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「大和郡山LC杯学童軟式野球大会」が開幕、決勝は24日

開会式で力強く入場行進する選手たち=大和郡山市

 大和郡山市内の9チームの少年野球チームが優勝を目指して戦う「第37回大和郡山ライオンズクラブ杯学童軟式野球大会」(県軟式野球連盟郡山支部主催)が17日、同市のホウワグラウンドで開幕した。
 この日は1、2回戦5試合が行われ、選手たちが熱戦を繰り広げた。準決勝、決勝は24日に、ならっきー球場(同市)で行われる予定。
 開会式で、大会会長の森田久春大和郡山ライオンズクラブ会長が「日頃の練習の成果を存分に発揮し、すばらしいプレーをしてほしい」とあいさつした。
 その後、選手を代表し、リトルジャイアンツの中村健人主将(12)が「日頃お世話になっている監督、コーチ、お父さん、お母さんに感謝し、最後の一球まで諦めず、全力でプレーすることを誓います」と選手宣誓した。
 この日の試合結果は次の通り。
【1回戦】郡山フレッシュ9―2リトルジャイアンツ
【2回戦】城ケ丘エンゼルス1―0小泉ファイターズ▽平和レッドスワローズ6―3郡山フレッシュ▽西方パワーズ6―4小林ビートルズ▽小林ファイヤーズ8―3矢田イーグルス

県内の100歳以上、初の1000人超えへ

 県は今年度末で100歳以上になる県内高齢者数を発表した。過去最多の1029人(前年比50人増)となり、初めて千人を超える。17日は「敬老の日」
 県によると、内訳は男性が108人、女性が921人。今年度新たに100歳になるのは374人(男性44人、女性330人)。県内の9月15日時点での最高齢者は、曽爾村の備後クラさん(現在は宇陀市の特別養護老人ホームに入所)で、明治38(1905)年10月生まれの112歳。男性の最高齢は奈良市の上田幹蔵さんで、明治43(1910)年5月生まれの108歳。

【ろうきん杯学童軟式野球】斑鳩少年野球部、タイブレーク制し初優勝

劇的なサヨナラ勝ちを決め、喜び合う斑鳩少年野球部の選手=桜井市

 県内17チームが参加する第19回ろうきん杯学童軟式野球選手権大会の決勝戦が15日、桜井市の芝運動公園野球場で行われ、斑鳩少年野球部(生駒郡)が5―4で大和明星子供会(五條)にサヨナラ勝ちし、初優勝した。斑鳩少年野球部は10月27日から京都府で開かれる「佐川印刷旗第回近畿学童秋季大会」に県代表として出場する。
 試合は両チームの先発投手が粘りの投球を見せ、1―1のまま延長戦へ突入。無死満塁から始まるタイブレークで、大和明星子供会は、相手のミスをつく攻撃で3点を勝ち越す。追う展開となった斑鳩少年野球部は内野ゴロや犠飛で2点を返すと、2死満塁の場面で4番松下登選手が打席へ。「真ん中高めの直球を思い切り振り抜いた」という打球は左中間へのヒットとなり、2人が還って劇的なサヨナラ勝ちを決めた。
 斑鳩少年野球部の兼平陸主将(11)は「前大会で負けた相手だったので、リベンジを果たしたかった。全員で勝利をつかめてうれしい」と喜びを爆発させた。

ANAが小学生に職業体験 桜井市

ライフベストの着用法を学ぶ児童ら=桜井市

 子供に航空業界への関心を持ってもらおうと、全日本空輸(ANA)は、パイロットやキャビンアテンダントなどの仕事を紹介する航空教室「ANA Blue Academy ミライつく~る」を桜井市立城島小学校で開いた。
 同社が昨年から全国で実施しているキャリア教育プログラムで、奈良では初開催。5年生66人が参加した。
 児童らは、ANAグループのパイロットやキャビンアテンダント、整備士、グランドスタッフらが講師を務めるグループに分かれて職業体験。フライトプランの作成やライフベストの着用方法、航空機の部品を使った点検作業など航空業界の仕事を学んだ。
 パイロットの仕事を学んだ有村圭史さん(11)は「機長がどんな仕事をしているのかよく分かった。楽しかった」と語り、グランドスタッフの仕事を体験した植田沙弥加さん(10)は「将来、飛行機関係の仕事をするなら、グランドスタッフになりたいと思った」と話していた。

「北和地区親善学童軟式野球大会」開幕 22日に決勝 

力強く選手宣誓する城ケ丘エンゼルスの佃夢大副主将=大和郡山市

 第38回北和地区親善学童軟式野球大会が15日、大和郡山市のならっきー球場(同市営球場)で開幕し、各チームの選手が熱戦を繰り広げた。
 大会には磯城、天理、奈良、生駒市、郡山、生駒郡の各支部からチームが参加。試合に先立って行われた開会式では、前年度優勝チームの斑鳩少年野球部(生駒郡)から優勝旗が、準優勝の奈良伏見イーグルス(奈良)から準優勝盾がそれぞれ返還された。
 平和レッドスワローズ(郡山)の上原愛絆副主将(11)が開会宣言を行った後、選手を代表して、城ケ丘エンゼルス(郡山)の佃夢大副主将(11)が「仲間を信じ、最後の一球まで全力でプレーすることを誓います」と力強く宣誓した。
 準決勝と決勝は22日、ホウワグラウンド(大和郡山市多目的運動場)で開催される予定。

