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修理された文化財 奈良博で展示

特集展示で公開されている金銅装山伏笈=奈良市の奈良国立博物館


 近年修理された彫刻や絵画などの文化財を公開する特集展示が、奈良国立博物館(奈良市)で開かれている。重要文化財3件を含む10件を展示している。27日まで。
 展示品のうち、奈良・法徳寺の文殊菩薩坐像は鎌倉時代の作で、修理では表面のクリーニングや彩色層の剥落止めなどを施した。同館所蔵の金銅装山伏笈は室町時代の作。修験道の山伏が仏像、仏具を収納する背負い具で、補修されたこの品には五仏が付属している。このほか、京都・大覚寺の五大虚空蔵像(重文)などを展示している。
 22日は休館。観覧料金は一般700円など。

東日本大震災から11年 小学校で防災教室

松尾哲史分隊長から東日本大震災での体験談を聞く児童ら=奈良市


 東日本大震災の発生から11年となる11日、県警は、災害について考え、備える機会にしてもらおうと奈良市立都跡小学校で防災・防犯教室を開いた。
 東日本大震災で捜索活動をした県警広域緊急援助隊の松尾哲史分隊長(35)が、何度も余震があり思うように捜索活動が進まなかったことや、地元住民らが「ありがとう」と書いたプラカードを持ち、警察官の乗った車にお辞儀してくれたエピソードを紹介。「できる限りのことはしたが、もっと被災地の人たちのためになにかできなかっただろうかと強く思う」と振り返り、「災害があれば、自分の安全を最優先して行動してほしい」と呼びかけた。
 また、児童らは県警ヘリコプター「あすか」が同校上空を飛行し、撮影した映像を視聴した。
 小学6年の加賀大喜さんは「災害が起こる前に水や食料を準備し、いざというときすぐ逃げられるようにしておこうと思った」と話していた。

春告げる菜の花畑 天理・山の辺の道


 日本最古の道といわれる「山の辺の道」近くの天理市竹之内町の畑で菜の花が見頃を迎えている。黄色いじゅうたんを敷き詰めたような景色が春の訪れを告げている。
 10年前から、天理高校第二部の生徒らが菜の花の種を植えて育てている。同校の担当職員は「ハイキングや散策する人たちに春を感じてもらえたら」と話している。見頃は今月下旬まで。

墨の魅力伝えたい 呉竹の西村真由美さん


 「不便なもの、手間を楽しむものを求める時代がきている」。こう話すのは墨・書道用具の老舗メーカー「呉竹」(奈良市)の取締役部長、西村真由美さんだ。
 兵庫県出身で、小学1年から高校3年まで書道を学んだ。国際文化を学ぶため天理大に進学。学生課で呉竹に就職した卒業生の体験談を読み、「子供のころに使っていた墨や墨汁を作っている会社でぜひ働きたいと思った」。新卒の募集はなかったが、総務課に直接電話し自ら門を叩いた。
 平成9年入社。主に国際部で、商品開発や海外製品の買い付け、新規顧客の開拓に携わってきた。欧米などを飛び回り、「違った文化に触れることで、1つの商品から想定外の作品が生まれる。それが面白かった」と振り返る。
 16年ごろ、米国で人気となっていた「スクラップブッキング」の関連商品を日本でも販売する事業を手掛けた。写真をステッカーやマーカーペンで飾るペーパークラフトで、当時国内での認知度はゼロに等しく「作り方を提案しないと定着しない」と考えた。
 そこで、現地の教室に通ってノウハウを習得し、直営店向けの教育プログラム、入門テキストを作成。結果、国内約300店舗が取り入れた。
 消費者目線を磨いてきたが、安閑としてはいられない。安価な中国メーカーとの競争が激化する中、「消費者の心をつかむ新商品をどれだけ出せるか」が勝負だという。
 新型コロナウイルス下でも「おうち時間」を楽しんでもらおうと開発チームが考えた、インクを自作できる「からっぽペン」は、文具ファンらの心をつかんだ。さらに筆ぺんづくりの技術を生かし、アイライナーをはじめとする化粧品分野に力を入れる。
 そんな中、改めて考えるのは、社の原点でもある墨の可能性。「たとえば硯で墨をすることで、精神が落ち着く。これも墨が持つ魅力。商品を通して墨の多様な価値を伝えていければ」

