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豊作祈る御田植祭 大神神社

秋の豊作を祈り神饌田で行われた大神神社の御田植祭=桜井市


 桜井市の大神神社で、秋の豊作を祈る神事「御田植祭」が境内にある神饌田で行われた。
 同神社では、県内の農家などでつくる崇敬団体「豊年講」の協力を得て平成2年に神饌田(約200平方㍍)を整備し、毎年、同祭を行っている。神職が豊作を祈る祝詞を奏上した後、菅笠姿の田作男、早乙女ら11人が一列に並び、太鼓の合図に合わせてヒノヒカリの苗を植えていった。
 順調に育つと約80㌔のコメの収穫が見込まれるといい、豊年講講元の吉岡秀義さんは「病気や虫の被害がないよう奉仕したい」と話した。
 稲刈りを行う抜穂祭は10月20日に行われる。

病児保育備えた認定こども園 天理にオープン

テーブルとベッドが設置されている病児保育室


 天理市富堂町の複合施設「天理メディカルイースト」に、病児保育を備えた幼保連携型の「天理こだま認定こども園」がオープンした。
 社会福祉法人希望の会(奈良市)が運営。同施設3階に一般(定員31人)のほか、病児(同1人)と病後児(同3人)のための保育室もあり、看護師と保育士が1人ずつ常駐する。砂遊びや水遊び、家庭菜園などが楽しめる屋上園庭も含めた延床面積は約1100平方㍍。
 3階には今月1日にサービス付き高齢者向け住宅もオープンしており、今後は多目的ホールなどで園児たちと入居する高齢者が交流を図る予定だ。
 同市にはこれまで病児・病後児保育の施設はなく、隣接する田原本町の施設に受け入れを委託していた。だが、市中心部から距離があり、利用が少なかったという。並河健市長は「医療ケアが行える施設の重要度は高く、働く子育て世帯の支援という観点ではとても喜ばしい。また、高齢者が子供たちと触れ合うことで心の癒しにもなるのでは」と期待を込めた。

なら歴史芸術文化村 来館者50万人達成

花束などを受け取る阪中昇さんと友子さん夫妻=天理市


天理市杣之内町の道の駅「なら歴史芸術文化村」の交流にぎわい棟の来館者数が50万人を突破し29日、記念セレモニーが行われた。
 同施設は令和4年3月に開館。地域の歴史や文化、食の魅力を紹介する4棟で構成している。このうち交流にぎわい棟では、地元の農産物や工芸品などを販売している。
 この日、来館した和歌山県紀の川市の阪中昇さん(68)と友子さん(64)夫妻に吉野杉で作られたプレートや市の特産品のイチゴを使った菓子の詰め合わせなどが贈られた。
 今回で4度目の来訪という阪中さん夫妻は、「天理は町もきれいで古墳や神社など見所がたくさんある。文化村を通して奈良を身近に感じるようになりました」と笑顔を見せた。
 同文化村総括責任者の福原稔浩さんは「これからも魅力あふれる伝統文化や食の魅力発信に努めていきたい」と話した。

1本の茎から2つの花「双頭蓮」咲く 奈良・喜光寺

2つの花を咲かせた珍しい双頭蓮=奈良市


 奈良時代の僧、行基ゆかりでハスの寺としても知られる喜光寺(奈良市)で、1本の茎に2つの花が付く「双頭蓮」が4年ぶりに開花した。28日夕方の雨でほぼ散ってしまったが、同寺では他のハスも咲き始めており、清楚な花が夏の訪れを告げている。
 双頭蓮は品種ではなく珍しい変形の花で、日本書紀にも開花したことが記されており、めでたいことの前兆とされる。喜光寺で咲くのは令和元年以来。26日に開花し、さらに同じ鉢から別の双頭蓮のつぼみも。小林澤應副住職は「各地で起きている戦争が終わる前兆でもあってほしい」と願う。
 同寺には約80種、約250鉢のハスがあり、順に白やピンクの花を咲かせている。問い合わせは同寺(0742・45・4630)。拝観料は大人500円。

