藤ノ木古墳の復元品を公開 橿考研博物館

復元品の履。多くの飾りが付いている=橿考研付属博物館
皇子クラスの人物の墓とされる藤ノ木古墳(6世紀、斑鳩町)で見つかった副葬品の復元品が、橿原市の橿原考古学研究所付属博物館で公開されている。
藤ノ木古墳では昭和63年に未盗掘の石棺の開棺調査が行われ、金銅製品や繊維製品など豪華な副葬品が出土。大きな注目を集めた。
復元品は常設展示室に並べられ、金銅製の履と大帯のほかに玉簾状ガラス製品や掛布、大型のネックレスなど。いずれも開棺調査後、橿考研が復元した。
普段は収蔵庫におさめられ、一括公開は珍しい。館のリニューアルに伴う資料の展示替えの一環として、期間限定で公開することにした。23日まで。
「教育に新聞を」活動報告やワークショップ
NIE(教育に新聞を)活動について広く知ってもらおうと県NIE推進協議会は、18~30日に奈良市の県立図書情報館で活動を紹介する展示や、ワークショップを行う。参加無料。
期間中、同館2階のエントランスホールでNIEを実践している学校の活動報告作品を展示。23日(午後2時から)と30日(午前時から)に、ワークショップ「実際に作ってみよう!はがき新聞」を行う。はがきを新聞紙面に見立て、短く分かりやすい文章や絵を考える。
30日は午後1時から「まわしよみ新聞」も。参加者が意見や感想を述べあう。同2時45分からは、過去の失敗や挫折などのエピソードを基に「当事者研究スゴロク」づくり。自分に起きたことを他人事のように考えると、なぜか元気が出てくるという。
問い合わせは同協議会(0742・36・1355)か、事務局長の辻村さん(090・9059・8875)。
奈良・三条通りにPCR検査センター 県民は当面無料

PCR検査センターで必要な唾液などを採取する利用者ら=奈良市
住宅販売や介護事業を手がける木下グループ(東京)は13日、奈良市下三条町の三条通りに新型コロナウイルスPCR検査センターを開設した。本来は有料だが、県と連携し県民については当面の間、無料とする。事前予約制で、最短約30分で結果が判明する。
検査は2種類。唾液を採取するPCR検査(正規料金2300円)では、検査翌日に登録したメールに結果が送られる。鼻の粘液を採取する抗原検査(同1600円)では、約30分で結果が分かる。
予約は検査希望日の5日前から専用サイト(https://covid-kensa.com/shop/nara/narasanjodori.html)で受け付ける。同センターでは、1日最大300件のPCR検査と70件の抗原検査に対応するという。
この日、抗原検査を行った奈良市の大学生、続木瑛万さんは「気軽に受けられるから、安心だ」と話した。
県は、昨年12月末から無症状の県民を対象に当面の間、無料のPCRや抗原検査を県内の薬局などで実施している。実施場所は県のホームページ(「奈良県新型コロナウイルス検査促進事業の実施について」で検索)に掲載。問い合わせは、県防災統括室(0742・27・7006)。
「交通ルール守って」 園児にジャンボ年賀状、大和郡山市

ジャンボ年賀状を手にする園児ら=大和郡山市
大和郡山市は、交通安全を呼びかけるジャンボ年賀状(縦約70㌢、横約50㌢)を作成し、市内の幼稚園や保育園に届けた。
年賀状には今年の干支にちなみ、トラが描かれ、標識や交通安全の注意点も記載。郡山東こども園(同市野垣内町)では、市の交通指導員らが園児23人にジャンボ年賀状を手渡した。園児たちは興味深そうに眺め、「自分の命は自分で守る」など、注意点を読み上げていた。
交通指導員とともに、園を訪れた笠見由紀子・県交通安全母の会連合会事務局長は反射材ストラップを園児たちにプレゼント。笠見さんは「年に1度の交通安全教室だけでは、交通ルールの約束を忘れがち。年賀状を見て、大切な命が守れるよう、楽しく学んでほしい」と話した。
新型コロナ対応、特別救急専属隊が再始動 生駒市

特別救急搬送専属隊の隊員らを前にあいさつする生駒市の小紫雅史市長=同市
新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」による感染が急拡大していることから、生駒市は消防本部の「特別救急搬送専属隊」の運用を再開した。約1カ月間、3交代制で新型コロナの陽性者らを専用救急車で医療機関に搬送する。感染が沈静化していた昨年12月に運用を止めていたが、1カ月での再開となった。
同市消防本部で行われた選任式には、「第次隊」の消防職員9人が出席。小紫雅史市長が「(これまでと)同様の警戒感を持ち装備をしていても感染の可能性もある。感染防止を最優先にした上で、患者の命を守る行動をとってほしい」と述べた。
専属隊は、新型コロナの感染が拡大した令和2年4月に発足。昨年12月までの出動件数は計166件。
今回、専属隊として10回目の選任となる救急救命士の井上雅照さんは、「二次感染の防止が市民の安心安全につながる。気を引き締めて搬送に当たりたい」と話した。
笑顔でまちの魅力発信「女王卑弥呼」に3人 大和郡山市

