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紙おむつ、定額使い放題 天理市の保育施設で3月から

サービス導入に先立ち、「BABY JOB」と連携協定を締結した天理市の並河健市長(右)=同市


 天理市は、定額で紙おむつとお尻ふき用のウエットティッシュが使い放題となるサービスを市内の公立保育施設で始める。子育て支援を手がける「BABY JOB」(大阪市淀川区)と連携。今月から2カ月間、無料で実証実験を行い、3月から本格運用する。
 保育所では通常、園児がそれぞれ名前を書いた紙おむつを持参する。施設側も園児一人一人の紙おむつを保管しなければならず、保護者と保育士双方の負担となっている。そこで市は、紙おむつの定額サービスを導入することにした。
 対象は、市立の保育所やこども園6施設に通う0~2歳児約200人。希望する保護者は月額2280円(税抜き)で利用できる。紙おむつは保育施設に直接届けられ、使用後の処分は市が請け負う。
 市の担当者は「子供が小さいときは登園の荷物がとにかく多い。負担軽減のためにも利用を検討してもらいたい」と呼び掛けている。

イチゴ狩り開園 明日香村

収穫したイチゴを味わう幼稚園児たち=明日香村


 県特産イチゴ「あすかルビー」が味わえる「あすかいちご狩りパーク」の開園セレモニーが10日、明日香村檜前の尾上農園で行われた。地元の村立明日香幼稚園の園児らも参加し、甘い味わいを楽しんだ。
 同パークは平成16年に設立し、現在は村内の17農園が参加。新型コロナウイルス禍前は年間4万~5万人台で推移していた入園者数が令和2、3年は1万~2万人台に落ち込んだが、昨年は約3万3千人まで回復。マスク着用や手指消毒などの感染対策を徹底し、開園20年目となる今年は5万2千人の入園者を見込む。
 3年ぶりの開催となったセレモニーには、同幼稚園の園児24人が参加しハサミを手にイチゴを収穫。福井日菜さんは「甘くておいしい。何個でも食べられそう」と笑顔で話した。
 営業は5月28日まで。完全予約制。有料(30分食べ放題)。予約・問い合わせは同パーク(0744・54・1115)。

猿沢池、水質改善の実験成功 導水路設置へ 

猿沢池

 夏場を中心に濁りが生じる奈良公園内の猿沢池、県は今月から澄んだ水を注ぎ込むための導水路を整備する。昨年2カ月間にわたり近くの井戸水を使って実験を行ったところ透明度が大幅に改善したといい、恒久的な水質改善を目指す。
 猿沢池は流れ込む水の量が少ない上、水がとどまる時間が長いことなどから、水温が高くなり微生物の活動が活発になる夏場を中心に水が濁り、周囲の景観に悪影響を与えていた。
 そこで県は、昨年秋の約2カ月間、約700㍍東にある奈良国立博物館の敷地にある井戸の水を猿沢池に引き込み、池の水を入れ替える実験を実施した。春日大社の一の鳥居付近に仮設のポンプと導水管を設置。1秒間に最大3㍑が流れ込むようにして、1週間ごとに池の4カ所で水質調査した。
 その結果、水面から見通せる深さを表す「透視度」は、実験前の平均35㌢から実験終盤には同91㌢まで大幅に改善。1㍑当たりの有機物の量を示す指標で水の汚れを表す「COD」も、1㍑あたり18・5㍉㌘から7・8㍉㌘と半分以下になった。水質悪化につながるプランクトンの増殖をもたらす物質の値も、わずかに改善がみられた。

お菓子の「よしや」 天理市と子育て支援協定

協定書を手に撮影に応じる吉寿屋の神吉一寿社長(左)と天理市の並河健市長=同市


 天理市と菓子卸の吉寿屋(大阪府摂津市)は、子育て支援に関する協定を締結した。同市内にある子供食堂や児童施設などに、時期に合わせた菓子を提供する。
 吉寿屋は昨年10月下旬、同市内に約2千種類を超える菓子を取りそろえた「お菓子のデパートよしや天理店」をオープン。神吉一寿社長の呼びかけで、菓子メーカー9社が協力して菓子約万円分を、NPO法人おてらおやつクラブ(田原本町)に寄贈した。
 神吉社長は「お菓子には人を笑顔にさせる不思議な力がある。精力的に取り組み、天理市にとどまらず、関西2府4県に広げていきたい」と意気込む一方、「かりんとうや、すあまなどなくなりつつある伝統的な菓子を子供たちに知ってもらうよい機会にもなる」と期待を寄せた。