写経勧進55年 薬師寺で記念式典

薬師寺大講堂上層に写経を納める僧侶ら=奈良市


 薬師寺(奈良市)は27日、写経の納経料を伽藍復興の資金にあてる「写経勧進」が55年を迎えたことを記念し「お写経納経式」を行い、写経を納める様子を初めて公開した。
 写経勧進は昭和43年6月27日に始まった。当時の管主、高田好胤師が「精神性を伴った伽藍復興を」と呼びかけた。51年に金堂の再建を実現し、その後、西塔や中門などを復興した。これまでの写経は800万巻超に及び、金堂や西塔、玄奘三蔵院、大講堂に納めている。
 この日は、僧侶による読経などの後、祭壇に祭られた般若心経5万5000巻の一部が吊り上げられ、大講堂上層に納められた。加藤朝胤管主は「寺が再建できたのは写経された方々のおかげ。写経の一巻一巻に思いや願いが込められている」と話した。

小鹿公開、来場1万人突破

記念品を受け取る松本奈実さん(左から2人目)=奈良市


 奈良市の春日大社境内にあるシカの保護施設「鹿苑」で、今月1日から始まった「子鹿公開」の来場者数が1万人を突破し、記念セレモニーが開かれた。
 一般財団法人「奈良の鹿愛護会」(奈良市春日野町)が、1万人目の来場者となった大阪市の松本奈実さん(37)にエコバッグやステッカーなどの記念品を贈呈。松本さんは「昨年の子鹿公開が楽しかったので今年も来た。まさか自分が1万人目だとは思わず、とても嬉しい」と笑顔で話した。
 子鹿公開は今月末まで。同会は新型コロナウイルス対策で来場者数を制限していた昨年よりも約2千人多い約1万5千人の来場を見込んでいる。担当者は「6月中旬以降は子ジカがたくさん生まれているので、より楽しんでもらえると思う。是非足を運んでほしい」と話している。

こども園で茶道の出前授業 先生は山辺高生

緋毛氈に正座して茶道を体験する園児たち=奈良市


 子供たちに日本の伝統文化に触れてもらおうと、県立山辺高(奈良市)の生徒たちが奈良市立都祁こども園を訪れ、茶道の出前授業を開いた。
 茶道部の生徒らが、同園の多目的ルームに畳や緋毛氈を敷いて即席のお茶室を作り、年長クラスの園児たちの前でお点前を披露。園児らは緋毛氈の上に正座し、お辞儀の仕方などの作法を学んだ。お茶を飲んだ園児たちは口々に、「おいしい」「苦くない」などと感想を言い合った。
 同校茶道部部長で3年の種永美由希さんは「出前授業は初めてなので緊張したが、子供たちにお茶を楽しんでもらえたことがうれしい」と話した。

山添の自然を菓子に もち米・紅茶・麩で新商品

新商品を紹介する千葉知可子さん=天理市


 山添村の魅力をアピールしようと、天理市福知堂町の千葉製麩商店が、村産の紅茶やもち米などを使って麩まんじゅうとラスクを作った。同店や県内の道の駅などで販売しており、「爽やかな香りと優しい甘味を楽しんでほしい」という。
 村内の耕作放棄地を活用してもち米を作る村の青年団OBたちが「新しい村の特産品を作ってほしい」と持ちかけたことがきっかけ。かつて村の特産品だった紅茶の復活に取り組むボランティアグループ「かすががーでん」から紅茶と抹茶も受けて商品開発。
 もち米の粉に紅茶や抹茶のパウダーを混ぜた生麩で紅茶味と抹茶味のあんを包んで麩まんじゅうに、小麦粉に紅茶や抹茶のパウダーなどを混ぜて焼き、ラスクに仕上げた。
 千葉製麩商店の千葉知可子さん(64)さんは「和紅茶の味わいを最大限に生かすように作ったので、甘い香りとほろ苦さも感じられるはず」。村の青年団OBの下浦隆裕さん(56)も「一口食べれば村が誇る自然を感じられる」と話している。
 いずれも紅茶味と抹茶味があり、ラスクは1袋(20㌘入り)250円、麩まんじゅうは1個300円(いずれも税込み)。問い合わせは同店(0743・66・2277)。

