【やまと人巡り】 朗読劇「みつめればそこに」脚本・演出 小栗一紅さん(47) 「入江泰吉の半生、丁寧に描く」
10月9日に奈良県立図書情報館で開催される朗読劇「みつめればそこに」(大阪ガス主催)の脚本・演出を手がけた劇作家、小栗一紅(おぐり・かずえ)さん(47)は、「写真家・入江泰吉(たいきち)の半生を描いた。観劇後、入江の撮った写真を見てもらうと、その写真に込められた祈りのようなものが浮かび上がってくる」と自信をもってPRする。
奈良出身の入江泰吉(1905~1992年)は昭和20年に大阪大空襲に遭い、奈良に引き上げた。以後40年以上にわたって奈良を撮り続けた。
小栗さんは入江の自伝をもとにして、86歳で亡くなるまでを80分間の朗読劇に凝縮。40歳からの〝生き直し〟を、地域、友人、奈良の地とのつながりとともに丁寧に描いている。「入江はお金や地位を目指したのではなく、自分を無にして後世に写真を残すという使命感で撮り続けた。その心意気がだんだんわかってきて、心打たれた」。本番が楽しみだ。
今でこそ劇作家だが、もともと小栗さんは役者だった。大阪芸大卒業後、劇団の作家がいなくなり、書かざるを得なくなった。30歳だった。
当初は頭の中の空想を書いていたが、最近は自伝を読んだり、取材をして、演出する。次作は戦中、米国で機関士をしていた日本人を描く予定。「史実に基づいて、あまりスポットライトの当たっていない日本人を描いていきたい」という。今回の入江を描いた「みつめればそこに」同様に素晴らしい劇が期待される。 (吉)
■朗読公演「みつめればそこに」
10月9日(月・祝)午前11時、午後3時の2回。朗読劇(80分)のほか秘蔵写真が映し出されるプロローグ(15分)やアフタートーク(20分)もある。会場は奈良県立図書情報館(奈良市大安寺西1―1000)交流ホール。定員は各回200人で予約が必要(先着順)。料金1000円。問い合わせは奈良県立図書情報館(☎0742・34・2111)。

「みつめればそこに」を熱演する出演者
【吉野神宮書作展】 産経新聞社賞に上田歩さんら 特別賞・特選は30日まで神宮回廊で展示

産経新聞社賞を受賞した上田歩さんの作品
第39回吉野神宮書作展(吉野神宮文化協会主催、産経新聞社など後援)の優秀作品が決まった。学校、書道塾計227団体から小・中・高校生の作品3747点が寄せられ、特別賞55点と特選500点、準特選2159点、佳作・入選1033点がそれぞれ選ばれた。特別賞と特選は30日まで、同神宮回廊に展示されている。
特別賞受賞者は次の通り(敬称略、協会発表名簿)。
【神社本庁統理賞】矢野蒼馬(大淀緑ケ丘小)森徠領(同)石田楓佳(香芝中)信夫麻希(育英西高)
【文部科学大臣賞】福西結衣(真美ケ丘第一小)山野和佳(帝塚山中)堀田彩衣(奈良文化高)
【知事賞】木谷心咲(吉野北小)世古奈々美(真美ケ丘第二小)宮原寿佳(斑鳩中)樫原志帆(奈良育英高)
【県議会議長賞】藤井敦(高田小)綛谷耕平(下田小)植木陽菜(光陽中)百合美穂香(西和清陵高)
【県教委賞】松井綺星(畝傍北小)佐伯和哉(耳成南小)森川愛観(桜井西中)石崎諒子(二階堂高)
【吉野町長賞】小西優花(安倍小)礒山流輝(三和小)宮井沙絵(智弁学園奈良カレッジ中)藤永朋巳(育英西高)
【吉野町議会議長賞】森川仁哉(畝傍南小)中木彩乃(真美ケ丘西小)丹喜仁千華(白樫中)安田みなみ(一条高)
【吉野町教委賞】関本心愛(忍海小)松尾美咲(斑鳩小)古林瑞貴(奈良教育大付属中)井村泰都(高田高)
【産経新聞社賞】広川瑠美(新庄小)関本心來(忍海小)上田歩(片塩中)巳波愛奈(奈良女子高)
【近畿日本鉄道賞】田川心那(畝傍南小)上畠日葵(前栽小)山脇莉子(片塩中)丸橋美佑(桜井高)
【吉野山観光協会賞】上田歩(香久山小)大江蒼心(吉野北小)玉置愛(高取中)山口藍(西和清陵高)
【県書道教育研究会賞】吉阪正悟(片塩小)山﨑政人(斑鳩西小)長野夢叶(斑鳩中)酒井華(高田高)
【吉野町文化協会賞】小畑咲綾(磐城小)東本拓也(斑鳩西小)関祐哉(畝傍中)中尾綾夏(奈良学園高)
【吉野神宮文化協会賞】中佑介(大淀希望ケ丘小)徃西杏(高田小)宮本萌々子(斑鳩南中)石田侑那(智弁学園奈良カレッジ高)
【奈良の伝統】 火の粉飛び散る迫力 古式包丁鍛冶を実演 「菊一文殊四郎包永」
鎌倉時代の刀鍛冶技術を受け継ぐ奈良市雑司町の刃物店「菊一文珠四郎包永」が、平成9年に米・ニューヨークに進出してから20周年を迎えたことを記念し、24日、古式包丁鍛冶を実演。火の粉が飛び散る迫力ある作業に、訪れた人たちは見入っていた。
実演を行ったのは、30年以上の実績を持つ伝統工芸師の榎並正さん(55)ら鍛冶職人3人。この日は、1100度の炉で熱した地金に刃金をつけ、鎚でたたく「刃金付け」の作業を披露した。また、柄付け師・銘切り師による「柄付け」や「銘切り」の実演なども行われた。
菊一文珠四郎包永の柳沢育代社長(49)は「作業を見て少しでも鍛冶職人の仕事に興味を持ってくれる方がいれば」と話した。
このほか、「刃金付け」の体験も行われ、京都市の自営業、鈴木直さん(47)は「実際にやってみるとかなり難しかった。日本伝統技術の原点に触れることができてうれしい」と話していた。
【やまと人巡り】 「若い世代にも奈良の魅力を伝えたい」 な・ら・らイメージモデルグランプリ、辻真帆さん(20)
「落ち着ける町、奈良の良さを若い世代に伝えられれば」。そう語るのは、奈良市の商業施設「な・ら・ら」のイメージモデルのオーディションで見事グランプリに選ばれた高辻真帆さん(20)だ。
な・ら・らは近鉄奈良駅から徒歩1分で、レストラン10店舗などを構える人気スポット。インターネット投票などにより選ばれたイメージモデルをポスターやイベント活動に起用し、施設のPRや認知度向上を狙う。9月6日から9日に同施設で開催されたビアガーデンでは自らビールを注ぐなど早速「な・ら・らの顔」として活動を開始した。
京都府宇治市出身で、幼い頃から奈良に親しみがあった。「奈良では鹿と触れ合ったり、ふらふらと散策したり、それだけで楽しい」と声を弾ませる。奈良は心を落ち着かせる場所だという。
今は大阪の大学に通いながらモデルの活動を続けている。SNSを利用することも多く、「インスタグラムなどで写真を載せると反響が大きい」。若者に影響力の大きいSNSをこれからもな・ら・らのPRに活用していく。
「奈良の町を歩いていると若い人がもっといてもいいのにと思う。きれいな町並み、おいしいご飯…。奈良の魅力をもっと知ってもらえるような・ら・らからアピールしていきたい」。とても意欲的だ。今後の活動に期待したい。 (藤)
【やまと人巡り】 「小麦アレルギーの人にもおいしくピザを食べてほしい」 ICAROオーナー、中西光さん(38)