第代「女王卑弥呼」に選ばれた(左から)金居ほの香さん、富井恵美梨さん、山田あかりさん=大和郡山市
大和郡山市観光協会は、市の魅力発信を担う第40代「女王卑弥呼」3人を決定した。同市内在住で関西学院大3年の金居ほの香さん(21)とヨガインストラクターやモデルの経験がある富井恵美梨さん(22)、奈良市に住む、奈良女子大3年の山田あかりさん(21)。
3人は大和郡山市の上田清市長を表敬訪問し、「まちの魅力を私たちの笑顔でアピールしていきたい」と意気込みを語った。山田さんは「地元の人にも、もっと大和郡山市を好きになってもらいたい」と話した。
任期は3月24日から始まる「第回大和郡山お城まつり」から1年。
聖徳太子テーマに歴史講座 「ベルばら」作者の池田さん
漫画「ベルサイユのばら」で知られる漫画家の池田理代子さんが「『聖徳太子』の世界~私の聖徳太子像~」をテーマに語る歴史講座が23日、斑鳩町のいかるがホールで開催される。
聖徳太子1400年御遠忌にちなんだ企画。天理大学雅楽部OBでつくる「おやさと雅楽会」による雅楽の演奏や、池田さんと平田政彦・斑鳩町教委生涯学習課参事の対談もある。
入場料は前売り1千円(当日1300円)。午後2時開演。問い合わせは斑鳩町文化振興財団(0745・75・7743)。
コロナ収束祈願の新作能「アマビエ」 16日に上演
奈良とゆかりが深い能に親しんでもらう「新春わかくさ能 能の力~コロナ終息祈願特別公演」が16日、奈良市の奈良春日野国際フォーラム甍で開かれる。
NPО法人・奈良能が主催し、新型コロナウイルス感染拡大下に生まれた新作能「アマビエ」を披露する。
アマビエは疫病を封じるという妖怪。大倉流小鼓方の上田敦史さんによる新作能は災禍が収まった後、アマビエに感謝するという設定で、出現したアマビエが人々に戒めを告げる。出演は観世流シテ方の梅若基徳さんら。このほか、素謡「神歌」や一調「難波」を予定している。
開演は午後2時半。入場料は5千円。問い合わせは奈良能(0742・24・5171)。
奈良漬クリームチーズ リニューアル

創作珍味製造の三原食品(天理市)は、ふるさと納税の返礼品としても人気の「奈良漬クリームチーズ」をリニューアルした。濃厚な味わいのチーズに奈良漬をトッピングした商品で、今回「奈良漬感」を前面に押し出した。パリパリとした食感でワインにも合うという。
同商品は、長期熟成した酒粕に漬け込んで発酵させたクリームチーズと、明治創業の山崎屋(奈良市)がチーズに合わせることを前提に漬けた奈良漬を使用。リニューアルでは、奈良漬を従来より0・5㍉厚くし、1㍉にした。
平成30年に地元雑誌とのコラボで生まれ、同年に「フランスにおける奈良県産品プロモーション推進事業」のパリ市でのレセプションで、ワインやシャンパンとともに提供され「フランス版酒盗」と好評を得た。
奈良のうまいものプラザ(JR奈良駅構内)やカルディコーヒーファームなどで購入可能。550円。
福娘の装束賜式 春日大社

福娘の装束を身に着ける女性=奈良市
春日大社(奈良市)の境内にある佐良気神社で、1月10日に行われる「十日えびす」を前に、参拝者に福を授ける福娘の装束賜式があった。
今回、福娘を務めるのは昨年の春日若宮おん祭で社長が中心的な役の日使を務めたダイキン工業(大阪)の女性社員9人で、参拝者に吉兆笹や縁起物を授ける。この日、5人は金烏帽子と千早(衣装)を身に着け、鈴の鳴らし方や参拝者への呼びかけの言葉を学んだ。
福娘を務める出原里紗さんは「作法は難しかったが、当日は福をお分けできるよう頑張りたい」と話していた。
薬師寺の梅、楽しんで