葛城市役所また捜索 県警、官製談合事件で

葛城市役所の家宅捜索で関係書類などを押収する捜査員=同市

 葛城市発注の公共工事をめぐり、入札に関する情報を業者に漏らしたとして、官製談合防止法違反などの疑いで同市建設課課長補佐、福井敏秀容疑者(49)らが逮捕された事件で、県警は14日、市役所などを家宅捜索した。県警は、便宜への見返りがなかったかなど、癒着の構図の解明を進める。同市をめぐる官製談合事件で、県警が市役所庁舎を捜索するのは7月4日以来、2回目。
 県警は、市建設課や、公契約関係競売入札妨害の疑いで再逮捕された茅野泰幸容疑者(48)=同罪で公判中=が役員を務めていた建設会社「栄和建設」(同市)などを捜索。同課では午後5時半から約1時間、捜査員約10人が捜索し、工事の記録や関係書類など資料を押収した。
 県警によると、問題となったのは平成29年12月に入札された「道の駅かつらぎ」周辺道路の改良工事。福井容疑者は、入札情報を記載した資料を無料通話アプリ「LINE(ライン)」で茅野容疑者に送り、評価が加点されるポイントなどを漏洩したという。
 入札は業者の技術力を見定めて選定する「総合評価落札方式」で行われ、参加した4社のうち、技術評価点が最も高かった栄和建設が約8560万円で落札した。
 福井容疑者と茅野容疑者は22年ごろ、同市が発注した別の工事をきっかけに知り合ったという。

県消防学校で卒業式 48人決意新たに消防士への一歩

式を終え、帽子を飛ばす卒業生ら=宇陀市の県消防学校

 宇陀市の県消防学校で13日、今年度採用された第49期初任教育生の卒業式が行われ、18~27歳の48人(男性46人、女性2人)が消防士としての第一歩を踏み出した。
 初任教育生らは4月に入校し、約半年間にわたって寮生活を送りながら、救助や消防活動など基礎的な訓練を受けた。12月から消防士として任務に当たる。
 卒業式では、仲嶋元成学校長が「今後、消防が果たすべき役割はますます重要になってくる。厳しい訓練をやり抜いたことを思い出し、乗り越えてほしい」と式辞。
 総代として謝辞を述べた和田敦樹さん(27)は「ここからがスタート。奈良は観光客が多いので、住民はもちろん、観光客も助けられるよう業務に励みたい」。森菜々穂さん(23)は「住民に信頼され、少しでも多くの命を救える消防士になりたい」と笑顔で話した。

全国各地のかき氷、奈良に集結「ひむろしらゆき祭in興福寺」 14、15日

ほうせき箱の「金色パイナップルティー」(ひむろしらゆき祭実行委提供)

 有名店のかき氷を一堂に楽しめる祭典「ひむろしらゆき祭IN興福寺」(実行委主催)が14、15両日、奈良市の興福寺国宝館北側園地で開かれる。
 ひむろしらゆき祭は「かき氷を奈良の観光資源に」と平成26年にスタート。今では、かき氷ファンが全国から集うイベントとして定着した。今回は来月に控える興福寺中金堂の落慶を記念し、同寺境内で初めて開催。14日は、氷室神社から興福寺に純氷を届け、神仏習合の法要を執り行う「純氷式」が営まれる。
 出店するのは、「ほうせき箱」(奈良市)や「ホテル日航奈良・ファウンテン」(同市)といった地元の有名店に加え、天然氷を使ったかき氷で知られる「雪うさぎ」(東京)や「HAU&鮫麗」(岐阜)など県内外の12店。チケットは両日とも午前9時から2千枚販売する。提供時間は午前10時~午後5時。
 問い合わせは、実行委事務局の平井宗助さんまでメール(s―hirai@himuroshirayuki.com)で。

台風21号、奈良の梨・柿にも影響 好調インバウンドにも影落とす

普段は観光客でにぎわう東大寺南大門前も人通りが少なくなっていた=11日午後、奈良市

 各地に大きな被害をもたらした台風21号から1週間が過ぎた。けが人や住宅の一部損壊以外にも、県内では強風による農作物被害や、関西国際空港の浸水による観光への影響が広がっている。秋の収穫や行楽シーズンを前に、農家や県経済への影響は必至で、不安の声が上がっている。
■ナシなど大量落果
 「収穫が始まり、これからという時期だったのに。強風でばらばらと落ちたナシの実を見るのは情けなかった」。大淀町果樹組合の中殿寛組合長は悔しそうな表情を浮かべた。
 県によると、台風21号による農業被害は6日現在のまとめで、約1億6900万円に上る。うち農作物被害は約1億1600万円で、大半が同町のナシや、五條市や下市町のカキだった。
 中殿さんによると、「二十世紀梨」や「豊水」が収穫期を迎えていたが、多くの果樹園で3割程度の落果被害が確認されたという。暴風ネットも役に立たず、実が大きく落ちやすいとされる豊水では、5割がだめになった農家もあった。
 カキの産地、五條市西吉野町でも出荷直前の「刀根早生」の実が枝ごと折れて落ちたり、11月から収穫予定の「富有柿」の葉が強風でちぎれたりしているのが多数確認された。JAならけん西吉野柿部会の北田哲也部会長は「傷ついた実は贈答用にできないので、加工品などにするしかない」と肩を落とした。
 果樹園以外でも、県内各地で200棟以上のビニールハウスが破損し、ホウレンソウなどの野菜が被害を受けた。県は「これだけ全県的な被害は珍しい。農家に対しては何らかの支援策を検討する」としている。
■観光にも打撃
 関空の復旧遅れは、訪日外国人客(インバウンド)が好調な奈良にも影を落とす。11日昼ごろに近鉄奈良駅(奈良市)前の東向商店街を訪れると、普段は外国人観光客でごった返しているドラッグストアや飲食店が閑散としていた。商店街で土産物店を営む横田佳世子さんは「5日以降、お客さんが7割くらい減っている。北海道地震も起きて、日本が危ないと思われているのでは。天災だからどうしようもないけれど」と嘆いた。
 奈良市観光協会によると、今月1~10日の市内3観光案内所の来館者数は、前年同期比15%減の約2万人と、観光客が確実に減っている。実際、宿泊への影響も顕著で、ホテル日航奈良(同市)では、4日以降11日までに、約200室の予約がキャンセルになった。大半が中国、台湾、香港といったアジアの旅行客という。
 中国の国慶節(建国記念日)がある10月は観光の商機だが、関空の完全復旧のめどは立っていない。同ホテルでは旅行会社に、10月予約分のキャンセルの可能性を問い合わせているが、「まだ分からない」との回答ばかりといい、担当者は「秋の観光シーズンの見通しが立たず、こちらも困っている」と話していた。

