘導できるよう、商店街全体で情報を共有しながら、おのおのが『まち』を守る意識を高めたい」と力を込めた。
王寺工業高生、 ピザ窯、災害備蓄食のアレンジレシピを披露

自作した焼き鳥台でせんべいを焼く生徒=王寺町
県立王寺工業高校は奈良県王寺町防災士ネットワーク会と合同で防災訓練を行った。訓練では生徒らが「モノづくり」の技を生かして作ったピザ窯のほか、災害備蓄食を使ったアレンジレシピを披露した。
同校機械工学科3年の生徒6人は、授業の課題研究のテーマに防災を選択。令和6年の能登半島地震で被災した石川県立羽咋工業高校の生徒らに、避難所の生活で「困ったこと」をヒアリングした。「水がなかった」「防災食が味気ない」「温かいものが食べたかった」といった声を受け、ピザ窯作りに取り組んだ。
ピザ窯は一般的なドーム形ではなく箱型にレンガを積み上げ、L字型に溶接した鉄板を組み合わせて熱が対流するよう工夫。ピザ窯を応用し、鉄板などを用いた焼き鳥台とプレス機も作った。昨年10月の文化祭で試食を提供し、保護者や在校生に好評だったという。
災害備蓄食のアレンジレシピは、アルファ米とツナや焼き鳥の缶詰、トマトジュースなどを使ったケチャップライスなど4種類。生徒らは、温めたアルファ米に片栗粉を混ぜて団子状にし、間伐材や廃材で火をおこした焼き鳥台でプレス機を使ってせんべいやライスバーガーを作った。しょうゆの香ばしい匂いが漂い、試食した生徒からは「おいしい」と好評だった。
3年の藤中幸弥さん(18)は「避難所での生活が長引いた場合を想定してレシピを考えた。食べる楽しみを感じてもらえたら」と話していた。
訓練では、参加者がテントや段ボールベッドの組み立ても体験した。
近大奈良病院が指定辞退 救命救急、人材確保困難 重症受け入れは継続

近畿大学奈良病院=生駒市
近畿大学奈良病院(生駒市)は14日、救命救急センターの指定辞退届を県に提出したと発表した。救命救急医の確保が困難なためで、指定は3月31日まで。重症患者の受け入れは継続する。
平成15年に救命救急センターの指定を受け、令和7年度は12月末段階で約3300人の入院患者を受け入れている。全国的に救命救急医が不足する中、近畿大学病院(堺市)からの医師派遣が困難となり、安定的な維持が困難になったとしている。
4月以降はICU(集中治療室)8床を休床し、救命救急センター24床を継続的な高度管理を要する重症患者の病棟「ハイケアユニット(HCU)」に転換する。
厚生労働省のホームページによると県内の救命救急センターは、ほかに県立医大病院(橿原市)、県総合医療センター(奈良市)の2施設。
◇
近畿大学奈良病院の地元、生駒市の小紫雅史市長は15日の臨時記者会見で、指定辞退に「衝撃を受けている」としつつも「真夜中も対応する救急は、働き方改革の中での医療体制でなかなか難しい面もある」と一定の理解を示した。
小紫市長は、近大奈良病院と引き続き連携する意向を示し「患者に影響が出ないように生駒市立病院が対応できるものは対応していきたい」とも述べた。
首相就任後初のお国入りに法隆寺周辺も〝高市フィーバー〟

