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自宅まで送り迎え 宇陀市が「かぎろひバス」運行

運行が始まった「かぎろひバス」=宇陀市役所


 宇陀市は市南西部の大宇陀地域で、車を運転しない高齢者らを自宅まで送迎する新たなバスの運行を始めた。運転手は地域住民が務め、買い物や病院に行きやすいように運行ルートを設定している。市によると、こうしたバスの運行は県内では初めて。
 バスは、市と2つのまちづくり協議会(大宇陀政始、上龍門地域)が共同で運行。両地区と市大宇陀地域事務所がある地域の中心部を、7人乗りのワゴン車が1日3往復する。万葉集に詠まれた大宇陀・阿騎野の夜明け前の光景にちなんで「かぎろひバス」と名付けた。
 平日のみの予約制。協議会のメンバーが運転手を務め、両地区の利用者は自宅前で乗り降りできる。地域事務所のほかに道の駅や病院、スーパー、温泉施設などに停留所を設けた。一昨年から実証実験をし、昨年12月から本格運行に移行した。
 市は、高齢者がバスを利用して出かける回数を増やすことで、健康寿命の向上につながることも期待しており「地域住民の要望を聞き、利用状況も見ながら変更を加えて、より良い交通をめざしていきたい」としている。

ビジネス+福祉+交流拠点に 奈良学園大三郷キャンパス跡地活用案

奈良学園大学三郷キャンパス跡地活用の概要を説明する事業者ら=三郷町


 奈良学園大学三郷キャンパス(三郷町)の移転に伴う土地・建物の活用案がまとまった。同町がテレワークや起業、営業拠点として貸し出すサテライトオフィスなどを整備するほか、民間事業者が高齢者施設、障害者支援施設を開設。令和5年春のオープンを目指す。森宏範町長は「全世代の人が学び、働き、交流するボーダーレスコミュニティーの拠点にしたい」と話している。
 未来技術(Future Technology)▽国連の持続可能な開発目標(SDGs)▽共生社会(Symbiotic Society)の頭文字と(三郷)を組み合わせ「FSS35キャンパス」と名付けた。
 町営のサテライトオフィスは、キャンパス内の10号館を改修して開設する。セキュリティー性の高い地域BWA(広帯域移動無線アクセス)ネットワークを整えるという。JR三郷駅前で町が運営する「奈良サテライトオフィス35」が順番待ちとなっていることから整備を決めた。
 10号館周辺には、BMX(自転車競技のモトクロス)パーク、バスケットやテニスのコートなどを備えた町営の「スポーツパーク」も整備する。
 このほか1号館は、医療法人藤井会(大阪府東大阪市)が複合型介護施設「藤井会ケアガーデン三郷」に改修。2、5、6号館には、社会福祉法人檸檬会(和歌山県紀の川市)などでつくる事業共同体が障害者の就労訓練施設などを設置する。
 大学図書館が入る建物には引き続き図書館機能をもたせ、ギャラリーやカフェも併設する。
 三郷キャンパス跡地の土地と建物は奈良学園大が町に無償譲渡。町は事業者に土地を無償で貸与し、建物は無償譲渡する。

柔道金メダリスト、大野将平選手たたえる「ゴールドポスト」 天理


 東京五輪の柔道男子㌔級で金メダルを獲得した大野将平選手の功績をたたえ、練習拠点の天理市の天理郵便局前に金色の郵便ポスト「ゴールドポスト」が設置された。
 内閣官房と日本郵便が金メダリストゆかりの地にポストを設置するゴールドポストプロジェクトの一環。ポストの前面に大野選手の名前を刻んだプレートが掲げられている。
 天理大学出身の大野選手は「第二の故郷でもある天理の町にゴールドポストを設置していただけることをとてもありがたく思います。天理にお住まいの多くの方に利用してもらえたらうれしいです」とコメントを出した。

奈良市が高齢者向け宿泊療養施設 酸素ステーションも

 奈良市は、新型コロナウイルスに感染し入院の必要はないが自宅療養が難しい高齢者を対象とした宿泊療養施設を設置する。同市の南福祉センターで21日から運用を始める。定員は10人程度。
 仲川げん市長は「病院に入るほどではないが自宅療養が困難で介助が必要な人が、行き場のない状況を解決したい」と話した。同施設では医師が巡回し、看護師が常駐。容体が急変した場合には市のフォローアップセンターなどと連携して対応する。
 また、搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難事案」に対応するため、一時的に酸素投与ができる酸素ステーションも新たに設置する。市の休日夜間応急診療所に隣接する場所に設け、月内に稼働する予定。