反田さん設立のオーケストラを支援 奈良市がふるさと納税活用

演奏を披露した後、奈良市と共同記者会見する反田恭平さん(中央)=同市


 奈良市は、ピアニストの反田恭平さんが設立した「ジャパン・ナショナル・オーケストラ(JNO)」(奈良市)の活動を支援するため、ふるさと納税制度を活用して寄付金集めに乗り出した。
 反田さんは昨年5月、若手音楽家の活躍の場を広げようとJNOを設立し、社長に就任。その後開催されたショパン国際ピアノ・コンクールで日本人として約年ぶりに2位に入賞した。
 寄付金の使い道にJNOの支援を指定できる。市は集まったお金の半分を同社に補助金として交付し、残りを市の関連事業に使う。
 同市のなら100年会館で開かれた発表会で、反田さんらJNOのメンバーが演奏を披露。反田さんは「将来的には後進の育成のため、音楽の学び舎を奈良市に建てたい。これから企画や演奏活動をしていく上で、裾野を広げられたら」と話した。

ロシアのウクライナ侵攻、約300人が抗議 近鉄奈良駅前

ロシアのウクライナ侵攻に対し抗議の声を上げる人たち=奈良市


 県内の市民団体が近鉄奈良駅前でロシアへの抗議集会を開き、約300人が参加した。それぞれ「STOP WAR」などと書かれたプラカードやウクライナの国旗にちなんだ水色と黄色の風船を掲げ、「国連憲章を守れ」「ロシアは侵略やめろ」と訴えた。
 参加した在日ウクライナ人のセルゲエヴァ・ダリーナさん(27)は、現在は日本人の会社員の夫と3歳の娘と奈良市で暮らす。ウクライナ北部のチェルニヒウの両親と以前は毎日のようにテレビ電話で話していたが、ロシア軍の侵攻が始まってから減ったという。「たまにつながる電話では『大丈夫』としか言ってくれない。とても心配」。
 両親には現地に残る覚悟だといい、「ロシア軍には早くウクライナから出て行ってほしい。早く前の生活に戻して」と訴えた。
 3人の子供たちとデモに参加した上牧町の可是実佳恵さん(46)は、イラン出身の夫と国際結婚しており「子供たちに世界に目を向け、平和について考えてもらいたい」と話した。
 主催団体の担当者は、「政治的立場や政治信条の違いを超えて、今こそ声を上げるとき」と話した。

国内外の200冊ずらり 奈良市に「絵本ホテル」

世界中からあつめた絵本が並ぶホテルで、絵本を読んで過ごす親子=奈良市


 ドアを開けると、ずらりと並べられた絵本。その数約200冊。絵を描けるホワイトボードの壁、星空のように光る天井など、子供が楽しく過ごせるよう工夫を凝らした「絵本ホテル」が、奈良市赤膚町にオープンした。
 公務員宿舎だった建物を、奈良市の設備工事会社経営の四方充さんが4年前に購入。同級生で建築士の泥谷英明さんとともに活用方法を考えていたところ、四方さんの弟の実さんが海外の絵本を販売する「チェルビアット絵本店」を手がけていたことから、絵本ホテルのアイデアを思いついたという。
 泥谷さんは「3人とも大好きな奈良に、多くの人が来てくれるきっかけになればと考えた」と話す。
 キャッチフレーズは「子どもが主役の絵本ホテル」。3DKの間取りだった一室をリノベーションし、寝室やダイニングキッチンに絵本や児童書、小説計約200冊をそろえた。絵本はイタリア語を中心に英語やフランス語などもあり、「海外のことやジェンダー、環境問題についても知ってほしい」と実さん。
 子供目線のホテルにするため、備品や内装にも工夫を凝らした。トイレには子供用の小さいドアを備え、洗面台も子供にちょうどいい低さに。電気を消すと星空のように光る天井、中心に空いた空間で絵本を読める本棚など、子供たちが喜ぶ仕掛けにあふれている。
 新型コロナウイルス下でのオープンとなったが、宿泊は1日1組限定、入室時には利用客自身が暗証番号を入力して入室するなどの仕組みで、感染対策も徹底する。
 泥谷さんは「子供たちの目線に合わせた。楽しい仕掛けや絵本を大人にも楽しんでほしい」、充さんは「絵本を通じて親子のコミュニケーションをとってほしい」と話している。
 宿泊は1室4人利用時で約2万円(人数や時期で変動あり)。日帰り利用も可能。予約や問い合わせはホームページ(https://ehonhotel.jp/)から。

古墳にアサガオ畑を 明日香村などがクラウドファンディング

整備中の公園内で咲くアサガオ=明日香村(同村教委提供)