法隆寺参道を進む韓国の李在明大統領を乗せた車列=斑鳩町(安元雄太撮影)
高市早苗首相は14日、来日中の韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領とともに斑鳩町の世界遺産・法隆寺を視察した。同町は高市首相の地元選挙区でもあり、就任後初のお国入りとあって、両首脳の姿を一目でも見ようと、法隆寺参道には多くの見物客らが集まり、歓声もあがった。県警なども同寺周辺で厳重な警戒態勢を敷いた。
高市首相と李大統領は午前9時すぎから約1時間、法隆寺を視察した。法隆寺は現存する世界最古の木造建築物で知られ、朝鮮半島を経て日本に伝わった建築様式が用いられている縁もあり、会談の場所に選ばれた。
参道には朝早くから約100人の見物客が集まり、黒塗りの車からガラス越しに笑顔で沿道に手を振る高市首相の姿もみられた。
沿道の最前列で「早苗ちゃーん」と大声をあげていたのは三郷町の松岡広洋さん(75)。高市後援会の会員で長年の「高市ファン」といい、この日午前6時半ごろから法隆寺前で待機していた。高市首相の姿を見て「体が心配やけど、健やかな笑顔で手を振っていただき、ありがたかった」と喜んだ。「和を以て貴しと為す」と記された十七条憲法をつくった聖徳太子ゆかりの同寺で、両国首脳が「協力し合ってよりよい日韓関係を結んでほしい」とエールを送った。
同じく沿道からスマートフォンで車内から手を振る高市首相の姿を撮影していた斑鳩町の無職女性(67)は「撮った写真をずっと保存しておきたい」と満足そうな様子だった。

高市早苗首相の言葉が記された商品「高市てぬぐい」を見せる観光案内施設「法隆寺iセンター」の担当者=斑鳩町
参道沿いにある観光案内施設「法隆寺iセンター」の担当者らは、施設で販売している「高市てぬぐい」(税込み2200円)を額に入れて、沿道から声援を送った。手ぬぐいには昨年の新語・流行語大賞にもなった「働いて働いて働いて…」や自民党総裁選で語った「奈良の女」などのキーワードが記されている。施設職員の吉川一郎さんは「車内から高市首相が手を振ってくれたので、てぬぐいも見ていただいたのではないかと思う」と話した。
法隆寺周辺の道路では13日の奈良市内と同様、県警など全国の警察本部の警察官らが一定間隔で立ち警備に当たった。参道で見物に訪れた一般客らに気を配り「(見物場所を)譲り合ってお願いします」「もうすぐ(高市首相らの)車が来ます」と呼びかける警察官らの姿もみられた。

法隆寺を訪れた高市早苗首相(手前左)と韓国の李在明大統領(同右)=斑鳩町(代表撮影)
◇李大統領「教科書で見た」 金堂壁画に興味
李大統領は法隆寺で古谷正覚住職の案内を受けながら、釈迦三尊像(国宝)が安置された金堂(国宝)などを視察。昭和24年に火災で焼損し収蔵庫に納められている金堂壁画(重要文化財)も見学した。
同寺によると、李大統領は特に、「教科書で見た」などと金堂壁画に興味を示していたという。
金堂壁画は7世紀末~8世紀初め頃に描かれた釈迦や阿弥陀、弥勒(みろく)、薬師の浄土図などがあり、中国・敦煌(とんこう)の壁画などと並ぶ仏教絵画の傑作として知られた。だが、昭和24年1月に火災で焼損。現在は金堂に再現した壁画がはめ込まれ、元の壁画は焦げた柱とともに収蔵庫で保管している。
奈良で日韓首脳会談 「新たな一歩を」 高市首相地元で期待の声