「小麦アレルギーの人もそうでない人にもおいしいピザを食べてもらいたい」。今年5月、平城宮跡近くにオープンしたピッツェリア「ICARO」(奈良市二条大路南5―2―48)のオーナーでピッツァイオーロ(ピザ職人)の中西光さん(38)は話す。イタリアンエスプレッソを学びに単身イタリアへ向かったが、本場のナポリピザに感銘を受け、ピッツァイオーロの道へ進んだ変わり種。3カ月で150枚以上食べ続け、体重が10㌔増えたこともあったという。
ただ、その後、娘(3)が小麦アレルギー、姉(43)がグルテン不耐症だということが発覚し、グルテンフリーのピザ作りを学びに再びイタリアへ。「真のナポリピッツァ協会」が実施するグルテンフリー研修と「イタリアセリアック病協会」の研修を受けて修了証を取得。「ICARO」ではパスタはグルテンフリー、ピザも小麦粉の生地とグルテンフリー生地から選べるようにした。「多くの方に体にやさしく、おいしい物を食べてもらいたい」と願っている。
営業時間は午前11時半~午後3時半(ラストオーダー午後2時半)、午後5時半~午後10時(ラストオーダー午後9時)で月曜日と第2日曜日が休み。☎0742・93・9070。 (朋)
【あっ、これ食べたい!】 ICARO(イーカロ) 小麦アレルギーでもOK ナポリピザ

今年5月、平城宮跡近くにオープンしたピッツェリア「ICARO」(イカーロ、奈良市二条大路南)。十津川村の無垢材を使用した明るく広々した店内は入り口にスロープも完備、車いすやベビーカーでも入りやすい。オープンキッチンでは、大きなジャンニアクント社のピザ窯が存在感たっぷりに鎮座している。
オーナーでピッツァイオーロ(ピザ職人)の中西光さん(38)は、イタリアで本場・ナポリピザに感銘を受けて現地で修業。「真のナポリピッツァ協会」に認定され、グルテンフリーのピザ作りも学んだ。
パスタは全てグルテンフリー。ピザは小麦生地とグルテンフリー生地、古代種小麦を使った生地(要予約)の3種類から選べる。野菜も厳選された有機野菜などが中心だ。オリーブオイルはイタリアから取り寄せた上質の物を使うなど、「グルテンフリーでもおいしい物を作り、安心して食事をしてもらいたい」(中西さん)とこだわりたっぷり。
グルテンフリーのピザ生地は扱いが難しいというが、中西さんの手にかかると「サクッ」「モチッ」とした食感に。グルテンフリーピザの注文が入ると、小麦粉が混ざらないようにユニホームも着替えて専用のラボ(個室)に入り、作業するという。「デザートもアレルギー対応できますよ」と中西さん。
小麦アレルギーのある人もそうでない人も、一緒に楽しく食事のできる店。お薦めです。 (朋)
【住所】奈良市二条大路南5-2―48
【連絡先】☎0742・93・9070
【ホームページ】https://pizzeria-icaro.jp/
【営業時間】午前11時半~午後3時半(ラストオーダー同2時半)、同5時半~同10時(ラストオーダー同9時)
【定休日】月曜と第2日曜
【メニュー】マルゲリータ(1530円)、グルテンフリーのかぼちゃのニョッキ ゴルゴンゾーラクリームソース(1870円)イーカロピッツァセット(2200円)、イーカロピッツァプラン(2800円)、クアトロフォルマッジ(2210円)など。ピザはプラス400円でグルテンフリーに変更可能
※全て税別
【車いすダンス】 障害超え、手つなぎ舞うパフォーマンス 障文祭で11月3日披露

本番に向け、練習に励む参加者
奈良県内で開催中の「国文祭・障文祭なら2017」の一環として11月3日、障害のある人とない人がともに参加する車いすダンスの大演舞会「車いすダンスパフォーマンス」が奈良市の県文化会館で行われる。公募で集まった出演者らが現在、アクロバチックな車いすダンスを披露する市民グループ「ジェネシスオブエンターテイメント」(大阪市)のメンバーらと練習に励んでいる。
「ジェネシス」は、車いすダンスを通じて障害のある人とない人が共に生きられる社会づくりを目指し、平成9年に結成。現在約70人が在籍し、車いすダンスの披露や学校での講演など、さまざまな活動に取り組んでいる。
設立者で代表の坪田建一さん(48)は18歳の頃、親友がバイク事故で脊髄を損傷したのを機に、障害のある人と接するように。踊ることが好きだった親友と車いすダンスに挑戦したことから、活動に取り組むようになったという。
公募で集まった一般参加者18人と、「ジェネシス」のメンバー15人を指導するのは、メンバーで三郷町在住の鈴木剛さん(43)。2010年にドイツで行われた車いすダンス世界大会で8位に入賞し、現在振り付けや指導なども担当するベテランだ。
鈴木さんも高校2年生のころ、バイク事故で車いす生活に。平成8年に坪田さんと知り合い、「ジェネシス」設立メンバーの1人となった。「最初はダンスに興味がなかった」が、踊るときに人とつないだ手のぬくもりが心に残り、車いすダンスの世界に入ったという。「『障害者』ということに関係なく、芸術性の高いパフォーマンスで人の心を動かしたい」と話した。
一般参加者にはダンス初挑戦という人も。チラシを見て参加したという大学3年生の桑原湧さん(21)は「ダンスに挑戦してみたくて参加した。色んな年代の人とも友達になれたので、ダンスを始めたきっかけがこれでよかった」と話していた。
11月3日は午後2時半開場、パフォーマンスは同3時半~同5時半。観覧無料だが、10月20日までに事前申し込みが必要(定員1300人)。申し込みはインターネット(https://www7.webcas.net/form/pub/nara-arts/dance_mahoroba)から。問い合わせは、第17回全国障害者芸術・文化祭実行委員会事務局車いすダンスパフォーマンス担当(☎080・6234・1001)へ。FAX(☎0743・58・1002)メール(dance@tacltd.net)でも可能。
【バンビシャス通信】 選手丸はだか 松本健児リオン選手(23) 「チームの中心選手になる!」