 明日香村に完成した「牽牛子塚(けんごしづか)古墳公園」をアサガオで彩るプロジェクトが始まる。「牽牛子」はアサガオの別名で、古墳は「あさがお塚」とも呼ばれていた。必要な費用を調達するため、同村と合同会社DMM.com(東京)は、150万円を目標にネットで寄付を募るクラウドファンディング(CF)を実施する。
 両者は昨年、包括連携協定を締結し、地域振興を目的に、古墳に関係するプロジェクトを検討していた。寄付はふるさとチョイスのサイトで6日から4月30日まで受け付ける。
 計画では、公園内にアサガオを育てる畑を設けて毎年、秋に見ごろを迎えるように栽培する。寄付金は古墳のライトアップや園内の芝生の保護にかかる費用にも充てるという。

明日香村に「白亜のピラミッド」 牽牛子塚古墳を復元

「古墳公園」の形で整備された牽牛子塚古墳=明日香村(同村教委提供)


 世界遺産登録をめざす「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の目玉にしようと明日香村は、八角墳の牽牛子塚(けんごしづか)古墳の墳丘を復元した。八角墳の復元は全国初で、同時に周辺約1・2㌶を「古墳公園」として整備。遊歩道や展望広場を設けた。発掘調査で見つかった越塚御門(こしづかごもん)古墳の保護施設も整備した。
 牽牛子塚古墳の墳丘は高さ約5㍍、対辺長約22㍍。飛鳥時代につくられた2つの墓室を持つ巨大な横口式石槨を覆う形で、コンクリートなどで墳丘の原形を製作し、その上に凝灰岩の切石約2500枚を貼り付けて装飾。近鉄飛鳥駅西側の丘陵上に「白亜のピラミッド」が出現した。
 同古墳は斉明天皇と娘の間人(はしひと)皇女の墓とされ、整備前の発掘調査で、その南東側で確認された越塚御門古墳は、天皇の孫の大田皇女の墓と考えられる。
 その遺構を保護するため今回、一辺約10㍍の覆屋を設置。内部はシアターとしても活用し、各古墳などを紹介する映像を上映する。
 展望広場からは高松塚古墳や、文武天皇の墓とされる中尾山古墳などを望むことができ、西飛鳥地域のビュースポットとなる。牽牛子塚古墳の名前の由来となったアサガオを栽培する畑(約500平方㍍)もつくった。

ロシアのウクライナ侵攻に抗議「STOP WAR」 生駒市で

ロシアのウクライナ侵攻に抗議する人たち=生駒市


 ロシアによるウクライナ侵攻に対する抗議活動が各地で広がっている。生駒市の近鉄生駒駅改札前では1日、市民団体のメンバーらがSNSを通じて呼びかけ、市民や在日ウクライナ人約人が抗議の声を上げた。
 参加者は「ウクライナ侵略を断固糾弾する」「STOP WAR」と書かれた横断幕やプラカードを掲げたほか、ウクライナの国旗の色に合わせて水色と黄色の風船を持ち、「侵略戦争反対」などと訴えた。
 ウクライナ・キエフ出身で大阪市の会社に勤める木岡ユリヤさん(33)は「学校や病院を攻撃し、一般市民を殺す行為は許せない。世界はこのようなことが起きてはいけないと知ってほしい」と話した。

救急搬送先決まるまで一時待機 奈良市が酸素ステーション

酸素ステーションの設備を確認する奈良市の仲川げん市長(左)と市医師会の国分清和会長=同市


 新型コロナウイルス感染患者の救急搬送困難事案が増えていることから、奈良市は、搬送先が決まるまで一時的に酸素投与する「酸素ステーション」を開設した。主な対象は、保健所に発生届が出ているコロナ患者で、搬送まで2時間以上待機しているケース。当面の間、午前9時から午後5時まで運用する。
 休日夜間応急診療所(同市柏木町)の隣の駐車場にコンテナ2台を設置。それぞれ酸素ボンベとベッドを置き、最大で4人に酸素投与する。血圧や血中酸素飽和度などを監視するモニター、自動体外式除細動器(AED)も備える。看護師2人が常駐し、医師はオンラインで対応する。
 市消防局で搬送開始まで30分以上待機せざるを得なかったケースは、2月14~20日で計42件に上るという。仲川げん市長は「設置によって早く医療を受けたい人の不安を解消するとともに、命をつないでいくために酸素投与をしていきたい」と話した。