日韓首脳会談の会場となったホテルの前に集まった人たち=奈良市(安元雄太撮影)
高市早苗首相の地元・奈良で13日開かれた韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領との日韓首脳会談。会場となったホテル前などに集まった人や県内の自民党関係者は奈良市での首脳会談の開催を歓迎するとともに、両国の友好や協力を深める機会につながればと期待を寄せた。
沿道で大統領の到着を待っていた奈良市の40代の無職女性は「日韓関係がどのように変わるのか見届けたい。中国との関係性が悪化する中、韓国とは戦中戦後の軋轢を解消して新たな一歩を踏み出してもらいたい」と話した。奈良市役所の女性職員(53)は日韓の友好関係を築くことを期待しているといい、「さまざまな外交課題があると思うが、しっかりと解決し強い日本を実現してほしい」とエールを送った。
地元で高市氏を支える「高市早苗総理大臣を熱烈に応援する会」の安東範明会長(県医師会会長)は「医療は国境を越えて協力が求められる分野。両国の交流が深まり、医療や公衆衛生の分野でもよりいっそうの協力が進むことを期待している」と力を込めた。
自民党県連幹事長の疋田進一県議は「奈良県で日韓首脳会談が行われたことは誉れ」と歓迎し、「中国をはじめ国際情勢が混沌とする中、隣国の韓国と緊密な関係を持つことはとても大切だ」とコメントした。
職場が近くにあるという奈良市の会社員、崔圭宇さん(66)は「大統領が奈良に来てくれてすごくうれしい」と笑顔を見せた。今回の会談を「互いの距離がさらに縮まるような機会にしてほしい」とした。

県文化会館前に掲げられた歓迎のメッセージ=奈良市
観光で訪れた台湾の大学生、林興瑋さん(20)は、首脳会談に合わせて県が設置した歓迎のメッセージにカメラを向けていた。「シカを見たくて来たが、首脳会談が行われているのは知らなかった」としつつも、「日韓両国だけでなく、台湾も一緒に仲良くできれば」と話した。
天理駅前広場コフフンに井戸を設置 災害時には生活用水として活用

駅前広場に設置された井戸から水をくみ上げる親子=天理市
天理駅前広場コフフン(天理市)に防災井戸「オアシスコフン」が完成した。普段は子供たちの水遊びの場として、災害時にはトイレや洗濯などの生活用水として井戸水を利用できる。
駅周辺整備に合わせ平成11年に実施したボーリング調査で、地下水脈の存在が判明。広場には子供向けの遊具があり、猛暑が続く夏に安全に外で遊んでもらいたいと市が井戸を掘ることにした。
昨年9月から整備を始め、水源のある地下約8㍍まで配管を埋設。地下水をポンプでくみ上げる防災井戸を設置した。災害時には豊富な井戸水を供給できるという。飲用には適さないが、生活用水としての基準は満たしている。今後は年1回水質検査を行う。
昨年12月には井戸の水くみ体験やスーパーボールすくい体験が行われ、家族連れらが参加。手動ポンプから水がくみ上げられると、子供たちから歓声が上がった。市の担当者は「夏の暑い日も安全に外遊びを楽しんでほしい」と話した。
令和6年1月の能登半島地震では長期にわたり断水が続き、地域の住民らが井戸水や湧水を開放し、生活用水を確保。国土交通省は昨年3月、災害時の代替水源確保のための実効的な取り組みとして、各自治体に災害用井戸や湧水の登録などを推進するよう促すガイドラインを発表している。
将来は「町長になるのもいいかな」児童が〝公務〟を体験 三郷町

決裁印をもらう秘書役の木谷慎一郎町長(右)=三郷町役場
三郷町で、児童が町長の公務を体験する「子供町長」イベントが開かれた。町立小学校5、6年の児童10人が参加し、議場で「もし町長になったら何をしたいか?」という考えを発表したり、一日町長として書類に決裁印を押したりした。
町は子供たちに郷土愛を育んでもらい、地域社会の一員として町政への理解や関心を深めてもらおうと、定期的にこうした体験イベントを実施している。
議場では一日町長のたすきをつけた児童が一人ずつ登壇し、町長として手掛けたい町政のアイデアを披露した。「誰もが知る有名な町にしたい」や「たくさんの人に来てもらえるグルメの町」「横断歩道を増やして交通事故のない町」といった意見が出た。
その後、町長室に移動。児童は順番に町長のいすに座り、職員から町広報誌の掲載記事や庁内インフラ、建設土木などの事業の説明を受けた。中には「記事の掲載って、どういう意味ですか?」と質問し、内容を理解してから決裁資料に押印する児童もいた。
一日秘書となった木谷慎一郎町長(50)も「木谷町長は町長を続けてもよいでしょうか?」という説明をし、一日町長の児童から決裁印をもらって安堵の表情を浮かべた。
議場で「子供もお年寄りも障害者も安全で楽しく暮らせる町をつくりたい」と発表した町立三郷北小5年の清原真子さん(11)は「自分の考えを発表できて楽しかった」と語り「獣医になりたいけれど、町長になるのもいいかなと思った」と笑顔を見せた。
木谷町長は、児童のアイデアについて「議会側と相談し、今後予算化できるか検討したい」と話し、発想に刺激を受けた様子だった。
韓国・瑞山市の中学生が天理市立西中学校を訪問 生徒らと交流