在学中はモデル活動もしていたリオン選手
「カメラで撮られるのは慣れているんです」
屈託のない笑顔で話すのは在学中にモデルの活動もしていたというチーム最年少の松本健児リオン選手(23)。英語が堪能で、外国籍選手と日本人選手のコミュニケーションを円滑にする役割も積極的に担っている。
神奈川県出身。アメリカ人の父と日本人の母のもとに生まれ、姉の影響で小学校4年からバスケットボールを始めた。高校は福井県にある屈指の強豪、北陸高校に進学した。部員は約40人。強豪校ということもあり、試合に出場することができなかった。卒業後、「バスケットボールをするのは大学で最後にしよう」と出場機会を求めて、名古屋経済大へ進学した。
ところが、ここで存在感を際立たせた。それまでインカレに出場したことがなかった名古屋経済大は、リオン選手がスターティングメンバーとして出場し、2年生で初出場を果たす。翌年も出場。ともに1回戦負けだったが、キャプテンとなった4年生にはインカレ6位の成績を残した。
徐々に頭角を現す中でプロが将来の目標になっていた。インカレでの活躍もあり、4回生の1月ごろ、Bリーグ所属の西宮ストークスから特別強化指定選手として声がかかった。シーズン終盤であったため出場機会はほとんどなかったが、「B2で優勝し、B1に昇格するチームに所属できた経験は大きい」という。
西宮で継続の話もあったが、ここでも出場機会を求め、バンビシャスのトライアウトを受け、選手契約を勝ち取った。
力みがなく、飄々としながらも、プロとしての狭き門を勝ち取ることができたのは、高い身体能力に加え、常に出場機会を求め、コートに立つことで成長してきたからだろう。
「チームの中心選手になる」という伸びしろ十分のリオン選手。大きな声援をお願いします。 (バンビシャス広報 和田真智子)
【ホーム試合予定】山形ワイヴァンズ戦=9月30日(土)午後6時15分、10月1日(日)午後2時▽ならでんアリーナ

【国際ソロプチミスト奈良】 奈良教育大学ウィンドアンサンブルに助成金を贈呈
国際ソロプチミスト奈良(大藪真弓会長、48人)は15日、奈良ホテルで例会を開き、冒頭、奉仕活動のための助成金10万円を奈良教育大学ウィンドアンサンブルへ贈った。
国際ソロプチミスト奈良では毎年、奉仕意識を高めるために青少年の団体に助成金を贈っている。
奈良教育大学ウィンドアンサンブルは部員約80人。演奏会の傍ら幼稚園など毎年10カ所以上で、ふれあいコンサートを開いている。
【やまと人巡り】 なぎなた日本一 「お互いの呼吸が合って〝美しい演技〟」 田口奈菜子さん、堺歩梨さん

凛としてなぎなたを構える田口奈菜子さん(右)と、堺歩梨さん
元気はつらつな、まぶしい笑顔。しかしなぎなたを持つと、小学6年生とは思えないほど、きりっとした表情に早変わり。大和郡山市の〝なぎなた女子〟田口奈菜子さん(12)と堺歩梨(あゆり)さん(12)は、8月6日に日本武道館(東京都)であった「全日本少年少女武道(なぎなた)錬成大会」で3連覇を果たした。
なぎなたは、カシの木や竹で作られた竹刀に似た競技用のなぎなたを用いる武道のこと。技は剣道と同じく「打突(だとつ)」によって攻撃をするが、面、小手、胴、のどのほか、脛への攻撃もできるのが特徴だ。
二人は、「演技競技」の部門で3年連続で最高賞となる優秀賞を獲得した。二人一組となり、技のし掛け合いを演じ、技の美しさや姿勢、なぎなたの打ち方、声などで争う。お互いの呼吸が合っていなければ〝美しい演技〟とはならない。堺さんは「3連覇を意識してしまってずっと手が震えていた」というが、田口さんは「練習したものを普段通りに出せればいいやと、楽にできた」と振り返る。
姉とともに、幼稚園の年長からなぎなたを始めた田口さんと、なぎなたの選手だった祖母と母に勧められて小学1年生から始めた堺さん。二人がコンビを組んだのは小学3年生から。「しっかり者の田口さんと、おっとりマイペースな堺さん。二人はとてもいいコンビ」というのは二人を指導する奈良県なぎなた連盟副会長の福田シゲ子さん(74)。「非常に稽古熱心で素直。お互いがライバルとして切磋琢磨しあっている」と評価する。練習の成果が実り、コンビ結成からわずか1年足らずで全国制覇を果たした。
なぎなたの魅力は「思った通りの部位に技が決まった時が気持ちいい」と堺さん。「二人のし掛け合いが合わさったときが最高に楽しい」という。また、田口さんは「袴(はかま)を着用して競技に挑むのも魅力の一つ」だという。凜としたさまにあこがれて、なぎなたを始める人も多いといい、近年では、なぎなたを題材とした漫画も話題に。田口さんは「ジャージーで練習するよりもしっかりしなければと思う。袴だと気が引き締まる」と話す。なるほど、二人は歩いていても座っていても姿勢が美しいのだ。
今大会が、小学生としては最後の大会となった。中学生になってもなぎなたを続けたいと思っているが、進学する市立大和郡山中学校にはなぎなた部はない。一方で中学の部活動では堺さんはバレーボールを、田口さんは陸上をしたいとも考えているという。「続けられるなら両立したい」と声をそろえる二人。まだまだ凜とした姿を披露してほしいと思う。 (明)
【バンビシャス通信】 ジェリコ・ヘッドコーチ始動 若手の活躍が今季勝利の鍵握る