加藤雅也さんがオンライン特別授業 天理市

オンライン授業で、柔軟な視点を持つ大切さを児童らに語る加藤雅也さん=天理市


 奈良市出身の俳優、加藤雅也さん(58)が天理市の井戸堂小と二階堂小で、オンラインの特別授業「あなたの見方はそれだけですか?」を行った。1つの視点に偏るのではなく、想像力を働かせ、柔軟に物事を考える大切さを伝えた。
 加藤さんは天理市が舞台の映画「二階堂家物語」に出演したことから、市と交流を続けている。
 授業で、ミカンの絵を描き、「同じ値段なら10個入りと8個入りのどちらが得か?」と児童に問いかけた加藤さん。
 「10個!」「10個入りは実が小さいかもしれないから8個!」といった児童の声が上がる中、「確かに10個が得とは限らない。品質に差がある可能性もある」と指摘。
 「自分の目で観察して慎重に見る目を養うこと。人の話はしっかりと聴き、分からないことは調べたり、質問したりすることが将来の自分の人生を面白く、豊かにする」と自身の経験を交えながら話した。
 二階堂小5年の治川亜音さんは、「想像力を働かせることで、新たな発見につながるかも、と思うとわくわくする」と話した。

東大寺でお水取りの「花ごしらえ」

仏前に供えるツバキの造花を作る練行衆ら=奈良市(東大寺提供)


 「お水取り」の名で知られる東大寺二月堂(奈良市)の修二会の前行で、仏前に供えるツバキの造花を作る「花ごしらえ」が同寺戒壇院の別火坊で行われた。
 花ごしらえは行で籠もる練行衆と呼ばれる僧侶らがござの上で車座になって手作業で行う。芯になる木片に黄色い和紙を巻き付け、花びらに見立てた紅白の和紙を貼り付けて色鮮やかに仕上げる。
 ツバキの造花は今後、木に取り付け、3月1日からの本行で二月堂内の仏前に飾られる。

自宅まで送り迎え 宇陀市が「かぎろひバス」運行

運行が始まった「かぎろひバス」=宇陀市役所


 宇陀市は市南西部の大宇陀地域で、車を運転しない高齢者らを自宅まで送迎する新たなバスの運行を始めた。運転手は地域住民が務め、買い物や病院に行きやすいように運行ルートを設定している。市によると、こうしたバスの運行は県内では初めて。
 バスは、市と2つのまちづくり協議会(大宇陀政始、上龍門地域)が共同で運行。両地区と市大宇陀地域事務所がある地域の中心部を、7人乗りのワゴン車が1日3往復する。万葉集に詠まれた大宇陀・阿騎野の夜明け前の光景にちなんで「かぎろひバス」と名付けた。
 平日のみの予約制。協議会のメンバーが運転手を務め、両地区の利用者は自宅前で乗り降りできる。地域事務所のほかに道の駅や病院、スーパー、温泉施設などに停留所を設けた。一昨年から実証実験をし、昨年12月から本格運行に移行した。
 市は、高齢者がバスを利用して出かける回数を増やすことで、健康寿命の向上につながることも期待しており「地域住民の要望を聞き、利用状況も見ながら変更を加えて、より良い交通をめざしていきたい」としている。

ビジネス+福祉+交流拠点に 奈良学園大三郷キャンパス跡地活用案

奈良学園大学三郷キャンパス跡地活用の概要を説明する事業者ら=三郷町


 奈良学園大学三郷キャンパス(三郷町)の移転に伴う土地・建物の活用案がまとまった。同町がテレワークや起業、営業拠点として貸し出すサテライトオフィスなどを整備するほか、民間事業者が高齢者施設、障害者支援施設を開設。令和5年春のオープンを目指す。森宏範町長は「全世代の人が学び、働き、交流するボーダーレスコミュニティーの拠点にしたい」と話している。
 未来技術(Future Technology)▽国連の持続可能な開発目標(SDGs)▽共生社会(Symbiotic Society)の頭文字と(三郷)を組み合わせ「FSS35キャンパス」と名付けた。
 町営のサテライトオフィスは、キャンパス内の10号館を改修して開設する。セキュリティー性の高い地域BWA(広帯域移動無線アクセス)ネットワークを整えるという。JR三郷駅前で町が運営する「奈良サテライトオフィス35」が順番待ちとなっていることから整備を決めた。
 10号館周辺には、BMX(自転車競技のモトクロス)パーク、バスケットやテニスのコートなどを備えた町営の「スポーツパーク」も整備する。
 このほか1号館は、医療法人藤井会(大阪府東大阪市)が複合型介護施設「藤井会ケアガーデン三郷」に改修。2、5、6号館には、社会福祉法人檸檬会(和歌山県紀の川市)などでつくる事業共同体が障害者の就労訓練施設などを設置する。
 大学図書館が入る建物には引き続き図書館機能をもたせ、ギャラリーやカフェも併設する。
 三郷キャンパス跡地の土地と建物は奈良学園大が町に無償譲渡。町は事業者に土地を無償で貸与し、建物は無償譲渡する。