「さつま揚げの可能性広げたい」魚万商店、魚谷剛生さん


 奈良市の老舗さつま揚げ・かまぼこ店「魚万商店」が、創作さつま揚げの新ブランドを立ち上げた。ブランドマネジャーを務める同店の専務、魚谷剛生さん(31)は「さつま揚げの可能性を広げたい」と試行錯誤を続けている。
 同店の4代目、和良さん(62)の長男。奈良市で生まれ育った。大学生のときに「まずは自分の力で就活をやってみよう」と、食品メーカーに就職。スーパーなどに商品を売り込む営業として、兵庫県や愛知県、埼玉県で勤務した。
 和良さんから「家業を継いでほしい」と言われたことはなかったが、入社後2、3年経ったころから「会社員を続けるか、実家に戻るか、どちらがやりがいがあるだろう」と考えるように。「小さい会社でもトップに立ち、チャレンジをしてみたい」とやりがいを求め、継ぐことを決めた。
 5年間の会社員生活にピリオドを打ち、神奈川県の練り物会社での修業を経て、平成31年4月から魚万で働き始めた。
 スーパーで安価な商品も並ぶ練り物業界の状況は年々厳しくなっているという。「これまでとは違うことをしないと続かない時代になってきた」
 バレンタインやハロウィンに販売していた一口サイズのさつま揚げに活路を見いだし、昨年9月、創作さつま揚げの新ブランド「nerimo.(ネリモ)」を立ち上げ、好評だ。ブランドのコンセプトは「さつま揚げを、エンターテイメントに。」。これまでの定番商品に新たな風を吹き込んだ。
 「企画や開発は前例がなく難しいが、新商品を生み出すことが会社の未来につながっていくと思うとおもしろい」。目を輝かせて語った。

「最古の国道」横大路の幅は約23㍍ 橿考研調査で初めて判明

発掘調査で見つかった横大路の側溝。上が北側、下が南側(飛鳥資料館の展示資料から)


 わが国最古の官道(国道)・横大路の道路幅が約23㍍とみられることが橿原考古学研究所の発掘調査で初めて確認された。調査成果は3月13日まで飛鳥資料館(明日香村)で開催中の企画展「飛鳥の考古学2021」で紹介している。
 横大路は奈良盆地を東西に貫いて、葛城市から桜井市までのびていた古代の官道。「日本書紀」推古21(613)年の条には「難波から京(飛鳥)に至る大道を設けた」と記され、竹内街道とともに、大道の一部と考えられている。
 横大路の遺構が見つかったのは橿原市曽我町。令和2年度に京奈和自動車道建設に伴う発掘調査で、東西方向の横大路の北側と南側の側溝遺構が同時に出土。側溝間の距離は26・1㍍。路面部分は残っていなかったが、道路幅は23・3㍍と推定された。
 奈良盆地を南北に貫いた古代の幹道・下ツ道では、側溝間の幅が約23㍍の道路跡が確認されている。藤原京・朱雀大路も側溝間の幅が約24㍍だったことがわかっており、こうした道路とほぼ同じ幅だったことが明らかになった。
 企画展では、5年計画で復元整備工事が進められている牽牛子塚古墳(明日香村)や、八角墳の姿が解明された中尾山古墳(同)などの調査成果についても紹介している。

海底火山噴火のトンガに災害義援金を 天理市と天理大が呼びかけ

 南太平洋のトンガ沖で先月発生した海底火山の大規模噴火で被災した人たちのため、天理大学と天理市は災害義援金を募っている。
 天理大は平成20年からトンガからの留学生を受け入れている。昨年の全国大学ラグビー選手権大会で初優勝に貢献した、シオサイア・フィフィタ選手(現花園近鉄ライナーズ所属)をはじめ、これまでに11人。現在も4人在籍する。
 天理大ラグビー部の小松節夫監督は「家族はみな無事との報告を選手から受けている。詳細に語らない家族が多く、選手たちはとても心配している」と話す。
 天理大の本館1階ホール、天理市の市役所1階にそれぞれ募金箱を設置している。天理大は義援金特設口座を開設し、大学のホームページに掲載している。
 義援金の受け付けは3月15日まで。

障害持つ若者のアート 県内4カ所で作品展

自身の作品「希望の花」を手にする今西芽さん(ならチャレンジド提供)