楽しくなる本屋「ほんの入り口」 奈良市にオープン

厳選した書籍がならぶ「ほんの入り口」=奈良市


 奈良市の船橋通り商店街に小さな書店「ほんの入り口」がオープンした。取り扱うのは店主自らが厳選したこだわりの本ばかり。全国的に書店の閉店が相次ぐ中、「本を読むこと、本屋に行くことが楽しくなるような店にしたい」との思いを込めているという。
 エッセー集や詩集、さまざまな分野の入門書など書籍が並ぶ店内。イラストレーターがデザインしたブックカバーの人気投票のコーナーや、読書会などを開くスペースもある。店主の服部健太郎さんは「普段書店に行かない人でも気軽に入ってこれるように」と話す。
 服部さんは大阪などの書店に約15年勤めた後、「自分が客として楽しめるような本屋を作りたい」と地元の空き店舗を使って5月日に開店させた。
 人口減少が進む一方で電子書籍の人気が高まる中、紙の書籍の売れ行きは低迷。全国的に書店の閉店が相次ぐ。それでも服部さんは、「本屋は好奇心を高め意欲を引き出すようなものがいっぱい詰まっている。だからこそ、将来の街にも本屋に行く生活が残ってほしい」と願っている。
 営業時間は午前11時~午後6時。不定休。問い合わせはほんの入り口(0742・42・8356)。

五穀豊穣願い「虫送り」 天理市山田町

虫送りの松明を手にあぜ道を歩く住民ら=天理市山田町


 五穀豊穣を願う行事「虫送り」が天理市山田町で行われた。住民らが松明を手に田んぼのあぜ道を練り歩き、幻想的な雰囲気を醸し出した。
 稲につく害虫を追い払い供養する行事。同町では毎年6月16日に、上山田・中山田・下山田の3地区に分かれて実施している。約30人が参加した上山田地区では、手作りの竹の松明を手に約1㌔の区間を練り歩いた後、松明を川に流した。
 新型コロナウイルスが感染拡大した令和3、4年は参加者を限定していたという。3年ぶりに参加した同市福住町の小学5年生、中島優菜さんは「水を張った田んぼに明かりが映るのがきれい。参加できてとてもうれしい」と笑顔を見せた。

コロナ禍といじめ問題 本紙記事で授業、阪奈中央看護専門学校

産経新聞の記事をもとに話し合う学生たち=生駒市


 阪奈中央看護専門学校(生駒市)は19日、新型コロナウイルス禍が教育にもたらした影響を報じた産経新聞の記事を教材にした講義を開いた。1年生約40人が記事を参考にしながら、白熱した議論を交わした。
 同校非常勤講師の中田正浩さん(78)が、「看護師を目指す学生たちが将来患者と向き合う際の接し方のヒントになれば」と考案した。
 学生たちは令和4年10月28日付け朝刊掲載の「ネットいじめ最多、2万1900件 オンライン授業に影」などの記事を事前に読んだ上で出席。5班に分かれて「なぜコロナ禍でネットいじめが増えたのか」などのテーマで話し合った。
 大阪府東大阪市の天本眞琴さん(19)は「新聞はデータなどがたくさん掲載されていて考える上で参考になる」と話した。

三郷中校舎が公共建築特別賞

三郷町立三郷中学校


 三郷町立三郷中学校の校舎が、優れた公共建築物を表彰する「第18回公共建築賞」(公共建築協会主催)の地域特別賞を受賞した。
 旧校舎は増改築が繰り返され、安全面などで懸念があったため平成31年3月に建て替え。窓を大きく取り、校舎内に明るい光が差し込む。屋上にプールが設置され、災害時にはプールの水をマンホールトイレの排水として活用できる。
 森宏範町長が全国の施設を見学したり、在校生にアンケートをしたりして設計を提案したという。森町長は「生徒や先生、町、設計や施工会社などが一体となって作り上げたことが評価された。とてもうれしく思う」と話している。

「大和丸なす」ピザでコンテスト 畿央大チームが優秀賞

優秀賞に輝いた畿央大のメンバー=大和郡山市


 県内4大学の学生たちが大和郡山市特産の「大和丸なす」を使ったピザの出来映えを競うコンテストが、大和郡山市のイオン大和郡山店で開かれ、畿央大が優秀賞に輝いた。
 コンテストは大和丸なすをPRしようと同市が主催。食育ボランティアサークル「ヘルスチーム菜良」に参加する近畿大、帝塚山大、奈良女子大、畿央大のメンバーが参加した。
 学生らが店頭に立ち、来店客らにそれぞれが考案したピザを販売。市農業委員会のメンバーや同店関係者らが、見た目や独創性などを審査し、大和丸なすに生サーモンと醬油マヨネーズを合わせた「ゴロッと大和丸なす&サーモン彩りピッツァ」を開発した畿央大を優秀賞に選んだ。
 畿央大3年の松山栞子さんは、「生サーモンを使用することでえぐみが出ず、彩りも美しいものができた」。同大3年の見杉遼さんも「多くの人に手に取っていただき、おいしかったと言ってもらえたのがうれしかった」と喜んだ。
 畿央大のピザは、レシピ開発に協力した大和郡山市のイタリア料理店「サンプーペー」で、6月末まで提供している。