柔道金メダリスト、大野将平選手たたえる「ゴールドポスト」 天理


 東京五輪の柔道男子㌔級で金メダルを獲得した大野将平選手の功績をたたえ、練習拠点の天理市の天理郵便局前に金色の郵便ポスト「ゴールドポスト」が設置された。
 内閣官房と日本郵便が金メダリストゆかりの地にポストを設置するゴールドポストプロジェクトの一環。ポストの前面に大野選手の名前を刻んだプレートが掲げられている。
 天理大学出身の大野選手は「第二の故郷でもある天理の町にゴールドポストを設置していただけることをとてもありがたく思います。天理にお住まいの多くの方に利用してもらえたらうれしいです」とコメントを出した。

奈良市が高齢者向け宿泊療養施設 酸素ステーションも

 奈良市は、新型コロナウイルスに感染し入院の必要はないが自宅療養が難しい高齢者を対象とした宿泊療養施設を設置する。同市の南福祉センターで21日から運用を始める。定員は10人程度。
 仲川げん市長は「病院に入るほどではないが自宅療養が困難で介助が必要な人が、行き場のない状況を解決したい」と話した。同施設では医師が巡回し、看護師が常駐。容体が急変した場合には市のフォローアップセンターなどと連携して対応する。
 また、搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難事案」に対応するため、一時的に酸素投与ができる酸素ステーションも新たに設置する。市の休日夜間応急診療所に隣接する場所に設け、月内に稼働する予定。

「さつま揚げの可能性広げたい」魚万商店、魚谷剛生さん


 奈良市の老舗さつま揚げ・かまぼこ店「魚万商店」が、創作さつま揚げの新ブランドを立ち上げた。ブランドマネジャーを務める同店の専務、魚谷剛生さん(31)は「さつま揚げの可能性を広げたい」と試行錯誤を続けている。
 同店の4代目、和良さん(62)の長男。奈良市で生まれ育った。大学生のときに「まずは自分の力で就活をやってみよう」と、食品メーカーに就職。スーパーなどに商品を売り込む営業として、兵庫県や愛知県、埼玉県で勤務した。
 和良さんから「家業を継いでほしい」と言われたことはなかったが、入社後2、3年経ったころから「会社員を続けるか、実家に戻るか、どちらがやりがいがあるだろう」と考えるように。「小さい会社でもトップに立ち、チャレンジをしてみたい」とやりがいを求め、継ぐことを決めた。
 5年間の会社員生活にピリオドを打ち、神奈川県の練り物会社での修業を経て、平成31年4月から魚万で働き始めた。
 スーパーで安価な商品も並ぶ練り物業界の状況は年々厳しくなっているという。「これまでとは違うことをしないと続かない時代になってきた」
 バレンタインやハロウィンに販売していた一口サイズのさつま揚げに活路を見いだし、昨年9月、創作さつま揚げの新ブランド「nerimo.(ネリモ)」を立ち上げ、好評だ。ブランドのコンセプトは「さつま揚げを、エンターテイメントに。」。これまでの定番商品に新たな風を吹き込んだ。
 「企画や開発は前例がなく難しいが、新商品を生み出すことが会社の未来につながっていくと思うとおもしろい」。目を輝かせて語った。

「最古の国道」横大路の幅は約23㍍ 橿考研調査で初めて判明

発掘調査で見つかった横大路の側溝。上が北側、下が南側(飛鳥資料館の展示資料から)


 わが国最古の官道(国道)・横大路の道路幅が約23㍍とみられることが橿原考古学研究所の発掘調査で初めて確認された。調査成果は3月13日まで飛鳥資料館(明日香村)で開催中の企画展「飛鳥の考古学2021」で紹介している。
 横大路は奈良盆地を東西に貫いて、葛城市から桜井市までのびていた古代の官道。「日本書紀」推古21(613)年の条には「難波から京(飛鳥)に至る大道を設けた」と記され、竹内街道とともに、大道の一部と考えられている。
 横大路の遺構が見つかったのは橿原市曽我町。令和2年度に京奈和自動車道建設に伴う発掘調査で、東西方向の横大路の北側と南側の側溝遺構が同時に出土。側溝間の距離は26・1㍍。路面部分は残っていなかったが、道路幅は23・3㍍と推定された。
 奈良盆地を南北に貫いた古代の幹道・下ツ道では、側溝間の幅が約23㍍の道路跡が確認されている。藤原京・朱雀大路も側溝間の幅が約24㍍だったことがわかっており、こうした道路とほぼ同じ幅だったことが明らかになった。
 企画展では、5年計画で復元整備工事が進められている牽牛子塚古墳(明日香村)や、八角墳の姿が解明された中尾山古墳(同)などの調査成果についても紹介している。