瑞一中学校の生徒と交流する天理市立西中学校の生徒ら=同市
天理市の姉妹都市の韓国・瑞山(ソサン)市の瑞一(ソイル)中学校の2年生75人が、修学旅行の一環で天理市立西中学校を訪問した。両校の生徒らはすごろくや折り紙、ダンスなどを通して交流を深めた。
両市は平成3年11月に姉妹都市提携を締結した。交流を一時停止していたが、令和5年に再開。昨年7月には、公募で選ばれた天理市立中学生11人が使節団として瑞山市を訪れた。
体育館で行われた歓迎セレモニーでは、全校生約500人が拍手で瑞一中学校の生徒を出迎えた。生徒らは数人ずつのグループに分かれて2、3年生の教室を訪問。すごろくのマス目に韓国語と日本語で書かれた、自己紹介▽将来の夢▽好きな食べ物−などをコマが進むごとに互いに披露したほか、一緒に折り紙をするなどして楽しんだ。
ヤン・ソヨンさん(14)は「違う国の友達と出会えて楽しかった。日本に来る機会があれば、また天理市を訪れたい」と笑顔を見せた。2年の竹田悠惺(ゆうせい)さん(14)は「思うように言葉が通じずコミュニケーションは難しいと思ったが、楽しんでくれたようでうれしい」と話していた。
【春高バレー】「悔しさバネに絶対に戻ってくる」 女子・奈良文化、目標の8強入りならず

【東九州龍谷−奈良文化】第1セット、ブロックに跳ぶ奈良文化の榎本海央(7)と谷口叶空(6)=8日、東京体育館(泰道光司撮影)
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施される「JVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会」(産経新聞社など主催)は8日、東京都渋谷区の東京体育館で、男女の3回戦と準々決勝が行われた。県代表の奈良文化(女子)は春高優勝経験もある東九州龍谷(大分)と対戦。最後まであきらめないプレーで挑んだがストレート負けし、8強入りを逃した。
第1セットは序盤からレシーブやブロックのミスが続いた。主将の橋本芽依(3年)は「攻めないと絶対に勝てない」とチームを鼓舞したがラリーに競り負け、点差を広げられる。足の甲を骨折しながら奮闘した伊藤苺(3年)は「思うようなプレーができずに離された」。相手チームの高さに苦戦し、11-25でこのセットを落とした。

第1セット、スパイクを放つ奈良文化の伊藤苺
第2セットは、山本薫乃(3年)がクロスのスパイクを決めるなど健闘。粘りをみせるが何度拾っても最後に相手に打ち込まれる場面が多く、17−25で敗れた。
福西百々香(1年)は「この悔しさをバネに、どんなチームにも通用するスパイクとレシーブを磨き、来年も再来年も絶対ここに戻ってくる」とリベンジを誓った。
橋本芽依・奈良文化主将「目標としていたベスト8には届かなかったが、自分たちらしいバレーが最後までできたと思う」