インドから奈良・霊山寺へ寄贈 菩提僊那の像


 奈良時代に仏教を伝えるため来日したインド僧、菩提僊那(ぼだいせんな)の像がインド政府からゆかりの霊山寺(りょうせんじ、奈良市)に寄贈され14日、除幕式が行われた。
 菩提僊那は平城京の大安寺(奈良市)に住み、東大寺(同市)の大仏開眼供養会で導師を務めた。霊山寺を訪れた際、寺のある登美山の形がインドの霊鷲山(りょうじゅせん)に似ていることからこの寺の名を付けたとされる。
 像は幅93㌢、奥行き64㌢、高さ93㌢の銅製の坐像。昨年の日印国交樹立70周年、インド独立75周年を機に、霊山寺本堂に安置している木彫像をもとにインドで造られた。
 この日は、東山光秀管長とニキレーシュ・ギリ在大阪・神戸インド総領事が除幕。東山管長は「遺徳を顕彰できありがたい」、総領事は「菩提僊那と霊山寺、大安寺とのつながりを知ってもらいたい」と話した。

万博成功へ協力 映画監督、河瀨さんと山下知事

大阪・関西万博について山下真知事(左から2人目)にPRする河瀬直美さん(右)=県庁


 令和7年4月に開幕する大阪・関西万博のテーマ事業プロデューサーで奈良出身の映画監督、河瀬直美さんらが13日、県庁に山下真知事を訪問し、万博への協力を呼び掛けた。山下氏は「成功に向け、一緒に汗をかかせていただきたい」と応じた。
 この日、河瀬さんは、万博を運営する日本国際博覧会協会の高科淳副事務総長と、万博公式キャラクター「ミャクミャク」とともに訪問。河瀬さんは「奈良の歴史や文化を世界にアピールできる良い機会。一緒にやっていきましょう」と山下氏に呼びかけた。
 県は万博で、関西パビリオンにある関西全体の展示スペースで情報発信するとしている。

手をつないで田植え体験 天理市柳本小と幼稚園

泥だらけになりながら田植えを楽しむ子供たち=天理市


 天理市立柳本幼稚園と柳本小学校が、田植え体験を実施した。近くの農業、杉田節子さん(84)の水田で、園児や児童計54人が苗を植えた。
 小学5年生39人が数人ずつの班に分かれて園児15人をサポート。それぞれ手をつないで田んぼに入り、泥だらけになりながらも作業を楽しんでいた。
 杉田さんは子供たちに米作りに関する知識を説明し、「米を食べて、農家を応援してもらいたい」と呼びかけた。
 参加した城使蒼汰さん(10)は「家にも田んぼがあるので手伝っているが、田植えはやはり大変な仕事」と話し、佐々木仁さん(10)は「田んぼにはカエルや小さなカブトエビもたくさんいて楽しかった。めったにできない体験」と笑顔を見せた。

シーズン到来 ビアガーデン

ビアガーデンで乾杯する人たち=奈良市


 ホテル日航奈良(奈良市三条本町)は「奈良一望・屋上爽快ビアガーデン2023」を開催している。
 ビアガーデンは毎年開催しており、仕事帰りの会社員や家族連れから人気を集めている。同ホテルの担当者は「興福寺の五重塔など奈良らしい景色が見渡せる開放的な空間で、心置きなく楽しんでほしい」と話している。
 9月10日まで午後6時~同9時。雨天中止。大人5000円、中学生~19歳3500円など。予約や問い合わせは、同ホテル(0742・35・6621)。