遺物が語る宴の様子「迎春の祝事」 橿考研博


 新しい年を迎える人々の習慣にスポットをあてた特別陳列「迎春の祝事|酒と宴|」が橿原市の橿原考古学研究所付属博物館で開かれている。日まで。
 年末年始に欠かせない「酒と宴」を連想させる遺物を中心に、県内の遺跡や古墳から出土した須恵器、土器など約点を展示。円筒状の注ぎ口がついた縄文時代の「注口土器」や、取っ手がついた弥生時代の「把手付鉢」など、酒の使用を想像させる土器が並ぶ。
 また、平城京左京三条三坊五坪から出土した「一升一合」と墨書された須恵器壺や、鎌倉~室町時代のかわらけ(土師器皿)も公開。調査地の平面図や断面図なども添えられ、どのような場所から遺物が出土したかを知ることができる。
 展示を担当した橿原考古学研究所の鈴木朋美主任研究員は、「ひとつひとつの遺物を見ながら、当時の人々が飲食を共にするシーンを思い浮かべてほしい」と話している。
 休館日は月曜(1月9日は開館、翌10日休館)。問い合わせは、同館(0744・24・1185)。

規格外イチジクでクラフトビール 大和郡山

イチジクを使ったクラフトビールを手にアピール、ことことビールの板東智也社長(中央)ら=大和郡山市


 大和郡山市農業委員会はこれまで廃棄していた規格外の地元産イチジクを使用したクラフトビールを、醸造所「ことことビール」(京都府木津川市)と共同開発した。県内を中心に数量限定で販売している。イチジク特有のほのかな香りと爽やかな味わいが特徴だ。
 大和郡山市はイチジク生産で県内で8割のシェアを占める。同委員会が割れや傷などで規格外のイチジクを市内の農家から集め、同醸造所がヴァイツェンビールに仕立てた。「食事の邪魔をしないイチジクの繊細な味わいが感じられる仕上がり」と同醸造所の板東智也社長。搾りかすはイチジク畑の肥料にする。
 ラベルは、市内のイチジク農家で研修中の県立なら食と農の魅力創造国際大学校アグリマネジメント学科2年の礒部俊恵さんと、娘で県立高円芸術高校1年の那由多さんがデザイン。市特産の金魚を描いた。
 330㍉㍑入りで880円(税込み)。631本をイオン大和郡山店など近畿圏のイオン10店舗や近鉄百貨店奈良店、JR奈良駅のアンテナショップ「奈良のうまいものプラザ」などで販売している。

生駒市「まほうのだがしやチロル堂」にグッドデザイン大賞

子供たちが気軽に利用できる「チロル堂」=生駒市


 生駒市にある「まほうのだがしやチロル堂」が、優れたデザインに贈られる今年の「グッドデザイン賞」(公益財団法人日本デザイン振興会主催)で、最高賞にあたる大賞を受賞した。駄菓子屋ならではの楽しい雰囲気を生かし、幅広い子供たちが利用できる点が評価された。
 チロル堂は、貧困や孤独などの問題を抱える子供たちを地域で支えることを目標に、令和3年8月に設立された。大人が商品を購入した際に代金の一部が店に寄付される。
 店内に設置されたカプセル玩具販売機「ガチャガチャ」に子供たちが100円を入れて回すと、店の専用通貨「チロル」が1~3枚入ったカプセルが受け取れる。通常500円のカレーが1チロルで食べられるなどのサービスがあり、お金がない子供も楽しみながら気軽に利用できる。
 グッドデザイン賞では、こうした特徴が評価され、審査対象5715件から5件に絞られた大賞候補から、見事大賞に選ばれた。審査員からは「初期投資の負担が少ない仕組みで、全国各地に展開する日もそう遠くなさそうだ」と高評価を受けた。
 生駒市の小紫雅史市長は同店に市民功労表彰を授与し、「多くの方が元気をもらった」と謝意を表明。共同代表の石田慶子さんは「日々こつこつとやってきたことが認められ、光栄に思う」。同じく共同代表の吉田田タカシさんも「仕組みに賛同し支援してくれた人たちのおかげです」と述べた。