健闘した奈良文化の選手ら
「信頼され、頼られる警察官に」 県警、試験合格者の採用内定式

内定書の交付を受ける合格者代表の男子大学生=奈良市
奈良県警は8日、奈良市の奈良公園バスターミナルレクチャーホールで、令和7年度採用試験の合格者に対する採用内定式を開いた。合格者の代表が中井義男警務部参事官から内定書を受け取った。
合格者のひとりで、岡山県出身の天理大4年、植野相太さん(21)は、奈良県警を就職先に選んだ理由を「ラグビー部で4年間過ごし、地域の方々に支えていただいた。その恩返しをしたい」と説明。「信頼され、頼られる警察官になりたい」と抱負を語った。
県警によると、合格者は84人(警察官72人、一般職員12人)で、この日は82人が内定式に出席。合格者は4月以降、警察学校で一定期間学び、それぞれ配属先の部署につくとしている。
【春高バレー】女子・奈良文化 高速パスで相手引き離す 逆転勝利

【奈良文化−旭川実】第1セット、スパイクを放つ奈良文化の福西百々香(11)=7日、東京体育館(梶山裕生撮影)
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施される「JVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会」(産経新聞社など主催)は7日、東京都渋谷区の東京体育館で、男女の2回戦が行われた。この日から登場した女子の県代表・奈良文化は旭川実(北海道)とフルセットにもつれ込む激戦を制し、次戦にコマを進めた。奈良文化は、3回戦では強豪・東九州龍谷(大分)と対戦する。
第1セットは両チームともにサーブミスなどが続くスタート。山本薫乃(3年)は「初戦で体育館に慣れなかった。想像以上にサーブが伸びて、調整に時間がかかった」と話す。伊藤苺(3年)を中心に追いかけるも及ばず、23−25で落とした。
第2セットは、セッター・太田羽音(2年)と榎本海央(3年)のコンビが高速パスで相手ブロックを引き離す攻撃で得点を奪う。太田は「奈良文化伝統の攻撃。1セット目はチャンスがなかったが、自分たちのしたい攻撃ができるようになった」と振り返る。その後もリードを許すことなく戦い、25−19でセットを奪い返した。
第3セットは点の奪い合いに。山川真史監督は「長いラリーが多くなり、磨いてきたレシーブ力が生きた」。セッター・太田が多彩な配球で的を絞らせず、25−21で逃げ切った。
橋本芽依・奈良文化主将「それぞれのセット間で、自分たちのやるべきことを修正できた。明日勝てば目標のベスト8。絶対に勝ちたい」

第2セットを制し喜ぶ奈良文化の橋本芽依(1)ら=7日、東京体育館(梶山裕生撮影)
「美術の成績は2」漫才師の宮川花子さん、9年半ぶり絵本原画展 11日まで

記念撮影に応じる漫才コンビの宮川大助・花子さん=生駒市
漫才師の宮川花子さん(71)が描いた「日本昔ばなし」の絵本原画を展示する絵画展が7日、奈良県生駒市の市生涯学習施設「芸術会館美楽来(みらく)」で始まった。所属先の吉本興業によると、こうした絵本原画展は約9年半ぶり。花子さんは6日、夫の大助さん(76)とともに同市内で記者会見を開き、約35年前に自身が描いた原画を「懐かしい」と振り返りつつ、同展をPRした。
2人によると、娘に読み聞かせる絵本をつくろうと昭和から平成にかけ、大助さんがストーリーを書き、花子さんが絵を描いた絵本集『大助・花子の日本昔ばなし』(京都書院)を10冊以上出版。今回は、絵本に採用された原画約150点のうち約30点を、絵本などとともに紹介する。
血液がんの一種「多発性骨髄腫」による闘病生活で車いす生活が続く花子さんは「学校で美術の成績は2やったけど、アニメではない昔話の絵を見てほしい」と強調。4月に結婚50年の金婚式を迎える予定で「結婚時の夢。病気で生きていなかったかもしれないので涙が出そう」と話した。
同席した大助さんは夫婦生活50年が続いた秘訣(ひけつ)を「我慢」と笑わせ、金婚式を祝うイベントとして「原画をなんばグランド花月(NGK)で展示してくれへんかなぁ」と提案。花子さんも「それはええアイデアやな」と笑顔をみせた。
展示は11日まで。午前10時~午後5時(11日は午後3時終了)。観覧無料。同市ゆかりの作家の絵画・書などを集めた収蔵品展も併催する。近鉄生駒駅から徒歩約8分。問い合わせは芸術会館美楽来(0743・74・1101)。