 障害のある若者が描いた作品を展示する「きらり まちなかアート」が県内4カ所で開かれている。主催するNPO法人ならチャレンジドの赤川義之理事長は、「障害者への理解や地域の人との交流につながれば」としている。
 展示会場は、南奈良総合医療センター(大淀町)▽奈良中央信用金庫高田支店(大和高田市)▽南都銀行富雄支店(奈良市)▽道の駅レスティ唐古・鍵(田原本町)。
 南奈良総合医療センターには、天川村在住の今西芽さん(19)が色鉛筆で仕上げた作品「希望の花」が展示されている。
 ダウン症の芽さんは、小さなころから細かな作業が得意だったという。母の奈保美さん(59)は「コロナ下で暗い世の中だからこそ、娘は自分の好きなピンクをメインの色調に据え、明るいイメージの作品となっている」と話した。
 展示は年間を通じて行い、作品は3カ月ごとに入れ替える。無料。新型コロナウイルスの影響で変更の可能性がある。

地元食材でタイ風給食 曽爾村児童がメニュー考案

タイ料理のオリジナル給食を食べる児童ら=曽爾村


 曽爾村立曽爾小中学校5年生の児童9人が、地元の食材を使ったタイ料理の学校給食メニューを考えた。同村に住むタイ・チェンマイ出身の料理研究家、アノタイ・オウプカムさん(36)のアドバイスを受けて3種類を完成。先月、同村と隣の御杖村の小中学生ら計約200人の給食になった。
 メニューは、「ザッ☆曽爾風ガパオライス」「春雨肉団子スープ」「ハッピータイ風サラダ」。それぞれシュンギクやトマト、ホウレンソウ、ユズ、5年生が育てたシイタケなど曽爾村産の食材をたっぷりと使用した。
 5年生は、昨年5月から12月まで、月に1度、オウプカムさんを講師に迎え、タイの文化や言葉、食文化について学んできた。さらに、村の生産者を訪問するワークショップも実施。予算内で食材を調達するために知恵を絞った。
 「タイと曽爾は気候も全く違うけれど、村産の野菜でおいしくできた。きっとみんな気に入って食べてくれるはず」とガパオライスを担当した出口恋波さん。オリジナル給食の日、児童らは「おいしい」と言いながら、あっという間にたいらげていた。
 オウプカムさんは、「タイの食材や香辛料を使用していないが、おいしくできた。私の想像を超える出来。タイ文化を学んでもらい、うれしかった」と笑顔を見せた。

興福寺・五重塔 大規模修理ですっぽりカバー?

修理に向けての調査が進む興福寺・五重塔=奈良市


 国宝・興福寺五重塔(奈良市)の修理が令和4年度中に本格化する。明治以来約120年ぶりの大規模修理となる見通しで、1年近くかけて塔を覆う巨大な素屋根を建設することになり、修理完了まで塔を見ることはできなくなる。
 調査を行っている県文化財保存事務所によると、五重塔では瓦が落下するなど傷みが進行。令和2年から現状を詳しく調べ、耐震診断も実施している。調査は今年の夏まで行い、修理方針を決定する。瓦の葺き替えや木部を含めた修理となれば、冬にも素屋根の建設に着手する。素屋根は鉄骨造りで、高さ50・1㍍の五重塔を覆う。
 興福寺五重塔は国内で現存する木造塔としては京都・東寺の五重塔(国宝)に次ぐ高さ。奈良時代の建てられてから焼失と再建を繰り返し、現在の塔は室町時代の再建。以来、明治時代に屋根の葺き替えを行ったほかは大規模修理の記録はないという。
 興福寺の森谷英俊貫首は「猿沢池の水面に映る五重塔は、後世に残したい奈良を代表する景観。貴重な国宝の修理について多くの人に理解を深めてもらうために、現場を公開し新たな発見も期待したい」と話している。

春告げる盆梅展 菅原天満宮で


 奈良市の菅原天満宮で、春の訪れを告げる恒例の盆梅展が開かれている。「学問の神様」とされる祭神の菅原道真が梅を愛したことにちなんだ催しで期間中、計約300鉢を展示する。3月6日まで。
 見頃は今月後半の見込みといい、中村眞一禰宜は「一輪一輪をゆっくりと見て、心が落ち着くことを願っている」と話している。
 一般500円。中学生以下無料。