踏切事故防止へ点字ブロック 橿原市で体験会

踏切内に設置された点字ブロックの感触を確かめる人たち=橿原市


 視覚障害者向けの誘導用点字ブロックを設置した橿原市内の踏切で、国土交通省近畿地方整備局などが体験会を行った。参加者は足や白杖で確認し、国交省側に感触を伝えた。県視覚障害者福祉協会の辰巳寿啓会長は「踏切内への点字ブロック導入を奈良から全国に発信したい」と語った。
 大和郡山市の近鉄線の踏切で昨年4月、目の不自由な女性が電車と接触して死亡した事故を受け、橿原市は今年5月に八木西口駅南側の踏切に点字ブロックを設置した。
 視覚障害者団体などからの意見を反映し、点字ブロックのほかに踏切に沿って縦に凹凸のラインが入ったブロックを設けるなど、突起の形や配置を変化させることで踏切の範囲を示す工夫をこらした。
 体験会には、県視覚障害者福祉協会や市障害者団体協議会のメンバーら12人が参加した。松木平初代さん(75)は「まだ慣れないので、一般の道路と踏切を区別することが難しかった」と話した。
 踏切内の点字ブロック設置は、大和郡山市の事故現場や橿原市を含め県内では4カ所にとどまる。国交省や橿原市などは、当事者から寄せられた意見を参考にしながら設置箇所を増やすとしている。

横断歩道を正しく渡ろう 帝塚山小で大学生が交通安全教室

体育館に設置された横断歩道を手をあげて渡る児童たち=奈良市


 帝塚山大の学生たちによる交通安全教室が、奈良市の帝塚山小の体育館で開かれた。1年生約50人が交通ルールの大切さを学んだ。
 同大法学部の学生8人が寸劇やクイズを交え、横断歩道の正しい渡り方などを説明。参加した貞苅音心さんは「楽しく交通安全が学べた。車の被り物の劇が面白かった」。中多秀介さんも「青信号でも右左はちゃんと確認したい」と話した。
 学生らは終了後に教職員から寄せられたアンケートを踏まえ、内容を改善した上で近隣の小学校などでの出前授業も検討している。司会進行役を務めた同大4年の白井亜友華さんは、「改正の多い交通規則も、法学を学ぶ学生ならサポートできるのではないか」と述べた。

マイボトルでプラごみ減らそう 学校などにウオーターサーバー、三郷町

ウオーターサーバーの水を水筒に注ぐ三郷町の森宏範町長(左)ら=同町


 プラスチックごみを減らそうと、三郷町が小中学校や公共施設にウオーターサーバーを設置し、各自に水筒を持参してもらう「マイボトル普及事業」を始めた。環境保全などを掲げる国連の持続可能な開発目標(SDGs)に即した取り組みで、森宏範町長は「ごみ削減のために身近にできることを町民に考えてもらいたい」と話している。
 サーバーは冷水と常温の水を給水できる装置で、町立小中学校や町役場、スポーツセンターなどに計10台を設置。7月中旬には、サーバーの利用を促すため、300㍉㍑の水筒を町立小中学校の児童生徒全員に配布する。
 町は、サーバーの設置を手がけたウォータースタンド(さいたま市)とプラスチックごみ削減に関する協定を締結。同社はこれまでに京都市など全国の67自治体と同様の協定を締結しており、近藤紀行常務取締役は「未来のために全国の自治体にサーバーを設置して、マイボトル文化を広げていきたい」と話している。
 町によると、令和4年度に廃棄されたペットボトルは約32㌧、プラスチックごみは約269㌧に上る。サーバーの給水量を集計し、ペットボトルの容量に換算して削減できたごみの量を計算する予定だ。また、サーバーを導入する民間企業に対する補助金の交付も検討している。
 町は令和元年7月に「SDGs未来都市」に選定されている。森町長は今回の取り組みについて「ごみの削減だけでなく、熱中症対策、子供たちへのSDGs教育にも役立つはず」と期待を寄せている。