絹谷幸二さん描いた「卯」絵馬授与 春日大社

春日大社で授与されている干支絵馬=奈良市


 春日大社(奈良市)は、文化勲章受章者で県出身の洋画家、絹谷幸二さんが、今年の干支「卯」にちなみウサギを描いた絵馬を授与している。
 絵馬は、躍動感あふれるタッチのウサギを中心に松竹梅や鳥居が色彩感豊かに描かれている。大社が絹谷さんに依頼した。1枚500円。
 大社では新型コロナウイルス対策として初詣の混雑を緩和するため、昨年末から破魔矢や干支一刀彫など縁起物の授与も始めている。

修理中の文華殿公開 橿原神宮

壁や床が外され、骨組みだけの状態となった文華殿


 橿原神宮(橿原市)は、老朽化に伴い修理をしている国の重要文化財・文華殿(江戸時代後期)を報道関係者に公開した。
 文華殿は、天理市にあった柳本藩の御殿の一部で、大書院と玄関からなる。天保15(1844)年の建築で、明治以降は小学校校舎として利用され、昭和42年に橿原神宮境内に移築された。屋根瓦が劣化したり礎石が沈下したりするなど老朽化したことから、県文化財保存事務所が令和2年6月から6年計画で修復作業を進めている。
 今回は、地盤強化のために建物を持ち上げる揚屋工事の状況を公開。重量を落とすため壁や床が取り除かれ骨組みだけになった建物の柱を鉄骨で挟み込んで固定し、18基のジャッキで礎石部分から建物全体が約1㍍持ち上げている。今後はいったん礎石を取り除いてコンクリートの基礎を新設し、来年度には再び礎石の上に柱が建つよう建物を下ろす作業を行う。
 柳本藩は、織田信長の弟で茶人として知られる織田有楽斎(長益)の五男、尚長が初代藩主。修理を担当している同事務所・橿原神宮出張所の山下秀樹主任は「城を持つことが許されない1万石の大名としては豪華な建築。一方で屋根の部材など見えない部分では加工の必要がない丸太を使うなど、財政が豊かではなかった藩の苦心がうかがえる」と話した。

登山届忘れずに 奈良で遭難増加

ロープで要救護者を引き上げる県警山岳警備隊員ら=天川村


 奈良県は大台ヶ原や大峰山など、比較的挑戦しやすい2千㍍級以下の山が多く、登山客に人気が高い。ただ難所もあり、計画や装備が不十分なまま登山に臨んだ人が遭難するケースは後を絶たない。特に日没の早い冬は道に迷う危険性も高くなる。県警は事前に計画を届け出るよう呼びかけている。
 天川村の東部にそびえる観音峯(標高約1350㍍)の山中。県警山岳警備隊員らが力を合わせ、別の隊員を載せた担架をロープで引き上げていた。登山者が滑落し、㍍先で重傷を負って動けない|との想定で行われた救助訓練の一幕だ。
 救助する警察官も滑落したりして2次遭難に遭う恐れがある。訓練の指揮をとった亀田信昭・山岳警備隊長は「安全管理を徹底した上で救助活動を行っていく」と力を込める。
 新型コロナウイルスの感染拡大以降、登山は「密」が避けられるとして人気を集める一方で、遭難件数も増えている。県警によると、今年1~11月の県内の山中での遭難は61件。コロナ前の令和元年の年間46件の約1・5倍に上り、過去最多を更新した。遭難者数は70人で、うち6人が死亡、11人が骨折などの重傷を負った。
 山中では携帯電話の電波が届かない場所や救助が困難な険しい道も多く、遭難者の発見には時間を要する。県警は、登山の際に地図や非常食、防寒具、常備灯は必ず装備し、遭難したときに備えて衛星利用測位システム(GPS)で位置情報を知らせるアプリをスマートフォンにインストールしておくなど、通信手段の確保に努めるよう呼びかけている。
 登山者は事前に県警や自治体などに詳しい計画や目的地を記す「登山届」を提出する必要がある。下山予定日を過ぎても登山者が戻らなかったり、連絡が取れなくなったりしたときに、捜索すべき場所の特定に役立つからだ。
 登山届は、県警などに郵便やファクスで送ったり、県警のホームページから専用フォームに入力したりするほか、近年では登山者向けのスマホアプリでも提出できるようになった。今年8月には、県警が登山者向けスマホアプリの「YAMAP」と提携。アプリ内で提出された登山届の情報を共有する協定を結び、迅速な捜索活動につなげる。
 だが、登山届の普及は進んでおらず、今年報告された遭難61件のうち、事前に提出があったのはわずか14件だった。県警地域課の田中仁次席は「奈良の山は木が生い茂っている場所が多く、道に迷いやすい。冬場は日没も早く、暗くて迷う危険性も高い。万が一に備え、確実に登山届を提出するようにしてほしい」と話している。