絵本とともに展示される原画
経済団体年頭会見 橋本・奈良商議所会頭、連合の春闘目標に一定理解

記者会見する奈良商工会議所の橋本会頭=奈良市内
奈良商工会議所の橋本隆史会頭は6日、奈良市内で開いた経済団体の年頭記者会見で、労働組合の全国組織「連合」が春闘で掲げる目標賃上げ率「5%以上」について一定の理解を示しつつ、中小企業が直面する厳しい現状を指摘した。
連合は基本給を引き上げるベースアップ(ベア)相当分で3%以上、定期昇給分を含めて5%以上を目標としている。橋本氏は昨今の物価上昇率が3・3%前後で推移していることを踏まえ「ベアで3%以上という要求には理論的な根拠がある」と述べた。その一方で「人件費の高騰は中小企業にとって大きな重荷」とし、全企業が対応できるわけではないとの認識を示した。
橋本氏は今月から施行された中小企業の関わる取引の適正化を目指す「中小受託取引適正化法」(取適法)に期待を示し「適切な価格転嫁を通じて収益を確保し、従業員の給与に反映させる好循環の構築が不可欠だ」と強調した。
ジャンボ年賀状で園児に交通安全呼びかけ 大和郡山

ジャンボ年賀状を園児たちに見せる交通指導員ら=大和郡山市
大和郡山市は、交通安全を呼びかける恒例のジャンボ年賀状を作成し、市内の幼稚園や保育園など24園に届けた。
ジャンボ年賀状は平成10年から始まり、今年で29回目。今回はまちがい探しクイズの形式で、交差点や駐車場などで交通ルールを守らない子供たちなどを見つける仕掛けになっている。
5日にはやまとこども園シュシュ(同市今国府町)に、市の交通指導員と市交通安全母の会のメンバーが訪れ、年長と年中の園児計59人に年賀状とお年玉のハンカチを手渡した。
前川侑起園長は「園は交通量の多い幹線道路沿いにあるため、危険な場所も多い。交通安全を守ることは自分自身を守ることにつながることを、忘れないでほしい」と話していた。
【春高バレー】2年ぶり出場の男子・添上、攻め手欠きストレート負け

【県岐阜商−添上】 第1セット、スパイクを放つ添上の堀結仁(1)=5日、東京体育館(泰道光司撮影)
「ジャパネット杯 春の高校バレー」として実施される「JVA第78回全日本バレーボール高等学校選手権大会」(産経新聞社など主催)が5日、東京都渋谷区の東京体育館で開幕し、男女の各1回戦が行われた。2年ぶり36回目の出場となった県代表・添上(男子)は粘りのバレーで果敢に戦ったが、県岐阜商(岐阜)にストレート負けし、涙をのんだ。
添上は第1セット序盤、相手のサーブミスなどで加点したが、エースで主将の堀結仁(3年)に厳しいマークがつき始めると、攻め手を失った。
小吉龍桜(3年)は「序盤はレシーブが返って自分たちのバレーができていたが、中盤以降は相手にそのまま行かれた」と振り返る。その後も攻撃の好機をつかめないまま、13-25で先取された。
流れを変えるため、第2セットは堀にマークが集中するのを逆手に取り、田中快斗(2年)を中心とした攻撃に変更して対応。それでも、相手の高いブロックに阻まれる。
梶屋賢太監督が「高さを補うためにサーブを強化してきた」と話す通り、五十嵐大和(1年)らピンチサーバーが多彩な球種で打ち込み、一時は相手を崩すなど意地をみせる場面も。だが攻撃の決め手を欠き、15−25で敗れた。
◇
堀結仁・添上主将「『全国のレベル』を感じた。エースとしての役割を果たしきれなかった。ついてきてくれた後輩に申し訳ない」