薬師寺境内で収穫した梅の実でつくった梅干し=奈良市
薬師寺(奈良市)は境内で収穫した梅の実を使って梅干しをつくり、同寺東僧坊で取り扱いを始めた。
境内には多くの梅の木があり、例年約700㌔の実が収穫される。これまでは一部の人に分けていたが、より多くの人にその味を楽しんでもらうため和歌山県内の業者に委託して梅干しを製造し、「薬師寺の梅」と名付けた。
取り扱っているのは塩で漬け込んだ白干し(120㌘、600円)と、しそ漬け(同)、ハチミツ漬け(300㌘、2100円)の3種類。
河野泰隆・広報室主事は「この梅干しを食べてコロナ禍を乗り越えていただくとともに、薬師寺の梅を知ってもらいたい」と話している。
橿原神宮・文華殿を公開へ

素屋根の設置が終わり、今後、屋根瓦のふき替えも行われる文華殿=橿原神宮
橿原神宮(橿原市)は老朽化に伴い、昨年から6年計画で修理を行っている境内の重要文化財・文華殿(江戸時代後期)を報道関係者に公開した。
文華殿は天理市にあった柳本藩の武家屋敷。大書院と玄関で構成され、広さ約460平方㍍。天保年間に建てられ、明治時代以降は小学校の校舎として利用。保存のため昭和42年に橿原神宮に移築され、重文に指定された。
修理は県文化財保存事務所が担当。昨年、修理のための調査を実施し、実際の作業は今年9月から行っている。
修理では屋根瓦(約3万枚)の全面的なふき替えや、傷んだ建築部材の取り替えのほか、耐震性の強化も検討されている。
柳本藩は1万石の大名だが、織田信長につながる家系で、建物には格式の高さが感じられるという。藩主が座った「上段」(主室)なども残されている。
橿原神宮は来年4、5月に一般公開を計画している。総事業費は約9億9千万円。竣工は令和8年3月を予定している。
「自分のスタイルつくる」 日ハム1位指名の達投手が抱負

荒井正吾知事を表敬訪問した達孝太投手(中央)=県庁
プロ野球のドラフト会議で日本ハムから1位指名された天理高校3年の達孝太投手が、県庁に荒井正吾知事を表敬訪問した。「周りに流されない鈍感力も必要」と荒井知事が激励すると、達投手は「誰かを目指すのではなく自分のスタイルをつくっていきたい」と話した。
表敬訪問後に記者会見した達投手は、最終目標はメジャーリーグでの活躍と表明。ただ「まだそこで戦う権利はない。まずは日本で誰からも認めてもらう結果を出したい」と語った。
ドラフト会議の後に就任が決まった新庄剛志監督については「最初は派手な印象で不安だったが、話すとしっかりした野球の考えをもっていて、すごい人だと思った」とした。
阪神から4位指名された智弁学園3年の前川右京選手も今月、荒井知事を表敬訪問し「開幕1軍を大きな目標として突き進んでいきたい」と抱負を語った。
新型コロナワクチン3回目接種 高齢者施設で始まる

3回目の新型コロナウイルスワクチン接種を受ける女性=天理市
天理市は23日、高齢者施設の入所者らを対象とする新型コロナウイルスワクチン3回目の追加接種を始めた。新たな変異株「オミクロン株」の感染拡大が懸念される中、政府が高齢者施設入所者らの接種間隔を8カ月から6カ月に短縮したことを受けて実施した。
この日は、同市の特別養護老人ホーム「福住光明苑」で、60代から100歳の入所者25人と職員24人が接種した。接種を終えた女性(93)は「早く打てたので感謝でいっぱい」。ケアマネジャーの男性(48)は「ウイルスを持ち込まないことが大前提。市のいち早い対応は心強い」と話していた。
施設を訪れた並河健市長は「市民の皆さんに再拡大を防ぐために、少しでも早く追加接種を進めたい」と話した。市の巡回接種の対象となる高齢者施設の入所者や職員は計約600人。来年1月中に接種を完了する予定。
力強い1年に 往馬神社で干支絵画展

往馬大社境内に飾られた「寅」の作品と、作者の安部敬二郎さん=生駒市
令和4年の干支「寅」を題材にした恒例の絵画展が、1月1日から生駒市壱分町の往馬大社で催される。飾り付けを終えた境内には、情感あふれる作品が並び、元日の開幕に向け一足早く迎春ムードが漂っている。2月26日まで。
干支の作品をライフワークとする生駒市の画家、安部敬二郎さんの作品約点を展示。安部さんは、10月に現地を訪れて仕上げた「いしかわ動物園」(石川県能美市)のメスのアムールトラ「月」を描いた絵馬(縦㌢、横120㌢)も奉納した。
境内には、同動物園の「月」とオスの「ミタケ」、全国各地の張り子や土鈴などを描いた作品がずらり。安部さんは「新型コロナ禍に負けず力強い1年を過ごしてほしい」と願いを込めた。
往馬大社では、感染防止のため、初詣は元日などに集中せず分散してお参りするよう呼びかけている。
「軽音」日本一目指しバンド練習に熱 奈良育英高