金子みすゞゆかりのバラ 当麻寺門前に

金子みすゞゆかりのバラを眺める植本茂さん、和子さん夫妻=葛城市


 葛城市の当麻寺門前にある民芸店「和」の店先で、童謡詩人、金子みすゞゆかりのバラが、冬の寒気に負けじとピンクの可憐な花を咲かせた。
 「金子みすゞ全集」を世に出した児童文学者で、金子みすゞ記念館(山口県長門市)館長の矢崎節夫さんが同寺を訪れたことがきっかけで、同店を経営する植本茂さん、和子さん夫妻が約30年前にみすゞ愛好者の会「奈良みすゞの和」を立ち上げ。その縁から、みすゞの生家である記念館に咲くバラの挿し木を四半世紀前に譲り受け、和子さんが大切に育てている。

第41代「女王卑弥呼」に 原さん、高谷さん、大橋さん、

第41代女王卑弥呼に選ばれた(左から)大橋実侑さん、高谷知穂さん、原加奈子さん=大和郡山市


 大和郡山市観光協会は、市の魅力発信を担う「第41代女王卑弥呼」の3人が決まったと発表した。
 選ばれたのは、同市在住の会社員、原加奈子さんと京都府木津川市在住の関西外国語大1年、高谷知穂さん、大和高田市在住の立命館大3年、大橋実侑さん。任期は、3月24日から始まる「第62回大和郡山お城まつり」から1年。
 母娘2代にわたり女王卑弥呼に選ばれた高谷さんは「母の影響を受けて応募しました。郡山の魅力を発信できるよう、自分自身も成長していきたい」と話した。

「大和橘」が収穫最盛期 全国へ出荷


 大和郡山市内で、日本固有のかんきつ類「大和橘」の収穫が最盛期を迎えている。作業は1月上旬まで続けられ、全国の飲食店や酒造会社などに出荷する。
 大和橘は常緑小高木のミカン科ミカン属で、甘酸っぱい爽やかな香りが特徴。昨年の収穫量は約3㌧だったが、今年は5月の長雨などの影響で春の花付きが悪く、約1・5㌧を見込む。
 栽培を始めて10年以上になるという「なら橘プロジェクト」の城健治代表は、「収穫量は少ないが、果実一つ一つが大振りで果汁たっぷりのできになった。来年は収穫量を増やしたい」と話した。

唐招提寺で正月前の「千手観音守護札」準備

 唐招提寺(奈良市)で、正月の参拝者に授与する「千手観音守護札」の準備作業が行われた。千手観音守護札は縦8㌢、横2・5㌢。開運や所願成就のご利益があるといい、財布に入れたり玄関の鴨居に差したりする。
 僧侶らは竹串に挟んだお札を、「ボテ」と呼ばれるわらの束に丁寧に差し込んでいった。正月三が日には金堂に祭られている千手観音立像の前に置き、午前8時半から1日約2千体をめどに授与する。
 石田太一執事長は「今年はいろいろなことがあり過ぎた。来年は世界が平和であるよう願いを込めた」と話した。

今年の漢字「念」 荒井知事


 荒井正吾知事は、今年を表す漢字に「念」を選んだと発表した。新型コロナウイルス感染症やロシアのウクライナ侵攻など数々の問題があったことを挙げ、「冷静さを失わずに心の動揺を抑えて念じることが大事だと感じた」と振り返った。
 県政の主な出来事として、五條市の大規模広域防災拠点の整備計画の進展や、地域福祉や就労促進などに関する条例の制定、「ガストロノミーツーリズム」の世界フォーラムの県内開催などを挙げた。
 また、新型コロナの感染が拡大傾向にあることから「年末年始を迎えて人の動きが活発になる。換気やマスクなど基本的な感染予防を徹底してほしい」と呼びかけた。