選手に指示するジェリコ・パブリセビッチ・ヘッドコーチ(中央)。今季にかける思いは強い
「日本で最も歴史的で美しい都市の一つである奈良で、誇りあるクラブをつくっていきたい」
2003年~06年まで男子日本代表を指揮したジェリコ・パブリセビッチ・ヘッドコーチ(66)が始動した。
クロアチア出身のジェリコ・ヘッドコーチは厳しい練習をすることでも知られており、和歌山トライアンズ、島根スサノオマジック、千葉ジェッツなど強豪クラブでチームを率いた。若手選手育成には定評があり、日本人選手の潜在能力を引き出すことにたけているヘッドコーチだ。
8月に合流した直後から走り込みを中心としたハードなトレーニングを選手に課した。「選手は素直でハードワークしてくれる。疲労と戦っているが、しっかり身体を鍛え、シーズンを通して動けるように準備している」と話す。
今季はジェリコ・ヘッドコーチの手腕により、若手がベテランをしのぐ活躍をし、チーム力を上げていくことが、勝利の鍵を握るといっていい。
日本での指導経験が10年以上あるジェリコ・ヘッドコーチ。奈良については、「これまでも何度か来ているが、当時は奈良にプロバスケットボールチームがなかったので、まさか奈良でヘッドコーチをするとは思ってもいなかった。バンビシャスに来ることができて光栄」という。指導中の厳しい表情とは違い、普段は「天ぷらが好き」と気さくな笑顔で誰とでもコミュニケーションする。
「奈良は美しい土地としてだけでなく、奈良をバスケットの町にしたい」。そう締めくくったジェリコ・ヘッドコーチの今季にかける思いは強い。
(バンビシャス広報 和田真智子)
【プレシーズンゲーム】Fイーグルス名古屋戦‖9月9日(土)午後3時▽五條市上野公園総合体育館(シダーアリーナ)▽スペシャルゲストとして奈良県出身の女優の尾野真千子さん、漫画家のクロマツテツロウさんが来場
【あっ、これ作ろ!】 専門店のようなエキゾチック感 おいしいカレーの後に「ラッシーとチャイ」
暑い時季には、よくカレーを食べませんか? 家でもカレーを食べた後、専門店のようにスパイスや生姜の効いたミルクティー「チャイ」やヨーグルトドリンク「ラッシー」が飲めたらすてきですよね。
近鉄菖蒲池駅南側出口からすぐの場所にある「カリー処プラーナ」の店主、泉尾毅志さん(38)にチャイとラッシーの作り方を教えてもらいました。「最近はスーパーや輸入食材店で、スパイスも手に入りやすくなりました。ラッシーは最後にローズシロップを入れることでエキゾチック感がアップしますよ」と泉尾さん。実は、材料をそろえれば作り方は超簡単!
チャイは冷やしてアイスにも、ラッシーはフルーツをトッピングしたり、ミキサーで混ぜたりいろいろ楽しめます。来客に出す飲み物がチャイやラッシーだったら、ちょっとかっこいいかも。ぜひお試しを! (朋)
【材料】(4~5人分)=写真❶

❶
■チャイ 牛乳1㍑、水250㍉㍑、紅茶葉(アッサムかセイロンがオススメ)30㌘、土生姜20㌘、カルダモン2㌘、シナモンスティック3㌘、クローブ1㌘、スターアニス(八角)1個
■ラッシー ヨーグルト(ブルガリアヨーグルトがおすすめ)450㌘、牛乳250㍉㍑、グラニュー糖25㌘、ローズシロップ適量(無くても可)
【作り方】
■チャイ ①鍋に水とスパイス類を入れる(土生姜はスライスし、シナモンスティックとスターアニスは割って、カルダモンはスプーンで割って中の種を出し、種も鍋に入れる)=写真❷

❷
② ①が沸騰したら超弱火で5分炊き、紅茶葉を入れ、火を止め蓋をして5分置く
③ ②に牛乳を入れて強火で沸騰させ、沸騰したら茶葉が踊るくらいの弱火で15分炊く=写真❸

❸
④ ③をシノワか茶漉しで漉して、できあがり=写真❹

❹
■ラッシー ①ボールにヨーグルトとグラニュー糖を入れ、泡立て器で混ぜる
② ①に牛乳を入れ、さらに混ぜる
③ ②をコップに注ぎ、仕上げにローズシロップをお好みで入れ、できあがり=❹
【ワンポイント】
☆ どちらも冷蔵庫で4日ほど保存できますができるだけ早く飲みきりましょう
☆ シナモンは粉よりスティックの方が香りも舌触りも良く仕上がります
☆ ラッシーは牛乳を入れる前に一度混ぜることでダマにならず作れます
【カリー処プラーナ】 カレーの種類によりスパイス配合から野菜を炒める時間も変え、仕込みは2時間以上という完全手作りにこだわっている。注文が入ってから仕上げるカレーは味も香りも絶品。日替わりカレー3種が味わえる「プラーナセット」が人気で、フェイスブック(https://m.facebook.com/curry.praana)にオススメメニューなどを掲載中。ランチは午前11時半、ディナーは午後6時からで、売り切れ次第閉店。月曜と第2火曜定休。奈良市あやめ池南2―1―48(☎0742・43・3216)
【やまと人巡り】 「奈良を拠点に奈良の魅力堪能を」 「御宿 野乃」支配人、佐々木岳史さん(38)
8月21日、JR奈良駅のすぐ北側にオープンしたドーミーイングループのホテル「天然温泉 吉野桜の湯 御宿 野乃(おんやど のの) 奈良」(216室、最大収容537人)の支配人、佐々木岳史さん(38)。「全館畳敷きで、和風テイストに仕上げている。海外からの観光客だけでなく日本の方にも都市部で日本文化の素晴らしさを体感してもらえる」と胸を張る。
ほかの観光地と同様、インバウンド(訪日外国人客)で盛り上がる奈良だが短時間の観光で済まされるケースが多い。それだけに「京都、大阪で泊まるのではなく、奈良を拠点に奈良の魅力を十分に堪能していただきたい」ともいう。
思い入れの強さは生まれ、育ちにある。宇陀市榛原で生まれ、奈良市の北に隣接する京都府木津川市の加茂で育った。もっぱらの遊び場は奈良市内の三条通だっただけに、「素晴らしいところがいっぱい。多くの方に来てほしい」。
将来の夢は、「〝ワールドスタンダード〟。つまり、ほかのホテルと一線を画したドーミーインとしてのブランドで勝負できるホテルにしたい」と壮大だ。その足がかりとして奈良の「御宿 野乃」がある。 (吉)
【やまと人巡り】 「書の奥深さ掘り下げたい」 唐招提寺副執事長、石田太一さん(50)
奈良県内の僧侶らが書を学んでいる「南都華香会(かこうかい)」が近鉄百貨店奈良店5階美術画廊で5日まで開催していた書作展。同会の事務局を務める唐招提寺(奈良市)副執事長の石田太一さん(50)は、「それぞれの特徴が出て味わいがあった」と振り返る。
南都華香会は、「何と書こうかい」との合言葉のもと各寺院の僧侶らが大安寺(奈良市)を会場に書を学んでいる。宗派を超えて集まっているだけに書く言葉もさまざまで、書きぶりも個性豊かだ。
自身は、「長安一片月」(李白の『子夜呉歌』から)と書いた作品などを披露している。書は25歳頃から本格的に始め、「中国の歴史、古典を学ぶことができ、この字にどんな思いが込められたのかとよく思う。漢字の歴史、言葉の深さも掘り下げながら書いていきたい」と、さらに習練を重ねたいという。
今年、50歳を迎えた。奈良時代、戒律を伝えるために中国・唐から来日した鑑真和上が開いた唐招提寺の僧侶として二十数年間勤めてきたが、「何年たっても至らないと痛感する」と謙虚。約10年間に及んだ金堂(国宝)の解体修理の重みをかみしめ、「次にできることを探りながら、さらに寺の役にたちたい」と語る。 (岩)
【あっ、これ食べたい!】 osteria YU・RU・RI 炭火で香ばしい安曇野放牧豚