奈良育英高校軽音学部のメンバー=奈良市
大阪市内で26日に開かれる「第1回全国高校軽音楽部大会 we are SNEAKER AGES」(産経新聞社など主催、大阪芸術大学など協賛)に関西地区代表として奈良育英高校(奈良市)が出場する。本番を間近に控え、練習に熱が入っている。
同校の軽音楽部には約60人が所属。大所帯だけにコンクールごとに部内でオーディションを行い、グループを編成している。今回の大会には各学年から計12人のメンバーが参加する。
新型コロナウイルスの影響で、練習時間は例年と比べて大幅に減少。地域のコンサートやイベントなどもほとんどなくなり、人前に立つ機会も減った。
だが、リーダーでギターを担当する3年、斉木羽七さんは、「練習時間が短いぶん集中力が増した」と前向き。「個々の良さを引き出し、アレンジも取り入れながら臨みたい。今までやってきた練習の集大成。思う存分やりきりたい」と意気込んでいる。
全国大会はグランキューブ大阪(大阪市北区)で開催され、各地区大会を勝ち上がった代表15校が高校軽音楽部の日本一の座を目指す。
手話でも観光案内を 大和郡山市のガイド養成講座

観光ガイド養成講座で説明を受ける山中輝章さん(左)と永井一江さん(中央)=大和郡山市
大和郡山市で手話が使える観光ボランティアガイドの育成が進んでいる。9月から始まった同市観光協会などによる養成講座に初めて聴覚障害者2人が参加。郡山城の城下町としての歴史や文化財、金魚養殖などについて学び、ガイドに必要な知識を習得する。来年には活動を始められる見通しだ。
市観光ボランティアガイドは平成8年にスタートし、現在は約30人が登録している。3年に1度養成講座の受講者を募集。市職員やベテランガイドが講師を務め、郡山城跡や城下町などでの現地研修も実施している。
今回10期生として参加しているのは11人。このうち会社員、山中照章さん(56)と、県聴覚障害者支援センター職員の永井一江さん(56)=いずれも同市在住=の2人は聴覚障害があり、手話通訳ができる観光ガイドを目指している。
郡山城跡での現地研修では、ベテランガイドの楠本利子さん(72)が案内のポイントなどを説明。山中さんと永井さんの横には市社会福祉協議会の手話通訳者が付き添った。
楠本さんは、口元が見えるフェースシールドを着用し、「しゃべる速度も普段よりゆっくりとし、分かりやすいように心がけた」と話していた。
中学生のときから歴史が好きで、戦国大名や江戸時代の年表をみて心が躍ったという山中さんは、「住んでいるだけでは知らない歴史も多く、興味が尽きない。同じ障害を持つ人に、郡山の魅力を存分に伝えられるように勉強を重ねたい」と意気込む。
永井さんは、約3年前に群馬県を訪れた際、富岡製糸場で聴覚障害者のガイドから説明を受けて感動。「わかりやすく魅力的で、自分もやってみたいと思った」と話す。
同市は平成27年3月、県内初の「手話に関する基本条例」を制定。手話への理解を深めてもらう取り組みを強化しており、約30人の観光ボランティアガイドに向けても手話教室を開講している。
「迫りくる鉄塔の山夏休み」 生駒の句、最優秀に岡崎さん