「今の奈良」を知って 女優の紺野美沙子さんら東京でシンポ

東京で開催されたシンポジウム「こころで見る奈良~もっともっと知りたい奈良~」

 日本人の心のふるさと、奈良の魅力を首都圏の人にも知ってもらおうと、シンポジウム「こころで見る奈良~もっともっと知りたい奈良~」(産経新聞社主催、県など共催)が、東京都千代田区の明治大学アカデミーホールで開催された。
 奈良では今年、春日大社が創建1250年の節目を迎え、来月には興福寺(奈良市)の中心伽藍、中金堂が江戸時代の焼失以来、約300年ぶりに落慶する。そうした「今の奈良」を知ってもらうのも狙い。
 9日に行われたシンポジウムでは、聖武天皇が愛した四絃琵琶の復元楽器による演奏が披露された後、女優の紺野美沙子さん、モデルでタレントのはなさん、フリーライターのもりきあやさんらが「わたしの好きな奈良」と題してトークショーを繰り広げた。また、興福寺の多川俊映貫首、帝塚山大学の西山厚教授、県ビジターズビューローの中西康博専務理事ら「奈良の達人」による講演もあった。
 トークショーで、はなさんは「奈良では1400年間、仏像と人間が互いに守り守られてきた」と話し、講演では西山教授が「奈良は日本で一番多くの物語を持っている地です」と歴史の重みを強調。さまざまな角度から語られる古都の魅力に、約千人の観客は興味深そうに聞き入っていた。

「足湯」で旅の疲れを癒やして 奈良交通十津川営業所のバス待合所近く

奈良交通十津川営業所に設置された足湯

 観光客らに旅の疲れを癒やしてもらおうと、奈良交通が十津川営業所(十津川村平谷)のバス待合所そばに足湯を設置した。十津川温泉の源泉かけ流しで、村内の足湯としては5つ目の施設。3人が並んで入ることができる。
 営業所には、同村経由で橿原市と和歌山県新宮市を結ぶ、日本一長い路線バス「八木新宮特急バス」(営業距離約167㌔)や村営バスが発着。バス利用客や観光客、村民に「足湯でリフレッシュしてもらいたい」(同社)としている。
 オープニング式典では、植田良寿社長と同村の小山手修造副村長がテープカット。植田社長は「足湯はバス利用者のサービス向上につながる。末永く利用してほしい」と呼びかけ、小山手副村長は「新たな観光スポットが生まれ、喜んでいる。多くの人に利用してもらいたい」と話した。
 無料で、利用時間は午前7時~午後6時半。

ラムネとチョコで「choco-ne(ショコネ)」 奈良の新土産に

ラムネをチョコレートでコーティングした新食感の菓子「リリ ショコネ」

 ラムネをチョコレートでコーティングした新食感のお菓子「choco|ne(ショコネ)」が観光客らの評判を呼んでいる。菓子製造・販売の「Lilionte(リリオンテ)」が手がける商品で、運営会社の栢森勇佑代表は「奈良の新しいお土産になってくれれば」と期待を込める。
 ラムネの酸っぱさとチョコレートの甘さが絶妙にマッチしたショコネ。栢森代表が「日本発祥のラムネと世界で愛されているチョコで、日本と世界をつなげるお菓子を作りたかった」と試行錯誤して開発した力作だ。
 イチゴ、ほうじ茶など5種類の味を取りそろえているが、栢森代表は「ワインなどのお酒にも良く合う」というブラックレモン味がイチ押しという。また、夏場でも常温で持ち歩けるよう、チョコレートを糖衣で覆った新商品「lili|chocone(リリ ショコネ)」を開発。こちらは県産イチゴの「あすかルビー」や宇陀産ブルーベリー、大和抹茶など6種類をラインアップした。
 箱型のパッケージには、奈良市月ケ瀬の梅、宇陀や吉野の花火、大和郡山の金魚などをデザイン。食べ終わった後は、小物入れやペン立てとして使える。栢森代表は「味のバリエーションをもっと増やしていきたい」と意気込んでいる。
 いずれも1箱6粒入りで648円。今年7月、奈良市三条町の商業施設「EVANS PLAZA」にオープンした直営店、または公式ホームページから購入できる。営業時間は午後1時~同7時。不定休。問い合わせは同店(0742・45・8744)。