近鉄奈良駅そばの東向商店街にある土鍋ご飯と炭火焼きイタリアン「osteria YU・RU・RI」。
オーナーシェフの吉岡孝章さん(38)がほれ込んだ炭火グリルで焼かれる安曇野放牧豚や県内産を中心とした季節の野菜は、うまみが中にギュッと閉じ込められていて、とってもジューシーだ。
「できるだけ、肉は塊で焼いています。時間も手間もかかるけれど、炭火が一番」と吉岡さん。
人気は「安曇野放牧豚ランチ」。メインの安曇野放牧豚の炭火焼は表面がパリッ、中はやわらかで、添えられた季節の野菜とともに、熊本・天草の天日塩をかけるとよりうまみが引き立つ。
土鍋で炊いた季節のご飯も料理やお酒によくあい、取材日はツヤツヤの自家米ヒノヒカリに自家製きゅうりの漬物。とうもろこしご飯やさつまいもご飯など、季節によって種類がかわる。
炭火で香ばしく焼いた魚のパスタなども。炭火料理が存分に楽しめます。
(朋)
【住所】奈良市東向南町13―1 2階
【連絡先】☎0742・81・4748
【ホームページ】http://www.yururi-italian.com/prof.html
【営業時間】午前11時半~午後3時(ラストオーダー同2時)、午後5時半~同10時(ラストオーダー同9時)
【定休日】水曜のほか月2回ほど不定休
【メニュー】ランチは、安曇野放牧豚ランチ(1800円)、パスタランチ(1300円)、YU・RU・RIランチ(2500円)など。ディナーはコース2500円~、旬のおすすめ一品なども ※全て税別
【やまと人巡り】 妖怪は奈良を探る一つのツール 妖怪文化研究家、木下昌美さん(29)
「猫また発祥地?」「県内全域に残る鬼伝承」―。
こんな怪しい見出しで県内に出没する妖怪に次々とスポットを当てている独自の電子新聞がある。その名も「奈良妖怪新聞」(大和政経通信社発行)。執筆する奈良市の妖怪文化研究家、木下昌美さん(29)は「さまざまな妖怪からその土地に暮らしてきた人々の考えや風習、文化が見えてくる。妖怪は奈良を探る一つのツール」という。
県内には「ガゴゼ」や「一本だたら」「砂かけばば」「べとべとさん」などの妖怪の話が伝わる。これまでにあまり知られていない妖怪もおり、隠れた話を掘り起こしている。
奈良妖怪新聞は昨年3月から月1回の発行で、「総集編(壱)」も出版された。資料を調べたり、妖怪の話が伝わる現地を訪ねて地元の人に取材して執筆。怪しく不思議な話が盛りだくさんだ。
上北山村に伝わる「一本だたら」は一本足、一つ目のお化け。「『12月20日は出るので外に出たらいけない』といわれることを聞き、なぜか調べると昔は積雪が危険だったのでそういわれるようになったらしい」。妖怪出没にはその土地ならではの理由があるようだ。
また、猫の妖怪などとされる「猫また」は鎌倉時代の「明月記」に奈良で人を食い殺したという記述があり調べてみたが、どこに伝わる話かわからなかった。
空腹感をもたらす「ヒダル神」は東吉野村ではこの神から守ってくれる「ひだる地蔵」があり、交通安全の地蔵としても信仰されていたといい、「妖怪の話は土地によって変わり、おもしろい」。妖怪文化研究の魅力だという。
福岡県宗像市の出身。子供の頃から怪しい話が好きだった。同志社女子大や奈良女子大大学院で怪異な話が多い「今昔物語集」や「日本霊異記」などの説話文学を研究。当時から「研究者になりたかった」というが修士課程修了後は地元紙の記者に。約3年間務めた後、思いを貫いて妖怪文化研究家として伝承集めに奔走するようになった。
「昔だったらおばあちゃんとかから妖怪の話を聞けたが、今の子はそういうことが少ない。だから掘り起こして伝えたい」
奈良妖怪新聞の創刊から1年以上がたち、読者らが「うちの地域にはこんな話がある」などと声をかけてくれる。「砂かけ妖怪」ゆかりの河合町では「第32回国民文化祭・なら2017」で11月にトークショーに参加予定など、〝妖怪ネタ〟は尽きそうにない。妖怪があしらわれたワンピース姿もすてきだ。 (岩)
【撮影日記】 並んで咲く仲のいいヒマワリを テーマは「仲間」「家族」
馬見丘陵公園(河合町佐味田)で、「仲間意識」「家族意識」をテーマにヒマワリを撮った。普通、ヒマワリは一つをボンっと撮って、青空を入れると映える。それをあえて背景を濃い緑に落とし、並んで咲くヒマワリの仲のよさを出してみた。もう86歳。体力もなくなり、最近は近場にしか行けないが、体の続く限り、自然をテーマに撮り続けたい。 (野田隆臣撮影)
【8月例会優秀作】1席「目覚め」藤森弘(香芝市)▽2席「海峡」佐藤稔(奈良市)▽3席「花模様」野田隆臣(平群町)▽4席「シルエット」沼田毱子(奈良市)▽5席「山吹の花影」片岡滋規(斑鳩町)
【ツバメのねぐら入り】 平城宮跡でピーク、5万羽が夕空舞う 10月中旬まで観察できそう