国宝のキトラ・高松塚壁画 来月21日から一般公開 

キトラ古墳壁画の南壁「朱雀」(文化庁提供)


 文化庁は、明日香村のキトラ古墳壁画と高松塚古墳壁画(いずれも国宝、7世紀末~8世紀初め)を来年1月21日から一般公開する。
 キトラ壁画は、南壁の朱雀を村内の保存・展示施設「四神の館」で来年2月19日まで公開(2月1日、15日は閉室)。高松塚壁画は、飛鳥美人として知られる西壁女子群像や天井部分の星宿図などを村内の同庁施設で来年1月27日まで公開する。
 見学無料で予約制。希望者は今月25日(当日消印有効)までに、インターネットか往復はがきで文化庁の公開事務局に申し込む。応募多数の場合は抽選。
 問い合わせは、文化庁の公開事務局(キトラ壁画06・6281・3060 高松塚壁画06・6281・3040)。

出動準備OK 嘱託警察犬に39頭指定

初めて嘱託警察犬に指定された慈馬号=奈良市


 令和5年の県警嘱託警察犬の嘱託書交付式が県警本部で行われた。普段は民間のドッグスクールなどで訓練されているシェパードやラブラドールなど39頭が指定された。任期は来年1年間。
 39頭は10月の警察犬競技会で優秀な成績を収めて選ばれた。初めて指定を受けたボーダーコリー、慈馬号(3歳、オス)を指導する橿原ヴィヴィッドドッグスクール(橿原市)の訓練士、田内信江さんは「慈馬号は普段は甘えん坊だが、集中して真面目に捜索ができる。行方不明などで困っている人を助けられるよう、日々練習を重ねていく」と話した。
 県警によると、今年の嘱託警察犬は今月日までに行方不明者の捜索など計件に出動。9月には奈良市内で行方不明になった高齢女性の発見に貢献した。

平和の尊さ訴え 世界遺産と山頭火カレンダー製作 橿原の戸田さん


 橿原市で創作活動を続ける画家、戸田勝さんが、各国の世界遺産の風景画と漂泊の俳人として名高い種田山頭火の自由律俳句の書画を楽しめる令和5年のカレンダーを完成させた。「平和の尊さ」をテーマに、風景画は水彩の優しい色使いで、書画は力強い筆致でそれぞれ描いている。
 山口県防府市出身の戸田さんは、世界遺産をモチーフにした水彩画の制作を続ける一方、同郷の山頭火の句の魅力を作品で表現することをライフワークの一つにしている。
 カレンダーは両面あり、世界遺産の面では、戸田さんがこれまで現地に足を運んで描いてきたイタリア・ローマやポーランド・ワルシャワの歴史地区などの風景画とともに、各地を旅した際の紀行文や自身が詠んだ自由律俳句を収録。国内では姫路城(兵庫県)を描き、戦のために整えられた城の機能美と、「不戦の城」と呼ばれた実際の歴史とのコントラストに触れた一文を寄せている。
 山頭火の面では、「寒い雲がいそぐ」「濁れる水の流れつつ澄む」など、戸田さんが選んだ山頭火の句を書画で表現。俳句が詠まれた背景を記した解説文を添えた。酒を愛した山頭火に敬意を表し、筆の代わりに日本酒に浸した梅の枝を使い、酒で溶いた絵の具で仕上げたという。
 「世界遺産も山頭火も、平和や争わない心を求める点で共通している。カレンダーを通じて平和の尊さを少しでも発信したい」と戸田さんは話している。
 カレンダーはA4変形サイズ、32㌻。一冊2千円(送料別)。問い合わせは、アトリエ崇藝庵(すうげいあん)(0744・47・4623)か戸田さん(080・1922・7282)。