最優秀句に選ばれた岡崎由加さんと息子の創一君(手前)、優秀句に選ばれた(後方右から)谷村圭子さん、久保昌子さん、木戸ミサさん、生駒市の小紫雅史市長=同市役所
生駒市が市制50周年を記念して「生駒の心を詠もう!」と募集した俳句の最優秀句が、岡崎由加さん(41)の「迫りくる鉄塔の山夏休み」に決まった。選者はテレビ番組で著名人の俳句を批評して人気を博している俳人の夏井いつきさん。最優秀句1句と優秀句3句の作者に小紫雅史市長から表彰状が授与された。
夏井さんから出されたテーマは「これまでの50年、これからの50年」で116句の応募があった。
最優秀句の作者、岡崎さんは市北部在住。新型コロナウイルスの影響で閉塞感が漂う中、市内で子供のラグビー教室体験があると知り、息子の創一君(8)を連れて夫が運転する車で会場に向かったときのことを詠んだ。
途中、車窓いっぱいに飛び込んできたのが「緑のモンスター」のような生駒山。そのとき、創一君が「ちくちく山」と呼んでいたのは立ち並ぶ鉄塔を表現していたのだと分かったという。
岡崎さんは「夏井先生はテレビで映像が残るようにと話しておられたので、それを意識しました」と笑顔。夏井さんは選評で「ずんずんと近づいてくる山を一心に凝視しているのでしょう。夏休みにご家族で生駒山を訪れたときの光景が見えてきます」とコメントした。
優秀句は「図書館員のお薦め本や冬ぬくし」「山笑ふ暗峠てふ難所」「いわし雲生駒山麓風呂は薪」の3句。
「図書館員の-」の作者、木戸ミサさん(55)は、地元の生駒市図書館でお薦めの本を手紙でたずねると、図書館員10人からそれぞれ丁寧な手書きの手紙が返ってきたときの感動を句にした。
コロナ禍で図書館員による対面での本の紹介ができなくなり、同館が昨年5月に独自に始めた文通事業で、西野貴子館長は「手紙を大切に思ってくれていたことが俳句から伝わり、うれしかった」と話した。
「山笑ふ-」は、久保昌子さん(77)がハイキングに参加し苦労しながら登った生駒山の春を詠んだ。「いわし雲-」は、昔ながらの生活を送る谷村圭子さん(78)がふとした実景をとらえた。
市は掲載辞退5句を除く111句を掲載した記念句集「生駒の心を詠もう!」を800冊発刊。市人権施策課で無料配布している(1人1冊。なくなり次第終了)。
御杖村の味、オリジナルメニューでアピール 県立大学生が期間限定レストラン

レストランで採用した御杖村の食材を手にする奈良県立大の学生ら=同村
奈良県立大の学生が、期間限定で奈良市にオープンした「御杖村産レストラン結」の報告会を村保健センターで開いた。同村産の食材を使ってコース料理を提供するレストランで、県内外からお客が訪れた。学生らは、「村の魅力を知ってもらうきっかけとなった」と手応えを語った。
同大と村は、食を通じて地域活性化を図ろうと連携協定を締結。地域創造学部の女子学生ら6人が中心となってレストラン運営を計画した。店名の「結」は、「村とレストランを訪れる人をつなぐ場になれば」との思いを込めた。
学生らは5月から何度も村を訪れ、食材を吟味。高原地域特有の甘みのある野菜や、天然の蜂蜜などを選び、試行錯誤してメニューを完成させた。調理に際しては、シイタケのじくや、ニンジンの皮でだしをとるなど、食材を余すことなく使用したという。
レストランで提供したのは全6品のコース料理(5900円)。村の4つの地域の祭りをイメージして盛り付けた前菜、カボチャと小豆をすりつぶした郷土料理「いとこねり」を使ったスープ、ユズの皮を添えてホタルのいる豊かな自然をイメージしたアマゴのムニエル、林業が盛んだった広大な山での暮らしを表現した大和牛のステーキ-。
レストランのコンセプトは「情報が食べられる」。テーブルでは食材について説明し、背景にある歴史や文化も伝えた。
11月5日からの1カ月間、週末のみの営業だったが、訪れた客は県内をはじめ遠くは東京都や香川県、新潟県からも。120人以上が「御杖の味」を堪能したという。
同村の保健センターで今月12日に開かれた報告会には食材を提供した生産者や、メニュー開発を手伝った道の駅「伊勢本街道御杖」のレストランシェフ、学生らのフィールドワーク(調査)に協力した村民ら約20人を招いた。
レストランで提供した前菜と魚料理がふるまわれ、宿泊施設「三季館」を運営する西平純子さんは「おいしい。料理一つ一つに手間がかかっていることがよくわかる」と感心したようす。3年の浅田千尋さんは「このレストランが村を訪れるきっかけになれば」と話した。
伊藤収宜村長は「村の知名度を高めてくれた。学生たちの力と思いに感謝したい」。学生たちが考案したメニューは、今後、道の駅「伊勢本街道御杖」などでの提供を考えるという。
イラストで香芝の役に立ちたい 口と筆で描く岸本亜矢子さん