橿原を「ストファイ」ゲームの聖地に 人気キャラ「リュウ」銅像が完成

リュウの銅像を除幕する関係者ら=橿原市


 ゲーム大手カプコン(大阪市)の人気格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズのキャラクター「リュウ」の銅像が橿原市の市観光交流センター「かしはらナビプラザ」前に完成し、除幕式が行われた。
 カプコンは創業者の辻本憲三会長が橿原市出身という縁もあり、昨年8月、市と包括連携協定を締結。同シリーズのキャラクターを活用した観光振興の取り組みを進めている。今回は、地元の有志6人が人気キャラクターであるリュウの銅像を寄贈した。
 銅像は台座を含め高さ約1・6㍍。カプコンの監修で「竹中銅器」(富山県高岡市)が制作した。道着姿で鉢巻きを締め、ファイティングポーズを取った力強い仕上がりとなった。
 除幕式には、寄贈した6人のほか、橿原市の亀田忠彦市長や地元の柔道クラブの子供たちも参加。銅像が披露されると拍手がわきおこった。
 寄贈者の1人で、同市の建設業、藤井紀幸さんは「自分もゲーム世代でリュウは大好きなキャラクター。もっと銅像が増えて橿原がストリートファイターの街になれば」と話した。
 銅像設置を記念し、かしはらナビプラザでは企画展「STREET FIGHTER展 IN かしはらナビプラザ」を開催中。平成7年に同市で開催された藤原京遷都1300年記念イベントで公開されたアニメ「ストリートファイターⅡよみがえる藤原京~時を駆けたファイターたち」も上映する。企画展は午前9時~午後7時。18日まで。

入江泰吉写真展「息づく、大和」 奈良市で25日まで

「斑鳩の道」(奈良市写真美術館提供)


 大和路の風景に魅せられた写真家、入江泰吉(1905~92年)の企画展「息づく、大和」が、奈良市写真美術館で開かれている。神々の気配が感じられる自然風景と、人々の生活感がにじむ日常風景の「遠近」の対比を楽しめる37点を展示。25日まで。
 入江は昭和20年以降、半世紀にわたって古来の原風景が残る奈良を撮り続けた。企画展では里山の棚田が美しい「飛鳥大原の里初夏」や幻想的な山並みが広がる「吉野山雲海」、田園のそばで戯れる子供たちをとらえた「斑鳩の道」などの作品が並ぶ。
 市写真美術館の説田晃大・学芸員は「大和路の風景に溶け込む歴史の気配を、入江作品から感じ取ってほしい」と話している。
 同館では鳥取市出身の写真家、池本喜巳さん(79)が大判カメラで山陰地方の日常風景を追った作品展「記憶のとびら」も同時開催。
 入場料500円(高校・大学生200円、中学生以下無料)。月曜休館。問い合わせは、市写真美術館(0742・22・9811)。

「ローマの休日」オードリー・ヘプバーンのように サンダル新ブランド発信、大和高田

「ヘップランド」の特製サンダルを販売するコーナー=大和高田市


 オードリー・ヘプバーンが映画『ローマの休日』で履いていた「ヘップサンダル」で地場産業を盛り上げようと、新たな展示・販売施設が大和高田市にオープンした。川東履物商店の「ヘップランド」。オリジナルブランドの商品を並べ「奈良の履物の文化を、新感覚で発信したい」と意気込んでいる。
 同店は昭和27年創業で、履物を作る生地や糊など関連資材の卸売りを中心に手掛けてきた。安価な外国製の履物が主流となる中、川東宗時代表が「良質な国産品をアピールしたい」とオリジナル商品の開発を検討。「ヘップサンダル」なら広い世代にアピールできると思い立ち、令和2年にサンダルのブランド「HEP」を立ち上げた。
 甲の部分を合成皮革や本革で覆い、亀の甲羅のような形状に編み込んだ、シンプルで通気性のよいデザインをメインにし、靴底は軽くて柔らかい樹脂素材やウレタンを使用。新型コロナウイルス下でネット中心の販売を始めた。
 アフターコロナも見据えて昨年春、「履き心地を直に試してもらいたい」と、敷地内に展示・販売スペースなどの新設を計画。クラウドファンディングで集まった約400万円の資金などで事務所を改装した。
 販売コーナーのほか、来客がくつろいで試着し、おしゃべりもできるように畳敷きのスペースや喫茶コーナーも備えた。別棟の資材置き場には新商品をアピールするコーナーを設け、地元作家の創作展を催すギャラリーとしても活用する。
 先月25、26日には内覧会を開催。訪れた愛知県岡崎市のセレクトショップ経営、浅井千香子さんは「町工場の中で新作を販売するアイデアが面白い」と話した。川東代表は「つっかけを履いてコンビニに行く感覚で、気軽に訪れてほしい。地域交流の場にもなれば」と期待を込めて話した。毎週月、水、金の午後1~5時営業。