「平城京いざない館」来館100万人達成 開館から4年8カ月

100万人目の入館者となり、撮影に応じる新井英信さん(中央)と久子さん(右から2人目)夫婦=奈良市


 奈良市の平城宮跡ガイダンス施設「平城宮いざない館」の入館者数が累計100万人となった。平成30年3月の開館から約4年8カ月で達成。同館は記念式典を開き、100万人目の入館者に記念品を贈った。
 100万人目になったのは滋賀県湖南市の飲食業、新井英信さん(63)と久子さん(60)夫婦。久子さんの還暦祝いも兼ねた旅行で施設に来館したという。
 記念式典で古代の硯「円面硯」をイメージしたキャラクター「えんめん犬」のぬいぐるみをプレゼントされた英信さんは、「当時の人々の暮らしぶりが分かる興味深い施設で、旅のいい思い出にもなりました」と笑顔で話した。
 施設は平城宮跡南側の「朱雀門ひろば」にあり、平城宮全体の復元模型のほか、瓦や木簡などの出土品を展示。当時の様子を紹介するパネルなどもある。
 

DMG MORI やまと郡山城ホールにイルミネーション 関西文化芸術高


 大和郡山市の「DMG MORI やまと郡山城ホール」で、関西文化芸術高(奈良市)の生徒たちが制作したイルミネーションが訪れた人たちの目を楽しませている。来年2月5日まで。
 約2万5千球の電球でホール周りの植え込みを飾り付け、色とりどりのセロハンと画用紙で作ったステンドグラスで窓を彩っている。ステンドグラスは、大和郡山特産の金魚のほか、番傘や邪気を払う魔除けの意味を込めた菊の花もあしらっている。
 デザインを担当した1年生の堀田菜未さんは「電車の車窓からもよく見えるので、多くの人に楽しんでもらいたい」と話している。
 点灯は日没後から午後9時半まで。

子供たちのため自由なウクライナを 避難のオクサーナさん講演


 ロシアによるウクライナ侵攻で、今年4月に天理市へ避難してきたウクライナ人のオクサーナ・コベリャンスカさん(46)が15日、奈良ホテル(奈良市)で開かれた奈良ロータリークラブの例会で講演した。「私たちが武器をおろせば、ウクライナはなくなる」と訴えた。
 講演ではロシアとウクライナの歴史や関係性を説明し、「ウクライナ人はロシアの支配下で言葉や文化を奪われ、強制的にロシアに組み込まれてきた」と強調。その上で「これからを生きるウクライナの子供たちのためにも、自由な国を残さなければならない」と強調した。
 オクサーナさんは平成10年、日本への留学生を支援する公益財団法人「ロータリー米山記念奨学会」から奨学金を受けて天理大で学んだ。その後祖国へ帰ったが、ロシアによる侵攻を受けて再び家族とともに来日。現在は同大の嘱託職員としてウクライナ・キーウ大からの避難留学生らの支援などを行っている。

コルク栓リユースのクリスマスツリー 奈良ホテルにお目見え


 クリスマスシーズンに合わせ、奈良ホテル(奈良市高畑町)は、廃棄予定だったコルク栓で飾り付けたツリーを設置した。国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、ものを捨てずに繰り返し使うこと(リユース)の大切さを伝える。25日まで。
 ツリーは高さ2・5㍍。約300個のワインのコルク栓で作った円や星形の飾りをあしらった。根元には、平成29年にホテルの耐震補強工事で発見された創業当時の耐火煉瓦を置いた。
 コルク栓はホテル内のレストランや宴会場で使われ、廃棄予定だったものを約1カ月半かけて集めた。

大門松がお目見え 大神神社で迎春準備


 大神神社(桜井市)境内の二の鳥居前に13日、高さ約5㍍の大門松が設置された。拝殿前の大注連縄(長さ約8㍍、重さ約400㌔)も掛け替えられ、迎春準備が進んでいる。
 大門松は、県花き植木農業協同組合(田原本町)が「立派なものを飾ってもらいたい」と毎年奉納を続けており、25回目。
 この日は雨が降る中、午前8時半ごろから組合員8人がクレーン車などを使って設置作業を開始。およそ2時間半かけて、直径約1・2㍍の円柱形の土台に県内産の松・竹・梅を取り付け、ナンテン、葉ボタンで彩りを添えた。来年1月15日まで飾られる。
 松田登貴也・代表理事組合長は「来年こそ新型コロナウイルス禍が収束し、皆さん健康で、商売繁盛のよい年となるよう願いを込めました」と話した。