死亡事故「多発警報」発令 奈良県内、6日間で10人死亡

6人が死亡した事故現場では、真っ二つになったバイクがレッカー車に回収された=奈良市(8月31日撮影)

 県交通対策協議会は6日、今年初めての「交通死亡事故多発警報」を発令した。8月31日からの6日間で計5件(10人死亡)の死亡事故が相次いだためで、発令は平成28年7月以来。県警は20日までの発令期間中、市町村や交通関係団体と連携し、広報啓発活動に力を入れる一方、スピード違反や飲酒運転、信号無視など交通違反の取り締まりを強化する。
 同警報は、10日以内に死亡事故が5件に達した場合に発令される。県内では8月31日、バイク3台が転倒し、14~18歳の男女8人が死傷する事故が発生。このほか、ミニバイクと軽乗用車の衝突事故や、名阪国道でトラック2台が追突する事故などが相次いで発生した。
 県警は「事故死者数35人以下」を年間目標に掲げている。今年上半期(1~6月)の県内の交通死亡事故死者数は過去10年で最少の15人だったが、ここにきて急増。5日現在で30人(昨年同時期28人)となった。7日には「緊急県下交通課長等会議」を開き、死亡事故抑止に向けた取り組みを確認する。
 県警交通企画課は、交通事故が多発する早朝と深夜に「見せる抑止」として、パトカーや白バイでのパトロールを強化する方針。同課は「交通ルールをしっかり守り、速度を落とすなど安全確認をして、事故を起こさないよう気をつけてほしい」と呼びかけている。

台風21号、奈良県で少なくとも6人負傷 十津川は観測史上最大瞬間風速

電車の運行再開を待つ外国人観光客ら=奈良市の近鉄奈良駅

 強い勢力を保ったまま4日、近畿地方を縦断した台風21号。奈良県内でも、十津川村風屋で観測史上最大となる最大瞬間風速41・6㍍を観測するなど暴風が吹き荒れ、各地でけが人や住宅の損壊が相次いだ。県南部では降り始めからの総雨量が200㍉を超えている地域もあり、県などは土砂災害への注意を呼びかけている。
 奈良地方気象台によると、同村風屋では午後0時49分に最大瞬間風速41・6㍍を観測。奈良市でも午後2時5分に同37・4㍍を観測した。消防などによると、風の影響で、県内では午後7時半現在で少なくとも6人が負傷。天川村では木造3階建て住宅の屋根の一部が飛んだほか、大和郡山市で民家の外壁の一部がはがれているのが確認された。
 4日昼前からは急激に雨脚が強まり、降り始め(3日午後5時)から4日午後4時までの総雨量は、十津川村風屋で204・5㍉▽下北山村佐田で175・0㍉▽上北山村小橡で170・5㍉-に上った。5日午後6時までに予想される24時間雨量は北部で最大60㍉、南部で最大100㍉となっている。
 県によると、午後4時現在、十津川村の25世帯53人に避難指示が発令。5市村5万3281世帯12万2987人に避難勧告が出され、34市町村で2227人が避難した。
 また、県教委によると、台風の影響で4日は県内の全公立小中学校、高校など計465校が臨時休校になった。

【紀伊半島豪雨7年】広域消防の連携実感 2つの豪雨経験した消防司令長

「県内の各消防本部が初めて連携して活動した災害だった」と紀伊半島豪雨を振り返る山本雅史さん=橿原市

 人命救助のために県内外から多数の消防や警察、自衛隊が駆けつける大規模災害では、現場での円滑な連携が被災者の命を救う。平成23年9月の紀伊半島豪雨と今年7月の西日本豪雨。両方の被災地で活動した県広域消防組合消防本部(橿原市)の山本雅史消防司令長(48)は、「西日本豪雨では迅速に初動体制をつくることができた。連携に不慣れだった7年前の教訓が生きた」と語る。
 紀伊半島豪雨時、中和広域消防組合橿原消防署勤務だった山本さんは、被災地となった五條市大塔町で、救助活動をする隊員らの後方支援をしていた。紀伊半島豪雨は、大規模災害時に県内消防本部が協力することを定めた「県消防相互応援協定」(8年締結)が初めて適用された災害だ。当時、被災地には県内の消防本部が駆けつけていた。それまで一堂に会するのは年1回の合同訓練だけだったといい、現場での連携は困難を極めた。
 作戦会議を終えた上司に「野営テントはいくつ用意しますか。他の本部の分も必要ですか」と聞いても、具体的な数字が返ってこない。質問に対する答えはいつも「もう1回確認する」だったという。山本さんは「初めてのことで、細かい部分までルールを決められていなかった。日頃から連携を取ることの大切さを痛感した」と振り返る。
 こうした消防の体制が変わったのは、豪雨から3年たった26年のこと。奈良市と生駒市を除く県内消防本部でつくる「県広域消防組合」が発足したのだ。2市以外の県の大部分を管轄区域とする広域化は、全国でも異例だった。同組合では次なる大規模災害に備え、約100人の隊員が宿営できる資機材を搭載した「拠点機能形成車」や「高度救助隊」を整備。新たな組織づくりが進められた。
                          ■ ■ ■
 そして今年7月、西日本豪雨が発生した。山本さんは県内消防隊員でつくる緊急消防援助隊県大隊の一員として、甚大な浸水被害を受けた岡山県倉敷市真備町で現場の指揮を執った。
 同月9日午後、同町呉妹地区で活動していた隊員から、「民家で黒煙が上がっている。住民の『助けて』という声も聞こえる」との無線連絡が入った。現場近くには県広域、奈良市、生駒市の各消防隊がいたが、山本さんは「広域で対応します」と真っ先に声を上げ、消防車を急行させた。木造2階建ての民家が激しく燃えていたが、けが人も出ず、約1時間半で消火活動を終えた。「7年前のような形で複数の消防が集まっていたら、指示系統が混乱して対応が遅れたかもしれない。普段から広域で連携していたのが功を奏した」。
 異常気象による豪雨や南海トラフ巨大地震など、未曾有の被害をもたらす大規模災害の発生が懸念されている。山本さんは「消防士として、いつ災害に襲われても対応できる組織づくりをしていきたい」と表情を引き締めた。(神田啓晴)