聖林寺の十一面観音菩薩像 24年ぶり奈良博で展示

聖林寺の国宝・十一面観音菩薩立像=奈良市の奈良国立博物館


 天平彫刻の傑作とされる聖林寺(桜井市)の国宝・十一面観音菩薩立像などを展示する特別展「国宝聖林寺十一面観音三輪山信仰のみほとけ」が、奈良国立博物館(奈良市)で開催されている。同館での展示は24年ぶり。もとは大神神社(桜井市)に付属した大御輪寺に祭られていた像で今回、同寺にあった他の像も同時に並ぶ。3月27日まで。
 十一面観音像は明治政府による神仏分離の政策で、大御輪寺から聖林寺へ移されたもの。高さ約2㍍で、木心乾漆造りという技法で造られた。その流麗な姿に魅せられた米国の東洋美術史家、アーネスト・フェノロサや哲学者、和辻哲郎らによって世に知られることになった。
 通常は聖林寺の収蔵庫(改修中)で祭られている。今回はガラスケースなどに納めない露出展示で、あらゆる角度から見ることができる。
 併せて正暦寺(奈良市)の日光・月光両菩薩立像(平安時代)と法隆寺(斑鳩町)の国宝の地蔵菩薩立像(平安時代)も展示。これらも、かつて大御輪寺に安置されていたもので、十一面観音像と約150年ぶりの「再会」となった。
 7日と21日、28日、3月22日は休館。観覧料は一般1400円など。

節分「豆まき」せず手渡しで 大神神社


 桜井市の大神神社で3日、厄除けと開運を願う節分祭が営まれ、裃姿の年男・年女の崇敬者が、約1千人の参拝者に手渡しで福寿豆と福餅を授与した。
 例年、節分には拝殿前の特設舞台から豆まきが行われていたが、新型コロナ感染防止のため昨年に続き、手渡しに変更した。
 拝殿で節分祭の神事が行われた後、祈祷殿前に設置されたテント張りの授与所に年男、年女が一列に並び、参拝者に福寿豆などが入った袋を次々に手渡した。
 厄除けのため初めて節分祭に参加した大阪市の会社員の男性は「福寿豆をもらうことができてよかった。コロナが早く収束することを願っています」と話した。

人命救助で一致団結 3人に感謝状、奈良西署

感謝状を手にする(左から)原尚敬さん、中村直人さん、柏田真由さん=奈良市


 奈良市内の歩道で倒れた男性を救助した、同市の看護師、柏田真由さん(54)、京都市の酒店経営、中村直人さん(53)、奈良市の中学2年生、原尚敬さん(14)に対し、奈良西署が感謝状を贈呈した。
 同署によると3人は、近鉄大和西大寺駅近くの歩道で突然倒れた30代の男性を介抱。脈を取ったり、体の向きを変えたりして、救急車とパトカーが到着するまで、付き添った。
 原さんは「突然人が倒れたのでパニックになったが、皆さんがいてくれて心強かった」と話した。柏田さんは「3人でうまく役割分担できた。救助できてうれしい」、中村さんは「男性が無事でよかった」と話した。
 感謝状を手渡した桝谷充宏署長は「ためらうことなく、勇気ある行動をしてくれて感謝したい」とたたえた。

築150年 明日香村に古民家ホテル

3月にオープンする明日香村の古民家ホテル


 明日香村に築150年の古民家を活用したホテル「ブランシエラ ヴィラ 明日香」が完成した。2室で定員計人と小規模だが、信楽焼の浴槽や専用の内庭などを備えている。3月18日にオープンする。
 登録有形文化財になる予定の旧大鳥家住宅(明治3年)を活用した木造一部2階建て瓦ぶき、延べ約200平方㍍。定員6人の茜の間は和室2室、定員8人の山吹の間は洋室2室と和室1室で構成。それぞれ信楽焼の浴槽がある浴室、専用の内庭があり、床暖房も備える。
 入口のタブレット端末に予約番号などを入力してチェックイン。画面に客間の扉を開錠するための暗唱番号が表示される。
 ホテルを整備したのは、長谷工コーポレーション。同村と歴史的風土の保全や地域活性化などを目的にした包括協定を結んでいる。令和元年に古民家を購入し、県内産の杉や桧を使って改修を行った。
 今月中旬から各旅行会社の予約サイトで予約を受け付ける。料金は1人1泊2万円前後になるという。長谷工は「明日香村は日本の原点。歴史ある古民家に宿泊しながら、多くの文化財が残る飛鳥の旅を楽しんでほしい」としている。

藤原京にも外国人が住んでいた? 水洗トイレ遺構を調査、橿考研

調査で見つかった遺構。「奇妙な細長い穴」とある部分が水洗トイレ(アトリウム展の展示資料から)