写真立てで特殊詐欺防止 学生ボランティアが考案

写真立てをアピールする「あっぷりけ戦隊!奈良まもりたい」のメンバー=奈良市


 相次ぐ特殊詐欺被害を未然に防ごうと、学生ボランティアが注意を呼び掛ける写真立てを制作し、県警を通じて配布している。孫の写真などを入れて電話の脇に置けば効果があると考えたという。
 写真立てはL版1枚が入る大きさで、縦用、横用の2種類。「暗証番号教えてください」「還付金があります」など詐欺犯の常套句を記し、「オレオレ詐欺」を防ぐために家族間の合言葉を書くスペースも。
 デザインしたのは、県警の学生防犯ボランティア「あっぷりけ戦隊!奈良まもりたい」。メンバーの帝塚山大2年、秋田想一郎さんは「特殊詐欺の連絡手段は固定電話が最も多い。写真立てを電話の横に置いてもらうことで、1件でも詐欺被害を減らしたい」と話した。
 写真立ては県警の啓発イベントなどで配布する。県警によると、今年に県内で確認された特殊詐欺被害は月末時点で185件(前年同期比92件増)、被害総額は約3億8050万円(同約6260万円増)。

県産食材で会席料理 奈良女子大と奈良ホテルが開発

開発したメニューをアピールする「奈良の食プロジェクト」のメンバー=奈良市


 県産食材の魅力を発信しようと、奈良女子大の学生と奈良ホテルが「冬の大和路会席」を共同開発した。大和野菜や大和牛などの県産食材をふんだんに使い、高級感ある味わいに仕上がったという。ホテルで来年2月26日まで提供する。
 同大の学生による「奈良の食プロジェクト」がレシピの原案をつくった。メンバーの大学院1年の中野双葉さんが同ホテルでアルバイトをしていたことが共同開発のきっかけという。
 新型コロナウイルス禍で同プロジェクトの活動は一時休止していたが、今夏からホテルの宿泊客が戻りつつあったため、冬に向けて再起動。学生たちがアイデアを出し合いホテルに提案し、ホテルのシェフによる試作、学生たちを交えた試食を重ねて完成にこぎつけた。
 会席は11品。このうち、筒井レンコンと明太子の磯辺揚げ▽大和まなと白身魚を車麩に包んだフライ▽大和牛の和風煮込み▽大和肉鶏と十津川産シメジの炊き込みご飯―の4品は学生のアイデアだ。
 大和まなと白身魚を車麩に包んだフライのレシピを考案した2年の藤川真衣さんは、「大和まなは程よい苦みがあって、料理のアクセントにもなる。車麩を使って見た目のインパクトを加えた」と話す。
 メニュー開発チームのリーダー、中野さんは「学生らしいメニューの斬新さと、ホテルの高級感を両立させた会席に仕上がった。県産食材のおいしさを知ってもらうきっかけになれば嬉しい」。ホテルの担当者は「県内外問わずたくさんの方々に召し上がっていただきたい。県内の方でも、県産食材の魅力を楽しんでもらえるはず」と話した。
 会席は6655円。ホテル内の「日本料理 花菊」(月、火曜日定休)でランチタイムに提供する。予約は花菊(0742・24・3044)。

上牧町がご当地ナンバー 町制50年で

ご当地ナンバープレートをお披露目する「ゆりはちゃん」(左)=上牧町


 上牧町は町制施行50周年を記念して、ミニバイクのご当地ナンバープレートを作成した。上牧町PRキャラクターとして11月に誕生したばかりの「ゆりはちゃん」と同町の花であるササユリがあしらわれている。
 新規登録者のうち希望者に交付されるほか、現在通常のナンバープレートを使用している町民も無料で交換できる。50㏄以下が800枚(白色)、90㏄以下が枚(黄色)、125㏄以下が180枚(桃色)。
 手続きには身分証明書のほか、販売証明書などが必要。問い合わせは、同町税務課(0745・76・2509)。