香芝市の福岡憲宏市長にイラストについて説明する岸本亜矢子さん(右)=同市役所
首から下が不自由なため、口に筆をくわえて絵を描いている香芝市の岸本亜矢子さん(31)が、同市役所に福岡憲宏市長を訪問し、イラストレーターとして地元に貢献したい考えを伝えた。岸本さんは中学時代、福岡市長が経営していた学習塾に通っていた。かつての教え子に福岡市長はにエールを送った。
岸本さんは高校2年のとき、交通事故で頸髄を損傷し、首から下が動かせなくなった。約8カ月間の入院を経て養護学校に入学。現在は訪問介護サービスを受けながら、1人暮らしをしている。
イラストを描くようになったのは入院中。友人からの手紙に返信したい、と口にペンをくわえて挑戦してみた。もともと絵を描くのが好きだったこともあり、技術を磨いた。
冠をかぶったオリジナルキャラクターの「ライオン王子」や白いイルカ、赤ずきんちゃん…。手掛けるイラストの数々は、どれも優しいタッチで描かれている。「登場人物にはすべて背景や設定があり、絵のひとつひとつには物語がある」と岸本さん。作品は奈良中央信用金庫(田原本町)のキャッシュカードや預金通帳のデザインに採用されたこともある。
この日、岸本さんは「イラストの力で香芝市の役に立てれば」と市とのタイアップを申し出た。福岡市長は「和やかな気持ちにさせるイラスト。活躍はとてもうれしい。前向きに考えていきたい」と話していた。

県人権メッセージ作品集「未来に向かって」(令和2年度発行)の挿絵に使われた岸本さんのイラスト
昭和の暮らしを伝える 小泉和子さんに水木十五堂賞

小泉和子さん
歴史や文化資料の収集などで社会貢献した人を表彰する第10回「水木十五堂賞」に、昭和のくらし博物館(東京都大田区)館長、小泉和子さん(88)が選ばれた。同賞は大和郡山市ゆかりの収集家、水木要太郎(雅号・十五堂)の功績をたたえるもので、受賞について小泉さんは「庶民のくらしは一番残りにくいもの。このような仕事に目をとめてもらい、ありがたい」とコメントした。
小泉さんは元京都女子大教授で、専門は日本家具室内意匠史と生活史。昭和時代の家具や衣類、氷冷蔵庫、ままごと道具や羽子板などの玩具、教育用品など1万点以上を保有している。生家を「昭和のくらし博物館」として平成11年から公開。「母の家事も記録映画として流している。経済成長期以前の昭和の暮らしが、そっくり残っている」(小泉さん)。
これまでに全国の重要文化財建築物の家具・インテリアの復元も手がけており、「道具が語る生活史」(朝日選書)、「昭和台所なつかし図鑑」(平凡社)など著者も多数ある。
授賞式は来年2月13日午後1時半から、同市北郡山町の「DMG MORIやまと郡山城ホール」で開催。小泉さんの記念講演をはじめ、座談会なども行われる。参加申し込みは先着順で今月20日から受け付ける。定員240人。無料。問い合わせは市企画政策課(0743・53・1160)。

昭和のくらし博物館の茶の間=東京都大田区
茶室「八窓庵」改修へCF 奈良国立博物館

奈良国立博物館の庭園にある八窓庵=奈良市
奈良国立博物館(奈良市)は令和7年の開館130年に向け、敷地内にある庭園と茶室「八窓庵」を改修するため、インターネットを通じて資金を募るクラウドファンディング(CF)を実施している。興福寺(同市)の旧大乗院から移築された八窓庵は奈良屈指の銘茶室とされるが劣化が進んでいる。
八窓庵は江戸時代中期に大乗院に建てられ、明治25年に帝国奈良博物館(現・奈良国立博物館)に移された。入り母屋造り、茅葺き屋根の草庵風で、8つの窓が設けられているのが特徴。茶人、古田織部好みの「多窓式茶室」として知られ、「大和三茶室」の一つに数えられたという。
しかし、老朽化が激しく屋根などの改修が必要な状況で、庭園も池に架かる橋などが傷んでいる。同館は茶室や庭園を茶会などに安心して利用できるよう改修し、周回ルートも整備したい考えだ。
ただ、新型コロナウイルス感染拡大の影響により昨年度の同館の来館者は5分の1程度にまで減少。改修に必要な約5千万円の工事費確保のめどが立っていないため、CFを行うことにした。担当者は「奈良の貴重な財産なので、後世に引き継げるようご支援いただきたい」と話している。
1500万円を目標額に、26日まで募集している。奈良国立博物館のホームページからサイトにアクセスできる。
電動カート、商店街をスイスイ 天理市