 わが国初の都城・藤原京(694~710年)の時代に、京内に外国人が住んでいた可能性があることが、発掘調査で見つかった水洗トイレの調査・研究から分かった。手掛かりは、豚肉や牛肉を加熱不十分な状態で食べたのが原因とみられる寄生虫の卵の痕跡。中国や朝鮮半島などの食習慣と一致する。
 研究成果は橿原考古学研究所(橿原市)1階で3月18日まで開催中のアトリウム展「藤原京のお手洗い」(観覧無料)で、写真パネルや出土資料を使い紹介している。
 水洗トイレの遺構は、平成30年、県営住宅の建て替えに伴う調査で、京の中心から北東約2㌔の桜井市西之宮で出土した。京内の水洗トイレ遺構としては8例目。
 住宅の敷地内の地面に細長い穴(長さ7㍍以上、幅約1㍍、深さ約40㌢)を掘り、水が流れていた京の大路の側溝と2本の溝で接続。1本で敷地内に流水を引き入れ、汚水はもう1本で同じ側溝に流すように整備していたとみられる。
 橿考研はこのトイレ跡で、大便に混じって体内から排出され、土の中に残る寄生虫卵を調査。その結果、豚肉や牛肉を加熱不十分な状態で食べて感染する有鉤・無鉤条虫卵を、京跡で初めて確認した。
 外国の使節が滞在した鴻臚館跡(福岡市)や秋田城跡(秋田市)などではこのタイプの寄生虫卵が見つかっている。橿考研は水洗トイレがあった住宅にも中国や朝鮮半島などからの外国人がいた可能性があるとみている。

「助け合えば障害はなくなる」車いすバスケ・根木さん特別授業 橿原市

児童に助け合う大切さについて語る根木慎志さん=橿原市


 橿原市の市立白橿北小学校は、奈良出身で2000年シドニー・パラリンピックの男子車いすバスケ日本代表の主将を務めた根木慎志さん(57)を招いて特別授業を行った。根木さんは児童と一緒にプレーし、競技の魅力を伝えた。
 特別授業には、小学5、6年計約50人が参加。根木さんがドリブルを披露したり、一発で3ポイントシュートを決めたりするたびに歓声が上がった。その後、実際に競技用車いすに乗り、バスケットボールの試合を体験した。
 試合後の講演で、根木さんは、苦手なことも仲間の応援で乗り越えた自身の体験を話し、「『障害』は持っているものではなく、社会が作るもの。みんなが助け合えば障害はなくなる」と呼びかけた。
 試合を体験した小学5年の河合勇和さんは「楽しかった。根木さんの話を聞いて、苦手なことにも挑戦しようと思った」。小学6年の奥峯優一さんも「クラブチームでバスケをやっているが、シュートが入らず難しかった。応援があれば、やる気が出ることが分かったので、みんなのことをもっと応援したい」と笑顔で話した。

コロナ感染、自宅待機者をオンライン診療 奈良市医師会

オンラインで感染患者の症状を聴き取る「奈良市自宅待機者フォローアップセンター」の山崎政直センター長=奈良市


 奈良市医師会は、自宅待機中の新型コロナウイルス感染者のために、オンラインでの診療に乗り出した。保健所の業務負担を減らし、患者の不安を解消するのが狙い。このほどオンライン診療やその運用調整を担う「市自宅待機者フォローアップセンター」が、業務を報道陣に公開した。
 フォローアップセンターは、市保健所から診療を希望する患者に関する情報提供を受け、診療できる医師とつなぐ。医師は自身のクリニックからオンラインや電話で診療を行う。
 「熱やせき、息苦しさはありますか」。この日、奈良市の市医師会にある同センターで、当番医の山崎政直センター長が、パソコンの画面ごしに現在の症状を聴きとっていた。山崎センター長によると「最も多い症状は喉の痛みやせき。不安を口にする人も多い」。
 オンライン診療後に薬を処方する場合は、調剤薬局が患者の自宅に届ける仕組み。必要であれば医師や看護師が往診もする。センターには、オンライン・電話診療にあたる医師14人、往診の医師11人、看護師7人が登録しており、24時間体制で対応にあたっている。
 山崎センター長は「医療崩壊を防ぎたい」と話し、自宅待機者が急増した場合は、人員を増やす考えだ。今後は増えている子供の感染への対応も課題だとしている。