【障害者雇用水増し問題】県教委、54人の手帳確認せず 法定雇用率下回る

 障害者雇用の水増し問題で、県教育委員会は、今年6月1日時点で雇用していると報告した128人のうち、54人で障害者手帳などを確認できなかったと発表した。雇用率は従来の2・43%から1・53%に減り、法定雇用率(2・4%)を下回った。本人の同意のないまま障害者と認定していたケースや、退職者を算入していた事例もあった。
 県と県教委では国のガイドラインに反し、障害者手帳などの確認を怠っていたことが判明。障害者として雇用している知事部局66人、県教委128人について調査していた。
 その結果、県教委では障害者手帳を持っていなかったり、有無を確認できなかったりした54人を障害者として水増ししていたことが分かった。大半は本人の申告に基づいて独自に障害者と判断して計上していたといい、退職者も1人含まれていた。
 また、知事部局では7人で障害者手帳が確認できず、実雇用率は2・85%から2・71%に減ったが、法定雇用率(2・5%)はキープした。
 県教委は「一度障害者と認定した人は毎年自動的に算入していた。ガイドラインの理解が足りなかった」と意図的な水増しを否定。法定雇用率を下回ったため、来年度は障害者特別選考を実施するとしている。
 一方、民間企業からは行政の怠慢を批判する声が上がった。奈良の民間企業は障害者雇用率が2年連続全国1位と、障害者雇用に力を入れている。奈良を中心にスーパーを展開する「いそかわ」(奈良市)の障害者雇用率は3・19%で、法定雇用率(2・2%)を上回る。同社の人事担当者は、「会社には障害者手帳などを確認する検査が定期的に入る。なぜ行政も同じ形で確認を徹底できないのか疑問だ」と話した。

女子中生ら10代男女8人死傷 未明の国道24号、バイク3台が事故

大破した大型バイク(左)とミニバイク(右手前)。右奥のミニバイクもライトなどが損傷している=奈良市

 激しく損傷した複数のバイクが転がり、無数の破片が飛び散っていた。奈良市の国道24号で8月31日未明、3台のバイクが転倒し、中学生を含む10代の8人が死傷した。見通しの良い高架橋で起きた凄惨な事故に、近隣住民は「こんなところで事故が起こるなんて」と驚きを隠さなかった。
 31日午前2時20分ごろ、同市八条の国道24号で、大型バイク1台とミニバイク2台が転倒。14~18歳の男女6人が死亡し、14歳と17歳の女性2人が重軽傷を負った。
 現場付近には数百㍍にわたり、大破したバイクの残骸や当事者のものとみられるサンダルが散乱。大型バイクは前輪とハンドルが車体から真っ二つとなり、ミニバイクのうち1台は原形をとどめていなかった。
 現場近くに住む無職男性は「戸を開けて寝ていると、『ドーン、ドーン』と金属が地面にぶつかるような音がして目が覚めた。直後に人の叫び声が聞こえた」と振り返る。県警によると、バイクは高架橋に上る直前の赤信号を通り抜けて北進し、事故を起こしたとみられる。
 現場は奈良市中心部を南北に走る幹線道路で、日中はひどく混み合う。高架橋は片側2車線で約650㍍。入り口と出口はなだらかな坂になっているが、見通しは良い。現場近くで勤務する男性は「高架での事故はほとんど聞いたことがない」と語り、高架橋脇の工場で仕事をしている男性は「普通に走っているだけなら、事故は考えにくいのですが…」と首をかしげた。
 奈良署などは現場を実況見分し、当時の状況を詳しく調べている。この事故の影響で、現場周辺は約7時間通行止めとなった。

香芝市、全教室にエアコン設置へ 補正予算案発表

 香芝市は30日、市立小学校と幼稚園の教室など全ての部屋に空調設備を設置するための設計委託料1620万円を盛り込んだ一般会計補正予算案を発表した。来月3日開会の9月定例市議会に提案する。
 市によると、市立小中学校の空調設備設置率は、普通教室と特別教室を合わせ、小学校(10校)が18・2%、中学校(4校)は21・9%。幼稚園(7園)とこども園(2園)は、保育室と遊戯室を合わせて39・8%となっている。
 補正予算案に盛り込まれた設計委託料は、小学校の計259室分、幼稚園の計30室分。中学校の計124室分は今年度当初予算で計上されている。
 市は来夏までに空調設備を設置したいとしている。