商店街を走行する電動カート=天理市
天理市は、天理駅前のアーケード商店街で、高齢の買い物客らのために低速電動カートを運行する実証実験に取り組んでいる。地域の活性化につなげるのが狙い。実験は日まで行い、導入の可能性を検討する。
同市が駅前の商店街からの依頼を受け、国土交通省の「グリーンスローモビリティの活用検討に向けた実証調査支援事業」を活用して実施。電動カート2台を国が無償貸与した。環境への負荷が少なく、狭い路地での通行も可能だ。いずれも6人乗りで、運転手は事前講習を受けた商店街の店主らが務める。
商店街は延長約1㌔で緩やかな坂道。駅近くの天理本通り西側入口から赤テープやコーンでレーンを設置し、2台が連なって時速5㌔未満で走行する。安全確保のため組合員らが付き添う。途中には停留所が設けられ、乗車は何回でも無料だ。
天理三島本通商店街協同組合の石西輝行理事長は「買い物客が高齢化しているので普段は休憩できるベンチも設置するなど、気軽に買い物してもらえるよう知恵を絞っている。カートを商店街のにぎわいづくりにつなげたい」と話す。
衣料品店主の川端久代さん(75)は「シャッターを閉めたままの店舗も増え、寂しい限り。久々に明るい話題ですね」と期待を寄せた。
運行ダイヤは商店街組合のホームページで確認できる。
西大寺駅前に時計塔 ソロプチミスト奈良が寄贈

国際ソロプチミスト奈良の高松洋子会長(左)から時計塔の寄贈目録を受け取る奈良市の仲川げん市長=同市
国際ソロプチミスト奈良は、奈良市が今春整備を完了した近鉄大和西大寺駅南口駅前広場に時計塔を寄贈した。9日、贈呈式が行われ、高松洋子会長が仲川げん市長に目録を手渡した。
仲川市長は「時計塔は県内観光のターミナル駅としてふさわしいもの。ありがたい」と話した。
時計塔は台座を含めて約260万円。太陽光発電を利用した電波時計で電池交換などは不要だという。
「家族のように子供に寄り添う」 キッズスマイルサポート、西村安子さん

「ともに過ごした子供たちが将来、いつでも気軽に立ち寄れるホームにしたい」。虐待などさまざまな事情により、家庭で暮らせない子供たちを養育する奈良市のファミリーホーム「キッズスマイルサポート」を主宰する西村安子さん(62)はそう思いを語る。
JR桜井線が通るのどかな田園地帯にある自身の生家をリノベーションして今春、ホームを開設した。以来、両親が新型コロナウイルスに感染した子供の一時預かりも行ってきた。
親と暮らせない子供たちを支援することになったきっかけは35年前にさかのぼる。結婚を機に幼稚園教諭を辞し、同市の児童自立支援施設「県立精華学院」へ。夫婦住み込みで寮を管理した。
「学院の子供たちは非行や家庭内暴力(DV)など問題を抱え、ほとんどが家族の愛情に恵まれていなかった。寝食をともにすることで最初はとんがっていた子供が心を許してくれるようになり、家族のように過ごす時間の大切さに気づけた」
その後、大阪府松原市内で幼稚園教諭に復帰。そこで虐待やDVに悩む子供、母親を目の当たりにし、ファミリーホーム運営を考えるようになった。
59歳で幼稚園を退職して準備を進め、ホーム開設にこぎつけた。現在は幼稚園長の経験がある姉やスタッフとともに運営にあたる。一時預かりしている中高生たちと家庭菜園を楽しんだり、夕飯を作ったり。「子供たちの気持ちに寄り添う」ことを何より大切にしている。
月に2度は菜園で採れた食材を生かし、地域の子供らに食事を提供する「子ども食堂」も開いている。来年度からは自閉症など発達障害の子供たちの支援として「放課後デイサービス」も行うという。
「今は第2の人生。人のため、子供たちのためにと言いつつ、結局は子供と触れ合いたい私のためかもしれない」。そんな理事長の笑顔を子供たちは忘れないに違いない。
税金・保険料は自動で納付 田原本町が完全セルフ型収納機

田原本町は完全セルフ型の税公金収納機を導入した。県内では初めてという。対面接触による新型コロナウイルス感染のリスクを軽減するとともに、職員の窓口業務の負担を減らせると見込んでいる。
収納機は町役場1階に設置。町・県民税や法人町民税、国民健康保険税、介護保険料など計7種類の納付に対応する。
これらは口座振替も可能だが、役場窓口に払いに来る町民も多いという。収納機に納付書に続いて現金を入れると、自動的に処理され領収書が出てくる。
設置費用は約540万円。
新ブランド「吉野正宗」完成 吉野町の3酒蔵