金魚すくいロボを開発 奥田英利さん(54)


 世界でも例を見ない、金魚すくい専用のロボットを開発。インターネットを使って遠隔でも楽しめるシステムを構築した。定期的に開く体験会のほか、10月には操作の腕を競う「金魚すくいロボコン」を開催予定だ。「子供から大人まで、外国人も障害者も楽しめるのが魅力。世界大会も実施したい」と意気込む。
 大和郡山市生まれ。インベーダーゲームなどの影響でプログラミングに興味を持ち、大学卒業後、レジスターのメーカーに就職。電子回路の基板設計やプログラミングに携わった。30年近く勤務した後、令和2年に独立。プログラミング教室を開講した。
 当初は簡単なロボットを使った普通の教室を想定していたが、新型コロナウイルス禍で大和郡山名物の「全国金魚すくい選手権大会」が中止されることを知って「遠隔地からでも楽しめる、リモート金魚すくいを開発すれば面白そうだ」とひらめいた。
 ただ、道のりは想像以上に険しかった。金魚をすくう道具「ポイ」をクレーンゲームのようにつり下げて操作する試作機は、金魚のすばしっこさに対応できず。モーターでアーム(腕)を動かすタイプでも遅かったり、強度が足りずに部品が壊れたり。滑らかな動作が可能なモーターや操作しやすいコントローラーを導入するなど改良を重ね、満足できる装置を作るまでに1年以上を要した。
 パソコンやスマートフォンで遠隔操作できるシステムも開発。動作はワンテンポ遅れるが、体験会などで披露している。
 目標は、ロボットでの金魚すくい体験を通じた大和郡山市の知名度アップと観光活性化だ。「遠隔でロボットを操作した人が市を訪れ、リアルの金魚すくいを楽しむなど、相乗効果を狙いたい」と語った。

全国コンテスト最優秀「大和丸なすの味噌チーズ焼き」 スーパーヤオヒコで販売

大和丸なすを丸々一個使った「大和丸なすの味噌チーズ焼き」


 県内を中心にスーパーマーケット「スーパーヤオヒコ」を展開する八百彦商店(王寺町)の商品が「お弁当・お惣菜大賞2023」の総菜部門で最優秀賞に輝いた。伝統野菜を使った「大和丸なすの味噌チーズ焼き」。富雄店(奈良市)と桔梗が丘店(三重県名張市)に限定して販売していたが、今月から全店に広げた。7月12日まで。
 同商品は、奈良県の伝統野菜・大和丸なすを素揚げして中身をくり抜き、肉みそとナスを詰め込んでモッツァレラチーズを重ね、オーブンで焼きあげる|という手間ひまかけた一品だ。
 コンテストの総菜部門には、全国のスーパーやコンビニエンスストアなどから2523件の応募があった。「大和丸なすの~」は、味や見た目の面白さだけでなく、地元の伝統野菜を使っていることが評価された。
 手がけたのは、洋食店シェフ出身の同社バイヤー、福岡博行さん。約4カ月間試作を繰り返した。「柔らかなナスの食感と、濃厚な肉みそとチーズの味わいを楽しんでもらえるはず」と胸を張る。
 大和丸なすの入荷量が限られているため、毎週水曜日限定でそれぞれの店舗で手作りし、1個322円(税込み)で販売しているが、午後には完売してしまうという。
 ヤオヒコでは、ほかにも大和まななどの伝統野菜を使った総菜を手がけており、福岡さんは「この賞をきっかけに、奈良にはおいしいものがたくさんあることを知ってもらいたい」と話している。

大相撲秋巡業、発祥の地・桜井で10月に

大相撲桜井場所をPRする千田川親方(左)と桜井市の松井正剛市長


 「相撲発祥の地」とされる桜井市で、10月に大相撲秋巡業「桜井場所」が行われることが決まった。幕内以上の力士を含む約100人が参加予定で、実行委員会は県出身力士の参加も検討している。当初、令和2年3月に開催予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期となっていた。
 日本相撲協会巡業部の千田川親方(元小結闘牙)は同市で記者会見し「桜井場所の成功に向けて相撲協会一丸となってお手伝いさせていただきたい」と語った。
 日本書紀に当麻蹴速と野見宿禰が初めて天覧相撲をとったとの記述があり、桜井市の相撲神社がその場所にあたるとされていることから、市は相撲発祥の地としてPRしている。
 大相撲桜井場所は10月20日午前9時から、同市の芝運動公園総合体育館で。チケットは、6月1日から市観光まちづくり課(平日午前9時~午後5時)、チケットぴあで販売予定。また、ふるさと納税の返礼品としても提供する。
 巡業に関する問い合わせは「奈良イベント.com」(080・7302・2087)、ふるさと納税は市税務課(0744・42・9111)。