【県岐阜商−添上】第1セット、ブロックに跳ぶ添上の岸部羽晃(5)と吉桑龍伸(11)=5日、東京体育館(泰道光司撮影)
「チャレンジを許容、奨励する組織文化の構築必要」 知事が新年の訓示
奈良県の山下真知事は5日、県庁の仕事始め式で幹部職員約150人に新年の訓示を行った。令和8年を「さらなる飛躍の年」とし、時代の変化に対応した不断の県政改革や組織風土の刷新を強く求めた。

職員に新年の訓示を行う山下真知事=県庁
山下氏は今年のニュースとして、今月開催予定の日韓首脳会談、NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」、7月の世界遺産登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都」を列挙。県政運営では知事選での公約の9割以上を達成したと強調し、大規模なインフラや施設整備などのハード系プロジェクトも「着実に推進していく」と述べた。
組織運営に関しては、少子高齢化や人工知能(AI)技術の進展など目まぐるしい社会の変化を指摘し「昨日と同じことを明日もやればいい、という考えでは対応できない。新たなチャレンジを許容し、奨励する組織文化を構築していく必要がある」と職員に意識改革を促した。また、現場を支える課長や課長補佐級の中間管理職のリーダーシップに期待すると話した。
eスポーツ通じ世代間交流を 県内4カ所で1、2月に体験会 参加者募集

奈良市内で昨年1月に開催されたシルバーeスポーツ交流会
eスポーツを通じて高齢者から子供までさまざまな世代の健康的な生活をサポートをしようと、「コミュニティゲーム体験会2026」(産経新聞奈良県専売会主催、eスタジアム株式会社運営)が今月から2月にかけて奈良市、橿原市、生駒市、王寺町の県内4カ所で開かれる。参加無料。
ゲーム機によるeスポーツは脳機能の活性化や認知機能低下の予防などが期待される。昨年1月にはシニア世代を対象に「シルバーeスポーツ交流会」として奈良市内で開催。今年は、世代間交流を促進するとともに、地域・社会的交流の確保を目指す。
会場は、八木地区公民館(橿原市北八木町)=1月21日、2月9日▽王寺町地域交流センター(リーベル王寺東館5階)=1月22日、2月12日▽北コミュニティセンターISTAはばたき(生駒市上町)=1月23日、2月13日▽奈良商工会議所5階ホール(奈良市西大寺南町)=2月21日。
いずれの会場も午前10時~正午(午前の部)と午後2時~4時(午後の部)。誰でも参加でき、定員は各回(午前・午後合わせて)60人(奈良商工会議所会場は100人)。申し込み・問い合わせは専売会事務局(0742・24・2214=平日午前10時~午後5時)。
ホテル日航奈良 奈良の伝統工芸紹介の展示コーナー開設 奈良晒をPR
ホテル日航奈良(奈良市)は開業20周年を記念し、伝統工芸や地場産業の魅力を発信する展示コーナー「奈良工芸の窓」を3階のフロント近くに設けた。

道具や反物などで伝統産業の奈良晒の魅力を展示=奈良市
「もっともっと奈良が好き」をキャッチコピーに、23日から始まった展示では、かつて将軍家や大名家にも献上され、全国に名をはせた麻織物「奈良晒(さらし)」を取り上げる。文久3(1863)年創業の岡井麻布商店が協力し、麻糸や道具のほか、手織りの工程をパネルで紹介。色鮮やかな麻布の反物やふきんも並ぶ。
営業企画副支配人の中村優佳さんは「奈良公園や大仏だけではない、奈良のよいものを訪れる人たちに知ってもらいたい」と話している。なら工芸館や市内の企業、職人の協力を得て2カ月ごとに展示替えを行い、奈良の地に根付いた伝統工芸を紹介する。


