【紀伊半島豪雨7年】十津川村への「道」切り開いた自衛官「故郷に恩返しを」

笹内茂樹陸曹長。車両は紀伊半島豪雨被災地で使用したのと同型の小型トラック=京都市の陸上自衛隊桂駐屯地

 平成23年9月の紀伊半島豪雨で道路や通信が寸断され、一時「陸の孤島」と化した十津川村。道をふさぐがれきや石と格闘し、村への進入ルートを最初に切り開いたのが村出身の自衛官、笹内茂樹陸曹長(53)だった。来年定年退官を迎えるのを前に、7年ぶりに当時の活動を振り返った。
 「これならいける」。9月5日早朝、がれきと石に閉ざされた村道を前に、笹内さんはスコップを握りしめた。陸上自衛隊大久保駐屯地(京都府宇治市)の第7施設群偵察班長として、村に入る道を捜していた。駐屯地を出発してから約30時間。普段なら3時間半で着く距離だったが、五條市以南の道路がことごとく寸断されていた。最後に思いついたのが、幼少期に自転車で走り抜けた小さなこの村道だったという。
 同僚と2人で一心不乱に落石を動かし、ノコギリで倒木を切断。何とか2㍍ほどの幅員を確保し、小型トラックのアクセルを踏んだ。がれきを乗り越え、フロントガラスの前に道が開けたときには一瞬、達成感を感じたという。だが、すぐに言葉を失った。目の前に広がっていたのは、一面泥に覆われた茶色の土地。自分をはぐくんだ美しい緑はどこにもなかった。
 その日から約40日間、村で行方不明者の捜索にあたった。流木が湖面を埋め尽くすダム湖にボートを浮かべ、行方不明者の家族と手がかりを捜した。娘や息子の名前を繰り返し呼びながら「早く出てきて!」と叫ぶ家族の悲鳴は、見つけられなかった後悔とともに今も耳に残っている。
 桂駐屯地(京都市)で勤務する現在も、母と兄が住む村にはたびたび帰省する。村では道路整備など復興が進むが、いまだ6人が行方不明だ。昨年、村のダム湖では五條市大塔町の女性=当時(37)=の遺体が6年ぶりに発見された。「帰省のたびに、行方不明者がいないかとダムに目をこらす」と笹内さん。「生まれ育った村に恩返しをしたい。定年退官後は何らかの形で手助けができるよう考える」と語った。(田中佐和)

生駒ケーブル、開業100周年 家族連れでにぎわう

開業100年を迎えた生駒ケーブル。鳥居前駅では記念のサンバイザーが配られた=生駒市

 大正7年、日本初のケーブルカーとして奈良県生駒市で開業した「生駒ケーブル」(近鉄生駒鋼索線)が29日、100周年を迎えた。生駒山の麓にある鳥居前駅では記念グッズが配布され、大勢の家族連れらでにぎわった。
 生駒ケーブルは大正7年8月29日に開業。現在は鳥居前|宝山寺間(0・935㌔)と、宝山寺|山上間(1・052㌔)を運行し、生駒山上遊園地に向かう家族連れを運ぶほか、沿線住民の通勤・通学の足としても利用されている。
 近年は大阪平野を一望できる景観が訪日外国人客の人気を集める一方、三毛猫とブルドックをそれぞれモチーフにしたユニークな車両「ミケ」と「ブル」も大好評。ミケとブルはこの日、創業当時の「生駒鋼索鉄道」の社章を模したヘッドマークを掲出し、路線を走った。
 また、鳥居前駅の改札では、乗車した児童や幼児にブルとミケをあしらったサンバイザーを配布。これから遊園地に向かうという大阪府八尾市の小学4年の男児は「ケーブルカーは顔がかわいくて好き」と笑顔。母親は「非日常感を味わえる。これからも変わらず残していってほしい」と話していた。

奈良市、ため池売却計画で反対住民の個人情報漏洩

 奈良市は27日、同市押熊町水利組合が売却を検討している農業用ため池について、反対する住民らが市に提出した39人分の署名名簿のコピー1部を、同組合の求めに応じて提供していたと発表した。署名には住民らの住所や氏名が記載されており、市は「個人情報が記載された文書との認識が甘かった」としている。
 市によると、市は組合の売却計画を支援していたが、一部住民らが7月26日、ため池に生息する生物の保護などを理由に、市資産経営課に反対署名を提出した。その後、組合から「反対している人に説明したい」と提案された同課の男性職員が、今月17日に署名名簿のコピーを組合側に渡したという。
 組合員の個別訪問を受けた住民から20日に市に連絡があり、市は21日に署名名簿を回収し、住民らに謝罪した。
 市は「職員の情報セキュリティーに対する意識を徹底し、再発防止のための研修を行う」としている。

ランタン点灯でにぎわい創出「大宮ランタン祭り」 9月1日

点灯式で灯されたランタン=奈良市

 奈良市の近鉄新大宮駅周辺地域を活性化するイベント「大宮ランタン祭り」が9月1日に開かれるのを前に、ランタンの点灯式などが大宮町6丁目街区公園で行われた。
 奈良市内の飲食店関係者らでつくる奈良グルメフェア実行委員会などが主催。この祭りでは、市内の社会福祉施設や商店などから集められる約1000個のランタンが灯され、自分でデザインしたオリジナルランタンを飾って、投票でできばえを競い合う「ランタンデザインコンテスト」(参加費500円)も開かれる。また、B級グルメやかき氷の屋台が並ぶ。
 25日の点灯式では約700個のランタンが点灯された。実行委の増井義久委員長は「大宮町というと大人の街のイメージがあるが、この祭りを通して家族でも楽しめる場所ということを知ってもらえれば」と話している。
 祭りは9月1日午後3~9時。雨天の場合は翌日の同時刻に開催。問い合わせは奈良グルメフェア実行委員会(0742・33・8940)。