16日、集団でねぐら入りするツバメ=午後7時5分、平城宮跡
奈良市の平城宮跡で、「ツバメのねぐら入り」がピークを迎えている。毎夕、約5~6万羽のツバメが集団で羽ばたく姿が観察でき、連日多くの市民がその様子を見守っている。
「日本野鳥の会」奈良支部によると、ツバメは日の入り後約20分かけて、同宮跡のヨシ原に舞い降りて集団でねぐらを形成する。同宮跡には毎年8月中旬、5~6万羽がねぐら入りするといい、関西有数の観察スポットという。
今月16日には午後7時ごろから、約5万5千羽のツバメが渦を巻くような群れを作り、約2千平方㍍にわたって広がるヨシ原にねぐら入りした。春~夏に子育てを終えた親鳥や巣立った若鳥は、秋までそれぞれのねぐらで過ごした後、東南アジアやオーストラリアへ帰るという。
同支部の中元市郎副支部長は「あかね色に染まる夕空を舞うツバメの姿は美しく、迫力もある。今年は10月中旬までは観察できるのでは」と話していた。
【あっ、これ食べたい!】 抹茶蜜、つぶあん、白玉…良質の材料使ったかき氷 萬御菓子誂處「樫舎」
萬御菓子誂處(よろずおんかしあつらえどころ)「樫舎(かしや)」は、奈良市中院町にある。
小学生のころ、夏休みは毎日実家の和菓子屋で菓子作りの日々を送っていたという主人の喜多誠一郎さん(44)は「食べ物は素材が命。駆けずり回って菓子の材料を探しています」と話す。
「奈良漆器の器ありきで始めた」というかき氷「樫舎の氷」は、9月末ごろまでの期間限定。純水氷にかかる蜜は、「お薄」で飲む抹茶の3服分入っているという抹茶蜜。丹波大納言を腹が割れないよう丁寧に炊いた自家製つぶあん、寒ざらし粉で作った白玉とぜいたく素材ばかり。
食べ進めると、底には国産の天草を寒風にさらした寒天までたっぷり入っている。「蕨餅(わらびもち)入り」を選ぶと、九州産本蕨粉と純度の高い砂糖のみで練り上げた本物のプルプル蕨餅も味わえる。かき氷も全て、上生菓子作りで使う良質の材料を使っている。
カウンター席で「素材を壊さないように手数は加えず、素材に頼る」と言う喜多さんの話を聞きながらの菓子と飲み物のコース(要予約)もお薦め。店外にまで待つ人があふれるのもうなずける一品です。 (朋)
【住所】奈良市中院町22―3
【連絡先】☎0742・22・8899
【ホームページ】http://www.kasiya.jp/index.html
【営業時間】午前9時~午後6時
【定休日】無し
【メニュー】数量限定樫舎の氷蕨餅入り(1400円)、数量限定樫舎の氷(1000円)、抹茶と季節の生菓子(800円)、珈琲(ケニア産)と季節の生菓子(800円)、要予約でカウンター席の菓子と飲み物3~4種コース(2000円)など ※全て税別
【夏の甲子園】 〈熱球譜〉 「天国の祖父に打たせてもらった」 安原健人一塁手

2つのホームランボールは祖父の仏前に供える
「天国のおじいちゃんにお願いして打席に入りました」。七回の第4打席、低めのカーブを振り抜いた打球は左翼席に飛び込んだ。大会通算1500本目となったメモリアルアーチは、誰よりも野球での活躍を喜んでくれた祖父、西村明さんに打たせてもらったと確信している。
野球が好きで甲子園にもよく通っていた明さんは、厳しくもあったが、活躍を耳にするたび、「そうか、そうか」と目に涙を浮かべながら喜んでくれた。そんな明さんが、県大会開幕を前にした6月、77歳で他界。「甲子園でプレーする姿を見せられないのが本当に悲しかった」。
県大会では「おじいちゃんのために」と書いた帽子をかぶり、甲子園では祖父の写真をポケットに忍ばせてきた。この日も打席に入る前に祖父の写真を胸に当て、思いを込めた。
「天国のおじいちゃんも本当に喜んでくれたと思う」。準々決勝の大会号とともに、2つのホームランボールは祖父の仏前に供えることにしている。 (桑村大)
【夏の甲子園】 天理、最後まで粘る 広陵と好ゲーム 9―12で負ける

天理は三回、二塁手の山口が盗塁を狙った広陵・吉岡をアウトにする(鈴木健児撮影)
第99回全国高校野球選手権大会第13日の22日、準決勝第1試合に登場した県代表の天理は広陵(広島)と対戦。両チームとも19安打を放つ打撃戦は、広陵に軍配が上がったが、九回には5連打などで相手をあわてさせるなど、天理らしい「粘りの野球」を最後までみせた。27年ぶりのベスト4進出を果たした選手らは「最高の夏だった」を胸を張り、甲子園を去った。
広陵の注目打者、中村の本塁打で先制され、2点を追う三回。今度は天理の4番神野が右中間を抜ける2点適時三塁打を放ち、試合を振り出しに戻す。相手に流れを渡さない主砲の一打に、神野の父、竜二さん(54)は「コントロールのいい投手からよく打ってくれた」と喜ぶ。
四回に1点を勝ち越されるが、その裏、8番杉下の右越え2点適時三塁打で逆転に成功。杉下の父、英次さん(45)は「接戦に持ち込んで最後に打ち勝つ試合を」と期待する。同点に追いつかれた五回には無死一、三塁の好機をつくり、リードされた六回にも森本の二塁打が飛び出すなど打線は好調だが、得点に結びつけられず、逆に点差を広げられる。
6―12で迎えた九回、天理は意地をみせる。先頭の代打橋本が内野安打で出塁すると、さらに4連打で2点を返し、相手エースをマウンドからひきずり降ろす。スタンドに「わっしょい」コールがとどろく中、押し出し四球でさらに1点。長打が出れば同点・逆転となる場面をつくったが、反撃もここまでだった。投手は大会屈指の強打者、中村と真っ向勝負を挑み、打線も最後まであきらめない天理の持ち味を十二分に発揮した。スタンドからは惜しみない拍手が送られ、先発のエース碓井涼は「天理の歴史に名を残す結果を出せたと思う」と満足そうな表情を浮かべた。
【学童野球】 野球通じて親睦深める 姉妹都市・奈良市と小浜市(福井県)