150周年で人文字撮影 天理・柳本小

近隣住民や児童たちが描いた人文字=天理市立柳本小学校


 今年度に創立150周年を迎える天理市立柳本小学校は、同校の運動場で航空写真撮影を行った。
 児童のほか近隣住民、地域の幼稚園児など計約450人が校庭に集合。赤やピンク、緑の画用紙を手にサクラの花をかたどった校章を人文字で作った。
 明治7(1874)年2月8日に開校した同校は、天理市にあった柳本藩の藩邸跡に建てられた。同事業実行委員の5年生、西村静枝さんは「歴史ある小学校の生徒であることが、とても誇らしい」と話した。
 杉田美恵校長は「周年事業は、新型コロナウイルス禍で絶たれていた地域と学校の絆を再構築するきっかけになる。歴史的節目に出合えたことに大きな喜びを感じる」と話した。
 同小は11月に150周年式典を行う予定。

茶摘み体験「新茶飲むの楽しみ」 天理市福住小

茶摘みをする福住小の児童=天理市


 かつて大和茶の一大生産地だった天理市福住町の茶畑で市立福住小学校の3、4年生計23人が茶摘みを体験。児童らは童謡「茶摘み」を歌いながら、丁寧に新芽を摘み取った。
 4年の小池妃依里さんは「畑が急斜面で転びそうになりながら、頑張って新芽を集めた。新茶を飲むのが楽しみ」と、かご一杯になった茶葉を見せてほほえんだ。この日摘み取った茶葉は大和郡山市の健一自然農園で製茶し、同校の児童たちが試飲することにしている。
 同町では約40年前には茶農家が約300軒あったが、現在は3軒に激減。この日、児童らが茶摘みをした畑の所有者である中西健一さん(88)もこの十数年出荷しておらず、がけ崩れ予防のために茶の木を整備するだけにとどめているという。

園児らキトラ古墳壁画と対面 明日香村

キトラ古墳壁画を見学する園児たち=明日香村


 キトラ古墳壁画(7世紀末~8世紀初め)発見から40年を記念し、明日香村は、保存・展示施設「四神の館」(同村)で村立明日香幼稚園の園児たちに壁画を公開した。
 地元の子供たちに本物の壁画を見てもらいたいと文化庁などの協力を得て企画した。この日は園児ら約40人がガラス越しに石室西壁の壁画「白虎」を見学。同村文化財課の辰巳俊輔主査が、壁画について説明した。
 見学した浦谷眞都さん(5)は「何を使って壁に画を描いたか気になった」と話し、辰巳主査から石を砕いて粉にして絵の具として使っていたことなどを教わっていた。

「次はパリ五輪」 柔道世界選手権で金、橿原出身の新添選手

亀田忠彦市長から花束を受け取る新添左季選手(右)=橿原市


 カタール・ドーハで5月に開催された柔道の世界選手権で、女子70㌔級と混合団体で金メダルを獲得した橿原市出身の新添左季選手(26)が、同市役所に亀田忠彦市長を表敬訪問した。「来年のパリ五輪出場に向けて大きく前進できた。気持ちを強く持って今後も稽古に励みたい」と意気込みを語った。
 新添選手は小学1年から橿原市柔道クラブで柔道を始め、天理中、天理高、山梨学院大を経て現在は自衛隊体育学校に所属。
 亀田市長は「パリ五輪に向けてさらに応援したい」と激励。新添選手は「柔道を始めた場所でいい報告ができてうれしい。今回の成績がたまたまと思われないように頑張りたい」と気を引き締めた。
 小学生時代に新添選手とともに橿原市柔道クラブに所属し、現在は市生活福祉課職員の村井惟衣さん(25)も同席し、「プレッシャーに負けずに、けがだけは気を付けてほしい」と語った。

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