海底火山噴火のトンガに災害義援金を 天理市と天理大が呼びかけ

 南太平洋のトンガ沖で先月発生した海底火山の大規模噴火で被災した人たちのため、天理大学と天理市は災害義援金を募っている。
 天理大は平成20年からトンガからの留学生を受け入れている。昨年の全国大学ラグビー選手権大会で初優勝に貢献した、シオサイア・フィフィタ選手(現花園近鉄ライナーズ所属)をはじめ、これまでに11人。現在も4人在籍する。
 天理大ラグビー部の小松節夫監督は「家族はみな無事との報告を選手から受けている。詳細に語らない家族が多く、選手たちはとても心配している」と話す。
 天理大の本館1階ホール、天理市の市役所1階にそれぞれ募金箱を設置している。天理大は義援金特設口座を開設し、大学のホームページに掲載している。
 義援金の受け付けは3月15日まで。

障害持つ若者のアート 県内4カ所で作品展

自身の作品「希望の花」を手にする今西芽さん(ならチャレンジド提供)


 障害のある若者が描いた作品を展示する「きらり まちなかアート」が県内4カ所で開かれている。主催するNPO法人ならチャレンジドの赤川義之理事長は、「障害者への理解や地域の人との交流につながれば」としている。
 展示会場は、南奈良総合医療センター(大淀町)▽奈良中央信用金庫高田支店(大和高田市)▽南都銀行富雄支店(奈良市)▽道の駅レスティ唐古・鍵(田原本町)。
 南奈良総合医療センターには、天川村在住の今西芽さん(19)が色鉛筆で仕上げた作品「希望の花」が展示されている。
 ダウン症の芽さんは、小さなころから細かな作業が得意だったという。母の奈保美さん(59)は「コロナ下で暗い世の中だからこそ、娘は自分の好きなピンクをメインの色調に据え、明るいイメージの作品となっている」と話した。
 展示は年間を通じて行い、作品は3カ月ごとに入れ替える。無料。新型コロナウイルスの影響で変更の可能性がある。

地元食材でタイ風給食 曽爾村児童がメニュー考案

タイ料理のオリジナル給食を食べる児童ら=曽爾村


 曽爾村立曽爾小中学校5年生の児童9人が、地元の食材を使ったタイ料理の学校給食メニューを考えた。同村に住むタイ・チェンマイ出身の料理研究家、アノタイ・オウプカムさん(36)のアドバイスを受けて3種類を完成。先月、同村と隣の御杖村の小中学生ら計約200人の給食になった。
 メニューは、「ザッ☆曽爾風ガパオライス」「春雨肉団子スープ」「ハッピータイ風サラダ」。それぞれシュンギクやトマト、ホウレンソウ、ユズ、5年生が育てたシイタケなど曽爾村産の食材をたっぷりと使用した。
 5年生は、昨年5月から12月まで、月に1度、オウプカムさんを講師に迎え、タイの文化や言葉、食文化について学んできた。さらに、村の生産者を訪問するワークショップも実施。予算内で食材を調達するために知恵を絞った。
 「タイと曽爾は気候も全く違うけれど、村産の野菜でおいしくできた。きっとみんな気に入って食べてくれるはず」とガパオライスを担当した出口恋波さん。オリジナル給食の日、児童らは「おいしい」と言いながら、あっという間にたいらげていた。
 オウプカムさんは、「タイの食材や香辛料を使用していないが、おいしくできた。私の想像を超える出来。タイ文化を学んでもらい、うれしかった」と笑顔を見せた。

興福寺・五重塔 大規模修理ですっぽりカバー?