公立小中学校のエアコン設置 県が財政支援へ 9月議会に補正予算案

 記録的な猛暑を受け、県は県内公立小中学校のエアコン設置を財政支援するための補正予算案を、県議会9月定例会に提出する方針を固めた。荒井正吾知事が24日の定例記者会見で明らかにした。来年夏までに設置率100%を目指すという。
 県内公立小中学校の普通教室のエアコン設置率(昨年4月1日現在)は7・4%で、全国平均の49・6%を大幅に下回っている。近畿2府4県でみると、最も高いのは京都府の84%。奈良県は圧倒的に遅れており、児童・生徒の熱中症の発症が懸念されている。
 設置が進まない背景には、市町村の厳しい財政事情があるといい、奈良市の仲川げん市長も20日、財政支援を求める要望書を荒井知事に直接提出していた。
 県によると、全校にエアコンを設置した場合の工事費用は約60億円という。国が設置費の3分の1を補助する制度があり、市町村の実質負担分は総額の約5割となる。荒井知事は「市町村負担分のうち、どれくらいの額を県が支援するのか、これから検討する」と話した。

風速20メートルの暴風雨を体験 26日に「消防隊フェア」

フェアでは風速20メートルの暴風雨も体験できる(奈良市消防局提供) 

 風速20㍍にも達する暴風雨を体感できる「消防隊体験フェア」が26日、奈良市八条の市防災センターで開催される。
 防災意識を高めてもらおうと同センターが主催。暴風雨や放水を体験できる夏休み限定の特別企画が開かれるほか、奈良市・生駒市消防指令センターの見学会もある。担当者は「防災について改めて学んでほしい」としている。
 午前9時半~正午。放水体験は10時45分~11時45分で参加受付は9時半から(先着20人)。申し込み不要で無料。雨具や長靴、タオルの持参が必要。問い合わせは奈良市防災センター(0742・35・1106)。

古都の夏を盛り上げる「バサラ祭り」 25、26日開催

昨年のバサラ祭りの様子。踊り手が鮮やかな衣装を身にまとい、熱いダンスを披露する

 夏の奈良で熱い踊りが繰り広げられる「バサラ祭り」(NPO法人バサラ衆主催)が25、26の両日、奈良公園(奈良市)などで開かれる。色鮮やかな衣装で着飾った総勢千人もの踊り手が、躍動感あふれるストリートダンスを市内各所で披露する。
 バサラとはサンスクリット語で「ダイヤモンド」を意味し、参加者全員が主役として輝いてほしいとの思いが込められている。祭りは平成11年から毎年開催され、20回目の節目を迎える今年は、奈良や三重、大阪などから34チームが参加。飛び入りで参加できるのも魅力の一つだ。
 25日は、約200人の踊り手が近鉄奈良駅周辺の商店街を練り歩き、世界遺産の春日大社や東大寺などで演舞を奉納。26日は、奈良公園を会場に11年ぶりにダンスコンテストが開かれるほか、奈良在住の打楽器奏者、スティーヴ・エトウさんらが制作した新楽曲「バサラ大和意気」の生演奏に合わせ、「総踊り」も披露される予定だ。
 担当者は「間近で熱いダンスが見られるのがバサラ祭りの魅力。より多くの人に世界遺産での踊りを楽しんでほしい」と話している。
 25日は午前11時~午後6時15分、26日は午前11時~午後8時半。問い合わせはNPO法人バサラ衆事務局(090・9046・1999)。

新ブランドの大和飴「ならBonbon」登場 奈良の素材を凝縮

おしゃれなパッケージはギフトにもぴったり

 大和野菜や抹茶、地酒など、奈良の素材をあめに凝縮した新ブランド「大和飴・ならBonbon」が、奈良市のきらっ都・奈良1階にオープンした。自然の色や香りそのままのあめは、インテリアとしても飾りたくなるような洗練されたデザインの瓶ボトル入りで、老若男女に人気となっている。
 新ブランドを立ち上げたのは、お菓子工房「ドネードゥガトー」(同市)代表の神谷優希さん。きっかけは山添村片平地区でしか採れない伝統野菜の赤カブ「片平あかね」の普及を目指して、奈良女子大と共同で加工品の開発に挑戦したことだった。
 昨春完成した片平あかねのあめは、素材が持つ赤色が鮮やかに発色し、自然の酸味も感じられる素朴で優しい菓子になった。開発の過程で生産者の努力や素材の魅力に触れた神谷さんは、「あめを通じて、たくさんある『奈良のよきもの』を多くの人に知ってもらいたい」とシリーズ化することを決めたという。
 それからはこだわりの農作物を育てる農家や酒造会社を次々に飛び込みで訪問し、「一緒にあめを作りませんか」と頼んで回った。その結果、熱意に共感した生産者から酒かすや農作物を分けてもらい、わずか1年で12種類を完成させた。
 青豆きなこ飴は、宇陀産黒豆の青豆をきなこに加工している。通常の大豆きなこよりも上品な甘みが女性に人気だ。美吉野醸造(吉野町)の「花巴」の酒かすを使った花巴飴は、舌の上に乗せた瞬間にフルーティーな香りが広がる。清酒も飲んでみたいと思わせる魅惑的な味わい。他にも大和とうきやほうじ茶ラテ、本葛バニラなど味はさまざまで、地ビール味や唐辛子味など変わり種もある。次の商品開発も進行中で、種類はさらに増える予定だ。
 原材料はそれぞれの素材とグラニュー糖、水あめのみで、香料や着色料は一切使っていない。そのため甘みがしつこく舌に残らず、いくつでも食べられる。
 神谷さんは「あめやキャンディーは世界共通で、子供も大人も好き。奈良のお土産として、地元の人にはギフトとして使ってもらいたい」と話した。
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 1瓶45㌘入り、500~550円(税抜き)。直営店のほか、インターネット販売も行う。商品や生産者の詳細は、ならBonbonホームページ(http://narabonbon.com/)から。問い合わせは同店(090・8796・1427)。