「楽しさシェアしたい」高取町でゲストハウス運営 梅田咲愛さん


 高取町で唯一の宿泊施設「ゲストハウス UME(うめ)」を経営する梅田咲愛さん。コロナ禍で経営は厳しいが、町民や宿泊者のやさしさに支えられているといい「これからも頑張っていきます」と笑顔で話している。
 大阪府柏原市出身。大学卒業後、ワーキングホリデーで1年間、ニュージーランドに滞在した時、さまざまな人が交流するゲストハウスの魅力を知ったという。令和元年11月、町に空き家を活用してUME(全3室)をオープンした。
 だが、その直後から新型コロナウイルスの感染が拡大。2年には休業することもあり、「怖くて、これからどうなるのかと不安だった」。そんな時、支えてくれたのは町の人や利用者。「がんばってね」とやさしく声をかけられ、励まされた。
 毎年、目標を示す漢字を決めており、今年は「進化」。コロナ収束に備えて「自分としても、宿としても進化したい。いろんなことに取り組みたい」。
 ゲストハウスでは、宿泊と組み合わせた野菜収穫体験やバーベキュー、町内の観光ツアーを企画。食事会やリモートワークの会場にも使えるようにしている。さらに、マルシェや自然との触れ合いなど「わくわくできるメニュー」を用意し、みんなで楽しさをシェアしたいという。明日香村を訪れる多くの観光客を、高取町にも呼び込みたい考えだ。
 「情報発信をしっかり行って宿泊者を増やし、町が発展する力になりたい。応援してくれる人の期待に応えて、梅田さんが来てくれて良かった、と思ってもらえるような存在になりたい」と話している。

奈良のブランド品に 「大和橘」を収穫


 日本固有のかんきつ類の一種で、奈良にゆかりの深い「大和橘」の収穫作業が天理市柳本町で行われた。飲食店や菓子メーカーなどに出荷される。
 山の辺の道沿いの畑で栽培されており、なら橘プロジェクト推進協議会(大和郡山市)のボランティアメンバーらが収穫。同会は平成24年4月から大和橘を県のブランド品として育て、地域活性化を図ろうと活動を続ける。
 城健治会長によると、収穫量は県内で計3㌧と見込まれる。

江戸の出版文化を学ぶ 奈良大学で木版摺り講義

学生らを前に木版画の摺りを実演する摺師の中山誠人さん(右)=奈良市


 奈良大学(奈良市)は、木版画の摺師を講師に招いて江戸時代に花開いた出版文化をテーマにした講義を行った。学生約20人が、職人が実演する浮世絵の摺り出しを見学し、当時の技術や文化を学んだ。
 講義では、木版印刷の書籍を刊行している出版社「芸艸(うんそう)堂」(京都市)の社員、早光照子さんが木版画の技術を説明。国内外で木版画の魅力を伝えている摺師の中山誠人さんが葛飾北斎の「富嶽三十六景神奈川沖浪裏」の摺りを実演した。
 板木を変えながら1色ずつ越前和紙に摺り込む様子を学生らは熱心に見学。講義を受けた2年の石丸琴音さんは「浮世絵の展覧会に何度か行ったが、今回は目の前で作品が出来上がる様子を見ることができ、貴重な体験だった」と話した。
 早光さんは「江戸時代には印刷技術が確立され、ファッションブックから旅雑誌、料理本まであった。今後もその技術力を継承し、紙でこそ伝えることができる文化があることを忘れないでほしい」と話した。

EVバス導入へ実証実験 奈良交通 

実証実験で奈良市内の世界遺産を巡ったEVバス(奈良交通提供)


 奈良交通は、二酸化炭素の排出がなく環境に優しいとされる電気自動車(EV)バスを使った実証実験を奈良市内で行った。現在は路線がない平城宮跡や薬師寺、若草山頂などを巡る2ルートで、快適性や経済性などを検証。今後の路線再編やEVバス導入に向けての検討材料とする。
 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための入国制限で、インバウンド(訪日外国人客)が激減しているが、同社担当者は「(二酸化炭素の排出を実質ゼロとする)カーボンニュートラルに積極的に取り組む観光地として発信できれば、世界からも注目される」と期待を込める。
 実証実験は、平城宮跡朱雀門から唐招提寺や薬師寺を巡るルートと、東大寺大仏殿前駐車場から若草山頂を巡るルートを設定し、EVバスの開発や販売を行うアルファバスジャパン(東京)から借りた人乗りの車両を使用。昨年12月に2週間、EVと通常のディーゼルバスの2台を交互に無料で走らせて燃費などを検証した。
 参加した観光客ら計約960人を対象にアンケートを実施した結果、EVバスは「静かで快適」「環境に配慮しているのがいい」と高評価だったという。
 大型のEVバスが導入されれば県内初となるが、コスト高になるなど課題もあるという。同社の担当者は「奈良の観光活性化に向けた取り組みの継続に、今回のデータを有効に活用したい」と話している。