人気バンド「オーラル」 奈良市観光大使に

奈良市観光大使に就任した「ジ・オーラル・シガレッツ」のメンバー=奈良市


 奈良市ゆかりのロックバンド「THE ORAL CIGARETTES(ジ・オーラル・シガレッツ)」が市観光大使に就任し、市役所で委嘱式が行われた。メンバーは「音楽活動を通してファンに古き良き奈良の文化をアピールしたい」と抱負を語った。
 平成22年に結成され、メンバー4人のうち3人が同市出身。東京・日本武道館での単独公演や中国、台湾、タイなど海外公演も行っている。
 委嘱式にはメンバー全員が出席し、仲川げん市長から観光大使の名刺パネルや委嘱状などが手渡された。ボーカルの山中拓也さんは「歴史的な場所で新しい技術を取り入れたステージを演出するという音楽的なアプローチで奈良に人を呼び込みたい」と語った。ベースのあきらかにあきらさんは交流サイト(SNS)も活用する予定で、「市内のバンドゆかりの地をファンに巡ってもらうような情報発信も考えたい」と話した。

買い物で地域に貢献 天理市のデジタル通貨「イチカ」で寄付

右から並河健天理市長、イチカプラスに参加する乾祐三さん、支援先の「おてらおやつクラブ」の桂浄薫さん=天理市


 天理市のデジタル地域通貨「イチカ」を使って買い物をすると、支払額の1~10%が社会貢献活動への寄付に充てられる「イチカプラス」が始まった。並河健市長は「イチカを使用するだけで、募金先を探さなくても支援ができる。一歩先行く支援の形として、まちの魅力創出と地域活性につなげたい」と話している。
 市がイチカを取り扱う市内の366の加盟店から賛同する店舗を募ったところ、5日時点で文具店や飲食店、コンビニエンスストアなど25店舗が参加。それぞれが、子供食堂やフードバンクなど地域で支援活動に取り組む団体を選んで現金で寄付する。
 参加店舗の一つ、「菓子工房マリアージュ」は、売り上げの1%を寄付することにした。店主の乾祐三さんは「寄付先はまだ決めていないが、地域の子供たちに貢献できるのはうれしい」と話した。
 「現金を寄付をしていただけるのは、大変ありがたい」と話すのは、支援先団体の一つで、ひとり親家庭の支援に取り組む「おてらおやつクラブ」(田原本町)の桂浄薫さん。物価高騰により支援を求める家庭は令和元年の30倍に増えたといい、「支援物資の発送費が負担になっている」と打ち明ける。
 イチカは特設ホームページ(https://tenri-ichica.com)からアプリをダウンロードすれば市外の人も利用できる。市は今後、海外からの観光客にも利用を呼びかける考えだ。

事故・犯罪防止へ 年末特別部隊が出動 県警

白バイに乗り込み、街頭活動へ出発する隊員ら=奈良市


 交通死亡事故や飲酒運転、特殊詐欺への警戒を呼び掛け、発生を未然に防ぐため、県警は「年末特別部隊」を編成し、県庁前で合同出発式を行った。
 安枝亮本部長が「県民の皆様に安全で安心して輝かしい新年を迎えていただけるよう、部隊活動に全力で取り組んでほしい」と訓示。指揮官を務める志智則隆交通機動隊長が「交通事故や各種犯罪を未然に防止するため、警戒活動や検挙活動を強化します」と決意を表明した。
 その後、隊員40人が白バイやパトカーなど計20台に乗り込み、出発した。31日まで事故が多発する交差点での警戒活動や特殊詐欺への被害防止対策に取り組む。

危険な飲酒運転 橿原署に映像投影 奈良芸術短大

橿原署の庁舎に投影されたプロジェクションマッピング=橿原市


 年末の忘年会シーズンに向けて飲酒運転の撲滅を呼び掛けようと、橿原署は奈良芸術短期大学の学生らが制作したプロジェクションマッピングを庁舎に投影した。
 飲酒後に車を運転した人物が、事故を起こして逮捕される|という内容の約4分半の映像。制作に携わった、専攻科2年の井部陽南多さんは「効果音を使って、迫力があるように工夫した。交通安全の大切さを理解してもらいたい」と話した。
 同署によると、今年に入って10月までに県内で飲酒運転で送検された事案は228件。忘年会や新年会が行われる年末年始は増加する恐れがあり、同署は取り締まりを強化している。

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