小惑星を「Omiwa」と命名 大神神社崇敬者の天文学者・古川さん発見

大神神社に奉納された「Omiwa」の記念額=桜井市

 天文学者で大神神社(桜井市)の崇敬者だった古川麒一郎さんが昭和57年に発見した小惑星の一つが「Omiwa」(オオミワ)と命名され、古川さんの関係者から命名の記念額が神社に奉納された。
 古川さんは大阪市出身。京都大大学院で宇宙物理学を学んだ後、東京天文台(現国立天文台)などに勤務し、多くの小惑星を発見した。
 小惑星の命名権は発見者にあるが、古川さんが平成28年に86歳で亡くなって以降、複数の小惑星が命名されないままになっていた。遺志を継いだ妻の鈴子さんが、そのうちの一つをOmiwaと名付け、国際天文学連合に申請。先月11日に承認された。
 Omiwaの小惑星番号は24640。火星と木星の間にあり、直径は約5㌔。約4・2年かけて太陽の周りを1周している。
 古川さんは大神神社が毎年発行する「大三輪暦」の監修者を務め、生前は参拝を楽しみにしていたという。大神神社は命名について「大変光栄で、ありがたい」としている。

大和郡山で「全国金魚すくい選手権大会」 1600人が腕競う

真剣な表情で金魚をすくう参加者=大和郡山市

 金魚すくいの全国一を決める大和郡山市の恒例行事「第24回全国金魚すくい選手権大会」が19日、市総合公園施設多目的体育館(金魚スクエア)で開かれ、全国から約1600人が参加して腕を競った。
 「金魚のまち」として知られる大和郡山市の金魚を知ってもらい、金魚すくいに親しむ人を増やそうと、同市が平成7年から毎年開催。今年は小中学生の部に281人、一般の部に530人、3人1組で競う団体戦に696人、フレンドリーマッチに100人が参加した。
 競技では、約千匹の金魚が泳ぐ水槽から、3分間で何匹すくえるかを競った。参加者らはすくう道具の「ポイ」を光にすかすなどして慎重に選んだあと、元気に泳ぎ回る金魚を懸命に追いかけていた。
 一般の部で21年に続いて2回目の優勝を果たした大和郡山市のパート職員、木村聡美さん(46)は「金魚すくいは、たくさんすくえると楽しくなり、何回でもやりたくなるのが魅力。もう一度優勝したいと思い続けていたので、すごくうれしい」と喜んだ。
 小中学生の部で26年から3年連続優勝した大阪市の中学3年、難波輝大さん(15)は、今大会は3位に輝いた。「目標数以上の金魚がすくえたときに達成感がある」と話していた。

バンビシャス奈良、小学生らと「バスケ教室」で交流 天理市で

小学生とミニゲームをする前村雄大選手(中央)=天理市

 プロバスケットボール・Bリーグ2部(B2)のバンビシャス奈良の選手やコーチが18日、「バスケットボール教室」を天理市立総合体育館で開き、プロの選手が小学生らと交流した。
 経験を問わずにバスケットボールに親しんでもらい、チームのことも知ってもらおうと、バンビシャス奈良が随時開催しているイベント。小学生と大人をそれぞれ対象に、バスケットボールを通じて交流を深めている。
 この日は小学生約40人と大人約20人が参加。来月29日に開幕戦を控える選手が公開練習を行った後、樋口真斗選手と前村雄大選手、工藤和樹スクールコーチによるドリブルの指導や、選手が参加するミニゲームも行われた。
 参加した田原本町の小学6年、鍋谷圭佑君(11)は「プロの選手は背も高くてすごいと思った。また機会があれば参加したい」と話し、工藤コーチは「バスケットボールをする人、プロを目指してくれる人が増えてくれたらうれしい」と話していた。

「ならまち遊歩」始まる ノスタルジックな雰囲気も

ちょうちんのやわらかな灯りがともるならまち=奈良市

 古都・奈良の夏をちょうちんで彩るイベント「ぐれーとさまぁーふぇすた☆ならまち遊歩」が17日、奈良市のならまち一帯で始まった。夕暮れ時には約700個のちょうちんが一斉にともり、まちが幻想的に浮かび上がった。日中もさまざまなイベントが催され、にぎわっている。26日まで。
 観光閑散期の集客を狙い昨年始まったイベントで、今年は対象地域を拡大。専用の「手形」(500円)を購入すれば、エリア内約100店舗で割引などの特典を受けられる「ならまち楽座」や、ちょうちんの絵付け体験、ナイトツアーなどイベントがめじろ押しだ。今年は白い蚊帳生地にならまちの歴史や文化を紹介する映像を投影する「ならまちプロジェクション」も登場し、エリア内はノスタルジックな雰囲気に包まれている。
 家族で訪れた奈良市の主婦、三上麻衣さん(34)は「別世界に迷い込んだみたいにきれい」と笑顔。長男の陸君(6)も「ちょうちんに恐竜の絵を描きたい」と楽しそうだった。

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