文化財守る「選定保存技術保持者」に認定、北村繁さん


 文化財保存の技能を持つ「選定保存技術保持者」に昨秋認定された奈良市の漆工芸家、北村繁さん(50)。「この仕事を続ける気持ちがさらに強くなった。経験を積み重ね、次の代につながる形をつくっていきたい」と意欲を語る。
 北村家は4代にわたり漆工の技術を継承し、正倉院や社寺の宝物の修理、復元模造品の製作に従事。今回、貝殻を使う装飾技法である螺鈿の人間国宝で父の昭斎さん(84)から引き継ぐ形で認定を受けた。
 子供のころから動物や魚などが好きで、生き物に関わる仕事に就くことを目指した時期もあったというが、大阪芸術大学に進んで金工の製作技術を習得。卒業後、昭斎さんの助手として、この道へと進んだ。
 「正倉院や春日大社の宝物が身近にある環境。中でも漆工品は金属や貝殻を用いた表現があり、華やかで、実に奥深い」と語る。
 慎重を要する作業は常に試行錯誤。その頼りとなるのは何より自身の経験だ。最近の仕事である鹿島神宮(茨城県)の国宝「黒漆平文大刀拵」修理も「取り扱い方が難しかったが、技術的に興味深く、やりがいがあった」と言う。
 文化財を守っていく上で「材料や道具の保存について関係者と連携することが大事」とも指摘。「伝統を重んじつつ今の時代にできるより良い修理をし、若い人も育つように支援していきたい」と語る。

古墳から着想 天理市滞在の倉谷さん作品展

作品を紹介する倉谷卓さん=天理市


 天理市に昨年10月から滞在して創作活動の取り組んだ写真家、倉谷卓さんが、同市内で作品展を開いている。倉谷さんは市の「アーティスト・イン・レジデンスモデル事業」で招聘された。市内の50を超える古墳を訪れ、感じたことを作品に仕上げた。
 作品展は天理市本通り商店街のギャラリー「アートスペースTARN」で30日まで。古墳の前で自身が食事している場面を撮影した写真の作品は、古墳時代に古墳に供えたものと同じ物を食べる「共食」から着想を得たという。電気コードや、鉄、プラスチック片を「出土品」のように並べた作品も。
 倉谷さんは「過去と現在、未来について考え、感じてもらいたい」と話している。今後も居住する千葉県で古墳をモチーフに作品を制作する予定という。
 入場無料。午前10時~午後5時(月、火、水曜休み。26日は開館)。

「風化させない」阪神大震災の記憶 新聞で授業

阪神大震災の被害を伝える当時の新聞紙面に見入る生徒ら=香芝市


 県立香芝高(香芝市)で17日、阪神大震災の被災経験がある教諭が、当時の新聞紙面を活用して授業を行った。地震発生翌日の朝刊紙面の見出しを空欄にして配布し、生徒が記事を読み込んで見出しを考えた。NIE(教育に新聞を)活動の一環。
 授業をしたのは神戸市長田区出身で被災時は4歳だった川下優一教諭。自身や家族は無事だったが、自宅は半壊した。
 授業では同校1年の38人が地震発生翌日の平成7年1月18日付朝刊のうち、被害を伝える紙面のコピーを複数紙、見出しを空欄にした状態で配布。生徒は「一晩中焼け続けた」「地震によって壊れた日常」などと見出し案を考えて発表した。
 川下教諭は、神戸の再生と鎮魂、希望への思いを込めた復興のシンボル曲「しあわせ運べるように」も紹介。今もこの歌が大切に歌い継がれているとし、「(1・17は)被災者にとって特別な日。震災を記憶し、伝え、風化させないことが災害を防ぐ役目にもなる」と話した。
 授業を受けた角本琳さんは「見出しを考えてみることで震災がより身近に感じられるようになった」、吉井日梨さんは「私の父は神戸市に住んでいて、震災で同級生が亡くなる経験をしている。当時の新聞を見てより身近に感じた。家族で防災について語り合いたい」と話していた。

藤ノ木古墳の復元品を公開 橿考研博物館

復元品の履。多くの飾りが付いている=橿考研付属博物館


 皇子クラスの人物の墓とされる藤ノ木古墳(6世紀、斑鳩町)で見つかった副葬品の復元品が、橿原市の橿原考古学研究所付属博物館で公開されている。
 藤ノ木古墳では昭和63年に未盗掘の石棺の開棺調査が行われ、金銅製品や繊維製品など豪華な副葬品が出土。大きな注目を集めた。
 復元品は常設展示室に並べられ、金銅製の履と大帯のほかに玉簾状ガラス製品や掛布、大型のネックレスなど。いずれも開棺調査後、橿考研が復元した。
 普段は収蔵庫におさめられ、一括公開は珍しい。館のリニューアルに伴う資料の展示替えの一環として、期間限定で公開することにした。23日まで。