修理に向けての調査が進む興福寺・五重塔=奈良市


 国宝・興福寺五重塔(奈良市)の修理が令和4年度中に本格化する。明治以来約120年ぶりの大規模修理となる見通しで、1年近くかけて塔を覆う巨大な素屋根を建設することになり、修理完了まで塔を見ることはできなくなる。
 調査を行っている県文化財保存事務所によると、五重塔では瓦が落下するなど傷みが進行。令和2年から現状を詳しく調べ、耐震診断も実施している。調査は今年の夏まで行い、修理方針を決定する。瓦の葺き替えや木部を含めた修理となれば、冬にも素屋根の建設に着手する。素屋根は鉄骨造りで、高さ50・1㍍の五重塔を覆う。
 興福寺五重塔は国内で現存する木造塔としては京都・東寺の五重塔(国宝)に次ぐ高さ。奈良時代の建てられてから焼失と再建を繰り返し、現在の塔は室町時代の再建。以来、明治時代に屋根の葺き替えを行ったほかは大規模修理の記録はないという。
 興福寺の森谷英俊貫首は「猿沢池の水面に映る五重塔は、後世に残したい奈良を代表する景観。貴重な国宝の修理について多くの人に理解を深めてもらうために、現場を公開し新たな発見も期待したい」と話している。

春告げる盆梅展 菅原天満宮で


 奈良市の菅原天満宮で、春の訪れを告げる恒例の盆梅展が開かれている。「学問の神様」とされる祭神の菅原道真が梅を愛したことにちなんだ催しで期間中、計約300鉢を展示する。3月6日まで。
 見頃は今月後半の見込みといい、中村眞一禰宜は「一輪一輪をゆっくりと見て、心が落ち着くことを願っている」と話している。
 一般500円。中学生以下無料。

聖林寺の十一面観音菩薩像 24年ぶり奈良博で展示

聖林寺の国宝・十一面観音菩薩立像=奈良市の奈良国立博物館


 天平彫刻の傑作とされる聖林寺(桜井市)の国宝・十一面観音菩薩立像などを展示する特別展「国宝聖林寺十一面観音三輪山信仰のみほとけ」が、奈良国立博物館(奈良市)で開催されている。同館での展示は24年ぶり。もとは大神神社(桜井市)に付属した大御輪寺に祭られていた像で今回、同寺にあった他の像も同時に並ぶ。3月27日まで。
 十一面観音像は明治政府による神仏分離の政策で、大御輪寺から聖林寺へ移されたもの。高さ約2㍍で、木心乾漆造りという技法で造られた。その流麗な姿に魅せられた米国の東洋美術史家、アーネスト・フェノロサや哲学者、和辻哲郎らによって世に知られることになった。
 通常は聖林寺の収蔵庫(改修中)で祭られている。今回はガラスケースなどに納めない露出展示で、あらゆる角度から見ることができる。
 併せて正暦寺(奈良市)の日光・月光両菩薩立像(平安時代)と法隆寺(斑鳩町)の国宝の地蔵菩薩立像(平安時代)も展示。これらも、かつて大御輪寺に安置されていたもので、十一面観音像と約150年ぶりの「再会」となった。
 7日と21日、28日、3月22日は休館。観覧料は一般1400円など。

節分「豆まき」せず手渡しで 大神神社


 桜井市の大神神社で3日、厄除けと開運を願う節分祭が営まれ、裃姿の年男・年女の崇敬者が、約1千人の参拝者に手渡しで福寿豆と福餅を授与した。
 例年、節分には拝殿前の特設舞台から豆まきが行われていたが、新型コロナ感染防止のため昨年に続き、手渡しに変更した。
 拝殿で節分祭の神事が行われた後、祈祷殿前に設置されたテント張りの授与所に年男、年女が一列に並び、参拝者に福寿豆などが入った袋を次々に手渡した。
 厄除けのため初めて節分祭に参加した大阪市の会社員の男性は「福寿豆をもらうことができてよかった。コロナが早く収束することを願っています」と話した。

人命救助で一致団結 3人に感謝状、奈良西署

感謝状を手にする(左から)原尚敬さん、中村直人さん、柏田真由さん=奈良市


 奈良市内の歩道で倒れた男性を救助した、同市の看護師、柏田真由さん(54)、京都市の酒店経営、中村直人さん(53)、奈良市の中学2年生、原尚敬さん(14)に対し、奈良西署が感謝状を贈呈した。
 同署によると3人は、近鉄大和西大寺駅近くの歩道で突然倒れた30代の男性を介抱。脈を取ったり、体の向きを変えたりして、救急車とパトカーが到着するまで、付き添った。
 原さんは「突然人が倒れたのでパニックになったが、皆さんがいてくれて心強かった」と話した。柏田さんは「3人でうまく役割分担できた。救助できてうれしい」、中村さんは「男性が無事でよかった」と話した。
 感謝状を手渡した桝谷充宏署長は「ためらうことなく、勇気ある行動をしてくれて感謝したい」とたたえた。