「吉野正宗」を手がけた(左から)北岡本店杜氏の夏目大輔さん、北村酒造蔵元の北村亮平さん、美吉野醸造杜氏の橋本晃明さん=吉野町
吉野町にある3つの老舗酒蔵が新清酒ブランド「吉野正宗」を立ち上げた。町内の遊休農地で栽培した酒米「吟のさと」を原料にそれぞれが清酒を造り、3本セットで提供することで味の違いを楽しんでもらう。ふるさと納税の返礼品として発信し、担い手が減っている町の農業を活性化させるのが狙いだ。
吉野町は20年前に1万人を超えていた人口が6492人(11月末現在)まで減少。20年後には3千人以下になると予測されている。
人口減少とともに耕作放棄地が増え、獣害も深刻化していることから、町は平成27年に遊休農地を利用した酒米づくりに着手した。作付面積は増え、北岡本店、北村酒造、美吉野醸造の町内3酒蔵が吉野の酒米を使った商品を販売している。
3酒蔵は今秋、インターネットで資金を募る「クラウドファンディング」を実施。出資者に商品を提供することを条件にしたところ、目標の30万円を大きく上回る194万円が集まった。
県出身の映画監督、河瀬直美さんは「一口飲むと、それぞれの違いを感じるこだわり、想像を超えた鮮烈な味に、プロの意気込みを感じます」と応援メッセージを寄せた。
3本セットはふるさと納税のみの取り扱い。限定100セット。
希望見出すステップ 天理大創作ダンス部が単独公演

公演に向けて練習に励む天理大学創作ダンス部の部員たち=天理市
全国規模のダンスコンクールで入賞を果たしている天理大学創作ダンス部が、11日に奈良市で開催する単独公演に向け、練習に励んでいる。新型コロナウイルス下で希望を見いだすメッセージを込めた内容といい、タイトルは「埋もれる―その先に」。メンバーは「創意工夫したダンスで多くの人を元気づけたい」と意気込んでいる。
天理大創作ダンス部は、昭和44年に同好会として発足。絵画のような静止したポーズなどで定評がある。今年8月の「第回全日本高校・大学ダンスフェスティバル(神戸)」では、新型コロナ感染拡大で現実を受け入れられない人たちの心情を押し寄せる泡に見立て、希望を持つメッセージを込めた「埋もれる―ダブルバインド・バブル」で2位に当たるNHK賞を受けた。
今回の単独公演が最後の舞台となる4年生の副部長、梅谷佳以さんは「練習を重ねてさらにレベルアップしたチームの力を見ていただきたい」と話す。また、同部を率いる塚本順子・体育学部教授は「コロナ下であっても工夫しながら練習してきた。年末の公演は部員たちにとって集大成。楽しんでもらえたら」と期待している。
奈良市のなら100年会館ホールで午後6時の開演。「埋もれる」のほか新作を含め15作を披露する予定。入場無料。全席自由。
風景の移り変わり楽しんで JR高田駅130周年の写真展

JR高田駅が開業130周年を迎えたのを記念し、国鉄時代の同駅や市内の風景をとらえた「なつかしの鉄道写真展」が大和高田市立図書館1階ロビーで開かれている。22日まで。入場無料。戦前から駅の様子や付近の商店街、町並みを撮影した約60点が並ぶ。
まちづくりボランティア団体「夢咲塾」が主催。代表の水本一次さんは、「写真は鉄道が好きな知人や塾のメンバーが持ち寄った。鉄道や駅はもちろん、大和高田市の風景の移り変わりを見て楽しんでもらえたら」と話している。
補助犬の育成に協力を 日本サポートドッグ協会がクラウドファンディング

阿部明子さんと介助犬として育成されているラブラドルレトリバーの「仁」=生駒市
障害者の暮らしをサポートする介助犬や聴導犬を訓練し、無償貸与を行う、NPO法人「日本サポートドッグ協会」(生駒市)が、事業に必要な資金をクラウドファンディング(CF)で募っている。長引くコロナ禍で募金活動などがままならないため運営は厳しさを増しているといい、協力を呼びかけている。
協会の運営資金は、賛助会員からの会費や補助犬の啓発イベントでの収入、行政からの助成金でまかなっている。しかし、イベントは昨年からほとんど行っていない。補助犬貸与の実績に応じて交付される助成金も、今年度は「感染拡大の影響で外出を控える人が多く、(貸与の)希望者がいなかった」(阿部さん)ため、交付されなかった。
協会の収益は例年の4分の1以下となり、阿部明子理事長は「このままでは補助犬の育成にも支障が出てくる」と話す。
同協会は平成15年に設立以降、今年4月までに介助犬19頭、聴導犬15頭を貸与してきた実績がある。現在、スタンダードプードル、トイプードル、ラブラドルレトリバーなど9頭を育成。育成費用は1頭当たり約300万円に上る。
「補助犬は日常生活をサポートするだけではなく、人と人をつなぐコミュニケーションのお手伝いにもなる。今後も無事に育成できるよう、寄付に協力してもらえれば」と阿部さん。
目標額は450万円。CFサイト(https://readyfor.jp/projects/supportdog2021)
で20日まで受け付ける。
育成中の9頭と病気治療中2頭のエサ代や、補助犬候補の子犬の購入費、ワクチンや避妊手術などに充てる。問い合わせは同協会(0743・79・9750)。


