「教育に新聞を」活動報告やワークショップ

 NIE(教育に新聞を)活動について広く知ってもらおうと県NIE推進協議会は、18~30日に奈良市の県立図書情報館で活動を紹介する展示や、ワークショップを行う。参加無料。
 期間中、同館2階のエントランスホールでNIEを実践している学校の活動報告作品を展示。23日(午後2時から)と30日(午前時から)に、ワークショップ「実際に作ってみよう!はがき新聞」を行う。はがきを新聞紙面に見立て、短く分かりやすい文章や絵を考える。
 30日は午後1時から「まわしよみ新聞」も。参加者が意見や感想を述べあう。同2時45分からは、過去の失敗や挫折などのエピソードを基に「当事者研究スゴロク」づくり。自分に起きたことを他人事のように考えると、なぜか元気が出てくるという。
 問い合わせは同協議会(0742・36・1355)か、事務局長の辻村さん(090・9059・8875)。

奈良・三条通りにPCR検査センター 県民は当面無料

PCR検査センターで必要な唾液などを採取する利用者ら=奈良市


 住宅販売や介護事業を手がける木下グループ(東京)は13日、奈良市下三条町の三条通りに新型コロナウイルスPCR検査センターを開設した。本来は有料だが、県と連携し県民については当面の間、無料とする。事前予約制で、最短約30分で結果が判明する。
 検査は2種類。唾液を採取するPCR検査(正規料金2300円)では、検査翌日に登録したメールに結果が送られる。鼻の粘液を採取する抗原検査(同1600円)では、約30分で結果が分かる。
 予約は検査希望日の5日前から専用サイト(https://covid-kensa.com/shop/nara/narasanjodori.html)で受け付ける。同センターでは、1日最大300件のPCR検査と70件の抗原検査に対応するという。
 この日、抗原検査を行った奈良市の大学生、続木瑛万さんは「気軽に受けられるから、安心だ」と話した。
 県は、昨年12月末から無症状の県民を対象に当面の間、無料のPCRや抗原検査を県内の薬局などで実施している。実施場所は県のホームページ(「奈良県新型コロナウイルス検査促進事業の実施について」で検索)に掲載。問い合わせは、県防災統括室(0742・27・7006)。

「交通ルール守って」 園児にジャンボ年賀状、大和郡山市

ジャンボ年賀状を手にする園児ら=大和郡山市


 大和郡山市は、交通安全を呼びかけるジャンボ年賀状(縦約70㌢、横約50㌢)を作成し、市内の幼稚園や保育園に届けた。
 年賀状には今年の干支にちなみ、トラが描かれ、標識や交通安全の注意点も記載。郡山東こども園(同市野垣内町)では、市の交通指導員らが園児23人にジャンボ年賀状を手渡した。園児たちは興味深そうに眺め、「自分の命は自分で守る」など、注意点を読み上げていた。
 交通指導員とともに、園を訪れた笠見由紀子・県交通安全母の会連合会事務局長は反射材ストラップを園児たちにプレゼント。笠見さんは「年に1度の交通安全教室だけでは、交通ルールの約束を忘れがち。年賀状を見て、大切な命が守れるよう、楽しく学んでほしい」と話した。

新型コロナ対応、特別救急専属隊が再始動 生駒市 

特別救急搬送専属隊の隊員らを前にあいさつする生駒市の小紫雅史市長=同市


 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」による感染が急拡大していることから、生駒市は消防本部の「特別救急搬送専属隊」の運用を再開した。約1カ月間、3交代制で新型コロナの陽性者らを専用救急車で医療機関に搬送する。感染が沈静化していた昨年12月に運用を止めていたが、1カ月での再開となった。
 同市消防本部で行われた選任式には、「第次隊」の消防職員9人が出席。小紫雅史市長が「(これまでと)同様の警戒感を持ち装備をしていても感染の可能性もある。感染防止を最優先にした上で、患者の命を守る行動をとってほしい」と述べた。
 専属隊は、新型コロナの感染が拡大した令和2年4月に発足。昨年12月までの出動件数は計166件。
 今回、専属隊として10回目の選任となる救急救命士の井上雅照さんは、「二次感染の防止が市民の安心安全につながる。気を引き締めて搬送に当たりたい」と話した。

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