熱戦を繰り広げる奈良市と小浜市の選手
姉妹都市を結ぶ奈良市と福井県小浜市の小学生児童が、奈良市の緑ケ丘球場で開かれた「第29回奈良市・小浜市姉妹都市親善学童軟式野球大会」に参加した。互いに親睦を深めつつも、白熱した戦いを見せた。
両市は、東大寺二月堂の伝統行事「修二会」を通して1200年以上にわたる交流を続け、昭和46年11月に姉妹都市を締結した。交流の一環として平成元年から毎年、親善学童野球大会を開催している。
この日の開会式では奈良市学童軟式野球連盟の池田慎久大会会長(48)が「子供には無限の可能性がある。今回の学びと経験をこれからの野球につなげて欲しい」とあいさつ。奈良Bの尾崎勇人主将(11)が代表して「小浜市の皆さんと野球ができることに感謝し、最後の一球まで全力でプレーします」と力強く選手宣誓した。
両市から選抜された選手は、それぞれAチーム、Bチームに分かれて試合を展開。奈良Aの谷口竜都主将(12)は「声も出ていて、ピンチのときも助け合えた。小浜の選手は守備が上手くて見習いたいと思った」と笑顔を見せ、小浜Aの奥川航主将(12)は「雰囲気良くできた。ピッチャーの球が速く、良く打つチームだった」と試合を感心した様子で振り返った。
試合後は、奈良市のホテルで優秀選手の表彰や選手同士の交流会が催された。
【やまと人巡り】 「レスターのようなクラブを目指したい」 バンビシャス奈良広報、和田真智子さん(36)
「サッカー日本代表の岡崎慎司選手が所属するレスターのようなクラブを目指しています」
プロバスケットボールBリーグのバンビシャス奈良(B2)で広報を担当する和田真智子さん(36)はこういって力を込める。
レスターとは英プレミアリーグに所属するプロサッカークラブで、2015―16シーズンにはリーグ初優勝を飾った。プレミアリーグのクラブのサポーター(サッカーで特定チームを応援するファン)はどのクラブも老若男女だれもが熱狂的だが、優勝時に町ぐるみで、特に老婦人が熱狂していたのが目に焼き付いており、「バンビの目指すところだ」と確信している。
「今日は負けたなー」
「明日は勝ってほしいな」
奈良の子供から高齢者まで、みんながバンビシャスを意識し、生活の一部としてこんな会話をする。「バンビがあることで生活にハリができ、奈良にバンビが必要な存在と思ってもらえる。そんなクラブにしたい」と願っている。
9月から始まる2017―18シーズンでバンビシャスは5年目を迎える。まだまだバスケットボールクラブの枠を出ず、奈良の人々の生活の一部となるにはほど遠い。
「もっと奈良のために活動していかないと。(県内)39市町村のすべてがホームタウンと考えて、日本中に奈良を再発見してもらえるようなクラブとしての取り組みを通して、奈良に必要な存在になりたい」
生まれ育ったのは大阪、兵庫。「人に興味があった」と奈良教育大で心理学を学んだが、百貨店に就職して奈良を離れた。それから10年、奈良にプロバスケットボールチームができるということを知り、「おもしろそう」と2013年8月、転職した。
今の広報の主な仕事内容は、産経新聞を始め毎日新聞、奈良新聞に連載原稿を書くほか、クラブのホームページを管理している。高校、大学とバスケットボールをしていたので、ゲームの見どころや結果分析を書くのは苦にならない。ほかにいろいろなイベントの企画もしている。
「多くの人と関わりをもって、相手の気持ちを考えながらも自分で進めていかないといけない。全体との折り合い。百貨店で担当していた販売企画の経験が生かされている」
日々多忙で休みの日はよく寝る。とはいえ、読書も好きで、本屋をぶらぶらするのも好き。先日、車の免許を取ったのでドライブも楽しみたいという。
結びに2017―18シーズンに目指すことを聞くと―。
「試合会場を満員にする。ならでんアリーナだと3000人」。べっぴんさんから熱いものが伝わってきた。 (吉)

ヘッドコーチのジェリコ・パブリセビッチ氏を取材する和田真智子さん
【鹿角抄(コラム)】 部活動は「人間形成」の場 夏の甲子園県予選を取材して
「皆さんが目指す、憧れの甲子園への道は、人間形成の道であり、人として生きていく上で最も大事な『他者を思いやる心』を磨く道でもあります」
奈良県高野連の東英樹会長の言葉で幕を開けた高校野球奈良県大会。最後まで何が起こるかわからない試合。大差をものともしない意地の猛追、延長十一回に及ぶ激しい攻防、勝ち越しの満塁本塁打―。全ての試合にドラマがあり、見ている者、応援する者を感動させた。
記者自身、高校まで野球を続けていたこともあって、取材ながら選手たちに感情移入してしまう瞬間が多々あった。負けた悔しさで涙を流す選手もいれば、勝ったうれしさのあまり、泣きながら取材に応じる選手もいた。
「監督に恩返しができてよかった」。高円の3年生、小野駿輔選手は初戦を突破したとき、今夏で退任する松村泰宏監督への思いを涙ながらに語った。松村監督は選手と一緒にグラウンドを整備するなど、日頃から選手を親身になってサポートしてくれたという。3回戦を勝ち上がったときは脇田晋乃亮主将も「松村先生のために何としても勝ちたかった」と語っていた。松村監督にとっても、何より幸せなことだろうと思う。
一方、奈良県内では先日ある中学校で、体罰を加えたとして男性教諭が懲戒処分となった。男性教諭は男子生徒6人に平手打ちや蹴りを加えて、けがを負わせたという。また、前任校では部活指導中に体罰を行ったことで厳重注意を受けていたことが判明した。
「昔は体罰なんてよくあった」と聞くこともある。だが、だからといって許していいだろうか。
厳しく指導することはときに大切だ。記者自身、部活動で厳しく喝を入れられたことが、今を生きる糧となっていると感じることもある。しかし、その厳しさを暴力で表現することは許すべきではない。厳しさとは「他者を思いやる心」の延長線上にあるべきで、暴力で示す厳しさは「自分本位」だと思うからだ。
東会長の言葉通り、部活動は「人間形成」の場の一つだ。「恩返しができてよかった」。そんな言葉が生徒から自然と口に出るチームづくりを、部活動に携わるすべての人に心がけてもらいたい。
(藤木祥平)
【夏の甲子園】 天理の選手18人 力強く入場行進

入場行進する天理の選手18人
第99回全国高校野球選手権大会は8日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕。開会式では県代表の天理高校野球部員18人が力強く入場行進した。
西宮市立西宮高校(兵庫県)の女子生徒たちが各出場校のプラカードを手にし、ブラスバンドが夏の甲子園の大会歌「栄冠は君に輝く」の演奏で開会式を盛り上げた。
天理の選手たちは元気よく手を振りながら、甲子園のグラウンドを踏みしめた。天理は大会第6日の第1試合で大垣日大(岐阜)と対戦する。
【やまと人巡り】 「将来は幸運の女神の経験生かしたい」 宝くじ幸運の女神、水谷珠里さん(28)
1100人を超える応募者から選ばれた第38期「宝くじ幸運の女神」6人のうちの1人、水谷珠里(あかり)さん(28)。産経新聞奈良支局を訪れ、発売中の1等と前後賞合わせて賞金総額7億円の「サマージャンボ」(第723回全国自治宝くじ)をPRした。
「全国各地を回っていろんな人に出会える」ことに魅力を感じて応募した。すでに20近くの府県を訪問している。趣味は舞台鑑賞、カラオケ、野球観戦、ダンス、ウオーキング、神社回りと多彩。
将来の夢は「幸運の女神の経験を生かしたい」といい、女優やタレントを目指す。応援したい。 (吉)
【バンビシャス通信】 〈選手丸はだか〉 期待の新司令塔 喜久山貴一選手(25)