築150年 明日香村に古民家ホテル

3月にオープンする明日香村の古民家ホテル


 明日香村に築150年の古民家を活用したホテル「ブランシエラ ヴィラ 明日香」が完成した。2室で定員計人と小規模だが、信楽焼の浴槽や専用の内庭などを備えている。3月18日にオープンする。
 登録有形文化財になる予定の旧大鳥家住宅(明治3年)を活用した木造一部2階建て瓦ぶき、延べ約200平方㍍。定員6人の茜の間は和室2室、定員8人の山吹の間は洋室2室と和室1室で構成。それぞれ信楽焼の浴槽がある浴室、専用の内庭があり、床暖房も備える。
 入口のタブレット端末に予約番号などを入力してチェックイン。画面に客間の扉を開錠するための暗唱番号が表示される。
 ホテルを整備したのは、長谷工コーポレーション。同村と歴史的風土の保全や地域活性化などを目的にした包括協定を結んでいる。令和元年に古民家を購入し、県内産の杉や桧を使って改修を行った。
 今月中旬から各旅行会社の予約サイトで予約を受け付ける。料金は1人1泊2万円前後になるという。長谷工は「明日香村は日本の原点。歴史ある古民家に宿泊しながら、多くの文化財が残る飛鳥の旅を楽しんでほしい」としている。

藤原京にも外国人が住んでいた? 水洗トイレ遺構を調査、橿考研

調査で見つかった遺構。「奇妙な細長い穴」とある部分が水洗トイレ(アトリウム展の展示資料から)


 わが国初の都城・藤原京(694~710年)の時代に、京内に外国人が住んでいた可能性があることが、発掘調査で見つかった水洗トイレの調査・研究から分かった。手掛かりは、豚肉や牛肉を加熱不十分な状態で食べたのが原因とみられる寄生虫の卵の痕跡。中国や朝鮮半島などの食習慣と一致する。
 研究成果は橿原考古学研究所(橿原市)1階で3月18日まで開催中のアトリウム展「藤原京のお手洗い」(観覧無料)で、写真パネルや出土資料を使い紹介している。
 水洗トイレの遺構は、平成30年、県営住宅の建て替えに伴う調査で、京の中心から北東約2㌔の桜井市西之宮で出土した。京内の水洗トイレ遺構としては8例目。
 住宅の敷地内の地面に細長い穴(長さ7㍍以上、幅約1㍍、深さ約40㌢)を掘り、水が流れていた京の大路の側溝と2本の溝で接続。1本で敷地内に流水を引き入れ、汚水はもう1本で同じ側溝に流すように整備していたとみられる。
 橿考研はこのトイレ跡で、大便に混じって体内から排出され、土の中に残る寄生虫卵を調査。その結果、豚肉や牛肉を加熱不十分な状態で食べて感染する有鉤・無鉤条虫卵を、京跡で初めて確認した。
 外国の使節が滞在した鴻臚館跡(福岡市)や秋田城跡(秋田市)などではこのタイプの寄生虫卵が見つかっている。橿考研は水洗トイレがあった住宅にも中国や朝鮮半島などからの外国人がいた可能性があるとみている。

「助け合えば障害はなくなる」車いすバスケ・根木さん特別授業 橿原市

児童に助け合う大切さについて語る根木慎志さん=橿原市


 橿原市の市立白橿北小学校は、奈良出身で2000年シドニー・パラリンピックの男子車いすバスケ日本代表の主将を務めた根木慎志さん(57)を招いて特別授業を行った。根木さんは児童と一緒にプレーし、競技の魅力を伝えた。
 特別授業には、小学5、6年計約50人が参加。根木さんがドリブルを披露したり、一発で3ポイントシュートを決めたりするたびに歓声が上がった。その後、実際に競技用車いすに乗り、バスケットボールの試合を体験した。
 試合後の講演で、根木さんは、苦手なことも仲間の応援で乗り越えた自身の体験を話し、「『障害』は持っているものではなく、社会が作るもの。みんなが助け合えば障害はなくなる」と呼びかけた。
 試合を体験した小学5年の河合勇和さんは「楽しかった。根木さんの話を聞いて、苦手なことにも挑戦しようと思った」。小学6年の奥峯優一さんも「クラブチームでバスケをやっているが、シュートが入らず難しかった。応援があれば、やる気が出ることが分かったので、みんなのことをもっと応援したい」と笑顔で話した。

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