愛車を横にポーズをとる喜久山貴一選手

豊富な運動量が武器だ
4日に元日本代表監督でヘッドコーチのジェリコ・パブリセビッチ氏(66)がチームに合流した。いよいよチームが始動する。
現時点の契約は日本人選手9人、外国籍選手2人。そんな中で注目されるのが新加入したポイントガードの喜久山貴一選手。B1の横浜・ビーコルセアーズから移籍してきた。
「シュートと、オールコートのディフェンスでハードにプレッシャーを与えることができるのが持ち味」と自身を分析する。若さあふれる豊富な運動量が武器となる。
ポテンシャルの高さを認める神田悠輝ゼネラルマネジャーは「伸びしろは十分あるので、プレータイムを獲得して、どんどん成長してほしい」と新しい司令塔に期待する。
「元日本代表監督のジェリコ氏のもとでプレーできてうれしい」と話す喜久山選手。本人の成長がチームの勝利の鍵となりそうだ。
バスケは姉の影響で小学3年から始めた。コーチは父親で、バスケットが身近な環境で育った。
年中温暖な沖縄出身だが「奈良の暑さは体にこたえる」という。でも、「新しい土地に来たので、いろいろなところを開拓したい」と意欲的だ。今の趣味はサイクリングで、機能的なところがお気に入りポイントだそう。人懐っこい笑顔で横浜でもファンが多く、バンビシャスでも人気ものになりそうだ。
夏の私服は動きやすいラフな格好が多いとのこと。「キイチって、呼んでください」。明るく大きな声でそう話していた。 (バンビシャス広報 和田真智子)
喜久山貴一(きくやま・きいち) 1992年4月26日生まれ、沖縄県出身。身長178㌢。
【学童野球】 常盤ヤンチャーズが初優勝 惜しくもやまと敗れる 奈良県学童軟式野球大会

初優勝を果たし、笑顔を見せる常盤ヤンチャーズの選手
「第58回県学童軟式野球大会(兼)ほっかほっか亭カップ第41回近畿少年野球大会県予選会」(県軟式野球連盟、産経新聞社主催)の準決勝、決勝が5日、橿原市の橿原運動公園硬式野球場などであり、決勝では常盤ヤンチャーズ(橿原支部)がやまと(奈良支部)を9―4で破って初優勝を飾った。
序盤から点を取り合う展開となった決勝は、ヤンチャーズが四回裏に一挙5点を奪って試合を決めた。
やまとは三回表に3点を入れ、一時は4―1と3点差をつけたが、粘ることができなかった。
優勝したヤンチャーズの長岡真一郎主将(12)は「苦しい試合だったが優勝できて本当にうれしい」と笑顔で語っていた。
ヤンチャーズとやまとの両チームは、9月23、24の両日、大阪府で開催される近畿少年軟式野球大会に県代表として出場する。
準決勝の結果は次の通り。
常盤ヤンチャーズ4―3高田イーグルス▽やまと7―3桜井パワーズ

三回、勝ち越しを喜ぶやまとの選手。一時は3点リードした
【やまと人巡り】 「果物業界の力になりたい」 堀内果実園店長、越智まどかさん(24)
奈良市の三条通りに6月にオープンした、果物を使ったサンドイッチやドリンクなどのメニューが楽しめる農家直営店「堀内果実園」。店長を務めるのが、入社1年目の期待の新人、越智まどかさん(24)だ。
愛媛県出身の理系女子「リケジョ」で、「消費者離れが進む果物業界の力になりたい」と、今春五條市の堀内果実園に入社した。直営店の出店を計画していた社長から「店長をやってみないか」と突然提案され驚いたが、「果物業界を活気づけるチャンス」と、前向きな気持ちで引き受けた。
現在は農園での農作業と店長業務を並行して行う。「店で扱う果物の最新情報をお客さんに伝えられるのが強み。生産者と消費者がダイレクトに関われるお店にしたい」とさわやかに笑った。 (佐)
【あっ、これ作ろ!】 発酵食で夏バテ予防!! クリームヨーグルトと甘糀のレアケーキ
夏バテしそうなこの季節。ついつい冷たい物を取り過ぎて胃腸が弱ったり、体調を崩しやすくなります。
地元野菜と発酵調味料を使った「糀(こうじ)と野菜のお料理 花」(奈良市白毫寺)のオーナーシェフ、北村愛さん(41)に、発酵食を使った消化の良いデザート「クリームヨーグルトと甘糀のレアケーキ」を教えてもらいました。今回も、ノンアルコールタイプの甘酒「甘糀」を使います。
「発酵食を上手に取り入れると、身体の調子も良くなります」と北村さん。
生クリームヨーグルトの代わりにサワークリームでも作れますが、手軽に乳酸菌が取れる生クリームヨーグルト作りにぜひ、チャレンジしてみてください。カスピ海やケフィアヨーグルトは固まる温度が27度くらいなので室温でも作りやすいそうです。他の種類のヨーグルトは固まる温度が異なるので注意してください。
完成品からは想像もできないほど、超簡単なデザートです。ぜひお試しを! (朋)
【材料】(18㎝タルト型)
生クリーム200㏄、カスピ海ヨーグルト(ケフィアヨーグルトでも可)大さじ2、牛乳100㏄、甘糀100g、はちみつ大さじ3、ゼラチン8g、水大さじ3、クッキー(できれば全粒粉クラッカー)70~100g、バター40g=写真❶

❶
【作り方】
①生クリームとカスピ海ヨーグルトを混ぜ、27度で10時間ほど置き、生クリームヨーグルトを作る
②クッキーをジップロックの袋に入れ、綿棒で細かく砕く
③レンジで溶かしたバターと②を手で混ぜ合わせ、タルト型に敷き詰めておく=写真❷

❷
④ゼラチンに水を加えてふやかし、レンジに30秒ほどかけて溶かす
⑤ミキサーに①と牛乳、甘糀、はちみつを入れ、撹拌する
⑥ボウルに⑤を入れ④を加え、泡立て器で手早く撹拌する
⑦⑥を③の型に流し入れ=写真❸、

❸
冷蔵庫で冷やして出来上がり=写真❹

❹
【ワンポイント】
★牛乳を生クリームにかえるとよりリッチな味わいになります
★お好みで塩糀を小さじ1ほど入れても
★季節のフルーツなどをトッピングすると、見た目も華やかに
★バターでクッキーを固めるので全粒粉クラッカーの方がしつこくなく仕上がります
【糀と野菜のお料理 花】 季節の野菜と発酵調味料を使った料理が人気。ランチは午前11時半、ディナーは要予約で午後5時から。電話注文で弁当の販売も。毎日の献立に役立つ簡単な発酵ごはんの料理教室を毎月開催しており、ホームページ(http://www.hana-nara.com/)に日程や内容などを掲載。日曜定休。(☎0742・24・2178)


































